ザ・サーパス高松錦町 （取材レポート）

マンションを購入するとき、最も気がかりなのは「住宅ローンの返済シミュレーション」という方が多いようです。しかし、もう1つ忘れてはいけないのは「修繕費のランニングコスト」について。修繕積立金はマンションの良好な管理に欠かせない経費ですが、近年は工事費高騰の影響を受けて徴収額が増大しており、国交省のデータを見てもこの25年間で「1.8倍」に膨らんでいます。

同社従来のマンションでは、新築当初の修繕積立金を極力抑え、長期修繕計画に合わせて増額を行っていく「段階増額積立方式」が一般的でしたが、この方式だと負担を「将来へ先送り」するだけ。国交省の調査でも「積立金が不足している」と回答した中古マンションが36.6％を占めており、建物の劣化が放置されたり、不足金を補うために戸あたり数十万円の一時負担金が徴収されたりと、さまざまな課題が報告されています。

積立金不足は「マンションの寿命」を左右する重要な課題──そこで、国交省は2024年6月に《マンションの修繕積立金に関するガイドライン》を改正。徴収額を段階的に引き上げる場合は最大1.8倍まで（初期額は基準額の0.6倍以上～最終額は1.1倍以内を推奨）が適切であると明示しました。

ただし、これはあくまでも目安であって法的な強制力はありません。そのため、マンション購入の際には“ガイドラインに沿って積立金が設定されているかどうか？”を確認することをおすすめします。

福岡（以下敬称略）──この物件は香川の玄関口であるJR『高松』駅へ徒歩9分の物件。《ザ・サーパス》という貴社上位ブランドの物件名からも、強い思い入れが感じられます。

辻田──《ザ・サーパス》を冠するマンションは、厳しい社内基準を経て選ばれた立地・企画が優れた物件だけ。今回が全国4物件目で、香川では初登場となります。だからこそ、良い意味で“当社従来の概念を覆す次世代基準のマンションにしたい”と考えました。実は新ガイドラインに沿って修繕積立金を設定した理由もそこにあります。

福岡──よく「マンションは管理・修繕が命」と言われますが、入居した後で必要になる修繕費のことをまったく意識せずに購入している方が多いので、私もその点は少々心配していました。香川の皆様にも、この機会に管理修繕費の重要性について改めて認識していただきたいですね。また、次世代基準といえば、政府が2030年の標準化を目指している「ZEH-M」の省エネ性能を、標準化に先駆けて採用している点も大切な取り組みです。

辻田──建物全体の断熱性能を高めているほか、高効率給湯器など先進の省エネ設備を導入することで、住棟全体で一次消費エネルギーを20％以上削減できる「ZEH-M Oriented」の認定を取得しています。

皆さんは「立地適正化計画」というまちづくり方針をご存じでしょうか？これは2014年の「都市再生特別措置法」の改正に基づき、将来の人口減少を見据えて、全国の自治体が独自に策定している方針で、住まい・医療・福祉・商業・公共交通などの都市機能を特定地域へ誘導し「持続可能なコンパクトシティづくり」を目指す取り組みのことを指します。

高松市ではJR『高松』駅を中心とした周辺エリアを市内唯一の「広域都市機能誘導区域」に位置付けており、特に高松市役所一帯の「都心地域」では、駅直結の商業ビル「高松オルネ」の開業や、進化を遂げるサンポート地区にオープンした「あなぶきアリーナ香川」、「丸亀町商店街」におけるライフインフラの整備など、高松都心の求心力を高める新たなトピックが目白押しとなっています。

本物件が誕生する「錦町1丁目」も、その広域都市機能誘導区域内に位置。つまり、市の方針として“これから継続的に生活機能を集積させていくエリア”に定められているわけですから、将来的な利便性の向上と共に、「街ののびしろ」についても大いに期待が持てるでしょう。