家を建てるときに避けて通れないのはお金の話だが、建築費や住宅ローン、税金などは金額や制度が毎年のように変化する。だからこそ知っておきたい、家づくりにかかわるお金の最新事情を紹介しよう
家を建てるときのお金の傾向がどうなっているか。
最新のデータや制度内容から探っていこう
人件費の高騰や円安による輸入資材費の上昇などから、注文住宅の建築費用は年々上昇傾向にある。住宅ローン金利の低下で負担増は抑えられるが、家づくりを検討するなら早めが得策かもしれない。
建築費には本体工事費のほか地盤調査費・工事費なども含まれる。広告などの坪単価は本体工事費のみの場合が多いので注意しよう。
土地を買って家を建てる場合、いくらの土地を買うかによって、そこに建てる家の建築費など全体の予算に影響する。地価は下落が続いていたが近年は下げ止まりつつあり、都市部では上昇の動きが強まっている。土地から探す人は、家づくりの依頼先に協力してもらい、早目に着手したい。
頭金は250万円未満が最も多く、0円から500万円未満が約47%と半数近い。一方で1000万円以上も約36%だ。頭金は全体の予算の1割以上が目安。借り入れを抑えるためなるべく多く出したいが、生活に必要な費用とのバランスを考えて用意しよう。
家を建てるときに親から援助してもらった人は全体の4割で、その中の約半数は1000万円以上。親からの資金援助には一定額まで贈与税がかからない特例がある。贈与で頭金を増やせればローンの負担を減らせるので、建てる前に親と相談してみるとよさそうだ。
日銀がマイナス金利政策を導入した影響もあり、住宅ローン金利は低下傾向。固定型のフラット35金利は8月に0.9%と過去最低を更新した。銀行による金利引き下げ競争が激しく、これまで最も低水準だった変動型だけでなく、固定型も1%未満で借りられるケースが増えているが、これ以上の金利低下余地は限られてくる。
住宅ローンの金利選びではこれまで、低金利の変動型を選ぶ人が多かったが、このところの金利低下で(全期間)固定型を選ぶ人の比率が高まっている。将来の金利上昇に備え、金利が低いうちに返済額を固定させたいと考える人が増えているようだ。固定型なら今の低金利でずっと借りられるので、金利が上がっても安心だ。
(注)調査概要/1年以内に注文住宅を建てた全国の男女を対象にアンケート調査(有効回答数1641人:2015年9月実施)HOUSING調べ
調査協力:マクロミル
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