住人の「長く快適に、安心に暮らしたい」の声に応える白金の駅直結タワー

白金タワー外観

物件名:
白金タワー
所在地:
東京都港区
竣工年:
2005年
総戸数:
581戸、店舗22区画

マンションの財産は白金高輪駅に直接つながる利便性の高さ

「マンションは立地を買え」とはよく聞く話。なかでもポイントになるのが駅からの近さだ。駅近なら通勤・通学はもちろん、休日のフットワークも軽くなる。また、売却や賃貸にだすときも、駅に近いほど有利というのが定説だ

そんな駅近物件の極め付けが、駅直結型のマンションである。改札を抜けたらすぐそこがわが家という、夢のような物件が都心のタワーマンションを中心に目を引く。

2005年に竣工した「白金タワー」はその代表格だ。42階建てのタワーが立つのは複合再開発地区「白金アエルシティ」の一角。敷地は東京メトロ南北線・都営三田線の2路線が通る白金高輪駅の上にあり、地上に上がればマンションのエントランスに到着!なるほど、これは便利だ。

白金タワーの離れたところからの外観

白金タワーが立つ「白金アエルシティ」には、オフィスビルのほか、スーパー、カフェ、クリニックなどが入る

「港区白金というブランド力のあるエリアで駅直結の高い利便性を実現しているところに、大きな資産価値があると感じています」
そう語るのは、白金タワー管理組合法人の理事長、星野芳昭さんだ。

実際、白金のアドレスと駅直結の利便性から購入した居住者は多く、理事を務める日野純子さんもその一人だ。

「白金高輪駅周辺では各所で再開発が行われていますが、駅に直結しているのはここだけ。それが決め手になりました。以前住んでいた南麻布のマンションは駅から距離があり、ちょっと出かけるにも不便でした。ここで暮らし始めてあまりに快適で、夫の両親にも勧めてみたことがあるほど。この便利さに慣れてしまうと駅から徒歩3分でももう住めないと思いますね」

白金タワー管理組合理事のお二人

写真左の日野さんは昨年から理事になったばかり。主に共用施設の運用を担当し、細やかな目線で管理への提言をしている。右が代表理事兼理事長の星野さん

居住者だけが知っている傘いらずの地下エントランス

唯一、気になるのは駅の出口からエントランスまで、屋外を歩かなくてならない点。雨の日はちょっと不便かも……?
すると、星野さんからこんな予想外の答えが返ってきた。
「実は地階に居住者専用の地下通路があるのです。そこを使えば、屋外に出る必要はなく、雨の日も傘をささずに駅の改札口に行けます。セキュリティの観点から、居住者以外にはお伝えしていないのですが」

日野さんも頷きながら言う。
「私もいつも地下通路を使って駅に出ています。銀座のデパートのように地下に出入口がある商業施設は多いので、一歩も外に出ずにお買い物を済ませられるんですよ」

百聞は一見に如かず。秘密の(?)地下通路を見学させていただいた。
エレベーターで向かうのは駐車場のある地下1階。すると早速、地下通路を示した案内板が目に飛び込んできた。それに従い長い通路を進んだ先には、おお、確かにここは白金高輪駅!こんな便利なルートがあったとは驚きだ。

白金タワーの地下駐車場

地下1階には駐車場があり、駐車場専用のエントランスも設置されている。地下通路があるのはこの奥。なお、この通路を使うためには鍵を3カ所使う必要がある

白金タワー地下通路の案内板

地下通路を示す案内板。地下鉄のサインをつくる業者に依頼して、路線マークもそっくり同じにしてもらったそう

白金タワーの地下通路

いよいよ地下通路に潜入。2018年に再塗装などのリニューアルをしたとのことで整然としている

白金高輪駅の入口

地下通路から出るとこのように地下鉄の駅にダイレクトで出られる

白金タワーのエントランスに向かうエスカレータ

地下鉄4番出口から右側のエスカレーターを上がり、マンションのメインエントランスに向かうのが通常の経路。対して、居住者は左に進んだ先にある地下のエントランスからマンションに入ることができる。屋根があるので雨も日差しもよけられる

しかも、地下通路の先にはスーパー、カフェ、レストランがあり、メインエントランスから行くよりも断然便利。
「私がよく使っているのはスーパーですね。地下エントランスを出たところに入口があるので、スムーズに買い物ができます。調味料をうっかり切らしたときも地下に降りてさっと買ってこられる。地下通路があることで、マンションの延長のような感覚でスーパーを使うことができるんです」(日野さん)。

もちろん、仕事帰りなどにスーパーに寄るときも動線に無駄はなし。このルートを知ったら、入居希望者はますます増えそうだ。

白金タワーからすぐのスーパー

地下エントランスのすぐ横にある「クイーンズ伊勢丹」。住人の多くがこのスーパーを利用している

将来まで安心して暮らせるよう訪問看護ステーションを誘致

白金タワーといえば、管理組合法人の革新的な取り組みも見逃せない。
その一つが訪問看護ステーションの誘致である。共用施設のなかでも利用率の低かった和室をリニューアルして、訪問看護ステーションのサテライトにしたのである。

「居住者の永住志向は高く、マンション内で住み替えていたり、親子で別の住戸に暮らしていたりする世帯は10以上あります。そうした方々が将来まで、例え1人になっても安心して暮らせるようにするにはどうしたらいいか。そう考えた結果、コミュニティナース、つまりいつも身近なところにいて健康づくりや訪問看護を行う拠点を誘致することにしました」(星野さん)

前例のないこの試みを提起したのは2016年。2年後の臨時総会で特別決議を受け、スタートしたのが2019年4月。3年越しでの実現だった。

訪問看護ステーションには看護師や理学療法士が常駐。個別に健康相談や健康指導を受けている。病院に行くほどではないけれど、なんとなく体調が優れないというときにも相談ができるのはありがたいだろう。

理学療法士の指導のもと、トレーニングルームでは体操教室も行われていた。
「子ども向け、大人向けなどターゲットを絞ってプログラムを組み、みんなで体を動かします。予定を上回る参加者があるほど毎回大好評でした。今はコロナで休止中ですが、利用者からは早く再開して欲しいという声もあります」(星野さん)

白金タワーのトレーニングルーム

2階のトレーニングルームは広々として使いやすい

一方、末長く元気に暮らすためには上質な文化とのふれあいも必須だ。

そのための活動として、2018年からは年に10回程、ガーデンラウンジコンサートも開かれている。会場となるのはエントランスの傍らにあるロビーラウンジ。高さ約6mの2層吹き抜けの開放的な空間はコンサート会場にもうってつけだ。

「若手演奏家による音楽会をプロデュースしている会社に協力してもらい、ピアノリサイタル、弦楽四重奏、アコーディオンとコントラバスのアンサンブルなど、趣向を凝らした音楽会にしています。ピアノリサイタルではピアノメーカーの協賛で、本格的な高級グランドピアノをロビーに設置します。生活の場で上質な音楽に触れられるということで居住者のみなさんには人気でした。コロナの影響で昨年から休止していますが、『コンサートはやらないんですか?』と聞かれることが度々あります。
またコンサート開催を契機にして顔見知りになり、それが理事の立候補に繋がることもあるので、単なるイベントを超えたマンションの価値を高めるための重要な活動となっています」(星野さん)

白金タワーのロビーラウンジ

コンサートの会場に利用されるロビーラウンジ。ホテルのような雰囲気だ

白金タワーのガーデンラウンジコンサート

ガーデンラウンジコンサートの様子(画像提供/白金タワー管理組合法人)

このほか、住人同士のコミュニティを育むために屋上から初日の出を見る会や、希望者を募ってコンサートやショッピングモールに出かけるといったイベントも行われている。

「防災訓練も『おしゃれに楽しく』がモットーです。専門家を講師に招いて水を使わない非常食をつくって試食をしたり、長周期地震動を体験する特別な機械を使い、長時間の揺れに慣れてもらう訓練も実施しています」(星野さん)

さらに、8年ほど前より、小さな子どものいる世帯の交流会も不定期で開いている。郊外の大規模マンションではよく聞く話だが、白金タワーでも子育て層が増えたことから好評だという。

「子育て中の住人同士が集まっておしゃべりをする気軽な会ですが、参加者は延べ50 世帯に増えています。皆さんLINEなどで繋がり、オンラインでの情報交換も盛んです。他にも季節のイベントや花植え企画なども実施してきました。」(代表理事兼副理事長・井上さん)

白金タワーの“顔”となるゲストルームをリニューアル

このほか25階にはラウンジとゲストルームもあり、こちらもまた豪華。ラウンジは2室あり、どちらもソファを置いたゆったりとした空間から都心の景色を一望できる。

同じく2室あるゲストルームは共用施設のなかでも最も利用が多く、年間稼働率は約95%にものぼるという。特に“ゲストスイート”と呼ばれる一室は白金タワーの顔となるため、2020年3月、リニューアルが遂行された。竣工から15年を経過すれば、汚れや傷みが出てくるのはしかたのないこと。一般的にはその部分だけの補修で済ませるケースが多いが、全面改装するとは思い入れの深さが伝わってくる。

新たなデザインは3社から提案してもらうコンペ方式をとり、審査会を経て理事会で決議。ロビーラウンジなど共用空間との調和を考えて、シックでグレード感のあるタイプが選ばれたそうだ。なお、リニューアル費用は、修繕積立金を取り崩すのではなく、管理費会計を節約して捻出した剰余金を活用したとのこと。実際に決算資料を見るとそれが分かる。

白金タワーのビューラウンジ

ビューラウンジは上質感が漂うシックなインテリアでコーディネート。パノラマウィンドウから都心の景色に加えて富士山まで眺められる。ミニキッチンと冷蔵庫がついているので、パーティールームとして利用できる

白金タワーのラウンジ

パノラマウィンドウの視界の広さはご覧の通り。夜の景色もまた素晴らしいそうだ

白金タワーからの眺望

ゲストルームからの眺め。目の前に六本木や新宿など都心の景色が広がり、まさに絶景だ

白金タワーのスカイラウンジ

同じく25階にあるスカイラウンジ。こちらもパノラマウィンドウが採用され、見晴らしは抜群だ。ソファやチェアは張り地を替えて一新。白やグリーンのポップな色味が取り入れられている

白金タワーのゲストスイート

リニューアルした“ゲストスイート”。リビング空間の向こうにベッド3台を配置した寝室がある。2020年3月末に改修工事を終えていたが、コロナにより閉鎖中。不動産内見と取材のみが当面許可される

革新的な取り組みでより暮らしやすいマンションへ

こうした数々の取り組みを牽引してきた星野さんは、理事長職に就いてすでに10年。2016年4月、管理組合は他に先駆けて法人登記を行ったが、これを言い出したのも星野さんだったという。

「きっかけはその少し前に白金タワーの商標登録を販売元から引き継いだ際に管理組合は法人格のない任意団体だったので、理事長である私の名義で登録申請するしかありませんでした。このままでは理事長交代の度に手続が必要となるばかりか、リスクマネジメント上も問題と捉えました。また、法人になれば管理組合の活動の幅を広げられると考えました」

法人化の前年には修繕積立金の均等化も実施されている。それまでは先々、一時金の徴収が必要になる金額設定だったが、それを2035年度まで均等割、専有面積1㎡当たり月額360円にして一時金の徴収が発生しないよう切り替えた。

「一般的には管理費は高く、修繕積立金は低く設定されるのですが、白金タワーでは管理費1に対して修繕積立金は1.78と逆転しています。また管理費を専有面積1㎡当たり月額202円と低く抑えることができている要因の1つは、駐車場の使用料ですね。白金という立地から約4万5000円と高いのですが、港区内では珍しい200台以上の平置きなので稼働率は90 %以上を維持しています。もちろん、平置きですから機械式駐車場のように後年度負担はかかりません」

さらに、タワー棟1階の店舗側にある多目的会議室をリニューアルして外部にも貸し出し、収益事業も行っている。

白金タワーのセミナールーム

一般的なセミナールームと同様に、容易に出入りできる多目的会議室。利用料金は居住者の場合、1時間500円。外部への貸し出しは、平日9時~18時は1時間4400円、夜間18時~23時及び土日9時~23時は1時間5500円(2021年5月現在、時間制限と飲食禁止中)

「昨年から副理事長の井上さんを中心に、従来の紙ベースからデジタル化への移行を目指しています。また、防災・危機管理体制をより強化していくことも全居住者やテナント挙げての目標です。災害時には共用部分を救護場所に活用して、訪問看護ステーションのスタッフが対応出来る様に危機管理体制を整備しています」

一方で、白金高輪駅を核とした地域の連携をより強めていくこともこれからの課題だという。

「白金高輪駅周辺では再開発が盛んに行われ、人口は倍以上に増えると言われています。そうした新たに建ったマンション管理組合ともつながりながら、よりよい街にしていきたいと思っています」と星野さん。

その言葉を受けて、井上さんが言う。
「これは聞いた話ですが、開発時には古くからこの街に住む方々と丁寧な話し合いが進められ、結果として友好な関係を築くことができたそうです。街に開放するランドスケープだったのも好感が持たれたのでしょう。実際、敷地内にスーパー、カフェ、クリニックなどがあることで街の利便性は高まり、公開空地は地域の方の憩いの場として活用されています。地域に溶け込むマンションであることも、白金タワーの誇りといえますね」

白金タワーのコンコース

マンションの公開空地は緑溢れるコンコースとして整備。近隣の住民やオフィスワーカーが一息入れる場所になっている。奥にはボール遊びができる港区立白高児童遊園もあり、子どもたちが元気に遊ぶ姿も目にできる

白金タワー敷地内の商業施設

敷地内の商業施設は誰でも利用可能。1階のスターバックスはいつも盛況だ

白金というとおしゃれな高級住宅地というイメージがあるが、周辺には白金商店街、四の橋商店街など昔ながらの商店街もあり、下町のような気さくさが魅力だという。

「公立の幼稚園や小学校にも近く、北里研究所病院は歩いて10分ほど。住環境が整ったとても住みやすい街ですよ」と井上さん。

住人に永住志向が強いのは、駅直結の利便性とともに街への愛着もあるからかもしれない。

構成・取材・文/上島寿子 撮影/吉田武

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