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所在地:神奈川県藤沢市
竣工年:2011年
総戸数:77戸
海辺に暮らせる場所として人気の高い神奈川県・湘南エリア。相模湾に面して茅ヶ崎、辻堂、鎌倉、逗子、葉山といった人気の街が居並んでいる。
その一角に加わる江の島は、名称の通り、湘南のシンボル「江の島」のお膝元。さらに、新江ノ島水族館や片瀬東浜などの海水浴場が控え、サーフポイントとしても知られることから季節を問わずにレジャー客でにぎわう場所だ。


この地に11年前に竣工したのが「パークハウス江ノ島」だ。海岸を縫うように走る国道134号線沿いのこのマンションは、パームツリーと白を基調にしたスタイリッシュな建物が特徴。ゆったりと弧を描くフォルムは客船を彷彿とさせ、海岸通りの開放的な街並みに溶け込みながらも目を引く存在だ。
リゾート感満載のこのマンションではどのような暮らしが生まれるのだろう。竣工当時からここに住み、理事経験者でもあるAさんにまずは購入動機から伺った。
「このマンションに惹かれたのは豊かな自然と駅近の利便性が共存している点ですね。マンションからは徒歩3分ほどで海岸に出られ、江の島も歩いて行くことができます。こういう海辺の住まいは交通面で不便なことが多いのですが、このマンションは小田急江ノ島線の終着点、片瀬江ノ島駅も徒歩3分と近くてとても便利なんです。新宿駅までは1時間ほどで着くので、都心に通勤している方も多いですね」
聞けば、Aさん自身もインテリアコーディネーターとして主に都心で活動。駅に近く、しかも新宿まで1時間で通える利便性の高さを日々実感しているそうだ。
自然に囲まれながらも、静かすぎないところも気に入っているという。
「好みだとは思うのですが、私はあまりにも静かだと寂しくなってしまうんです。その点、江の島は観光地なので、ほどよく人のにぎわいが感じられてほっとします。もちろん、夏の休日はかなりの人出になりますが、江の島や海水浴場に遊びに向かうか、水族館に行く人たちがほとんど。マンションの前は人通りがさほど多くないので、騒がしいと思ったことはないですね」


観光地ということもあって、おしゃれなカフェやレストラン、雑貨店などが多く、都会を感じられる点も魅力だという。
「観光客向けのカジュアルなお店ばかりでなく、地元の大人がゆっくり憩えるお店も結構、あるんですよ。しかも、都心のように密集せず、ポツリポツリといいお店がある。そんなところも湘南らしさだと思いますね」
一方で、住宅街としても発展していることから、日常の買い物をする場にもこと欠かないそうだ。
「スーパーなら徒歩圏にOdakyu OXがあり、ヤオコー、西友、FUJIスーパーも車で行けばすぐ。片瀬江ノ島駅と江ノ電の江ノ島駅の間には片瀬すばな通りという商店街があって、『竹宇ち牛肉店』という小さな精肉店はお肉の質がよく、注文するとその場で切ってくれるんです。湘南といえばしらすが名物ですが、『浜野水産』に行けば新鮮な生しらすや釜揚げしらすが手に入ります。また、開催は不定期ですが、片瀬漁港の朝市では獲れたての地魚も買えるんですよ」


Aさんが購入を決めたのには、マンション独自の魅力も大きかったという。海辺のマンションらしく共用部はリゾート仕様。ラタン製のソファやフロアライトを配したロビーラウンジは、南の島のホテルを訪れたような気分になる。パームツリーはマンション内にも植えられて、エントランスや駐車場を行き来する動線の中でも南国気分に浸ることができる。
「湘南にはパームツリーを植えたマンションが多いのですが、このマンションの木は大きくて立派。背丈は竣工から11年で10cmぐらい伸びました。敷地が広いので植栽スペースもゆったり取られているんです」
このほか、住戸の玄関脇にはトランクルームが設置され、浜辺で使うマットなどレジャーグッズの置き場としても活用されている。さらに、電動のレンタサイクル4台も用意され、買い物やサーフポイントの移動などに利用できる。






バーベキューテラスもこのマンションの目玉となる共用施設だ。竣工時には簡易なバーベキュー設備がつくられているだけだったが、2018年に当時の理事会を中心により利用しやすい施設になるよう改修されている。
「スペースを広くし、水栓のあるキッチンを設置したのが変更点です。地面に杭を打ってあるのでテントも張れます。海岸はバーベキュー禁止なので、『マンション内で楽しめてありがたい』と好評です」
こう話すのは管理を担当する「三菱地所コミュニティ」の拝郷大治朗さん。南欧風のおしゃれなキッチンスペースは住人の意見を取り入れてデザインしたそうで、マンションの雰囲気にもしっくり馴染んでいる。

「役員は6名で任期は2年。1年ごとに半数が入れ替わる方式をとっています。全77戸のこぢんまりとしたマンションなので建物の維持・管理がメインですが、みなさんとても熱心ですよ。私が理事をしていたのはコロナ前なので、理事会の後にみんなで飲み行くことも多かったですね」(Aさん)
イベントの開催はないが、江の島の花火大会のときは屋上のスカイデッキに集まって花火鑑賞をするのが恒例だという。
「屋上は普段、飲食不可ですが、この日はビールなどの飲み物はOK。居住者の方々の交流の場になっています。海を見晴らせる開放的な空間で潮風を浴びながら観る花火は最高と、毎年、楽しみにしている方は多いですね」(拝郷さん)。
こうした交流の機会もあるため、住人同士のコミュニティは良好。マンション内に顔見知りが増えて、住み心地はさらによくなったとAさんはいう。
「会うと挨拶を交わして、立ち話することもよくあります。住人の方に『海岸であさりが獲れるよ』と教えてもらって、行ってみたらバケツいっぱい獲れたこともありました。穏やかな方が多いので、気持ちのいい関係が築かれています」(Aさん)
さらに、コンシェルジュデスクでは管理員が暮らしをサポート。「ちょっとした相談ごとにも気軽にのってもらえるので助かっています」とAさん。
エントランスには15時から23時までガードマンが立つなど、セキュリティ体制も整えられている。


海沿いの立地を満喫できるマンションは羨ましい限りだが、一つ、気になるのは塩害。海に面したマンションは潮風によって屋外の設備が錆びて故障しやすいと聞くけれど、どのように対処しているのだろう。
「各住戸のエアコンの室外機は共用廊下に置いてあるのですが、カバーをしているので塩害で壊れたという話は今まで聞いたことがないですね。立体駐車場も定期的にメンテナンスをしているので、特に問題は持ち上がっていません」(拝郷さん)。
共用部のドアの取っ手や蝶番などが錆びて動かなくなることはあるが、管理会社がその都度、こまめに修理をしているため、生活に支障はないそうだ。

住戸プランはシングルライフに向く30m2台からファミリー向けの80m2台までさまざま。Aさんが住むのは1階にある73m2・2LDK。住戸内にもリゾートを意識した仕掛けがされているということで拝見させてもらった。
住戸内にお邪魔してまず目を引かれたのは天井いっぱいの大きな窓。その向こうの広いテラスにはソファやテーブルが置かれて、雰囲気は海外のリゾートホテルさながらだ。
「ソファから見上げるとパームツリーの緑と青い空が広がって、ハワイにいるような気分になるんです。周りの視線を気にせずにくつろげる、大人の隠れ家のような雰囲気も気に入っています。もちろん、上の階ならオーシャンビューも満喫できますよ」
一方、室内ではリビングと居室の間の壁に腰高のガラリ戸がつけられているのが珍しい。どこにいても海や空を感じられるようにとプランされたものだ。
「リビングの隣の部屋は寝室にしていますが、ベッドの上からもテラスの緑が眺められるんです。窓を開ければ風が寝室まで吹き込んできて気持ちいいですよ」




共用部だけでなく専有部もリゾート仕様の日常がバカンスになるマンションだけに、セカンドハウスとして購入した人も少なくない。竣工時は3分の2がセカンドハウス利用だったそうだ。
「でも、今は定住する人が増えて、半々ぐらいの割合になっています」
そう話すAさん自身もセカンドハウスとしてこのマンションを購入。当初は世田谷区の一戸建てに暮らし、週末などに江の島を訪れる二拠点ライフを送っていた。
「ここに拠点を絞ったのは3年前。息子たちが結婚して独立するなど生活の変化もあって、世田谷の家は賃貸に出しています。江の島に定住する決断をできたのは、やはり駅からの近さ。暮らしてみて、こんなに便利ならずっとここでいいかなと思ったんです」
ちなみに、輪番制の管理組合理事にはセカンドハウス利用の住人が就くこともあるが、誰もがこのマンションに愛着をもって積極的に参加するそう。定例の理事会もオンライン会議のツールを活用し、つつがなく開かれているという。
現在は愛犬たちとこのマンションでの生活を満喫するAさん。江の島の住まいは愛犬との暮らしにも絶好だと話す。
「世田谷の家の周りは小さな公園しかなく、道路も狭くて散歩がさせにくかったんです。その点、ここは広い海岸を歩いたり、片瀬漁港前の芝生の広場で遊ばせたりとゆったりと散歩ができます。私の運動も兼ねて江の島まで足を延ばすこともありますね。犬たちは家のテラスも大好きで、朝はそこで日向ぼっこをしています」
そんなAさん宅に遊びに来ていた妹さんも江の島にすっかり魅了され、近くのマンションを借りて住み始めたという。近所になってお互いの家を頻繁に行き来するようになり、生活の安心感も高まったそうだ。




セカンドハウスから定住に切り替えて3年。現在のマンションに暮らしてよかったと思うことを、改めてAさんに伺ってみた。
「一つは、夏は風が抜けて心地よく冬は暖かいこと。一年中、過ごしやすいんです。特に夏はビルが密集していないためか、都心より気温が低く感じます。もう一つはゆったりとした気持ちで過ごせること。仕事でちょっとイライラすることがあっても、江の島に戻るとすーっと消えて『ま、いいか』と思える。明るい太陽、広い空、海から吹く風、椰子の木の緑、海岸から望む富士山。それらが日々、心を癒やしてくれています」
ハワイが好きでよく訪れていたというAさん。コロナ禍で自由に海外に行けなくなくなってから、より一層、開放的な海辺の住まいに愛着を深めているそうだ。

※物件の状況によって、空室情報がない場合もございます。
この記事は2022年2月28日に公開された記事を転載したものです。掲載内容は取材当時の情報です。細心の注意を払って情報を掲載していますが、当該情報について内容の正確性・最新性・信頼性・合法性等につきましては保証できかねますので、ご自身の責任で本ページをご利用ください。
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