【実例付き】マンションにおすすめのナチュラルインテリアは?ポイントやアイテムを紹介

公開日 2024年05月17日
【実例付き】マンションにおすすめのナチュラルインテリアは?ポイントやアイテムを紹介

シンプルで柔らかな雰囲気が魅力のナチュラルインテリア。マンションの空間に取り入れる場合、どのようなことに気をつけたらよいでしょうか。
インテリアコーディネーターの経験があり、一般社団法人国際カラープロフェッショナル協会の理事を務める、カラーリストのとおみねきよみさんに、おすすめのアイテムや取り入れるときのコツ、注意点などを伺いました。テイスト別の実例集は空間づくりのヒントにしてください。

ナチュラルインテリアとは?

特徴や魅力

はじめに、ナチュラルインテリアの特徴や魅力についてとおみねさんに解説してもらいましょう。

「ナチュラルインテリアとは自然の木の色を活かした木材をメインに使用したインテリアのこと。全体的にシンプルで明るい雰囲気が特徴です。木特有の穏やかでぬくもりある素材感に癒やされ、リラックスすることができます。
シンプルで飽きのこないデザインは性別や年齢を問わず好まれる傾向にあり、工夫次第でデザインに個性を加えることも可能です」(とおみねさん、以下同)

ナチュラルインテリアを取り入れた空間
木の素材感を楽しめる、心地よい空間(画像提供/unico)

素材

主に、天然木をはじめとする自然素材を使います。
・木材(白木、ナラ材など)
・籐
・麻
・木綿
・観葉植物 などが代表的な素材になります。

ナチュラルインテリアの色の選び方と配色の比率

ナチュラルにインテリアをまとめるには配色のバランスも大事だそう。
「デザイン性の高い空間をつくるときの基本の配色比率は『ベースカラー70%:アソートカラー(※)25%:アクセントカラー5%』になります。ベースカラーとは床・壁・天井などの面積が一番大きい部分、アソートカラーとは家具・建具など2番目に面積の大きい部分を意味します。アクセントカラーはクッションや小物などの小面積の部分で、ほかの色に比べて、鮮やかで目立つ色を使用します」
※ベースカラーを引き立てる色のこと

「また、白を取り入れる場合、真っ白なピュアホワイトは人を緊張させる色なので、オフホワイトなどやや色みのある白のほうがよいでしょう。

ナチュラルインテリアでは、同系色相・同系トーンでまとめると、くつろぎや落ち着きが出ます。以下のような色の組み合わせがおすすめです」

ナチュラルインテリアの基本の配色
配色比率を意識するとバランスがよく美しい空間になる(イラスト/SUUMO編集部作成)
配色比率を意識した部屋
ベース・アソート・アクセントの比率に従って配色を考えるとおしゃれな空間になる(イラスト/上坂じゅりこ)

【実例】ナチュラルインテリアの種類やレイアウトのコツ

ナチュラルインテリアは、小物のテイストや色の組み合わせによっていくつかの種類に分類することができます。代表的な種類やそれぞれの空間づくりのポイントを紹介します。

シンプル

「明るめの木材と優しいトーンの壁紙などを用いるシンプル系のレイアウトです。このシンプルナチュラルをベースに、別のテイストを組み合わせて調和させることができます。
白木やナラ材など淡い色の木製家具やコットン、リネンなどのファブリック類を使用します。全体的に穏やかで柔らかい印象の空間になりますが、直線的なデザインの家具を配置するとさらにまとまりがよくなります」

シンプル系のナチュラルインテリアの実例
シンプル系のレイアウトは、北欧やモダンテイストなど、ほかのレイアウトのベースにもなる(画像提供/unico)

北欧風

「日照時間が短く家の中で過ごす時間が長い北欧の地域では、明るく温かみのあるインテリアが好まれます。ファブリック類やスツールの座面などにアクセントカラーを取り入れたり、壁の一面にアクセントクロスを採用すると北欧風の明るい空間になります。ブルーグレー、ピスタチオカラー、植物柄などが人気の色柄です」

北欧風ナチュラルインテリアの実例
ナチュラルな中に明るい色をプラスして北欧風の空間に(画像提供/unico)

モダン

「ナチュラルな雰囲気にグレーや黒を取り入れて空間を引き締めると、モダンな空間になります。しかし、黒の面積が多くなってしまうとナチュラルな印象が弱まってしまうため、家具の脚や椅子の座面だけ黒色にするなど少ない面積に留めることがポイントです。

また、植物の緑をアクセントにするのもおすすめです。シャープな見た目のものより少し丸みのある柔らかな印象の植物を選ぶと、ナチュラルな雰囲気にマッチします」

ナチュラルモダンインテリアの実例
インテリアの一部に黒を取り入れると引き締まった空間になる(画像提供/unico)

和モダン

「マンションではリビングの隣に和室が配置された間取りもあります。

リビングとのデザインの統一感を意識しつつ、和室にもナチュラルインテリアを取り入れてみましょう。家具を置くときは背の低いものでそろえることがコツです。障子がある場合は木製ブラインドなどに変えるとモダンな印象になります」

和モダンテイストのナチュラルインテリアの実例
畳敷きの和室にソファを置くと和モダンな印象に(画像/PIXTA)

ヴィンテージ風

「ヴィンテージ要素を取り入れたい場合は、ベースカラーを引き立てるアソートカラーに少し暗めのトーンの色を使うのがポイント。
例えば、フローリングのトーンを少し暗めの色にして空間にコントラストをつける手法があります。黒を取り入れると空間が引き締まり、かっこいい印象になります」

ナチュラルヴィンテージインテリアの実例
ナチュラルカラーのソファや落ち着いたトーンの床でヴィンテージな雰囲気に(画像提供/unico)

住まいのどこに取り入れる?

LDK

「リビングは家族みんなが過ごす場所。やすらぎを与えるナチュラルインテリアと相性のよい空間といえます。リビングとダイニング、キッチンが一つの空間にあるLDKの場合は、使う色数を少なくして空間全体の統一感を意識しましょう。小物や調理器具、キッチン家電などの色やデザインがそろっていないと、まとまりがなく雑多な印象になってしまうので要注意です」

ナチュラルインテリアを取り入れたLDK
リビングにナチュラルインテリアを採用し、家族がくつろげる空間に(画像/PIXTA)

玄関ホール

「玄関ホールは来客を迎える空間であり、家族が毎日出入りする場所です。安堵感を与え、外での緊張感をほぐすレイアウトにするとよいでしょう。空間のアクセントにお気に入りの絵画や花を飾るのもおすすめです」

ナチュラルインテリアを採用した玄関ホール
木の優しい素材感が訪れた人を癒やしてくれる(イラスト/上坂じゅりこ)

寝室

「寝室にナチュラルインテリアを採用することで、リラックスして眠ることができます。空間に使う色数を少なくするとホテルのように整然とした雰囲気を演出できます。ファブリック類は、シンプルなデザインのリネンやコットン素材のものを選ぶとよいでしょう」

ナチュラルインテリアを取り入れた寝室
使う色を少なくすると、落ち着きのある上質な空間になる(画像/PIXTA)

子ども部屋

「幼少期は鮮やかな色が子どもにとってよい刺激となるため、シンプルナチュラルを基本とし、カーテンや椅子の座面などに赤や青、緑などのアクセントカラーを取り入れることをおすすめします。中高生になってからは家具やファブリック類などを差し替え、落ち着いた色で統一すると勉強に集中できる空間になります」

ナチュラルインテリアを取り入れた子ども部屋
子どもが小さな時期は、カラフルで明るい空間に(画像/PIXTA)

水まわり

「トイレや洗面所など水まわりにナチュラルインテリアを取り入れることもできます。水を扱う場所なので清潔感を保てるような配慮と、寒々しくならない優しく温かみのある色を使うことが大切です。棚や扉など、水が跳ねにくい場所に木を使うことをおすすめします」

ナチュラルインテリアを取り入れた洗面所
洗面所やトイレは頻繁に使う場所だからこそ、お気に入りのインテリアを取り入れたい(画像/PIXTA)

ナチュラルインテリアにぴったりのアイテム

自然素材を使ったソファ

「綿や麻などの張り地や、木製脚のソファはナチュラルインテリアになじむ人気の家具です。ヴィンテージテイストにするなら、明るめの色と柔らかい革で設えたソファがおすすめです」

ヴィンテージテイストを出すには、アイアンの脚を使うのもよいでしょう。明るめの色と柔らかい革のソファとマッチします。

皮製のソファ
革張りのソファは高級感があり、ナチュラルインテリアにも馴染みやすい(画像提供/unico)

木製ローテーブル

「部屋に圧迫感を与えない木製のローテーブルもナチュラルインテリアのリビングにぴったりのアイテムです。床も木材の場合はラグを敷いたり、床と風合いの異なるテーブルにすることで空間デザインに起伏を付けることができます」

ローテーブルのあるリビング
背の低い家具は光を遮らないため部屋を明るくしたいときに有効(画像/PIXTA)

コットンやウールのラグ

「ラグを敷くときは天然素材のものを選ぶとよいでしょう。夏はコットンやリネン、冬はウールと使い分けると心地よく過ごすことができ、季節によって空間に変化を与えることができます。天然素材のラグの中には家庭で洗濯できないものもあるので購入時に確認しましょう」

ラグを敷いたリビング
おしゃれなラグはナチュラルインテリアのアクセントになる(画像提供/unico)

シンプルなペンダントライト

「ガラス製などの、デザイン性が高くシンプルなペンダントライトや木製のスタンドライトを使うとよりナチュラルな空間になります。調光機能のあるダウンライトと併用すると、時間帯によって明るさや色みを調整できるので便利です」

ペンダントライトを設置したダイニング
ダイニングテーブルの上におしゃれなペンダントライトを設置すると空間のワンポイントになる(画像提供/unico)

アースカラーのカーテン

「カーテンの色は、ベージュやグリーン、生成りなどアースカラーの中から選ぶとよいでしょう。壁紙やラグの色と調和する色を選び、カーテンスタイルはフラットな仕上げにするのもポイントです。カーテンを使わず目隠しを設けたい場合は木製ブラインドもおすすめです」

アースカラーのカーテンを設置した部屋
統一感を意識し、家具やラグの色になじむカーテンを選ぶこともポイント(画像/PIXTA)

見た目がかわいらしい植物

「植物はナチュラルインテリアを構成する重要なアイテムです。葉が丸いものやツル性のものなど、見た目がかわいらしい観葉植物のほうがナチュラルインテリアに合っています。籐やかごの鉢カバーなどを付けておしゃれに演出することもできます」

観葉植物を置いた部屋
ナチュラルインテリアにグリーンをプラスして癒しの空間に(画像/PIXTA)

マンションにナチュラルインテリアを取り入れるときのポイントや注意点

開放的な空間づくり

「マンションの部屋は一戸建て住宅と比較すると間取りがコンパクトな場合が多いため、開放感や明るさを意識した空間づくりがポイントです。背の高い家具を置くと圧迫感があるため、少し背の低い家具を配置し、自然の光をふんだんに取り込みましょう。また、天井に近い部分に黒やダークトーンの色を使用すると空間を狭く感じる作用があるので気をつけてください」

開放的な部屋
日光を遮らない家具の配置がポイント(画像/PIXTA)

木材の種類に少しだけ変化をつける

「空間全体のテイストをそろえることは大切ですが、そろえすぎると単調な空間になってしまうおそれがあります。使用する木の色みに変化を付けたり、同じ木でも木目の風合いが異なるものを選んだりすると、変化のあるおしゃれな空間になります」

マンションでは床材を自由に選べないケースがほとんどです。設置する木材家具の色みに少し変化をつけるだけでも、空間にメリハリが生まれます。

風合いの異なる木材を採用したインテリアの例
木材の種類によって色や風合いに個性がある。組み合わせによって空間をリズミカルに演出(画像/PIXTA)

高級感を出したい場合は無垢(むく)材を

「マンションの限られた空間の中に高級感をプラスしたいときは無垢材がおすすめです。ぜひ家具などに取り入れてみましょう。集成材でも木の風合いを楽しむことはできますが、天然木のみで構成された無垢材は質感や見た目、香りがよく、木の魅力をダイレクトに感じることができます」

大規模なリフォームを行う際、床を無垢材に変更するという選択肢もあります。

無垢材のキッチンカウンター
天然の木の素材感をそのまま味わうことができる無垢材(画像/PIXTA)

採光・照明計画も重要

「自然光の柔らかい光を取り入れて明るい空間にしましょう。マンションでは窓の位置や大きさがあらかじめ決まっており、リフォームで追加・変更することは難しいと思います。外からの光をなるべく遮らないような家具の配置や、カーテンスタイルを意識しましょう。照明器具を使って空間を明るく保つ方法もあります」

自然光が入るナチュラルインテリアの部屋
ナチュラルインテリアを取り入れるなら、自然光がたっぷり入る場所に(画像/PIXTA)

心地よいナチュラルインテリアの空間をつくろう

木や自然素材をふんだんに使ったナチュラルインテリア。マンションの空間に上手に取り入れ、心地よい住まいにしたいですね。

「ナチュラルインテリアの空間をつくるときは、まずどんなテイストの空間にしたいかを考えてください。落ち着いたモダンな空間にしたいのか、ヴィンテージ風のかっこいい空間にしたいのかによって、使う色やそろえる家具や小物類は変わってきます。性別や年齢を問わず誰にでも好まれるのがナチュラルインテリアのよいところです。住む人の好みを取り入れながら、お気に入りの空間をつくっていきましょう」

まとめ

ナチュラルインテリアの特徴は、木を中心とした自然素材をメインに使うこと

色数は少なくし、色みのある白や、アースカラーで構成する

木製家具やファブリック、植物を組み合わせて好みの空間にアレンジできる

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取材・文/佐藤愛美(りんかく) イラスト/上坂じゅりこ
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