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初めての二人暮らしは、楽しみと期待で気持ちが高まる一方、用意するものが多くて何からそろえればよいか迷いやすいものだろう。
そこで、家電+ライフスタイルプロデューサーの神原サリーさん、インテリアコーディネーターの住吉さやかさんにお話を伺いながら、まず用意すべき最低限必要なものや、家具・家電の適切なサイズ・容量などを紹介。さらに、予算の立て方や優先順位の決め方、購入を迷ったときの選び方についても解説する。
必要なものが一目で分かるチェックリストも参考に、これからの新生活を快適にスタートさせよう。
まずは二人暮らしを始める際にそろえておきたいアイテムを、場所別に紹介する。
リビングでは、二人がゆったりくつろげる最低限の家具が必要だ。さらに、デスクワークや来客時にも対応できる家具を選べば、さまざまな用途に使える。選ぶ際には、サイズ感などもぜひ意識しておこう。
二人暮らしのダイニングテーブルは、来客も考慮し4人掛けにするなら、幅120~150cmくらい、奥行きは80~85cmくらいが一般的。広いほうが焼肉や鍋などの卓上調理もしやすいが、広すぎると部屋が狭くなるためよく検討する必要がある。また、幅を調節できるエクステンションテーブルを選ぶと、普段はコンパクトに、来客時は広く、といった使い方ができる。
最近はテレワークを考えて選ぶ人も多いが、二人とも仕事で使う場合、もう1台小さめでもデスクがあるのがオススメだ。奥行き45cmほどあれば、ノートパソコンも置けて使い勝手もよい。折りたたみ式は使わないときはしまえるのでオススメだ。

二人暮らしに向いているソファのサイズは、幅180cmくらい、奥行き80cmくらい。一人であれば寝転がれるサイズがオススメだ。
素材の種類は本革、合皮、布製などがあるが、初めて買う人は、価格が安めで色や素材の選択肢が豊富な、布製が選びやすいだろう。カバーリングを外して洗濯できるタイプも多く、そうでない場合も自分でカバーをかけたり、使用前に撥水スプレーをかけたりして汚れを防げる。

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□ ソファ
□ テーブル
□ テレビ
□ テレビ台
□ エアコン
□ 照明
□ カーテン
□ ラグ
□ 掃除機
寝室では、快適な眠りが確保できる環境づくりが重要だ。特にベッド選びは寝心地を左右するため、サイズや配置なども含めて慎重に検討したい。
ベッドにはさまざまなサイズがある。幅は下の図のとおりで主に5種類、長さは一般的には200cmほどだが(ベッドのフレームのデザインなどにより異なる)、二人暮らしのベッド選びは、台数がポイント。1台を一緒に使うのか、2台並べるのか、希望するサイズと台数が部屋に収まるかをチェックしよう。
スペースに余裕があるなら、シングル1台+セミダブル1台、さらに余裕があればセミダブル2台がオススメ。2台ならくっつけて置いたり、離して使ったりもできる上、マットレスの硬さをそれぞれの好みで変えられる。

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□ ベッド
□ 衣服収納ボックス
□ カーテン
□ エアコン
トイレ・お風呂・洗面所の水回りは、必要な収納や掃除道具をそろえておくことで、いつも清潔で使いやすい状態を保てる。歯磨きセットやトイレットペーパーなど、引っ越し後すぐに必要なものは事前に準備しておこう。
水回りはこまごまとした必需品も多い。タオルは元々持っていたものを持ち寄るか、新調するかを決めよう。いずれにせよ少し多めに用意しておくと安心だ。トイレットペーパーや歯みがきセットなども引越してすぐに必要になるため、入居後あわてないよう事前に購入しておきたい。
浴槽のフタは一人暮らしならは要らないかもしれないが、二人の入浴のタイミングがずれたときにお湯の温度が下がるのを防いでくれる。光熱費削減につながるため、できれば用意しよう。
□ シャンプーやボディーソープ
□ 歯みがきセット
□ タオル
□ バスマット
□ ドライヤー
□ 掃除用品
□ バス用品(洗面器や浴槽のフタなど)
□ 洗濯機
□ 洗濯グッズ
□ トイレットペーパー類
□ サニタリーボックス
家具・家電以外にも、ごみ箱や日用品、玄関回りのものなど買いそろえておくと便利だ。すぐに必要でないものは購入を忘れがちなので、チェックリストで確認しておこう。
玄関回りに玄関マットやスリッパ、傘立てがあると、外出時や来客の際に重宝する。さらに、防災グッズや懐中電灯、非常食があると、いざというときにも安心だろう。
また、ごみ箱やハサミ・ガムテープ・文房具といった道具類は引っ越し後に便利。延長コード・電池なども出番は多く、すぐに必要ではなくても慣れない暮らしの中でちょっとした不便がストレスにつながることもあるので、早めに用意しておこう。
□ 玄関マット
□ 傘立て
□スリッパ
□防災グッズ
□懐中電灯
□非常食
□長期保存水
□時計
□ごみ箱
□袋類(ごみ袋・ビニール袋など)
□ハサミ・カッター
□ガムテープ・ビニールひも
□文房具
□延長コード
□乾電池
二人暮らしを快適にするには、部屋の広さや生活スタイルに合った家電選びが大切。適切なサイズや容量、用途や機能を見極め、無理なく長く使える一台を選ぼう。
二人暮らしになると必要な容量が増える冷蔵庫は、買い替えたい家電のひとつ。冷蔵庫の大きさの目安は一般的に“人数×70L+常備品100L+予備70L”とされ、二人暮らしに必要な容量は300L前後となる。
最近の商品は、冷凍庫のチルド機能が充実しているのが特徴。生活スタイルに合わせた機能を選べば、毎日の食事の準備が楽になることも。また、冷蔵庫は家電の中でも存在感があるので、デザインで選ぶのも手だ。
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洗濯機も、二人になると必要な容量が増えるので買い替えを検討したい。まずは二人の洗濯スタイルについて話し合ってから選びたい。
1日に1人が出す洗濯物は一般的に1.5kg程度とされているので、二人暮らしになると毎日洗濯するにしても3kg以上の容量が必要だ。
また、縦型の洗濯機より値が張る傾向にあるが、ドラム式洗濯機は乾燥機能がついていて、利便性が高い傾向にある。洗濯の頻度や量をよく話し合って選ぼう。
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その他の家電については編集部が解説します。
エアコンを購入する際には、実際の畳数よりも少し大きめの容量を選ぶことで冷暖房の効率が上がり、省エネ効果が期待できる。1LDK(40m2)の場合、寝室には6~8畳用、リビングなど広めの空間には
10畳以上対応の容量を選ぶようにするとよいだろう(SUUMO編集部調べ)。備え付けのエアコンがある物件でも、年式や型番が古いと電気代がかさむことがあるため、事前にチェックしておくべきだ。
また、エアコンを購入する場合は、室外機の置き場所に十分なスペースがあるかどうかも重要である。周囲に排気の妨げになるものはないか、管理規約で設置場所が制限されていないかなど、事前に確認しておくと安心だ。さらに、引っ越しシーズンや梅雨明けなど、気温が上がる時期は設置工事が混み合い、取り付けまでに時間がかかることもあるので、余裕を持って準備しておこう。
照明はあらかじめ備え付けられている物件もあるが、付属していない場合も多い。照明を購入する際には、照明器具の受け口(ソケット)の形状が合うかもチェックしておきたい。また、ソケットが1つしかない場合でも、ダクトレールを取り付ければ複数の照明を設置できるので、ぜひ覚えておこう。
照明器具には、対応畳数が明記されており、部屋の広さに合った明るさのものを選ぶのがポイント。例えば12畳のLDKの場合、リビングとダイニングそれぞれに6~8畳用の照明を選ぶとバランスが良くなる(SUUMO編集部調べ)。
さらに、調光機能付きの照明を選べば、空間の雰囲気を手軽に変えられるのでオススメだ。スタンドライトや家具の下に貼れるテープライトなど、間接照明をプラスすれば、おしゃれに演出できる。デザインも豊富なので、ナチュラル系の家具には木目調の照明、モダンなインテリアにはスチール素材など、テイストをそろえて選ぶと統一感のある空間に仕上げられる。
二人暮らしで使う電子レンジは、20~25L前後の容量を目安に選択したい(SUUMO編集部調べ)。コンビニ弁当の温めや冷凍食品の解凍はもちろん、調理の下ごしらえにも活躍し、料理の時短にもつながる。
料理する機会が多い場合は、グラタンやクッキーが焼けるオーブン機能付きのモデルを選ぶと、献立の幅も広がるのでオススメだ。さらに、スチーム機能が付いた機種なら、余分な油を落として調理でき、健康面にも配慮できる。
一方で、機能が増えるほど価格も上がるため、自分たちの使い方に合ったものかどうかをよく見極めて選ぶことが大切。使用頻度や調理スタイルに合わせて、ちょうどいい一台を選ぼう。
二人暮らしなら、3~5合炊きの炊飯器がちょうどよいサイズ(SUUMO編集部調べ)。毎回ご飯を炊くのが面倒なときも、一度に多めに炊いて冷凍保存しておけば、忙しい日でもすぐに食べられて重宝するだろう。
最近は、炊き分け機能や早炊きモードなど、時短につながる機能が充実したモデルも多数登場している。また、パンやケーキ、煮込み料理など、ご飯以外の調理にも活用できる。
炊飯器は、保温機能や内釜の種類によって味わいや価格が大きく変わる。そのため、自分たちが重視したいポイントを明確にしてから選ぶと、長く満足して使える一台が見つかりやすい。
物件にもよるが、二人暮らしであれば、軽量でコンパクトな掃除機でも十分に対応できる。スティック型やハンディー型なら、収納スペースが限られる場合でも場所を取らず、手軽に使いやすい。ペットを飼っている場合や、カーペットやラグが多い部屋では、吸引力の高いキャニスター型やサイクロン式を検討すると効果的だ。
共働きで外出が多い場合は、外出中に自動で掃除してくれるロボット掃除機を検討してもよいだろう。
□冷蔵庫(300L前後)
□洗濯機(容量3Kg以上)
□エアコン(実際の畳数よりも少し大きめの容量が目安)
□照明(メイン・間接照明)
□電子レンジ(20~25L前後)
□炊飯器(3~5合炊き)
□掃除機
引越し準備は、想像以上に時間や費用がかかるもの。そこで、実際に準備を始める前に必要なものをリストアップしておくと、買い忘れや無駄買いを防ぎやすい。ここでは、具体的な手順を紹介する。
二人暮らしで使う家具・家電を選ぶときに大切なのは「生活のイメージをすり合わせておくこと」と神原サリーさん。「例えば、洗濯の仕方ひとつとっても、毎日するのか、乾燥まで機械でするのか、室内または外に干すのかなど、二人が思い描く生活のイメージは違っていることも。料理や掃除などについても、家事の頻度や担当などを決めて『二人のしたい暮らし』についてしっかりと話し合っておきましょう」
二人の好みが合わないときは「それぞれが好きなインテリアの画像をSNSなどで集め、それを見ながら、どんな部屋にしたいか話し合いを」。例えば使いたい色、家電のデザイン、観葉植物などを出し合い、好き嫌いについて話すうち、共通点が見えてくるそうだ。もし見つからなかったら「部屋ごとに担当を分けて決めてもOK。1つの空間に違ったスタイルのものが混在するより、部屋ごとのほうが雑多な印象を避けられます」

二人暮らしをスタートさせるには、賃貸物件を借りるための費用、引越しにかかる費用、家具や家電など生活必需品を購入する費用など、さまざまな初期費用が必要になる。
ただ、欲しいものをすべてそろえようとすると初期費用がかかりすぎて、これからの生活が苦しくなってしまうことも。新生活をスタートするのに必要な家電や家具、インテリアなどにどの程度かけられるのか、予算を二人であらかじめ決めてからそろえていくようにしよう。
二人の生活について、イメージのすり合わせができたら、マストで必要なものを考えてみよう。
住む部屋が決まったら、できるだけ早めに準備したいアイテムはカーテン。特に外から中の様子が見えやすい場合、カーテンは入居のタイミングで準備したい。「カーテンは窓とサイズが合っていることが重要。既製品で合うものがなければ、オーダーする必要がありますが、商品やショップなどによって数日から数週間かかることもあるので、オーダーする場合は早めに選びましょう」と住吉さやかさん。
また、物件によっては、照明器具が備わっていないことも。自分で選んで取り付ける場合は「目的に合わせて選ぶことが大切。自宅で仕事をすることが多いなら、調光・調色が可能な照明器具がオススメ。仕事のときは明るい昼白色、リラックスするときは明るさを抑えた電球色に、などと切り替えられます」(住吉さん)

このほか、物件によってはエアコンやガスコンロが備え付けになっていないこともある。また、冷蔵庫や洗濯機も持っていない場合はマストと言えそうですが、一度にそろえると数十万円の出費になります。
しかし家具や家電は頻繁に買い替えるものではないので、二人の生活のペースを見極めてから買うのもいいそうだ。予算がどうしてもオーバーする場合、どちらかが一人暮らしをしていたときの「家電」を使う手もある。
「必要なものがそろっていれば、まずは生活ができます。今の二人にとってちょうどいい家具・家電を優先順位付けして、予算内で購入を検討しましょう」(神原さん)
必要な購入リストを作成したら、どちらかが今持っているものをそのまま使えないかも確認しよう。家具や家電は、必ずしも新品を購入することはない。初期費用を抑えられるとその後の生活資金に回せるため、余裕を持てるようになる。
二人とも持っていない、あるいは古くなっていて買い替える必要があるなら、もちろん予算の範囲内で購入するとよいだろう。
必要なものをリストアップして購入しても、実際にサイズが合わなかったり、使い勝手が悪くて結局使わなかったりするケースもある。無駄な出費を避けるために、二人暮らしの準備を進める際には、次の点にも注意しておこう。
まず、家具や家電、日用品などの購入を決める段階で意見が分かれてしまう場合は、普段よく使うほうの意見を優先するのがオススメ。例えば、キッチンに立つことが多いほうが調理家電を選び、掃除を担当するほうが掃除グッズを選ぶといった具合だ。
頻繁に使う人が使い勝手の良さを感じられるものを選ぶことで、日々のストレスを減らし、快適な暮らしを続けやすくなる。生活ルールをある程度決めながら、お互いに納得できる話し合いを進めよう。
二人暮らしを始める際、最初から全ての家具や家電、日用品をそろえようとすると、予算オーバーや無駄買いにつながることもある。そこで、引っ越し後すぐに必要なものを優先的に検討しよう。例えば、ベッドやカーテン、冷蔵庫、エアコン、洗濯機、照明など生活の基本となるアイテムは、入居後すぐに必要となる。
一方で、収納グッズやインテリア雑貨などは、生活が落ち着いてから必要性を感じてから購入しても遅くない。まずは最低限の必需品をそろえ、実際に使いながら足りないものを段階的に購入すると、失敗を防ぎやすいだろう。
部屋がどのような間取りかによって、家具や家電の置き場所は変わってくる。入居の際には引越し業者や家電量販店のスタッフが搬入するものの、どこになにを置くのかは事前に決めておきたい。
ただし、部屋の間取りと家具・家電の寸法のみでレイアウトを決めてしまうのも危険。というのも、電源コンセントの場所は変えられないからだ。
特に家電はコンセントの位置によって使いにくくなるおそれがある。どうしてもコンセントから離れた場所にしか置けない場合は、延長コードで解決することを考えてみよう。
入居する物件を契約できたら、内見の際など事前に部屋の寸法を測っておくのがオススメ。家具や家電を選ぶのにあたり、そもそも部屋に入りきるのか、圧迫感はないかがイメージしやすいからだ。また、各部屋の寸法だけではなく、通路やドアなどの大きさも測っておこう。家具や家電を運んでもらうとき、部屋に入らないといった思わぬトラブルを回避しやすくなる。
二人暮らしをすると決まったら、まず物件探しから始めることになる。即入居できる物件もあれば、現在居住中で数か月先まで入れないといったこともあるため、入居可能時期は物件ごとに確認しなければならない。ただ即入居できる物件だとしても、引越しの準備などを考えると、実際に入居できるまでには一定期間かかることを頭に入れておこう。
入居する日が具体的に決まれば、そこから逆算してスケジュールを立てると、スムーズに引越せる。
家具・家電を選ぶ際には、部屋のサイズに合ったものを選ぶ
お互いが希望する生活スタイルを事前によく話し合う
無駄な出費を避けるため、必要なものをあらかじめリストアップしておく
判断に迷うときは、使用頻度が高いほうの意見を優先的に取り入れる
全て買いそろえようとせず、優先順位の高いものから段階的に準備していく
入居日が決まってから、逆算してスケジュールを立てる