「ワンストップ・タワー」が叶える敷地内ですべてが揃う快適生活

クロスエアタワーの外観

物件名:
クロスエアタワー
所在地:
東京都目黒区
竣工年:
2013年
総戸数:
689戸

雨の日も傘を持たずに階下のスーパーに直行できる

東京都心のあちこちで行われている大規模再開発をチェックしてみると、すぐにそのほとんどが「タワー」であることに気づく。建物に収められている機能は、住宅、オフィス、スケールメリットを活かした共用施設や公園などが付帯しているものや、マンションと商業・公共・業務施設の複合型などさまざまだ。23区では2000年代に220棟超、2010年代に140棟超のタワーマンションが竣工したというデータもあり、都心部でのマンション探しにおいて、タワーという選択肢はすっかり一般的になった。

今回取り上げたクロスエアタワーは、東急田園都市線池尻大橋駅から徒歩5分の場所に立つ、複合型のタワーマンションである。と書くと、ありがちなタワマンのひとつと考えてしまうかもしれない。しかし取材してみると、施設の充実ぶりや、他に類を見ない開発の経緯、ロケーションの希少性などから、ここでしか味わえない住み心地が見えてきた。

まずはタワーの2階にあるスーパーマーケットだ。豊富な品ぞろえのライフ目黒大橋店が、9:30~25:00まで(2020年5月末現在は緊急事態宣言の発令にともない営業時間を短縮中)営業している。ほかのタワマンにも低層階のテナントに商業施設が入っているケースはあるが、ここがユニークなのは、エレベーターで地下まで降りれば店内に直接入れること。雨の日も傘要らず。まるで巨大な冷蔵庫がマンションに付いているようだ。一度この便利さを味わったら、もう他のマンションには住めないかもしれない。

ライフ目黒大橋店の写真

国道246号線側に面したライフ目黒大橋店

クロスエアタワー住宅部会副理事長で、竣工時から暮らしている斉藤衝偉さんは「ここのライフは近隣でもかなり人気のスーパーで、週末には駐車場の順番待ちでマンション周囲に車の渋滞ができてしまうほどです。その点、住人はエレベーターを使って地下からスッと入れるのだから本当に便利です」と話す。

地下一階の駐車場にあるライフの入り口の写真

住人は地下1階までエレベーターで降り、駐車場内を通ってライフに入店できる

ちなみにクロスエアタワーには、ライフ以外にもドラッグストア、小児歯科などの店舗も入っている。もちろんこれらも住人が重宝している施設だ。

9階から直結する“日本初の都市公園”に驚く

続いて9階に上がってみる。そこにあるのは目黒区役所の出張所「北部地区サービス事務所」。転入・転出・転居などの住民票の異動届ができ、印鑑登録、戸籍謄抄本、身分証明書など戸籍に関する証明書も発行してもらえる。こうした用事はそれほどひんぱんにあることではないし、最近ではコンビニエンスストアで済ませることもできる。とはいえ、クロスエアタワーの住人はマンション内で事足りる。やはり便利だ。

そして、同じ9階にはこれも目黒区立の大橋図書館が入る。机ありの閲覧席が66、ソファ席が39用意され、親子で絵本と触れ合える児童コーナーや子ども用閲覧席も。蔵書は9万数千冊あり、多様な世代が訪れる。もちろんマンション外からも多くの来館者がいるはずだが、エレベーターひとつでアクセスできるクロスエアタワーの住人にとっては、特に身近な図書館といえるだろう。スーパーが巨大な冷蔵庫なら、こちらは巨大な書斎といったところだろうか。

マンション9階の西側にある案内表示の写真

マンション9階の西側にある案内表示。大橋図書館、北部地区サービス事務所などの公共施設が入っていることを掲示している

しかし、9階施設の真骨頂はマンションの外にある。西に面したドアを出ると、そこには唐突に、面積約7000㎡、平均勾配約6%の目黒区立天空庭園が広がっているのだ。冬の空気がクリアな時期には丹沢山地、富士山もくっきり。年間通じて鮮やかな夕焼けの絶景を拝むことができる。

天空庭園から見るクロスエアタワーの外観写真

9階で直結する天空庭園を少し下ってマンション側を振り返る。繰り返すが、ここはマンション9階と同レベル。最高地点の高さは約35m。開園時間は7:00~21:00まで(2020年4月末現在は緊急事態宣言の発令にともない開園時間を短縮中)

目黒天空庭園の植栽の写真

目黒天空庭園の植栽は、サクラやアカマツ、花木・果樹、野菜、つる植物、実のなる柑橘類や、信楽焼きの縁石帯、枯山水など多様。登録すればペットの散歩もできる

それにしても何故マンションの9階相当の高さに公園があるのか。実はこの下には、4層構造の高速道路が走っているのだ。具体的にいうと、公園の下は首都高速道路中央環状線と3号渋谷線を連結する「大橋ジャンクション」であり、地上2層・地下2層で、1周約400mを2周する道路が収められている。全国初の高速道路ジャンクション屋上の都市公園というわけだ。とはいえ、公園は時折り野鳥の声も聞こえるほどで至って静か。この下に高速道路があるとは到底信じられない。

ちなみに、こうした目黒区の公共施設や高速道路のジャンクションが一体的に整備されているのは、クロスエアタワーを含む「大橋地区第二種市街地再開発事業」に、目黒区、東京都、首都高速道路株式会社も参画していたことが背景にある。

竣工時から暮らしている住宅部会理事長の豊寺由美子さんは、「ちょっと外の空気を吸いたいときなどに、天空庭園はぴったりの場所。自転車も走っていないので安全ですし、目黒区がすべての樹木やお花に銘板を付けてくれていて、植栽をより身近に感じることができます。一角では、普段は入れないのですが、ぶどうを育てていたり、近くの小学校の児童が田植え、稲刈りを行う田んぼやビオトープなどもあって、本当にジャンクションの上にあるとは思えない別世界なんです」と教えてくれた。ちなみにここで育てられたぶどうは山梨県のワイン醸造所によって「天空庭園」という銘柄のワインに姿を変え、毎年秋の目黒区主催イベント「オーパス天空庭園収穫祭」で販売されるという。豊寺さんいわく、かなり美味しいそうだ。

住人の協力と想いで受け継がれる行事、イベントの数々

ここまでクロスエアタワーならではの公共施設を紹介してきたが、マンション住人専用の共用施設、そして、その活用方法も特筆できる。

まずは39階のビューラウンジ。同物件は地上42階建て、150m超の高さで、高層階からは絶景を楽しめるが、このラウンジでもたっぷりその恩恵にあずかれる。都心中央部から羽田、横浜方面を一望でき、開放感抜群だ。

39階にあるビューラウンジの画像

39階ビューラウンジ。正面の窓からは大規模再開発が続く渋谷を一望

竣工時から暮す住宅部会副理事長の渡邊枝未さんは「私の自宅からも都心ビューを楽しめます。ほとんど前を遮るものがなく、いつでも景色を楽しめますね」と満足そうだ。眺望の良し悪しはタワーマンションの価値を左右する重要な要素。山手通り、国道246号線沿いで近隣に遮る建物がないからこそ絶景が手に入るのだろう。

住宅部会の皆さんの画像

取材に答えていただいた住宅部会の皆さん。左から豊寺さん、斉藤さん、渡邊さん(写真/suumo編集部)

ビューラウンジ隣にはマンション内に4つあるゲストルームのうちの最高峰・エグゼクティブスイートがある。リビング、ジャグジー、ゆったりした寝室を備えた高級ホテルの趣だが、宿泊料は1室5000円とこのクオリティにしては格安。ここを含むゲストルーム4室はいずれも大人気で、週末~連休中の予約は2~3カ月前から埋まってしまうという。

エグゼクティブスイートのゲストルームの画像

エグゼクティブスイート。2~3カ月前から予約が入るという。家具はカッシーナ

6階にはパーティールーム、キッズルーム、フィットネスルーム、ミーティングルーム(以上は2020年4/1~当面使用不可)、エグゼクティブスイート以外のゲストルーム3室、ガーデンラウンジなどの共用施設が集積。ガーデンラウンジは竣工時から続いている「ヨガ教室」の会場としても使われているそうだ。毎週日曜朝に開催しており、毎回30名前後が集まる恒例のイベントである。

ガーデンラウンジのヨガ教室の写真

ガーデンラウンジのヨガ教室風景(提供/クロスエアタワー住宅部会)

こうしたイベント、行事の多彩さ、充実度はクロスエアタワーのもうひとつの特徴なんです、と豊寺さん。

「以前の理事さんに、季節の行事、イベント開催を熱心に進めてくださる方がいらっしゃいまして。その方はいま引越されてしまったんですが、ボランティアの方や住宅部会、管理会社さんが受け継いで、年間でいくつもの催しを継続して開いているんです」

季節の行事は、お正月のエントランスの門松設置に始まり、鏡開き、雛(ひな)飾りと続く。お雛様の人形は住人からの寄付で、桃の節句の時期にガーデンラウンジに展示することが毎年恒例だそうだ。

ガーデンラウンジに飾られたひな壇の写真

ガーデンラウンジの緑とひな壇の赤い毛氈(もうせん)がきれいなコントラストを描く(提供/クロスエアタワー住宅部会)

目黒側から見上げたクロスエアタワーの写真

お花見の名所である目黒川から物件を見上げる。マンション下のコンクリートの構造物内部に高速道路のジャンクションが収められている(提供/クロスエアタワー住宅部会)

続いて七夕、防災の日前後には防災訓練。689戸の大規模マンションだけに、近隣消防署も非常に協力的で、地震が体験できる起震車、煙ハウス、防災意識を高めるための講話などが行われている。

そして、ハロウィン、クリスマスツリーの飾りつけと点灯式、かつてパティシエとして活躍した住人を講師とするクリスマスケーキ教室などなど、秋から年末にかけても行事は盛りだくさんだ。ハロウィンではマジックショー、クリスマスツリーの点灯式では、近隣の音楽専門学校からゴスペル隊を招いてミニコンサートをするなど、エンタメ性も高い。それなりに準備や進行に手間暇はかかるはずだが「やはり、皆さんの歓声を聞いたり、明るい笑顔を見たりすると、やって良かったって思いますよね」と豊寺さんは話す。

クリスマスケーキ教室の様子の写真

ケーキ教室で作ったケーキの写真

パティシエとして活躍した人の指導とあって毎年大人気のクリスマスケーキ教室(提供/クロスエアタワー住宅部会)

全国的にも珍しい、ループ状の高速道路ジャンクションと一体整備で生まれた稀有なマンションではあるが、内部では住人の協力と想いのリレーによる恒例行事が受け継がれている…そんなギャップもクロスエアタワーならではの魅力なのだ。

外壁のイルミネーションを池尻大橋の風物詩に

高品質なスペック、多彩な共用施設とコミュニティづくり、そして、100年に一度の再開発で価値が向上している渋谷の隣駅・東急田園都市線池尻大橋駅から徒歩5分(ちなみに渋谷からは徒歩約20分。豊寺さんは散歩がてらよく歩くそうだ)。好条件がいくつもそろっているクロスエアタワーだが、それでも管理組合は、資産性を維持、向上させるための努力を怠らない。

「アンケートを取って、7年以内に数千万円の改修費が償却できるとシミュレーションし、6基あるうちのタワーパーキング1基の車室サイズを拡大する工事を行いました。最近の高級車は車高、車幅が大きくなっていて、2013年竣工時の規格では入庫できないケースが増えたからです。昨今の大型高級車もきちんと入る駐車場があることは、富裕層にもアピールできるはずですし、マンションのプレミアム度を示す目安になる、との判断で行いました」(渡邊さん)

「2年程前から、12月1日~2月末まで、マンション1階の外壁にイルミネーションを飾り付けています。住人もさることながら、マンション前を通りかかる人、ライフの買い物客の目も楽しませます。やがて池尻大橋界隈の風物詩のようなものになれば良いなと。それに伴って、クロスエアタワーの認知度が一層上がることに期待しています」(斉藤さん)

マンション1階のイルミネーションの写真

恒例となっているマンション1階のイルミネーション(提供/クロスエアタワー住宅部会)

グランドエントランスの写真

南側に面したグランドエントランス。ここにもイルミネーションが飾られる

グランドエントランス内の写真

グランドエントランスを入ると、年末にクリスマスツリーが飾られるグランドロビーがある

「全689戸のうち、ざっと半数は賃貸で、間取りはワンルームからファミリータイプまでそろい、住人の層は多様です。それだけいろんな価値観を持たれている方がいるわけで、マナーを遵守いただくことや、住戸内に立ち入る雑排水管洗浄のご協力依頼などは苦労することもあります。これまではそうした啓発、告知は掲示板に張り出す、チラシを全戸配布するなどしていましたが、アイデアが出て、エレベーター内に貼ってはどうかとなって実行しました。あの空間の壁に情報があれば嫌でも目に入りますからね」(豊寺さん)

エレベーター内掲示は、プリントした用紙をそのまま貼るのではなく、パウチをして見た目を工夫した。共用部分の高級感を損ねないための配慮だ。効果は抜群で、雑排水管洗浄の実施率が飛躍的に向上したという。大がかりな駐車場改修から、手づくり感漂う工夫まで。大小さまざまなカタチの努力が、クロスエアタワーの現在~未来を豊かにしていく。

コミュニティラウンジの写真

コミュニティラウンジ内の設備の写真

3階には軽食、お茶などがいただけるコミュニティラウンジが。Wi-Fi完備のミーティングコーナーもあり、テレワークに最適だ。交通系ICカードで買えるコーヒー、お菓子などの無人販売も行っている

便利、快適さをもたらす施設と館内エレベーターで結ばれ、ワンストップサービスを享受できる。恵まれた住環境をより快適にしていくコミュニティもある。クロスエアタワーだからこそ味わえる、マンション暮しのだいご味だ。

コンシェルジュデスクの写真

コンシェルジュデスク。共用施設の予約受付、来訪者の受付・案内、クリーニング取次、宅配便の発送受付、タクシー手配など多様なサービスを行う

構成・取材・文/保倉勝巳 撮影/一井りょう

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