猫と暮らす、こんなに楽しいことはありません。愛らしい姿ですやすや眠っていたり、おもちゃにじゃれて遊んでいたり、玄関で帰りを待ってくれていたり、いっしょにいて飽きることがありません。
近年の研究結果によると、猫と暮らすことで、健康によい効果があることもわかってきたのだとか。
猫がしあわせに暮らせる、ストレスの少ない部屋づくり
家族の一員としていっしょに暮らすのであれば、 愛猫にとって最高の部屋づくりをしてあげたいもの。そこで大切なのは、ストレスのない部屋にしてあげることです。まず、猫の目線で部屋を見てみましょう。
猫とできる限り長くいっしょに暮らすためにできる、部屋づくりのコツをご紹介します。
安心できる居場所をつくる
まず、部屋の中に、猫だけのパーソナルスペースをつくってあげましょう。猫用のベッド、ケージ、おうちがあると猫は安心します。猫は大きな声や音、工事の音、子どもの甲高い声が聞こえるだけでストレスを感じます。
猫だけのスペースはなるべく静かでくつろげる場所が適しているでしょう。
あったかいところとひんやりするところをつくる
写真:PIXTA
気密性の高い部屋に閉じ込めておくのではなく、扉は開けておいてあげましょう。暑すぎたり、寒すぎることが猫は苦手です。そのため、適温な場所を自分で探そうとします。
寒ければ、日の当たる場所であったり、暖かい空気が溜まる棚の上に、暑ければ、廊下や玄関、お風呂場など、ひんやりとする場所に移動します。自分で自由に行き来できるようにしてあげることが重要です。
登ったり降りたり、段差をつくる
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家猫の最大の問題は運動不足です。猫が大好きな上下運動が楽しめる仕掛けをつくってあげましょう。一番簡単なのがキャットタワーを置くこと。市販のキャットタワーには爪研ぎやベッドがついているものもあります。窓の近くに置いてあげれば、外の景色も眺められて、猫にとってお気に入りの場所になりそうです。そのほかには、高さの違う家具を階段状にして置いてあげるのもひとつの手です。
隠れ場所をつくる
写真:PIXTA
猫はもともと単独行動を好む生き物です。甘えたいときもあれば、一人で寝ていたいときもあります。そこで大切なのが、一人で過ごせる隠れ家です。ソファやベッドの下、布団の中など、気分によって隠れたい場所が違うので、いつも開放しておきましょう。また、ダンボールも大好きなので、穴を開けて入り口をつくって置いておくのもいいでしょう。
外の空気を吸える場所をつくる
室内で飼育している猫が外を見ているのは、外に出たいわけではなく、自分の縄張りを監視しているのだとか。外の空気を吸わせるために、お散歩させるのは逆効果。飼い主が在宅しているときは、外が見える場所の窓を開けてあげましょう。
トイレは静かな場所に置いて、いつもきれいに
猫はトイレに強いこだわりをもつといいます。置く環境、トイレの形状、砂の種類など猫の好みを探りましょう。
一般的に猫は排泄を見られるのを嫌うので、部屋の隅や人があまり通らない静かな場所にトイレを置いてあげます。また、猫はきれい好きなので、排泄物で汚れたトイレが大嫌い。あまりに汚いトイレだと排泄を我慢して、病気になってしまうことも。排泄したらすぐに取り除いてあげることが大切です。
いつもきれいに掃除をすることで、猫も安心して暮らすことができます。
危ないものを片付ける
家の中は猫にとって危険なものでいっぱい。落ちている糸くずやボタンにじゃれて遊んでいるうちに誤飲してしまったり、引き出しの中に間違えて入ってしまったり……好奇心が旺盛な猫だと電気コードを噛んで火傷をしてしまう、なんていうことも。家に人間の赤ちゃんがいることを想像して、危険なものは片付けることを心がけましょう。
猫の性格を知って、お互いにとって快適な部屋づくりを
人間と同じように猫にもそれぞれの性格があります。まずは飼い猫を観察し、どんな性格の猫なのか、知ることが大切です。そこからが部屋づくりの始まりです。
猫が長生きできる部屋は、飼い主にとっても快適な部屋。さらに工夫を重ねてより暮らしやすい部屋をつくりましょう。