リーフィアタワー海老名クロノスコート （取材レポート）

「リーフィアタワー海老名クロノスコートは、“1棟完結”のマンションとは違います。JR相模線と小田急線の「駅間」を舞台に、約10年前から段階的に描かれてきた3.5haの駅間開発「ViNA GARDENS」に誕生する、くらしエリア内の3棟目にして集大成のタワーです」

「10年前の計画時より、1棟目は「聴く」、2棟目は「視る」、そして3棟目の「クロノスコート」では「触れる」というテーマを設定しました。ここでいう「触れる」は「集まって暮らす」の再定義。閉じた住空間とは異なり、人の気配がもたらす安心や学び、多様な体験への“触れ合い”を設計の核に据えています。従前2棟の知見を細部の意匠や素材、エントランスの設えに反映し、3棟目ならではのグレード感と住み心地を徹底して磨き上げました」

「駅―自由通路―セントラルプロムナード―エントランスへのアプローチ（上：ViNA GARDENS開発概念図参照）では、照明演出や視線の抜け、足元の素材感まで街区スケールで整え、タワー3棟の敷地境界を越えて続く植栽計画による“GARDENS”の連続性を体験できます」

「3.5haの駅間開発、都市と建築の一体設計こそが快適性と品位を底上げし、毎日の移動や帰宅の瞬間まで心地よさが続きます。ひとつの建物の枠を超えて、街そのものを住まいとして享受すること。それがクロノスコートの核と確信しています」

●駅から自宅までの帰路体験とは
「駅に降り立った瞬間から自宅の扉に触れるまでが一つの“帰路体験”として待っています。自由通路―セントラルプロムナード―サウスエントランスへと続くアプローチは、街全体で色温度と明度を考えた照明で演出。時間帯により照明の明るさを暮・宵・真夜の三つの夜に変化させ、穏やかで心地よい動線を描きます」

「サウスエントランスは、昼は庇上の植栽が陰影をつくり、夜は2階ブライトラウンジの灯りが玄関を浮かび上がらせます。駅からの光のラインをなぞりエントランスまで時刻で変化しながら『あなたの帰りを待つ』演出がされています」

●「みんなのリビング」グランラウンジから多彩な共用施設へ
「共用計画の中心は、304世帯の“みんなのリビング”グランラウンジ。同じ1階には、ワーキングブース、メンテクラフトルーム、コミュニティ（キッズ）ルーム、ペットのグルーミングルーム、ランドリールームを用意。カスケード階段を上がり2階には、ブライトラウンジとゲストルーム〈spa/cinema〉があります」(上：敷地配置図を参照)

「グランラウンジを中心に、くつろぐ／集中する／遊ぶを気分で切り替えられるよう、各共用への距離感から環境音の演出まで丁寧に調整した共用空間が整っています。全ての共用空間では、素材選定に徹底的にこだわることで、居室だけでは得られないグレード感と心地よさも生み出しています」

●大山の美しさを楽しむ「スカイラウンジ」
「17階のスカイラウンジは風景が主役。内装は白を基調に余白を残し、低いソファをコーナーに配して、視線が大山の稜線と空へ抜けるよう徹底しました。朝夕の空のグラデーションが壁面や床面に柔らかく落ちる設計としました」

●贅沢で心地よい「ブライトラウンジ」
「2階のブライトラウンジは一番贅沢な空間と言えます。外の風景を楽しみ、グランラウンジを見渡す場所に位置し、談笑を楽しんだり、読書をしたり、PC作業を行ったりと自由に過ごせる空間です」

●趣味に没頭できる「メンテクラフトルーム」
「メンテクラフトルームは外部と連続する土間と大型シンク、ロッカーを備え、キャンプギアや自転車のメンテナンス、子どもの絵の具遊びまで“気兼ねなく”使えます。汚れや水濡れに強い床は、片付けも容易です。趣味の世界を住戸以外で楽しめる空間は家事負担や家庭内のストレスも減らすことに繋がると思っています」

「私が共用空間に込めたのは暮らしの“切り替え”を軽やかにすること。共用空間は住戸とは別の楽しめる空間として思いのままに使って欲しいです」