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省スペースで開く、週末だけの料理教室

開いたスペースとオーナー

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省スペースで開く、週末だけの料理教室

都内の会社に勤務する青野晃子さんは今年1月、週末だけのフランス料理教室「La saveur(ラ・サヴール)」を開業した。場所はさいたま市内に借りた自宅マンション。ひとり暮らし用の1Kで、キッチンは廊下に面した壁付けタイプながら、コンロが3つもある珍しい仕様だ。青野さんが思い描く、少人数制のコンパクトな料理教室を開くには理想的な物件だったという。

「平日は今も外で仕事をしていますし、深夜残業になることもあります。そんな状況の中でどれだけ教室を回していけるか分からなかったので、まずは無理のない人数と回数でトライアル的に始めようと思っていました。そうなるとコストはあまりかけられません。ただ、間取りや部屋の広さはある程度妥協したとしても、やはりキッチンだけはしっかりしたものが必要です。教室を開こうと決めてから2年くらい探して、ようやくこの場所を見つけました」(青野さん)

20代後半で食の世界に興味を持ち、辻調理師専門学校で調理の基礎を、ル・コルドン・ブルーでフランス料理の知識と技法を学んだ。しかし、そのまま料理人を目指すのではなく、働きながら自宅で開業という道を選んだ。

「年齢や体力のことを考えると、今からレストランに入って修業するのは正直厳しいと思っていました。でも何かしらの形で料理の世界には携わっていたい。自宅でなら、自分のペースで長く続けていくことができると思ったんです」

その上で、仕事をしながら心地よく料理に関わっていくためにはどうすればいいのか? 現在の状況を冷静に分析した結果、8畳+キッチンのコンパクトなスペースで、週1回だけ開く料理教室というスタイルにたどり着いた。

まずは身の丈にあった範囲とサイズで、一歩を踏み出した青野さん。しかし一方で、ゆくゆくは料理の道一本で生きていきたい思いもあるという。やや遅咲きで開いた小さな料理教室は、そんな夢への入り口でもある。

  • シンプルインテリアで
    生活感のない空間にコピー
    1Kのコンパクトな間取りに、最低限の什器やダイニングテーブルが置かれただけのシンプルな装い。主宰の青野さんの自宅でもあるが、お客さんを迎えるにあたり、あえて生活感をそぎ落とした空間づくりを心掛けている。
    シンプルインテリアで生活感のない空間にコピー
  • 2年がかりで出合った理想の物件
    2年がかりで出合った
    理想の物件
    料理教室を開くにあたり3口のコンロは必須条件だったが、ひとり暮らし用の物件ではなかなか見つからなかった。ようやくここを探し当てたときは満室で、空室が出るまで半年ほど待ったという。
  • 友達の家に遊びに来たような
    ムードづくりを意識
    自己紹介から始まる授業風景。実践前に、調理のポイントや料理の歴史や背景といった、メニューの説明を行う。「友達の家に遊びに来たような安心感」を大切にしたいという青野さんの言葉通り、談笑まじりの和やかムード。
    友達の家に遊びに来たようなムードづくりを意識
  • 密なコミュニケーションが少人数制ならではの利点に
    密なコミュニケーションが
    少人数制ならではの利点
    授業は青野さん自ら調理を見せるデモンストレーション形式。生徒はメニューを片手に調理の流れをチェックする。少人数制の場合、一人ひとりに目が行き届き、生徒も質問がしやすいなどメリットも多いという。
  • フランス料理の前菜、メイン、デザートを基本に2~3品の料理をつくる。調理後はみんなで実食

    フランス料理の前菜、メイン、デザートを基本に2~3品の料理をつくる。調理後はみんなで実食

  • 授業では調理手順や食材名をフランス語で併記した「ルセット」を使用。フランス料理の基本用語を学ぶことができる

    授業では調理手順や食材名をフランス語で併記した「ルセット」を使用。フランス料理の基本用語を学ぶことができる

  • 辻調理師専門学校、ル・コルドン・ブルー時代に書きためたレシピ集。教室ではその中から日常的、大衆的なフランス料理をピックアップしている

    辻調理師専門学校、ル・コルドン・ブルー時代に書きためたレシピ集。教室ではその中から日常的、大衆的なフランス料理をピックアップしている

  • なるべく物を持たないシンプルな生活。全てクローゼットの中におさまるだけの生活用品しか置いていないという

    なるべく物を持たないシンプルな生活。全てクローゼットの中におさまるだけの生活用品しか置いていないという

かかった費用は?

什器や食器、家電、ワイングラスなどで30万円弱。

アドバイスとこれからの展望

教室を開くにあたっては、どれくらいの規模や頻度でやりたいのか、それにはどれくらいのスペースや設備が必要なのか、できるだけ具体的なイメージを持って計画を立てることが重要だと思います。私自身、現時点では理想的といえる空間でスタートすることができたのも、そうしたイメージを事前に固めておいたからです。
今後の目標はホームページなどを通して集客に力を入れ、もう少し料理教室の回数を増やしていきたいと考えています。そうなったらもっと広いところが必要になるでしょうし、その時々の自分のキャパシティに合わせて変化していければいいですね。

間取りとDATA

間取り1

空いてるスペース

施主名 青野晃子さん
構想期間 2年
開いているスペースの面積 約19m²
開いているスペースの% 約70%
住所 埼玉県さいたま市浦和区
ホームページ http://lasaveur.info/index.html
建物形態 マンション

取材・文/榎並紀行<やじろべえ> 撮影/小川拓洋 間取図イラスト/tokico

情報掲載日/2013年10月30日

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メディア掲載履歴

2013年11月28日
TBS「Nスタ」で紹介されました。
2013年10月19日
「“自宅で自分らしく働く”ワーキングスタイル&マネー術」公開セミナーを開催しました。

一覧はこちら

更新情報

2016年6月15日
【実例追加】 近隣住民も集う マンションの日曜喫茶
2016年5月25日
【実例追加】 おうちでコンサート!室内楽を気軽に楽しむ
2016年4月28日
【実例追加】 住人、地域をつなぐマンション内の名物マルシェ
  • 住活マニュアル 賃貸部屋探し編
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