障子からこぼれる柔らかな光と、濃淡と奥行きを生む陰影。時間帯によって刻々と変わる風景が、人工的につくり出されたものではないからこその美しさと、派手ではなくとも心を掴んで離さない侘び寂びの魅力を感じさせる空間。それらを内包するのが「庭と家が一体になるような暮らし」というKさんのイメージをベースに、リビング~デッキ~庭がフラットにつながるよう設計された大らかな平屋だ。素足で触れた時の気持ちよさを大切に考えられた室内は、玄関からつながる廊下の床を凹凸のあるなぐり… 続きを読む
障子からこぼれる柔らかな光と、濃淡と奥行きを生む陰影。時間帯によって刻々と変わる風景が、人工的につくり出されたものではないからこその美しさと、派手ではなくとも心を掴んで離さない侘び寂びの魅力を感じさせる空間。それらを内包するのが「庭と家が一体になるような暮らし」というKさんのイメージをベースに、リビング~デッキ~庭がフラットにつながるよう設計された大らかな平屋だ。素足で触れた時の気持ちよさを大切に考えられた室内は、玄関からつながる廊下の床を凹凸のあるなぐり加工仕上げとし、LDKはオークの無垢床と畳でゾーニングして床座でもくつろげる和モダンスタイルに。素材の質感をそのまま出したいというKさんの希望を反映し、天井やキッチン周りはラワン合板で仕上げ、木が持つぬくもりを五感で感じられる住まいをデザインした。「巾木や窓枠を『薄く、細く』仕上げると美しく納まるという細かなこだわりは、ue_bo designさんに出会って初めて知ったことの一つ。『この格好よさに気づいてしまったからにはやらずにいられない』と、家づくりの最初にお願いしました。天井を低くして家の容積を抑えるのは、設計士さんからの提案。必要以上に大きくしないことで、生活動線も冷暖房効率もより高められた、本当に暮らしやすい家です」。
それまで住んでいたアパートは断熱性・気密性が後回しにされていると感じていたKさん。お子さんも誕生し「もっと快適に暮らしたい」と家づくりの検討を始め、第三者の中立な立場からの情報を求めてSUUMOカウンターを訪れた。「『断熱性・気密性が高い』『意匠性に優れている』『アフターがしっかりしている』と3つの希望を伝え、おすすめしてもらったのがue_bo designさん。創業100年超の材木店を母体にした木の家のプロフェッショナルだという背景から教えてもらい、家の… 続きを読む
それまで住んでいたアパートは断熱性・気密性が後回しにされていると感じていたKさん。お子さんも誕生し「もっと快適に暮らしたい」と家づくりの検討を始め、第三者の中立な立場からの情報を求めてSUUMOカウンターを訪れた。「『断熱性・気密性が高い』『意匠性に優れている』『アフターがしっかりしている』と3つの希望を伝え、おすすめしてもらったのがue_bo designさん。創業100年超の材木店を母体にした木の家のプロフェッショナルだという背景から教えてもらい、家のクオリティも、建てた後のアフターも期待できる会社さんだと思いました」。どんな家が建つのか見てみたいと訪れたモデルハウスの第一印象は「とにかく格好いい」の一言。巾木や手摺り一つとってもそれぞれに設計意図があることを説明してもらい、「細部まで丁寧にこだわった仕事をしているんだな」と驚くとともに、暮らしやすさとデザインのバランスの取り方の巧みさに感動したのだそう。「自分でも間取りを描いていたのですが、ue_bo designさんから上がってきたファーストプランはまったく異なる方向性で『面白い!』とワクワクしたんです。完全にお任せするよりも一緒に決めていきたいタイプなので、設計士さんと直接お話ししながらアイデアを出し合える雰囲気もよかったですね」。
窓の外の風景、差し込む光のライン、床に落ちる陰影、木の質感、塗り壁に浮かび上がる表情 ―。これらの要素を「五感で感じる」には、それ以外の余分な情報を視界から取り除くことが重要。つまり、空間を構成する線・厚み・色などの要素を最小限に抑える設計が大切になります。K様邸においては、玄関~ホール~LDKの天井をラワン合板張りで統一し、空間の連続性を強調した意匠が特長ですが、意識したのが合板と合板の間の目透かし(隙間)の収まり。キッチン周りは壁もラワン合板で仕上げて… 続きを読む
窓の外の風景、差し込む光のライン、床に落ちる陰影、木の質感、塗り壁に浮かび上がる表情 ―。これらの要素を「五感で感じる」には、それ以外の余分な情報を視界から取り除くことが重要。つまり、空間を構成する線・厚み・色などの要素を最小限に抑える設計が大切になります。K様邸においては、玄関~ホール~LDKの天井をラワン合板張りで統一し、空間の連続性を強調した意匠が特長ですが、意識したのが合板と合板の間の目透かし(隙間)の収まり。キッチン周りは壁もラワン合板で仕上げており、目透かしのラインが少しでもずれると美しさが半減してしまうため、設計段階から慎重に割付を考え丁寧に作業を行っています。またもう一つのポイントが、室内とデッキをつなぐ窓の納まりです。4枚の掃き出し窓を閉め切ると視界に入る線が増え、ごちゃついた印象になってしまうため、中央にくる窓枠、室内とデッキ下の2本の柱が一直線に重なるよう計算。家の中からも外からも1本の柱だけが見えるよう構造も含めて検討を重ねました。家の機能に直接関係する部分ではないですが、だからこそ手間をかけるかどうかで完成度は段違いに変わり、そこにこだわるのがue_bo designらしさ。この想いに共感して下さったK様と家づくりの楽しさを分かち合えたことは、作り手として何よりの喜びでしたね。
商品名 | - |
部材・設備 | - |
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部材・設備 | - |
延床面積 | 106.16m2 (32.1坪) |
敷地面積 | 486.00m2 (147.0坪) |
工法 | 木造軸組 |
本体価格 | 3,000万円~3,499万円 |
竣工年月 | 2022年8月 |
住所 | 愛知県安城市三河安城南町1-11-7 |
問い合わせ | |
ホームページ | この会社のホームページへ |
※営業時間内の対応となります。
※お問い合わせの際は「SUUMO(スーモ)を見て」とお伝え下さい。
愛知県安城市三河安城南町1-11-7
定休日:火曜・水曜
デッキに面したLDKのワイドな開口は、造作の障子でモダンかつ落ち着いた雰囲気にスタイリング。障子越しにこぼれる柔らかな光や、縦横の格子の規則正しいデザインなど、カーテンとはまた違った趣と和のニュアンスを楽しめる
元気盛りのお子さん達をのびのびと遊ばせられる、大らかな平屋に暮らしたいと考えていたKさん。ひと続きになるリビング~デッキ~庭を自由に行き来しながら、日常的に自然と触れ合える理想のライフスタイルを実現した
玄関で靴を脱いで廊下を歩く時、足裏が気持ちよく感じられるようにと、表面に凹凸のあるなぐり加工仕上げの床を採用。浮き上がる独特の模様も美しい。ホールからリビングへとラワン合板を張り巡らせた天井が、空間の連続性と抜け感を演出している
水平ラインが美しい障子張りの空間に勾配天井でアクセントをつけたミニマルデザイン。この世界観に没頭できるよう、華美な装飾や色・柄は控え、エアコンは壁への埋め込み式にするなど、視界に入る余分な情報を徹底的に削ぎ落とした
リビングとダイニングを畳とオークの無垢床でゾーニングし、床座でも椅子に座ってもくつろげる和モダンスタイルにコーディネート。素材の質感をそのまま出したいというKさんの希望で、天井や壁はラワン合板でラフに仕上げてある
切妻屋根と自然由来のそとん壁で仕上げた平屋。屋根の先端や窓枠の厚みを抑えるなど、細部の納まりまで考え抜かれた一つの作品のような住まいだ。室内と外の境界線を感じにくくするため、デッキとリビングのフロアレベルを揃えた
単調になりがちな平屋の表情を大きく左右するのが「屋根」。設計士が屋根勾配の角度が違うパターンを何種類も描き、格好よく収まる角度をじっくり検討した。玄関側は外に閉じることによって、デッキ側の開放感を際立てている
玄関の印象=家の印象になると言っても過言ではないもの。贅沢なゆとりのある玄関は、その先に広がる大らかで豊かな空間を想像させてくれる。お気に入りのラグを敷くことを計算に入れ、土間スペースを広く設計したのもこだわりの一つ
無垢床と畳の境界線を柱の中心に揃えたり、障子を壁の中に引き込めるよう戸袋を設けたり。いかにすっきり美しく見せるかを追求した空間。窓を閉め切った時、余分なラインが風景を邪魔しないよう、中央にくる窓枠、室内とデッキ下の2本の柱が一直線に重なることまで計算されている
機能的で美しくムダのないキッチン空間。カップボードと吊戸収納は天井と同じラワン合板で造作し、統一感を演出。床は自然素材由来で木材と相性がよく、クッション性・耐水性・断熱性に優れるコルクフロアを採用した。ガラスドアはロールスクリーンで目隠しすることができる
笠木と腰壁の間に5ミリの隙間をつくることで陰影を強調し、笠木が少し浮いて見えるデザインによってキッチンカウンターの薄さを主張。腰壁にラワン合板、笠木にタモ材を用い、それぞれに自然塗料・オスモカラーのラーチ塗装を施した
カウンターの厚みを抑えることで腰壁とのジョイント部分の十字ラインが美しく収まり、一つの家具のような仕上がりに。キッチンはあえてフルオープンにせず、少しおこもり感のある造りにした。デッキのある窓辺の開放感がいっそう引き立てられている
玄関~ホール~LDK、寝室や洗面室まで天井はラワン合板張りで統一し、空間のつながりをデザイン。合板と合板の間に隙間をつくる「目透かし張り」のひと手間から生まれる、縦横にすっと通った目地が美しく、モダンで引き締まった印象をもたらしている
木質感を味わえるようシンプルに徹した寝室。ラワン合板の天井に合わせたのは、ドナウ川流域の森で100年以上をかけて成長するオークの木からつくられた無垢床・ドナオーク。壁は木材由来のバージンパルプを材料にした紙クロスで仕上げている
将来的に2部屋に分割することもできるよう設計された洋室。引き戸も天井と同じラワンで造作したオリジナルだ。引き戸周りをふかし壁にすることで立体感と奥行きが増し、シンプルでありながらデザイン性の高い空間が誕生した
家族で並んでもゆとりが生まれるワイドな洗面スペース。既製品の人工大理石のカウンターに合わせて洗面台と鏡を造作し、ホワイトのタイルをアクセントにした。床の仕上げはキッチンと同じコルクタイル。耐水性・耐久性が高くメンテナンスもしやすい
木と相性のいい素材を厳選し、それぞれの素材が持つ魅力が互いに邪魔をし合わないバランスで空間をトータルコーディネート。ディテールだけを切り取っても絵になるアートな家だ。選ぶ樹種によって表情ががらりと変わるのも木の家ならではの面白さ
巾木や窓枠など、生活感の出やすい部分は「薄く、細く」を心がけ、細心の注意を払って施工。一級建築士のデザイン意図を正しく汲み取ることができる職人が一棟一棟手仕事で丁寧につくり上げる、オーダーメイドの作品のような家
「家の中も外も、美しく長持ちすると自信を持っておすすめできるものしか提案しない」というのが、メンテナンス面もデザインの一部だと考えるue_bo designの矜持。K邸では外壁材に高千穂シラスのそとん壁を採用し、軒天は杉の羽目板張りで仕上げた
重心を低く構えた重厚感のある平屋。屋根が主張しないデザインがより洗練さを印象付けている。高耐朽で伸縮性のあるレッドウッドで作ったウッドデッキは、地面から少し浮いて見えるようにデザインしている