新築VS中古 住宅の特徴はどう違う?

最終更新日 2021年10月26日
新築VS中古 住宅の特徴はどう違う?

新築と中古の違いは、建物や内装・設備の「新しさ・古さ」だけではない。ここでは、エリアや広さなど「住まいの希望条件」ごとに、新築と中古のどちらが探しやすいのか見ていこう。

希望エリアには、新築と中古のどっちが多い?

マイホームを探す「地域」が決まっている場合、また、「立地条件」が合えば地域は選ばない場合、新築と中古のどちらが探しやすいのか。物件の多いエリアの特徴を見てみよう。

「新築」物件が多く見られるエリアの特徴

新築マンションは、都市の中心部や、都市近郊の駅近くで分譲されるケースが多い。このため、通勤や買い物の便など「利便性がよいエリア」をピックアップして探す人に向いている。一方、1棟当たりの販売戸数は多いものの分譲される「棟数」は少ないため、小中学校の近くなど狭い地域限定で探す場合は、物件が見つからないこともある。

一方、新築一戸建ては、都市の中心部で分譲されるケースは少ない。しかし、都市近郊や地方都市では、1戸~複数戸の小規模な分譲が各地で行われているため、狭い地域限定で探す場合でも、物件が見つかる可能性がある。なお、地方都市では、新築一戸建てよりも宅地の分譲が多く、「土地を買って家を建てる」のが一般的なエリアもある。

新築VS中古 住宅の特徴はどう違う?

「中古」物件が多く見られるエリアの特徴

中古マンションは、新築マンションと同様、都市の中心部や都市近郊の駅から徒歩圏のエリアに多い。また、ニュータウンや団地(分譲)など駅近以外の物件も期待できる。このため、新築と同じように「利便性がよいエリア」をピックアップする場合も、狭い地域に限定しても比較的物件を探しやすい。

一方、中古一戸建ては、都市近郊のニュータウンなど、計画的に開発された一戸建て住宅地で物件の売り出しが期待できる。また、都心部や駅の近くなど立地のよい住宅地で物件が売り出されることもある。こういった住宅地は人気が高く、早く売れてしまうことがあるので、その地域の不動産仲介会社に物件情報収集を頼んでおこう。

新築・中古で異なる「周辺環境」と「コミュニティ」

新築マンションや新築一戸建て物件のなかには、遊歩道や公園など周辺環境も合わせて整備され、家の中も外も新しくキレイという物件が多い。また、新築物件は、入居者全員が一からコミュニティを築くため、子どもの年齢が近いファミリー同士が仲良くなりやすいという声も多い。

一方、中古マンション、中古一戸建ては、周辺環境が既に完成しているため、現地見学時に自分の目で長所や短所を確かめられる。また、近隣のコミュニティについても、朝の通勤、登校時間帯や、午前、午後の公園の様子、近くのスーパーの様子などを見たり、近所の人に聞いたりしてチェックすることも可能だ。

地域優先か、立地優先かで探しやすい物件が違う

「○○駅の近く、小中学校の近く、△△ニュータウン内」など、住みたい地域が決まっているときは、新築マンションだけでなく、新築一戸建てや「中古」も視野に入れて探してみよう。一方、交通アクセスや利便性のよい複数のエリアで探すなら、「新築マンション」に条件を絞っても見つかる可能性がある。このように、地域優先か、立地優先かで探しやすい物件が違うことを頭にいれておこう。

希望の広さ、間取りが見つかりやすいのは?

新築と中古では、広さの傾向や間取りの特徴にも違いがある。希望条件に合う広さ、間取りが見つけやすいのはどちらか。新築と中古に分けて、傾向をまとめよう。

マンションで、ファミリータイプが多いのは「新築」

下のグラフは、首都圏で2013年に売り出された新築と中古マンションの、専有面積帯ごとの割合を示したもの。新築マンションは60m2~70m2台のファミリータイプが6割近いのに対し、中古のほうは50m2台までのシングル・カップル向けのタイプが多くを占めているようだ。

マンションで、ファミリータイプが多いのは「新築」
出典:東京カンテイ「マンションデータ白書2013」より
マンションで、ファミリータイプが多いのは「新築」

次に、間取りについて見てみよう。例えば3LDKの場合、新築、中古ともに図のようなタイプが多く見られる。また、風通しや日当たりがよい「角住戸」や、バルコニーがある面の幅が広い「ワイドスパン」、住戸の両脇にバルコニーが付く「両面バルコニー」やルーフバルコニー付き住戸などを探すこともできる。なお、新築の大規模マンションは、販売住戸が多いため間取りのバリエーションも豊富。1回の見学で多様な間取りを見比べ、自分の暮らしに合うものを選ぶことができる。

マンションで、ファミリータイプが多いのは「新築」
3LDKの間取り例

一戸建てで広さを求めるなら「中古」も探してみよう

首都圏で2013年7月~2014年6月に売り出された一戸建ての平均建物面積は、新築が96.5m2なのに対し、中古は113.2m2と広め(※)。下のグラフのように、新築は建物面積90m2~110m2の物件が主流なのに対し、中古はさまざまな広さの物件が売り出され、130m2以上の広い物件も多く見られるからだ。

※東日本不動産流通機構 「月例マーケットウオッチ2014年6月度(新規登録状況)」より。平均値は編集部集計

◇新築・中古一戸建ての建物面積帯別の割合を比較(首都圏)

新築・中古一戸建ての建物面積帯別の割合を比較(首都圏)
※首都圏のSUUMO登録物件のうち、3000万円台の物件を集計(2014年7月22日時点)」

また、新築一戸建ての間取りは4LDKが主流。特に多く見られるのは、「1階にLDK+1室、2階に3室」を配置する4LDK。さらに、2階への階段がリビング内にある「リビングイン階段(下図)」や、広いリビングの床に段差をつけ中2階のようなスペースを設ける「スキップフロア」など、家族のコミュニケーションをとりやすいよう工夫した間取りを探すこともできる。なお、都心近郊など立地条件のよいエリアでは、3LDKの間取りや3階建ての物件も珍しくない。

家族のコミュニケーションがとりやすいスキップフロアとリビングイン階段
家族のコミュニケーションがとりやすいスキップフロアとリビングイン階段

中古一戸建ては、築30年以内ではLDKタイプが多く、リフォーム済みの物件も珍しくない。一方、キッチンは、対面式よりも壁向きのタイプや独立型が多く見られるようだ。中古一戸建てには、建て主が注文住宅として建てたものもあり、こういった物件のなかには個性的な間取りも見られる。また、居室が5室以上ある物件も比較的多いようだ。

1K~4LDKまでは、新築、中古の両方を探してみよう

新築と中古の「広さ・間取り」の傾向を、条件別にまとめてみよう。まず、シングル~カップル向けの1K~2LDKは、都市部であれば新築、中古マンションともに見つけやすい。3人~4人家族向けの3LDK、専有面積60~70m2台は、物件の多い地域が新築と中古で異なるので、希望エリアではどちらが多いか調べてみよう

一戸建てや4LDKまでの間取りを希望するなら、新築・中古一戸建ての両方で探せそう。さらに、部屋数が5LDK以上の広い家の場合、中古一戸建てなら見つかる可能性がある。ただし、こういった物件はどこでも売り出されているわけではない。広さ重視で探す場合は、エリアを絞り込まずに探すようにしよう。

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文/森島薫子、イラスト/アサミナオ
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