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嫁姑バトルはもう古い イマドキ「二世帯」最新動向

今再び、二世帯同居での暮らしが注目されている。その背景には、長引く不景気で共働き夫婦が増えて親世帯の育児協力が期待されていること、震災の影響でいざというときに助け合える良さが認識されることがあるようだ。とはいうものの、昔の同居、嫁姑問題を想像していたら大間違い。今回はデータや実際の体験談から、現代の「二世帯同居」の動向を探ってみた。

今、改めて二世帯同居が見直されている

1960年代までは大家族が主流。というのも家族全体で農業や家業を切り盛りする必要があったからだ。しかし高度経済成長後、企業に勤める会社員が増加し、"核家族"が主流になってきたのだ。現在、改めて同居が注目されているものの、今の同居スタイルはずっと合理的。一昔前の同居とは背景も事情もまったく違うようだ。

■家族は再び集まってきている家族を取り巻く社会の流れと親子同居スタイル

それでは、現代の同居はどこが合理的か、データをもとに解説しよう。

同居の理由は「家事育児協力」と「経済的援助」

下記は旭化成ホームズの二世帯住宅研究所が1994年~2005年にかけて実施している同居理由のアンケート結果。「親の老後のことを考えたから」が減少しているのに対し、「家事・育児などで協力しあえるから」が増加している。また減少傾向にあった「親子孫の三世代で楽しく暮らしたいから」も一転増えていることから、「親のため」というより、「自分のため」に同居を選択する子世帯が増えていることがうかがえる。

■同居の理由

2012年にリクルートが行った、対象を共働きで子どもが小学生以下に絞った調査でも、同居理由は「親と同居すれば家事・育児を手伝ってもらえるから」がトップ。ほかにも「自分たちで家を購入するより経済的に楽」「日常的にも経済的に助かる」などお金面でのメリットを挙げる人が多かった。

Q.あなたが二世帯住宅(同居)を選択した理由およびきっかけは何ですか?(複数回答可)

孫共育二世帯~「手伝う感覚ではない「孫育て」

二世帯にしてよかったことのアンケート結果は以下のとおり。「子どもの遊び相手」「保育園や幼稚園の送り迎え」「子どもが病気のときの保育」など、「おじいちゃんおばあちゃん」がかなり積極的に育児に関わっている様子が見て取れる。「手伝う」というより、父母と祖父母の両方が、それぞれの立場で子育てを担っている、いわば「共に育てる~孫共育二世帯」と言えるだろう。核家族化で育児のプレッシャーを母親1人が負わざるをえないケースも多いなか、同居家族は育児の担い手が複数いることで、「祖父母も楽しい」「パパママも楽」なハッピーな関係でいられるようだ。

■時代は、共育二世帯スタイルへ

さらに、2012年4月にリクルートが「共働き夫婦」に取ったアンケートは下記のような結果に。

Q.二世帯住宅に同居してよかったこと・親がいて助かっていることはありますか?(複数回答可)

妻がフルタイムで働ける経済合理性

親世帯と同居する経済的メリットは、大きく分けて(1)妻がフルタイムで働けること(2)実家を建て替えるなど住宅購入費用そのものを抑えられる(3)食費など生活費が助かる、の3つがある。アンケート結果でも、親世帯・子世帯ともに約半数が「同居によって住居費・生活費を削減できた」と答えている。毎月の支出が減るだけでなく、同居で妻が出産後も仕事を続けることができ、収入がキープできるということ。同居は経済的に合理的なスタイルといっていいだろう。

Q.あなたは二世帯住宅に同居して、住居費や生活費が削減できましたか?

では「削減できた」と回答したご家庭は、具体的にはどんな費用がどのくらい削減できたのだろうか?

「住居費・生活費が減った」と答えた人が毎月どれくらい削減できたか、の平均値が右のとおり。例えば建て替えた実家にそのまま入居すれば、毎月の家賃代は浮くし、食費もおすそわけをすればその分経済的。保育園に預けるとしても、親に頼めば残業時のシッター代や延長保育代がなくなる。車も共有すればずっと経済的だ。

出典:リクルート SUUMO
インターネット調査(2012年4月12日~4月14日実施)

確かに不安はある。でも間取りの工夫で払拭

メリットいっぱいの同居だが、もちろん不安はある。特に、夫の両親と住む場合は「嫁」側も「姑」側もなにかと気になるようだ。アンケートでもっとも多かった不安は、「自分たちの生活に干渉したり、口出ししたりしないか?」(嫁:63.1%、姑:29.6%)、「生活リズムが違うことによるストレスはないか?」(嫁:55.3%、姑:37.0%)ということ。そこで注目されているのは、プライバシー部分は分離しつつ、共有できるものは共有するプラン。例えば、キッチンやお風呂など水まわり設備を別にすれば、干渉される機会も少なくなり、生活時間がずれても気にならないし、玄関が共有なら自然に交流が持てるなど、いいトコどりの同居ができるはず。

Q.二世帯で共有しているスペースはどこですか?(複数回答可)

共有しているのは玄関やお風呂まわり。分かれているのはリビングダイニングなど普段過ごす場所という結果に。スペース的に分離が難しい場合は、シャワー室やサブキッチンを付けるという方法もある。

メリットの多い、イマドキの「二世帯同居」事情。昔の嫁姑とは事情も大きく違うので、マイホームの選択肢のひとつにしてみては? 次のページでは、実際に夫の両親と二世帯同居をしている東京都のSさんにインタビューしてみました。

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