住みたい街ランキング　仙台版　～仙台市民に聞いた、住みたい街（駅）1位は？～

SUUMOで発表している「住みたい街ランキング」。2020年も仙台で調査を実施。人気の「住みたい街」はどこなのか？　上位エリアの人気の理由や、それぞれの街の住み心地を紹介していこう。
※この調査は2年に一度おこなっています

2020年の住みたい街ランキング仙台版　ランキング１～20位をご紹介

不動の人気を誇る都心＆副都心、再開発エリアもランクイン！

1位「仙台」、2位「長町」、3位「泉中央」は2018年の調査でも1～3位を独占。都市部や副都心が根強い人気を見せるなど、ランキングそのものに大きな変化はなかった。1位「仙台」はもちろん、仙台駅にアクセスが良い街、3位「泉中央」など始発駅のほか、幹線道路や高速道路のICに近い車での利便性の高さなどが人気につながっているようだ。そんななかで、前回14位だった「薬師堂」が10位にランクアップしたほか、14位「卸町」、17位「荒井」、20位「六丁の目」と再開発が盛んな地下鉄東西線沿線の街が続々とランクイン。新しい街並みもあり、人気と注目を高めている。

今もなお、進化を続けている杜の都仙台で、住まいを選びやすい注目の街はどこなのか？ ワンツーフィニッシュを決めたJR東北本線沿線、人気の高まりを見せる地下鉄東西線沿線などをピックアップ。人気の秘密に迫っていこう！

1位　仙台（東北新幹線ほか）

人気店や話題のスポットが勢ぞろい、理想のアーバンライフを楽しめる

ペデストリアンデッキから望む青葉通の緑が眩しい仙台駅。「仙台PARCO」をはじめ、「S-PAL」「E BeanS」など大型複合専門店がそろっており、渋谷系ファッションから生活雑貨まで買い物を楽しめる。グルメや人気スポットのほか、銀行、郵便局、医療機関など生活関連施設も充実。全てが徒歩圏内の上、JR、地下鉄、バスの結節点とアクセスの良さも抜群だ。かつては駅裏と呼ばれた東口エリアでは今も再開発が進んでおり、西口エリアの「旧さくら野跡地」にも商業施設やホテルなどを組み合わせた再開発案が浮上。東北随一の都心で暮らせるというステータス感も高い支持を集める一因となっている。

（画像／PIXTA）

ケヤキ並木が美しい定禅寺通と共に「杜の都」を象徴する青葉通。仙台駅近辺にはガス灯が設置されており、柔らかな照明が夜を灯す（写真提供／宮城県観光課）

住みたい理由 Pick up

●新しい店がすぐにできるし、美味しい物や楽しい所がたくさんそろっているなど、住みたい要素が多すぎる
●圧倒的に交通アクセスが良く、将来、子どもたちが進学や就職で県外に行くことになっても便利

周辺の注目スポット

海産物をはじめ、新鮮な野菜や果物などで市民の胃袋を支えている「仙台朝市」。前身の青空市場が誕生したのは1945年だ（画像／PIXTA）

2位　長町（JR東北本線ほか）

あすと長町を中心に注目度UP！利便性を高める南の副都心

昭和の時代には東洋の魔都と称される上海を思わすエキゾチックな空気感が漂っていた長町。平成から令和にかけては南の副都心として発展。「IKEA仙台」「tekuteながまち」といった大型店のほか、仙台市立病院を筆頭に医療機関も充実。子育て支援施設や児童館、太白図書館、学習塾などがそろう子育てに適した環境も人気の一因となっている。仙台駅、仙台空港と陸・空のアクセスゲートにも行きやすい。また、電線地中化と幅広の道路できれいな街並みや、緑が多く、昼に比べて夜は静かで暮らしやすい住環境も魅力だ。再開発が盛んな「あすと長町」を中心にさらなる発展が期待されている。

（撮影／難波明彦（ティーラムスタジオ））

あすと長町エリアの公園で最も大きい「あすと長町中央公園」。バリアフリー構造になっており、地域の人たちに親しまれている（撮影／難波明彦（ティーラムスタジオ））

住みたい理由 Pick up

●電車、バス、地下鉄の全てが通っているので、車を持っていなくても生活に困らない
●再開発も進み、県内で一番活気づいていると思う。これからも色々なお店ができそうで期待大

周辺の注目スポット

フットサル場やバスケットボールのコートなどを備えた多目的アリーナ「XEBIO ARENA仙台」や大型ライブハウス「仙台PIT」もそろっている（撮影／難波明彦（ティーラムスタジオ））

3位　泉中央（仙台市地下鉄南北線）

豊富な商業施設＆豊かな自然、北部エリアの一大拠点

泉ヶ岳を望む北の副都心。建替えが計画されている「泉区役所」のほか、「泉図書館」「イズミティ21」などの公共施設や病院が駅近に位置。「SELVA」「仙台泉ロフト」「コジマビックカメラ泉中央店」など大型商業施設も充実。泉区民ふるさとまつりの会場となる「七北田公園」やベガルタ仙台の本拠地「ユアテックスタジアム」も徒歩圏内と全てがコンパクトにまとまっている。地下鉄南北線を利用すれば仙台駅まで約15分で到着。始発駅なので座れるのもうれしい。東北自動車道のICも近く車での遠出も便利だ。

七北田川のせせらぎを見ながら散歩を楽しめる「七北田公園」。園内には「わんぱく大地」「芝生広場」などがあり、親子で楽しめる（画像／PIXTA）

住みたい理由 Pick up

●街の規模感がちょうどいい。必要なものがだいたいそろっているし、閑静な住宅街も近くにある
●家族みんなサッカーが好きなので、自宅からユアテックスタジアムが近いことが気に入っている

4位　長町南（仙台市地下鉄南北線）

駅直結の大規模モールが人気、子育てのしやすさも好評

太白区役所を中心に発展したエリア。さまざまな専門店が入る大規模モールの「ザ・モール仙台長町」「ララガーデン長町」が駅と直結。衣料品や家庭用雑貨などのショッピングはもちろん、グルメや映画鑑賞などをワンスポットで楽しめる。家族で行ける飲食店も多い。「ララガーデン長町」内には子育て応援施設「のびすく長町南」があるほか、子育て世代にうれしい生活関連施設もそろっている。また、子どもたちがゆったり遊べる公園が多く、近隣には「地底の森ミュージアム」などのレジャー施設もある。仙台駅へのアクセスも良好だ。

休日などは大規模モールを訪れる人たちで駅周辺道路は渋滞することが少なくない。当エリアに住めば徒歩で気軽に行くことができる（撮影／難波明彦（ティーラムスタジオ））

住みたい理由 Pick up

●大きなショッピングセンターが近いので買い物がしやすい。区役所も近くにあるので手続きなども楽
●家族連れで住みやすい物件が多い。最近は子ども向けのお店も多くなってきたこともうれしいです

5位　榴ヶ岡（JR仙石線）

仙台駅も徒歩圏内、野球観戦や花見を楽しめる

JRで仙台駅まで約2分。平坦なエリアなので徒歩や自転車で街中に楽々行けることも魅力。仙台駅の自由通路完成後はかつて行きにくかった西口エリアにも行きやすくなった。子どもたち大喜びの「仙台アンパンマンこどもミュージアム＆モール」は一年中にぎわいを見せているほか、春にはしだれ桜が咲き誇る「榴岡公園」には例年、数多のお花見客が訪れている。東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地「楽天生命パーク宮城」が近接しており、野球ファンの熱い支持が5位に入った原動力になっている。

約400本の桜が美しい「榴岡公園」。イベントやお祭りでにぎわうほか、ジョギングなどの運動ができる公園として親しまれている（画像／PIXTA）

住みたい理由 Pick up

●仙台駅からほど近く、徒歩でも街中へ行けるだけでなく、郊外にも車で混雑しない道を選んで行ける
●野球場も公園も近くにあり、大人も子どもも楽しめる。近くに飲み屋やラーメン屋も多い

8位　北四番丁（仙台市地下鉄南北線）

市街地中心エリアまで徒歩圏内、路地裏の名店がそろうのも魅力

仙台のセレブ御用達「仙台三越」などが並ぶ「一番町四丁目買物公園」といった中心エリアが徒歩圏内。官公庁へも近いほか、市内随一の文教エリア、上杉地区にも隣接。教育環境も良好だ。東北大学医学部・歯学部も近い上、東北大学病院を中心にさまざまな医療機関がそろっている。また、一歩路地裏に入ると、人気の高いパン屋やおしゃれなカフェ、人情味あふれる飲食店など、隠れた名店が並ぶ。商業・医療・福祉施設と住宅の大規模複合開発の計画も進行中で、さらなる人気の高まりが予想されている。

市内を縦断する大動脈の宮城県道22号には、かつて仙台市電が走っていた。洗練された街並みと落ち着いた雰囲気も魅力のエリアだ（撮影／難波明彦（ティーラムスタジオ））

住みたい理由 Pick up

●中心部に近い割には住宅の価格に割安感がある。大きな病院やスーパーなども充実している
●東西南北どちらに出掛けるときもスタートしやすい。おしゃれな店が沢山あることも楽しいです

12位　名取（JR東北本線ほか）

今後も発展が期待される仙台のベッドタウン

JR東北本線、JR常磐線、仙台空港アクセス線を利用でき、仙台駅、仙台空港駅へのアクセスが良い。市として子育て支援に注力しているほか、東北最大級の広さを誇る「イオンモール名取」など、買い物環境も良好。駅周辺にコンビニが多いことも特徴だ。区画整理された新しい街並みは道路が広いほか、海が近く降雪が少ない温暖な気候も魅力。仙台のベッドタウンとして今後も発展が期待される。

名取駅からペデストリアンデッキを通じて直結。2018年12月にオープンした複合施設には新しい図書館と増田公民館が入っている（撮影／難波明彦（ティーラムスタジオ））

住みたい理由 Pick up

●アクセスがいい。田舎でも都会でもない丁度いい雰囲気。街が比較的新しく、綺麗な場所が多い気がする
●満開の桜がきれいな「なとり春まつり」や豊饒を祝う「ふるさと名取秋まつり」で盛り上がりを見せます

14位　卸町（仙台市地下鉄東西線）

再開発が進む注目のエリア。車での移動も楽々！

仙台の商業を担う問屋街のイメージから脱却。再開発が進む新たな住宅地として急激に人気を高めている。駅前の「イオンスタイル仙台卸町」には約70店の専門店が入っているほか、「仙台場外市場杜の市場」など大型の買い物施設が充実し、飲食店も多い。地下鉄東西線を利用すれば仙台駅まで約9分で到着できるほか、バス路線も充実。幹線道路が近いので車での移動も便利だ。

2018年のオープン以来、高い人気を誇っている「イオンスタイル仙台卸町」。近隣からも多くの買い物客が訪れ、週末は特ににぎわう（撮影／難波明彦（ティーラムスタジオ））

住みたい理由 Pick up

●駅前に大型スーパーがあり便利。東西線は最近できた路線だから新しいし、きれい。通勤が空いている
●東西線が開通してからの周辺地域の発展は目を見張るものがあり、今やとても住みやすい場所だ

16位　南仙台（JR東北本線ほか）

暮らしやすさが魅力！ 子育て世代からの支持多数

新たな街区と旧来からの地域が融合し、和やかな雰囲気の住宅街を形成。JR東北本線、JR常磐線、仙台空港アクセス線の3線を利用でき、仙台駅まで約10分で到着できる。近隣の国道4号線バイパス沿いには大型スーパーマーケットをはじめ、ホームセンター、飲食店、コンビニなど買い物施設も充実。「中田中央公園」など自然に恵まれた環境も子育て世代から支持を得る要因になっている。

大型スーパーや家電量販店などが並ぶ国道4号線バイパス沿い。さまざまなショップもそろっているほか、人気グルメ店も軒を連ねている（撮影／難波明彦（ティーラムスタジオ））

住みたい理由 Pick up

●都心に近く、駅周辺の施設が充実している。住宅街は静かで住みやすい感じがする
●至近距離に生活に必要なものがそろっている。子育てする上で生活しやすい

17位　荒井（仙台市地下鉄東西線）

海、ライブ、カフェ！　おしゃれなライフスタイルが人気

かつて秋の夜には虫の音が聞こえていた荒井が様変わり。おしゃれな駅舎やカフェなどモダンな雰囲気に包まれ、東北最大のライブホール「SENDAI GIGS」などのにぎわい拠点もそろっている。路線バスに乗れば「仙台うみの杜水族館」や「三井アウトレットパーク仙台港」へ約20分で到着。仙台東部道路仙台東ICも近く、地下鉄、車とも移動がしやすいことも魅力。2020年4月には「荒井小学校」が開校した。

2015年開業の「荒井駅」。駅舎内には東日本大震災の仙台市内の被害を後世に伝える「せんだい3.11メモリアル交流館」が設けられている（撮影／難波明彦（ティーラムスタジオ））

住みたい理由 Pick up

●車での移動も地下鉄での移動もしやすい。周りにお店や公園などが多く、子どもと一緒に住みやすい街
●東日本大震災後の発展が著しく、田園風景もあって海も近い。環境がすごくよさそうだと思う

人気沿線ランキング

市街地と南北の副都心を結ぶ地下鉄南北線が圧倒的支持を獲得

1位は地下鉄南北線。都心部の仙台と南北の副都心を結んでおり、通勤・通学をはじめ、市民の貴重な足となっている。雨や風など天候条件に左右されることが少ないことも人気の理由だ。2位のJR東北本線は仙台近郊のベッドタウンからの利用者が支持基盤。3位の地下鉄東西線の周辺は新しく街が形成し、今後のさらなる発展が期待される。

新しい生活様式が築かれようとしている現在。テレワークはもちろん、子育てや家事など、自宅で過ごす時間
は増える傾向にある。だからこそ、自分たちのライフスタイルにフィットした街や家を見つけることは快適な暮らしへの第1歩といえるだろう。気に入った物件が出てきたとき、すぐに決断ができるよう、家選びの条件も家族で整理しておこう！

スーモマガジン（2020年7月8日発行号）掲載