借金があると住宅ローンは借りられない? 審査に通るための対策は?

公開日 2024年05月31日
ヒッシーのマネー騎士(ナイト)
借金があると住宅ローンは借りられない? 審査に通るための対策は?

住宅ローンを借りるとき、借金の有無は影響するのでしょうか。ローンと借金の違い、借金があると住宅ローンの審査に通りにくかったりするのか、また、今、借金やローンを抱えている人が住宅ローンを借りるためにできる対策は何かなどを解説します。

ローンと借金の違いは、貸す側から見た言葉か、借りる側から見た言葉か

まず、「ローン」と「借金」の違いについて整理しておきましょう。

そもそも、「ローン」(英語:loan)とは、名詞だと「融資」、「貸付」、「借金」といった意味、動詞だと「貸し出す」、「貸す」といった意味の言葉です。つまり、「ローン」とは、お金を貸し出す金融機関等の側から見た言葉だと言えるでしょう。

そして、銀行などの金融機関等は、融資の対象を絞った、さまざまなローン商品を取り扱っており、マイホーム取得のための「住宅ローン」や、子どもの教育資金用の「教育ローン」、車を買うための「自動車ローン」などがあります。また、使用目的を限定しない「フリーローン」や「カードローン」、不動産を担保に入れる「不動産担保ローン」などもあります。

一方、「借金」とは、漢字がそのまま意味を示していますが、「お金を借りること」。つまり、お金を借りる側から見た言葉です。名詞の「ローン」にも「借金」という意味が含まれていますが、どちらかと言えば、「貸付」の意味のほうが強いと思われます。

したがって、一般に「借金」という言葉は、住宅ローンや教育ローンなど、さまざまなローン商品だけでなく、消費者金融を利用することや、親や兄弟姉妹、親戚、友人などからの借り入れも含めて、「お金を借りること」の総称として使われます。

そのため、「住宅ローン」も借金の一種であり、目的が「住宅購入」に限定されるものと言ってよいでしょう。

借金が住宅ローンの審査に与える影響は?

さて、今回のテーマ「借金があると住宅ローンは借りられない?」ですが、ひとことで回答するなら、「借金があっても、要件を満たしていれば、住宅ローンは借りられる!」です。

例えば、住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して貸し出している【フラット35】の場合、すべての借り入れ(住宅ローン、自動車ローン、教育ローンだけでなく、カードローンや消費者金融、キャッシング、リボ払い、商品購入の分割払いなども含む)の合計の年間返済額の、年収に対する割合(=総返済負担率)が以下の基準を満たしている必要があります。

・年収400万円未満…総返済負担率30%以下
・年収400万円以上…総返済負担率35%以下

したがって、年収が300万円の場合は、年収の30%以下、つまり、すべての借金の年間返済額が合計で90万円以内になる範囲内であれば住宅ローンが組めるということです。

年収が500万円だった場合は、年収の35%以下、つまり、すべての借金の年間返済額が合計で175万円以内になる範囲内であれば住宅ローンが組めるということです。

【フラット35】以外の民間金融機関独自の住宅ローン商品の場合は、細かな審査内容は情報開示されていません。金融機関ごとに審査内容や審査方法は異なるようです。とはいえ、【フラット35】と同様に、「総返済負担率」は重要な審査基準の一つになっているでしょうから、住宅ローン以外の借金がある場合は、その返済額を考慮して返済能力があるかどうかが審査されるはずです。

年収に占めるローン返済についてのイメージ
すべての借り入れの年間返済額の、年収に対する割合が住宅ローン審査の基準の一つ(画像/PIXTA)

住宅ローンの審査に通るためにできることは?

では次に、借金があっても審査に通るための対策について、まとめておきましょう。

まずは、住宅ローン以外の借金の一括返済が可能なら、実行すべきでしょう。住宅ローンを申し込む段階でその他の借金がない状態なら、審査が通る確率は格段に上がります。

それから、クレジットカードのキャッシング枠やカードローン、消費者金融などを解約しましょう。金融機関によっては、実際にキャッシングを利用していなくても、利用できる枠があるだけで、利用しているものとして住宅ローンの審査を行うところもあるようです。

個人信用情報機関に自分の信用情報を問い合わせておくのもよいでしょう。過去、借金の延滞や未払いがなかったかどうかを確認しておくわけです。延滞や債務整理などの事故情報は、5年は消えないのが通常なので、もし延滞などの記録があった場合は、それが消えるまで待つことで審査が通る確率は上がります。

そのほか、頭金をできる限り多くして、住宅ローンの借入希望額を少なくすることができれば、審査が通る確率は上がります。また、配偶者や親など、収入のある人を合算者として収入合算を利用することでも、審査が通る確率は上がります。

ちなみに、年金生活者である親の収入が低くても、親が所有している不動産を担保に加えることで、審査が通りやすくなることもあるようです。

繰り返しますが、細かな審査内容や審査方法については、金融機関ごとに異なりますので、1つの金融機関で審査が通らなかったからといって、すべての金融機関で審査が通らないとは限りません。あきらめずに複数の金融機関に申し込んでみるとよいでしょう。

まとめ

住宅ローンはお金を借りる目的が住宅購入に限定されている借金の一種

借金があっても、要件を満たしていれば住宅ローンは借りられる

住宅ローンの審査ではすべての借り入れの年間総返済額が年収の何割かが重要な基準の一つ

借金の一括返済や頭金の増額などで住宅ローンの審査が通る確率は上がる

イラスト/杉崎アチャ

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