システムキッチンとは? 自分に合うタイプとチェックしておきたい選び方

公開日 2018年09月01日
システムキッチンとは? 自分にあうタイプとチェックしておきたい選び方

注文住宅やリフォームを検討してショールームを訪れたり、賃貸でのお部屋探しをしていると、「このシステムキッチン、すてき!」と思うことがあるのではないでしょうか。ただ、システムキッチンは種類も豊富で、特徴もそれぞれ異なります。そこで今回は「システムキッチン」の選び方を解説。新居を探している人も、注文住宅やリフォームを考えている人もぜひ参考にしてみてください。

システムキッチンの特徴とは? どんな良さがあるの?

そもそも「システムキッチン」とは、コンロとシンク(洗い場)、作業スペースが一体化したキッチンのことをいいます。作業スペースとコンロやシンクが別々になった「セパレートタイプ」は隙間や凹凸、継ぎ目があり、特にコンロまわりの隙間は汚れがたまりやすいのが実情です。

一方、「システムキッチン」は、天板で一体化しているので見た目もスッキリしていて、汚れても掃除しやすくなっています。最近では新築やリフォームを問わず、多くの物件で採用されていて、デザインやカラーバリエーションも非常に充実しています。

システムキッチンが多くの物件で取り入れられているのには、以下のような理由があります。

(1)コンロとシンク、ワークトップが一体化しているので継ぎ目がなく、お手入れがしやすい
(2)動線や作業効率など、使いやすさが考えられていて、調理や食器洗いなどの作業がしやすい
(3)食器や調理道具など、どこに何をしまうのか、収納などが考えられていて、使いやすい
(4)色やデザイン、サイズが豊富で、自分たちの好みにあったものを選びやすい
(5)汚れの落ちやすさなど、掃除やお手入れのしやすさも考慮されている

システムキッチンは、最もスタンダードなタイプで横幅が2m55cm。幅の狭いタイプもあり、スペースを有効活用できるように工夫されています。また、メーカー各社のショールームで完成品を見ることができるため、注文住宅やリフォームをする際に、イメージをつかみやすくなっています。価格も非常に幅広く、安価なものからラグジュアリーなものまであり、キャビネット収納とセットで組み合わせることで、どんな間取りでも取り入れることができるようになっています。

システムキッチンのレイアウトで違いはあるの? 最近の傾向は?

システムキッチンは、間取りにどのように配置するかによって、使い勝手が異なります。建物のレイアウトはもちろん、自分たちの暮らしに合わせて、選ぶとよいでしょう。

主なキッチンタイプの特徴とメリット・デメリット

Ⅰ型
I型
コンロ、シンク、作業台が一列に並んだタイプ。壁付けになっていることが多い

【メリット】
・狭いスペースを有効活用できる
・賃貸物件にも多い

【デメリット】
・横長なので、広すぎると作業効率が落ちる

L型
L型
コンロとシンクをL字型に配置。調理スペースが大きくとれる

【メリット】
・調理と配膳などの移動距離が短い

【デメリット】
・壁のスペースをとる
・食器棚の配置が難しい

U型
U型
独立感があり、大型収納と組み合わせやすい

【メリット】
・調理中の移動距離が短い
・独立型のキッチンで、ダイニングに生活感を感じさせない

【デメリット】
・レイアウトに広いスペースが必要になる
・複数人での作業は不向き
・角にデッドスペースができる

アイランド型
アイランド型
キッチンの周りを回遊でき、壁から離れて空間と一体化した「島」タイプ

【メリット】
・ダイニングと一体化し、開放感がある
・コミュニケーションがとりやすい
・複数人での調理がしやすい
・高級感がある

【デメリット】
・空間が丸見えになるため、常にキレイにする必要がある
・ニオイがダイニングやリビングに充満しやすい
・広くないと圧迫感がある

ペニンシュラ型
ペニンシュラ型
アイランドキッチンの片方が壁付けになったタイプ

【メリット】
・開放感がある
・アイランドよりレイアウトしやすい

【デメリット】
・収納スペースが不足しがち
・ニオイがダイニングやリビングに充満しやすい

近年のトレンドとして、カウンターキッチン・オープンキッチンからさらに進化し、キッチンはダイニング、リビングとより一体感のある「見せる空間」となっています。お気に入りの食器などを飾れる、オープンシェルフを取り入れるところも増えていきました。

ただ、作業中に出るゴミなど、できるだけ生活感のあるところは見せたくないもの。そのため、雑然とした手元だけは隠せるよう、工夫されたデザインも登場しています。また、システムキッチンと大型のキャビネット収納とを組み合わせ、扉をしめるとさっと生活感が隠せるようなプランやニオイがダイニングに充満せず、シンクが丸見えにならない昔ながらのクローズドプランも好まれています。

自分に合うシステムキッチン選びには、高さと奥行きのチェックが大切

システムキッチンのレイアウトとならんで、大切なのがワークトップ(作業台)の高さです。

キッチンでは、調理や食器洗い、盛り付けなどの「作業」をするもの。ワークトップが低すぎると前かがみになって腰を痛めますし、高すぎると作業しにくくなってしまいます。

一般的に作業しやすいといわれている高さは、身長÷2+5cm。日本人女性30代の平均身長158.4cm(※1)とすると、85cmの高さを選ぶといいでしょう。メーカーによって設定は異なりますが、85cmを基準に、身長に合わせて80cm、85cm、90cmと選べるようになっていることが多いようです。

また、高さだけでなく、ワークトップの奥行きも大切になります。洗い物を置きたい、フライパンやお鍋の仮置きスペースが必要、調理スペースを大きくとりたいというのであれば、できるだけ奥行きが必要に。調理はシンプルにして、部屋を広く見せたいのであれば、比較的奥行きの浅いスリムタイプを選ぶのも有効です。

キッチンの雰囲気を左右する「ワークトップ」の材質

もう一つ、自分たちに合ったキッチンを選ぶのに欠かせない視点が、ワークトップの材質です。現在のシステムキッチンのワークトップは、主にステンレス、人造大理石の2種類があり、それぞれ特性があります。

ステンレスは耐食性や耐熱性に強く、衝撃にも強いもの。業務用キッチンでも採用されているように、清掃もしやすく、長く使えるのが特徴です。ただ、細かな傷がつきやすく、サビがでることもあります。

人造大理石は、大理石に似せた人工素材です。カラーバリエーションが豊富でインテリアに調和し、傷も目立ちにくいのが特徴です。近年では、直射日光でも日焼けをしなくなった、熱い鍋が置ける、油汚れも落ちやすくなるなど、より使いやすく進化しています。

また、最近では、人造大理石がさらに進化した「高級人造大理石」も登場。主に天然水晶とポリエステル樹脂などからできていて、見た目により高級感があり、耐久性にもすぐれています。使いやすさは人造大理石と同様です。

ワークトップは調理中で目にする部分が大きく、キッチンの印象を大きく左右します。お手入れのしやすさも含めて、実際のモノを見て確認するとイメージがつかめることでしょう。

賃貸のシステムキッチンで、チェックすべきポイントは?

では、賃貸物件でシステムキッチンを見つけたら、どこをチェックすればよいのでしょうか。

先ほど紹介したように、まずはワークトップの高さと奥行きを確認しましょう。システムキッチンといっても、奥行きの浅いスリムタイプでは、調理スペースがほとんどないことも。実際のキッチンに立ち、「食材を出す」「切る」「炒める」などと、実際にシミュレートしてみると、「高さはちょうどいいな」「あれ、意外と狭いかも…」などと気がつくことができます。

あわせて、チェックしたいのが収納量です。キッチンには、ゴミ箱や食器棚、冷蔵庫などとさまざまなものを置く必要があります。まずは冷蔵庫やゴミ箱、食器棚を置くスペースが十分にあるかをみておきたいところ。お皿や調味料など使用頻度の高いものが出しやすいか、確認しておきましょう。

さらに、動線がスムーズかもチェックを。その際は調理だけでなく、「食材を買ってきて、冷蔵庫にしまう」「食器を洗う」「ゴミを捨てる」などのさまざまなシーンをシミュレートし、「ここに冷蔵庫を置けるから、使いやすい」「2人で並んで調理できる」などと体感してみるといいでしょう。

また、コンロの加熱方法も確認しておきたいところ。システムキッチンのビルトインタイプのコンロは、IHクッキングヒーターか、ガスのいずれかになっています。IHクッキングヒーターは火力も強く、火を使わないため、安全性が高いのが魅力ですが、使える鍋が制限されるほか、フライパンをあおる動作ができません。一方で、ガスはほとんどの鍋を使うことができ、直火であぶるといった調理も可能です。ただ、火災の危険性や五徳のお手入れが大変という点もあります。こちらも自分たちの好みにあっているか、確認しておきましょう。

(※1)総務省調査 日本人平均身長 平成24年データより

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