Mさんは高砂建設の設計士。今回、南北に高低差がある南向きの敷地に自邸を建てた。自分自身がくつろぐ時間も家族や愛犬、友人と過ごす時間も楽しむことを目指した家は、光と風をうまく取り込み、どこにいても家族の気配が感じられ、居心地の良いスポットがいっぱいだ。リビング空間を最大限広く確保するため、水回りと居室は2階へ。1階の大部分を使ったLDKはひと続きのワンルームだがキッチンを中央に据えたことでリビングとダイニングをやんわりと分けている。リビングは段差のあるピット… 続きを読む
Mさんは高砂建設の設計士。今回、南北に高低差がある南向きの敷地に自邸を建てた。自分自身がくつろぐ時間も家族や愛犬、友人と過ごす時間も楽しむことを目指した家は、光と風をうまく取り込み、どこにいても家族の気配が感じられ、居心地の良いスポットがいっぱいだ。リビング空間を最大限広く確保するため、水回りと居室は2階へ。1階の大部分を使ったLDKはひと続きのワンルームだがキッチンを中央に据えたことでリビングとダイニングをやんわりと分けている。リビングは段差のあるピットリビングで、色々な場所でくつろぐことができ、家族や来客と会話も弾む。キッチン周りは料理とお菓子づくりが趣味の夫人のために妥協なく仕上げ、設備はもちろん、使い勝手の良い収納にも配慮した。さらに造作で実現したバーカウンターやコレクションを並べるカップボード&酒棚も見どころだ。北面の吹抜け空間に配置したダイニングでは裏庭を眺めながらゆったりと食事やお茶を。それぞれの空間が回遊動線でつながるLDKは愛犬もくるくると元気に走り回っているそう。空間づくりのみならず、素材や照明、それらの使い方や仕上げで魅せ方にまでこだわった「ワンルームハウス」で「好き」と「暮らしやすさ」を両立したM邸。そこには完全自由設計ならではの同社のポテンシャルが息づいている。(社員邸)
1階はほとんどをLDKが占めるワンルームスタイル。玄関は上がり框の形を工夫して広がりを出した。SICは土間からもホールからも使えて便利。トイレをLDKから離したことで来客にも気兼ねなく使ってもらえる。LDKはキッチンを中心としたL字型でダイニングとリビングを緩やかにゾーニング。南側と北側の2カ所に吹… 続きを読む
1階はほとんどをLDKが占めるワンルームスタイル。玄関は上がり框の形を工夫して広がりを出した。SICは土間からもホールからも使えて便利。トイレをLDKから離したことで来客にも気兼ねなく使ってもらえる。LDKはキッチンを中心としたL字型でダイニングとリビングを緩やかにゾーニング。南側と北側の2カ所に吹抜けを設け、光と風の通り道を確保。リビングは床を下げたピットリビングを採用した
水回りを2階に配置。洗面をホールに設置してオープンに使いやすく。脱衣室はランドリーを兼ね、北側の吹抜けに面したホールも室内干しスペースとして活用。アクセスしやすい位置にファミリークロゼットを配置し、洗濯物をしまうのも楽々。南側の吹抜けに面した小部屋は愛犬のためのスペース
水回りを2階に配置。洗面をホールに設置してオープンに使いやすく。脱衣室はランドリーを兼ね、北側の吹抜けに面したホールも室内干しスペースとして活用。アクセスしやすい位置にファミリークロゼットを配置し、洗濯物をしまうのも楽々。南側の吹抜けに面した小部屋は愛犬のためのスペース
小屋裏収納は普段はトータルで12.6畳もの広さ。基本的には収納として利用し、普段使わないモノや季節モノがスッキリと収まる。一部はワークスペースやセカンドリビング、趣味の空間など、多目的に使えるようカウンターを造作した
小屋裏収納は普段はトータルで12.6畳もの広さ。基本的には収納として利用し、普段使わないモノや季節モノがスッキリと収まる。一部はワークスペースやセカンドリビング、趣味の空間など、多目的に使えるようカウンターを造作した
| 商品名 | - |
| 部材・設備 | - |
| 商品名 | - |
| 部材・設備 | - |
| 延床面積 | 99.76m2 (30.1坪) |
| 敷地面積 | 175.40m2 (53.0坪) |
| 工法 | 木造軸組 |
| 本体価格 | 3,000万円~3,499万円 |
| 竣工年月 | 2024年12月 |
| 店舗名 | 本社 |
| 住所 | 埼玉県蕨市中央1-10-2 |
| 問い合わせ | |
| ホームページ | この会社のホームページへ |
外観は斜めラインのふかし壁と台形窓を用いてエッジの効いたファサードデザインに。青空に映える白い壁と窓枠の黒でメリハリをつけ、奥行による変化のある陰影で豊かな表情を醸し出している。軒樋を箱型で造作してふかし壁と一体にしてスッキリと。正面は塗り壁で仕上げ、そのほかの面はサイディングにすることでコストを抑えた
LDKはひと続きのワンルームだが、キッチンを中心に置くことで緩やかにゾーニングされている。ブルードパリと呼ばれる淡いブルーとホワイトベージュをベースカラーに、ところどころ個性の強いアイテムをアクセントとして取り入れた。段差をつけたピットリビングはモデルハウスを参考にしたもの。窓辺やTV台、ステップに腰掛けられ、様々な使い方ができる。ローソファを採用してとことん「こもり感」を追求した
「食事はゆっくり会話しながら楽しみたい」と、ダイニングはあえてTVが見えないように配置。階段はささら桁なしで段のみが壁からはね出しているデザインで軽快な印象に。手すりはスチールの丸パイプと角パイプのコンビネーションでスタイリッシュに仕上げた。吹抜け上部に、できるだけコーナーに寄せて大きく取った窓を設置し空を眺められる暮らしを実現
リビング上部は南面の吹抜けで明るく開放的。窓はそれぞれ端に寄せることで視覚的な空間の広がりを演出している。TVの背面は淡いグリーンの色合いが特徴的な十和田石調のストーンテックス。間接照明を組み合わせることで、より温かみのあるアクセントとなった。手前の床面と合わせたTVボードとベンチ収納はリビング周りの雑多なものがキレイに収まる
趣味のウイスキーを楽しむためのバーカウンターは朝の忙しい時間に朝食を食べるのにも便利。キッチンカウンターより10cmほど高さがあるので、手元が見えにくいというメリットも。実際、基本的な調味料を出しっぱなしにしていても存在感が消せているそう。背面のカップボードの隣りに酒棚を造作。カップボードとの違和感をなくすため、色合わせにもこだわっている
分厚い一枚板を使ったバーカウンターはM邸の見どころのひとつ。ミニチュアのウイスキー樽をはじめ、キッチン背面に並んだ調理器具や表情豊かなタイル貼りとあいまって趣あるスポットとなった
「料理とお菓子づくりが趣味なのでキッチンにはこだわりました」というだけに、設備も機能も充実。キッチンカウンターはセラミックトップで、ガスオーブンやフロントオープンの食洗機も備えている。普段よく使うお気に入りの鍋類はすぐ取り出せるように背面のオープン棚に置き、ディスプレイと実用を兼ねた。かなりの重量を支える棚は補強が見えないように棚受金物を埋め込んでいる
愛犬のための部屋をリビング上部の吹抜けに面した2階に用意。お留守番の時間も外の通りをのんびり眺めながら、ゆっくり過ごせる特等席。転落防止のため、間隔の狭い木製手すりを設置。手すりにも間接照明が仕込んであり、夜も落ち着いた光でゆっくり休める。1階用のエアコンをここに設置し、夏はここから吹抜けを通して冷気を落とす。冬は1階から暖気が上がるという仕掛けで、洋室のドアも開けておけば、家中が暖められる
ランドリールームと室内干しスペースを兼用した脱衣室。カウンター収納は引き出し式の台があり、アイロン掛けや洗濯物を畳む作業スペースとして使える。その下はリネン類がしまえる引き出しで、下部に脱衣かごが置ける。背面に収納家具を置き、着替えなどはそちらへ。浴室は棚などのオプションを極力なくし、マグネットでつけられるものをメインに。「全部外して掃除できるのでおすすめです」
玄関ホールは上がり框の形や間接照明で視覚的な広がりを演出。手洗い場には袖壁を立て、少し奥まって配置することで玄関から入った時、ダイレクトに見えないように工夫した。ボウルと水栓は高砂建設の標準品で選定。カウンターと扉は異なるメーカーの既製品を組み合わせることで造作のような雰囲気に仕上がった。照明などの小物にもこだわって魅せる空間に
北側が少し下がった敷地は、眺望がよく風もよく抜ける。インターロッキングブロック舗装と一部人工芝を使った庭は、ドッグランのように使用。デッキの階段を幅広に作ってもらい、ベンチのように腰かけてのんびり過ごせるコーナーに
ダイニングは北側の庭に面しており、2面の大きな窓から柔らかな自然光が入る。日中は開放的な空間で庭や借景の緑を眺めながら、夜はライトアップした庭をバックに食事やお茶を楽しむことができる
外観のアクセントにもなっている台形の窓がユニークな2階の居室。将来の子ども室を想定して用意した。お互いのプライバシーに配慮して、居室同士を隣り合わせにしないように設計されている
洗面は2階の廊下の一部を使ったオープンスタイル。省スペースで開放的なのも気に入っているそう。洗面台はふたり並んで使えるように幅広に。広めのカウンターと全面鏡でお互いにストレスなく身支度できるようにした。「ニッチに間接照明をつけてみました。普段使いの化粧品も良いモノに見える気がします。ちょっとした遊びゴコロです(笑)」
小屋裏収納庫も外断熱+二重通気工法のおかげで快適。階段脇に掘り込み座卓としてカウンターを造作。テレワークのスペースとして活用しているそう。右手の小窓から見晴らしのよい景色が望める