SUUMO(スーモ)は、住宅・不動産購入をサポートする情報サイトです。


スマートハウスを聞いたことがない、わからないという声が7割以上(図1)。だが9割以上がエネルギーを賢く使う生活に関心があり(図2)、そのような設備・仕様を取り入れたい声も9割を超す(図3)。
エネルギーを賢く使う暮らしを実現できるのがスマ−トハウス。次で疑問にお答えしよう。
A:ITを駆使してエネルギーを賢く使う家のこと
スマートハウスとは「ITを駆使して、今までの生活を変えることなく無理せずにエネルギーを賢く使う家」のことである。これを実現するために、住宅メーカーがさまざまな技術を導入している。具体的な方法としてはエネルギーの消費を抑える「省エネ」、各家庭でエネルギーをつくる「創エネ」、家庭にエネルギーを蓄えておく「畜エネ」。さらにこれらのエネルギーを集中コントロールする「HEMS(ヘムス)」というシステムがある。
A:気密・断熱性と自然の力の活用で気軽に省エネできる
スマートハウスには無理せず省エネできるさまざまな仕組みがある。例えば、気密性や断熱性といった住まいの性能を高めることで、エアコンの使用量を減らす方法。さらに、光や風を上手に取り込む、樹木などで直射熱を抑えるなど、自然の恵みを有効利用する「パッシブデザイン」によって、エアコンや照明などの使用を抑えることができる。また、節水機能の高いトイレなど、エコ家電を導入するのも方法のひとつである。
A:太陽光発電や燃料電池などでエネルギーをつくる
「太陽光発電」をはじめ、天然ガスから取り出した酸素と水素から電気と熱をつくる「家庭用燃料電池」、地中熱を利用して冷暖房や給湯に利用する「地中熱ヒートポンプ冷暖房システム」など、自宅でエネルギーをつくる「創エネ」はさまざま。太陽光発電と燃料電池によるW発電や、創エネと省エネを組み合わせるなど、効率よくエネルギーを使うことで、”地産地消“を目指すのがスマートハウスが見据える未来。
A:蓄電池に加え、将来的には電気自動車でもためられる
今まさに住宅メーカーによって非常時の予備電源に使える「家庭用蓄電池」の開発がさかんに行われている。ダイワハウスのリチウムイオン蓄電池など、すでに商品化されたものもある。その一方で、太陽光発電から電気自動車への充電、電気自動車で家の電気をまかなうための実証実験も現在行われている。すでにトヨタホームは、電気自動車やプラグインハイブリッド車が住宅と一体となったスマートハウスを販売している。
A:HEMSで家庭内のエネルギーを集中管理!
スマートハウスにはITを使って住まいのエネルギーを集中コントロールする「HEMS」という機器が導入される。このHEMSこそスマートハウスの重要な要素で、その機能は住宅メーカーによってさまざま。例えば、各部屋の使用電力や1日ごとの電気代金を、HEMSで「見える化」して、エネルギーを効率的に使う機能がある。また、蓄電池の電力を電気料金が高い時間帯に使うよう自動切替できるものもある。
A:各住宅メーカーによって開発・販売が進んでいる
住宅メーカーによるスマートハウスの開発・販売はすでに始まっており、各社の個性を反映した商品が続々と登場している。スマートハウスが建てられる会社を一部紹介すると、エス・バイ・エル、住友林業、セキスイハイム、積水ハウス、ダイワハウス、トヨタホーム、ミサワホームなどが挙げられる。また、長期的な目線で、コミュニティ単位でのエネルギー利用の最適化を試みる実証実験を行っている地域もある。
現在、多くの人がエネルギー問題に関心をもち、実際に家を建てる際もそういった設備や仕様を取り入れたいと思っている。そして、エネルギーを賢く使う暮らしを実現できる新たな選択肢が「スマートハウス」である。スマートハウスは省エネや創エネだけでなく、蓄電池や電気自動車などを活用することで、災害時にも対応できる「安心に暮らせる家」。もちろん、地球環境にも優しい。
2012年になり、住宅メーカーの取り組みも本格化。これから「どんな暮らし方をしたいのか」「家に求めるものは何なのか」などを家族で話し合うときには、スマートハウスも検討してほしい。