2000万円台の注文住宅はどんな家?土地ありの場合や間取り実例を紹介

最終更新日 2025年10月22日

2000万円台の注文住宅はどんな家?土地ありの場合や間取り実例を紹介

建物の予算2000万円台で注文住宅を建てるときには、どのような間取りが考えられるのでしょうか?また、2000万円台で家を建ててくれる建築会社はどう選べばいいのかも気になりますよね。本記事では、2000万円台で建てた平屋・2階建て・3階建ての間取りの実例、ハウスメーカーや工務店を選ぶオススメの方法などを紹介。あわせて2000万円台で家を建てるときのポイントや注意点などを、桧家住宅の栗原 孝純さんと安彦 誠さんに伺いました。住宅ローン計画で役立つ、最新の金利動向や減税制度についても解説するのでぜひ参考にしてください。

2000万円台は土地別で一戸建てを建てる平均的な価格って本当?

2000万円台というのは、注文住宅づくりにおいて妥当な建築予算なのでしょうか。まずは、一戸建てを建てる平均的な価格や土地なしの場合の注意点などから見ていきましょう。

土地なしの場合の平均的な価格っていくら?

土地があれば、予算は全て家につぎ込めます。国土交通省が発表している「建築着工統計調査」を基に算出すると、木造一戸建て住宅の「一戸当たり工事費予定額」の全国平均は2794万円になります。平均坪単価は約82.1万円で、2500万円の予算の場合、約30坪の家を建てられます(※)。

一方、住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査(2024年度)」では、注文住宅融資を利用した人の建設費の全国平均は約3932万円となっています。また、エリアによる価格差が大きく、首都圏の平均は約4253万円です。こう見ると、土地ありの場合であっても2000万円台はやや少なめの予算といえます。

※国土交通省「建築着工統計調査/住宅着工統計2024年度(第34表)」より、木造一戸建ての平均値を編集部が算出。

土地なしの場合の注意点

では土地なしの場合、予算2000万円台で注文住宅を建てることは可能なのでしょうか?

土地の価格によっては建てられる

「土地の価格によりますが、予算から土地代を差し引いて1000万円台を確保できれば注文住宅を建てることは可能です」(安彦さん)

土地込みで総予算を考える場合、「総予算―土地代」が家にかける費用になります。例えば総予算が2800万円、土地台が1000万円であるとしたら、家にかけられる費用は1800万円で考えます。

ただし1800万円には付帯工事費や諸費用も含まれるため、本体価格は1400万円程度となる点には注意しましょう。

土地込みの予算なら、土地探しから建築会社に相談しよう

土地込みで総予算を考える場合は、土地探しから建築会社に相談すれば、土地と家のバランスを取りながら提案を受けやすくなります。

「例えば土地に費用を割いた結果、家にかける予算が少なくなってしまうこともあるでしょう。そういった場合でも、例えばオプションを減らす、間取りを工夫し建物の大きさを小さくするといった形で、予算内に収めつつ最大限理想をかなえるような提案が可能です」(栗原さん)

家を建てる総予算
土地探しから建築会社に相談すると総予算を考慮した提案を受けられる(イラスト/あべさん)

本体価格以外にかかる費用の内訳

前述したように、家を建てるときには本体価格以外にもさまざまな費用がかかります。

「設計料や足場代、給排水工事費などの『付帯工事費』や、登記費用、土地購入時の仲介手数料などの『諸費用』がかかるので、あわせて見積もっておくことが大切です。付帯工事費と諸費用は、建物の本体工事費の30%程度になるのが一般的です」(安彦さん)

例えば建物の本体工事費が2000万円だった場合、付帯工事費に400万円、諸費用に200万円、合計600万円かかります。さらに消費税も加えると、総建築費は2860万円になる計算です。ただし、付帯工事費や諸費用の考え方は、会社によって違うのだそう。

「例えば弊社では、建物の本体価格や広さにかかわらず、付帯工事費と諸費用はあわせて300万円程度になるのが通常です。本体価格が3000万円だからといって、さらに付帯工事費や諸費用として900万円かかることはありません」(安彦さん)

家にかかる費用
家を建てるときには、本体工事費以外にかかる費用も見込んでおこう(イラスト/あべさん)

2000万円台でどんな家が建てられる?注文住宅の間取り実例【平屋・2階建て・3階建て】

2000万円台だと、実際にどんな家を建てられるのか気になる人も多いのではないでしょうか。ここでは実際に2000万円台で建てた平屋・2階建て・3階建ての実例を紹介します。
※金額は竣工当時の建物本体価格です。付帯工事費や諸費用などは含みません

小屋裏収納とインナーガレージを備えた平屋!こだわりを細部まで再現

差し掛け屋根を配した、延床面積約142m2(約43坪)の平屋です。勾配天井の高さを活かした小屋裏収納や、夫妻の趣味でもある2台のバイクを格納できるインナーガレージも設置されています。

「間取りはもちろん、和室に掘りごたつを設ける、畳は琉球畳を採用する、バリアフリーを意識し段差をなくすなど、施主様のこだわりを細部まで反映させました」

インナーガレージ付きの平屋の外観
掘りごたつのある内観
インナーガレージや掘りごたつなど、施主がこだわりたいポイントを反映している(画像提供/桧家住宅)
平屋の間取り
平屋の小屋裏収納
屋根の勾配を活かして7.5坪の広々とした小屋裏収納を設置。収納が不足しがちな平屋の弱点を補っている(間取図提供/桧家住宅)

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【2035万円/平屋/インナーガレージ/間取図有】今はもちろん、将来の暮らしを視野に、暮らしやすい平屋を

カリフォルニアビンテージのインテリアを楽しむかわいい切妻屋根の2階建て

三角の切妻屋根が愛らしい、シンプルな外観の2階建てです。

「外観はシンプルにしてコストを抑えつつ、間取りや内装に費用をかけた実例です。小上がりのある和室を設ける、格子を付ける、2階に上がる階段の踊り場にリビングを見渡せるちょっとしたスペースを設ける、といったオプションを加えて充実させました」(栗原さん)

切妻屋根の2階建て
西海岸インテリアの内観
内装は西海岸テイストをチョイス。折り上げ天井や小上がり、格子など、ちょっと贅沢な内装にこだわった(画像提供/桧家住宅)
1階の間取図
2階の間取図
小屋裏収納の間取図
家の中央に階段を配し、途中の踊り場を活用することで2階とのつながりを感じられる設計になっている(間取図提供/桧家住宅)

この実例をさらに詳しく→
【2160万円/書斎コーナー/全館空調/間取図有】カリフォルニアビンテージの爽やかな空間を楽しむ住まい

ビルトインガレージが自慢!グレーとブラウンの外観がおしゃれな2階建て

片流れのアシンメトリーな三角形とキューブのフォルムが印象的な2階建てです。外壁はグレー、インナーガレージのシャッターにはブラウンを採用。さらに玄関ドアにはアクセントカラーの赤を配しておしゃれな外観に仕上げました。家の中は小上がりや本格的な和室を設けた和モダンを意識したつくりとなっています。

グレーとブラウンがおしゃれな2階建て
小上がりのあるリビング
グレーとブラウン、玄関ドアの赤がモダンな外観の家の中は、和モダンを意識しデザインされている(画像提供/桧家住宅)
1階の間取図
2階の間取図
小屋裏の間取図
ガレージから室内、寝室からバルコニーへと直接アクセスできるなど、動線をよくする工夫がなされている(間取図提供/桧家住宅)

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【間取図有/40坪台】目指したのは、大人の秘密基地!ビルトインガレージが自慢の和モダンな住まい

延床面積47坪でゆとりある空間設計を実現した2階建て 全館空調で隅々まで快適

26畳の広々としたリビングダイニングをはじめとし、勾配天井で縦方向にのびやかな空間が広がる屋内は、全館空調で隅々まで快適です。

「延床面積の広さを活かし、キッチン横にパントリー、玄関横にはシューズクロークを設けるなど、ゆとりある空間設計がされた実例です」(栗原さん)

屋根と外壁が黒い2階建て
アジアンテイストの内装
屋根と外壁、サッシを黒で統一し、ドアとフェンスに茶色を配してアクセントとした外観。中はアジアンテイストでおしゃれにまとめられている(画像提供/桧家住宅)
1階の間取図
2階の間取図
4LDKのほかにパントリーやワークスペース、シューズクロークなど機能的な空間を複数設けたゆとりある設計となっている(間取図提供/桧家住宅)

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【間取図有/40坪台】旗竿地の特性をプラスへ転化。家族が集まる大空間リビングも、Z空調で365日快適に

インナーガレージやパティオを設けた3階建ての規格住宅プラン

建物予算が2000万円台確保できると、3階建ての家も建築可能です。こちらは規格型住宅の参考例ですが、インナーガレージや21畳の広々としたリビング、十分な収納を確保した間取りを実現できることがわかります。

シンプルモダンな3階建て
2000万円台の建物予算であれば、3階建ての家も実現できる(画像提供/桧家住宅)
3階建ての家の間取図
(画像提供/桧家住宅)

規格型住宅の詳細
本体価格:2,260.5万円(約64.3万円/坪)※2023年4月現在時点
延床面積:116.33m2(35.12/坪)

2000万円台の注文住宅を建てるのに必要な年収はいくらぐらい?

年収がいくらあれば、2000万円台の注文住宅を建てられるのでしょうか。必要な年収や頭金の目安などを解説します。

2000万円の住宅ローンを組める年収の目安は?

「住宅ローンの借入額を検討するときには、年間の返済額を手取り年収の25%程度に抑えるのが安心ラインと考えられています」(安彦さん)

例えば2000万円で住宅ローンを組む場合、返済額から逆算すると手取り年収は約250万円。額面年収にすると約310万円です。

「土地代も含めて住宅ローンを組む場合、借入金額はもっと大きくなるでしょう。ご自身の年収からいくら借りられるかを考えたい場合は、年収の7倍ぐらいまでに抑えるとよいとされているので、ご参考にしてみてください」(安彦さん)

住宅ローンは手取り年収の25%
住宅ローンは手取り年収の25%以内に収めると月々の返済も楽になる(イラスト/あべさん)

頭金に入れる金額の目安は?

住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査(2024年度)」によると、注文住宅融資を利用した人の「頭金」の全国平均は借入額の18.5%。つまり、2000万円借り入れる場合には、370万円に相当します。ただし、頭金をいくら入れるのかはケースバイケース。最近は頭金なしのフルローンを認める金融機関も増えているため、必ずしも必要なわけではありません。

「弊社のお客様の中にも、頭金をたくさん入れる方もいれば、ゼロの方もいらっしゃいます。手持ち資金や今後のライフプランも含めてご検討いただければと思います」(安彦さん)

SUUMOでは、購入可能額や支払額のシミュレーターを用意しています。想定している内容で、ぜひシミュレーションしてみてくださいね。

購入可能額のシミュレーションはこちら
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2000万円台で家を建てるときのポイントと注意点は?

2000万円台という予算内で可能な限りの希望をかなえるためには、必要性に応じて取捨選択する必要があります。コストを削減するためのポイントや建築時の注意点、建築費用にも影響する建築基準法の改正内容についてチェックしていきましょう。

同じ延床面積なら平屋は2階建てよりも坪単価が高くなる

同じ延床面積の場合、2階建てよりも平屋のほうが坪単価は高くなります。そのため、同じ2000万円の予算であっても、平屋のほうが建てられる家は狭くなります。

「例えば延床面積を同じ30坪とした場合、2階建ての基礎と屋根は単純に考えてそれぞれ15坪で済みます。一方平屋の場合には、基礎も屋根も30坪ずつ必要です。

家を建てるとき、基礎と屋根というのは費用のウエイトが高いため、どうしても平屋の坪単価は高くなってしまうのです」(安彦さん)

吹抜けは延床面積には含まれないが、工事費は安くならない

延床面積を抑えながら、開放的な空間を生み出すことのできる「吹抜け」。魅力的な構造ですが、工事費削減には直結しないのだそう。

「立地によって日当たりが悪いときには、吹抜けをつくることで上から光を入れられるようになり、明るい空間を生み出せるのもメリットだと思います」(安彦さん)

ただし吹抜けをつくったことで2階の床面積が減ったとしても、床がない分の工事費が安くなるわけではありません。

2025年4月からの建築基準法改正の影響

新たに注文住宅を建てるうえで知っておきたいのが、2025年4月からの建築基準法の改正についてです。本改正によって、すべての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務づけられました。環境にやさしい家づくりにつながる一方で、省エネ基準適合にかかる追加的コストは総建設費の約4%、一戸あたり約87万円かかると試算されています。光熱費削減などの長期的なメリットも多いですが、建築時に数十万円はプラスされると考えておきましょう。

加えて、建築確認・検査の対象となる規模なども変わり、2階建て住宅などの新2号建築物は、都市計画区域外でも建築確認および検査が必要になります。結果的に、工期の延長によるコスト増も考えられるでしょう。

2000万円台の住宅ローン計画

家づくりにおいて、適切な住宅ローン計画はマスト。最新の減税制度や金利動向を確認しながら、月々の返済額をイメージしてみましょう。

最新の住宅ローン減税制度と金利動向

住宅ローンを組む際には、「住宅ローン減税を受ける人が自ら居住する」「合計所得金額が2000万円以下」などの要件を満たすことで減税制度を受けられます。住宅ローン減税の借入限度額は入居する時期や世帯、住宅の性能によっても異なり、最大で5000万円です。例年、制度改正がなされているため常に最新のものをチェックしましょう。

環境性能による住宅区分 2025年入居(子育て世帯・若者夫婦世帯) 2025年入居(その他の世帯) 控除期間
新築住宅・買取再販 長期優良住宅・低炭素住宅 5000万円 4500万円 13年
ZEH水準省エネ住宅 4500万円 3500万円 13年
省エネ基準適合住宅 4000万円 3000万円 13年
既存住宅 長期優良住宅・低炭素住宅
ZEH水準省エネ住宅
省エネ基準適合住宅
3000万円 3000万円 10年
その他の住宅 2000万円 2000万円 10年
※子育て世帯は年齢19歳未満の扶養家族のいる世帯(人)。若者夫婦世帯は、夫婦の両方またはいずれかが年齢40歳未満の世帯(人)

住宅ローンを組むうえで何より気になるのが、金利の動向です。日本銀行の追加利上げを受け、大手各行をはじめとする多くの銀行が2025年3月に「短期プライムレート」の引き上げました。これは変動金利の基準となる指標です。すぐさま返済額が増えるわけではありませんが、例年4月と10月に実施される基準金利見直しのタイミングで利上げされる可能性は高いでしょう。

“変動金利より固定金利を選ぶべき”と思う人もいるかもしれませんが、固定金利と変動金利にはそれぞれ長所と短所があり、一概にそうとは言えません。変動金利のほうが低金利な状況は変わらないため、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、自分たちに最適な金利スタイルを選びましょう。

資金計画シミュレーション

では、2000万円台の注文住宅を購入した場合、どんな資金計画になるのでしょうか。まずは土地がない場合について、建物分の費用が2500万円、土地取得費が1500万円かかるとし返済額を試算してみましょう(土地取得費は「フラット35利用者調査(2024年度)」の土地付き注文住宅融資利用者の全国平均額約1495万円より)。

下の表は、頭金がゼロの場合と、300万円、500万円の場合を比べています。

■建物分の費用と土地取得費の総額が4000万円の資金計画例
頭金の金額 借入額 毎月返済額 総支払額
(頭金も含む)
0円 4000万円 13万462円 約5479万円
300万円 3700万円 12万677円 約5068万円
500万円 3500万円 11万4154円 約4795万円
※金利1.9%、35年返済(全期間固定型・元利均等返済・ボーナス時返済なし)として試算
※建物分の費用は建物工事費と付帯工事費、諸費用を合わせた費用とする

既に土地がある場合は、建物分の費用だけなので資金計画は楽になります。ここでは、毎月返済額と頭金から「建てられる家の目安額」が分かる早見表を紹介します。

なお、「建てられる家の目安額」には、付帯工事費や諸経費分の費用300万円~500万円も含まれると考えておきましょう。例えば、目安額が2150万円の場合、建物本体工事費の目安は1650万円~1850万円になります。

■毎月返済額から分かる「建てられる家の目安額」
毎月返済額 建てられる家の目安額
頭金ゼロの場合
(借入額)
頭金
300万円の場合
頭金
500万円の場合
6万円 1830万円 2130万円 2330万円
7万円 2140万円 2440万円 2640万円
8万円 2450万円 2750万円 2950万円
9万円 2750万円 3050万円 3250万円
※金利1.9%、35年返済(全期間固定型・元利均等返済・ボーナス時返済なし)として試算(10万円未満切り捨て)
※目安額には付帯工事費や諸経費分の費用分も含まれると考えておくと安心

頭金の考え方と準備

最近では頭金を入れないフルローンを選ぶ方も多いですが、頭金を入れると返済計画がグッと楽になります。例えば、上記の土地なし4000万円借入の試算において、300万円の頭金を入れると月々の返済額が約1万円も少なくなるのです。

とくに変動金利型を選ぶ場合は、金利上昇によって返済額が増えてしまう可能性も予想されます。もしものときに慌てないよう、マイホームづくりを予定している場合は早いタイミングから頭金の準備に取りかかるのがオススメです。

2000万円台で注文住宅を建てられるハウスメーカーや工務店の選び方は?

限られた予算内で理想の家を建てるためには、パートナーとなる建築会社選びも重要。会社選びのポイントや注意すべき点などを解説します。

ハウスメーカーと工務店の特徴比較

注文住宅建築のパートナーとしては、大きくハウスメーカーと工務店が挙げられます。

ハウスメーカーの特徴 工務店の特徴
  • 取り扱う注文商品が幅広い
  • 価格帯も幅広い
  • 施工レベルが一定している
  • 一定の品質が担保されており、大手企業特有のアフターサービスも用意
  • 地域密着型の中小企業で、昔ながらの木造枠組での建築が一般的
  • コストは割安
  • 品質や技量は、施工する大工によって差が出やすい
  • アフターサービスも万全

上記のように、ハウスメーカーと工務店ではそれぞれ特徴や強みが異なります。会社にもよりますが、一般的にコストやサービス面でいえば工務店が勝り、安心感や将来的な保証を重視するならハウスメーカーのほうが向いているでしょう。

見積もり時の注意点

建築会社をいくつか絞れたら、見積もりを取って費用感を比較しましょう。最低でも3~4社に依頼すると、各社の傾向や得意・不得意を理解しやすくなります。見積もりを取る場合には、間取りやデザイン、設備などの希望項目をできるだけ細かく伝えるのがベスト。ざっくりと依頼して契約後に設備を追加していくと、当初の見積もりを超えてどんどん費用がかさんでしまいます。2000万円という予算を事前に伝えたうえで、希望にマッチする会社を選びましょう。

失敗しない会社選びのポイント

建築会社を探すときには、まずは家づくりにおいて自分たちが何にこだわりたいのかを明確にすることが重要です。そのうえで、こだわるポイントがはじめからできるだけ多く含まれているプランを提供している会社を選びましょう。そうでなければ追加オプションが増えていき、費用が膨らんでしまいます。

「例えば『全館空調にしたい』『小屋裏収納を設けたい』といったご希望は、『あったらいいな』程度の方もいれば『絶対実現したい』と思っている方もいます。それらが必須条件であるのなら、はじめから標準仕様に含まれている会社を選ぶことをオススメします。

さらに『あったらいいな』までご希望をすべてヒアリングしたうえで、規格にお客様の希望を当てはめるのではなく、予算内に収まる形で提案してくれる会社を選ぶことが大切だと思います」(栗原さん)

家の予算とオプション
予算とあわせ、希望はあらかじめすべて伝えたうえで提案を受けよう(イラスト/あべさん)

「理想の家」のイメージを建築会社と共有し、家づくりを楽しもう

最後に改めて、2000万円台で注文住宅を建てるときのポイントを栗原さんと安彦さんに伺いました。

「予算がはっきりしている場合には、設計担当者に相談する段階で希望をすべて伝え、どんな家をつくりたいのか、イメージを共有することが大切です。予算と理想のバランスを取ってくれるような会社が見つかれば、楽しい家づくりができると思います」(栗原さん)

「『あれもいいな』『これもいいな』といろいろオプションを付けた結果、予算をオーバーしたにもかかわらず、自分たちが本当に建てたい家にならなかったと後悔するお客様もいます。そうならないためにも、どんな家に住むのが自分たちの幸せなのかを明確にしたうえで、予算内で最大限希望をかなえてくれる会社を選んでいただきたいと思います」(安彦さん)

まとめ

土地ありの場合でも、2000万円台はやや少なめの予算

平均的な家の建築工事費の本体価格以外に、付帯工事費や諸費用、消費税もかかる点に留意する

3~4社に見積もりを依頼し、費用感やサービスを比較しよう

はじめから希望をすべて盛り込んだうえで費用を提示してくれる建築会社を選ぶ

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取材・文/SUUMO編集部 イラスト/あべさん
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