換気扇にはどんな種類がある?お掃除の方法や交換の目安は?

公開日 2018年10月31日
換気扇にはどんな種類がある?お掃除の方法や交換の目安は?

室内の汚れた空気を排出する換気扇。キッチン、浴室、トイレはもちろん、最近では24時間換気が設置された住まいが増えている。そこで今回は、換気扇の種類や人気のタイプ、掃除やメンテナンスの方法、交換の目安について解説します。

キッチン、浴室、トイレ、24時間換気… 換気扇の種類は?

今のキッチンは、レンジフードが主流

快適な暮らしに欠かせない「換気」を行うために、キッチン、浴室、トイレには換気扇が設置されている。さらに、今の住宅は気密性が高いため、常に換気を行う24時間換気が設置されているケースも増えている。

換気扇のある場所と言えば、真っ先にイメージするのはキッチン。キッチンは料理中の煙や熱、ニオイや蒸気で特に空気が汚れがち。わが家のキッチンに設置されているのは、換気扇とレンジフードのどちらなのだろう?と疑問をもつ人もいるだろう。

「キッチンで一般的に換気扇と呼ばれているのはプロペラファンのことです。外壁と接する壁面に設置し、プロペラ型のファンで空気を吸い込み屋外に排出します。

一方レンジフードはシロッコファンとも呼ばれ、ダクト(管)を経由して空気を屋外に排出します。ダクトを使用するレンジフードは外壁に面していない場所にも設置できるため、一戸建て・集合住宅問わず、今のキッチンでは主流となっています」(パナソニック広報担当者、以下同)

「プロペラファン」と「シロッコファン」
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画像左が換気扇(プロペラファン)。画像右が最近主流のレンジフード(シロッコファン)。レンジフードのほうが外風の影響を受けにくく、安定した換気が行える(画像提供/パナソニック)

浴室の換気扇は、暖房機能や乾燥機能が付いたタイプが人気

入浴後の湿気を排出する、浴室の換気扇。近ごろは換気機能だけでなく、暖房機能や乾燥機能が付いたタイプの人気が高い。「暖房機能は入浴前に浴室を暖めておく機能で、家庭内事故で多いヒートショックを和らげる効果があります。乾燥機能は屋外で洗濯物を干せないときや、花粉が気になる時期に便利な機能です」

暖房と乾燥機能が付いたタイプが人気
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天井埋め込み型の浴室暖房乾燥機。24時間連続して換気を行うことも可能(画像提供/パナソニック)

トイレの換気扇は、人感センサー付きが便利

ニオイが気になるトイレの換気扇には、人感センサー付きのタイプが便利。「人の動きを感知して使用後に自動的に強運転を行ってスピーディーに排気するので、付け忘れ・消し忘れを防ぐこともできます」

人感センサー付きのトイレ換気扇
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写真左は壁に取り付けるパイプファンタイプ、写真右は天井に埋め込んで設置するタイプ(画像提供/パナソニック)

24時間換気は、システムの違いによって電気代が変わる

24時間換気システムは、各部屋に設置した換気扇で換気する「個別換気システム」と、天井裏に取り付けた換気ユニットとダクトで換気する「セントラル換気システム」の2つに大別される。

気になる電気代はシステムにより変わり、100~1000円/月程度となる。「2003年の建築基準法改正により、居室のある建物には24時間換気システムの設置が義務付けられました。電気代を気にして運転を止める人がいますが、換気不足によりニオイがこもる、湿気がたまり結露が生じやすくなる、シックハウス症候群の原因物質が排出されず体調が悪くなる、などの可能性があります。

セントラル換気システムの中でも、排気の際に捨てる熱を回収し給気時に利用する熱交換タイプの換気ユニットなら、暑い・冷たい空気がそのまま部屋に入るのを防ぐので室温への影響が小さく、快適かつ省エネが実現できます」

機械換気には3つの方式がある

  • 第1種換気方式

給気・排気ともに機械で行い、集中的に換気を行う方式

  • 第2種換気方式

機械で給気のみを強制的に行い、排気は排気口からの自然排気にまかせる方式

  • 第3種換気方式

機械による強制排気装置によって集中的に排気を行い、給気口から自然給気で外気を取り入れる方式

24時間換気システム(セントラル換気システム)
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給気も排気も機械で行う24時間換気システム(第1種換気)なら、どの部屋ももれなく確実に換気できる(画像提供/パナソニック)

汚れが気になる!換気扇の上手な掃除方法は?

レンジフードは“こまめなお手入れ”がポイント

キッチンのレンジフードは油汚れがつきやすく掃除が大変な場所なので、大掃除のときに……とついつい後回しにしがちでは?しかし、放っておくとかえって油汚れがこびりつき、大変なことに。「油汚れのこびりつきを防ぐには、こまめにお手入れすることがポイントです。1カ月に1度を目安に、台所用中性洗剤を使ってお掃除するとよいでしょう」

また、レンジフードの掃除と言うと、フィルターやファンの取り外しが大変というイメージがあるが、イマドキの商品は進化している。「ほとんどの商品がお掃除のしやすさを考慮し、パーツの取り外しが簡単で、汚れがつきにくく落としやすいコーティングが施されています。さらに、洗浄ボタンを押すだけでファンフィルターを自動洗浄する商品や、10年間ファンの掃除が不要な商品も登場しています」

10年間ファンの掃除が要らないレンジフード
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ラクウオッシュプレートや整流板で約80%の油を捕集し、運転終了後にファンを自動高速回転させることでファンに付着した油を吹き飛ばすことにより、10年間使用してもファンの汚れは従来品の1年分程度に。「ほっとくリーンフード」※パナソニックキッチン専用製品(画像提供/パナソニック)

浴室やトイレの換気内部の掃除は、1~3カ月ごとが目安

汚れが気づきにくいのが浴室やトイレの換気扇。「浴室の換気扇は、1カ月に1回程度やわらかい布で乾拭きし、3カ月に1回程度フィルターのホコリを掃除機で吸った後、水洗いをしてください。

トイレの換気扇は、1カ月に1回程度ルーバーやフィルター部分のホコリを掃除機で吸った後に乾拭きし、3カ月に1回程度は内部のホコリを掃除機で吸い、やわらかい布で乾拭きしましょう」

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浴室乾燥機のフィルターは、3カ月に1度程度は外して水洗いするのがベター。ただ、水洗いや洗剤の使用が不可な機種もあるので、事前に取り扱い説明書で確認しよう※写真はイメージ

換気扇が壊れた!修理やリフォームはどうしたらいい?

もしかして故障?こんな症状が出たら要注意

換気扇は電気を使用する設備のため、商品寿命がある。「長年使用していると、ファンが回らない、変な音がする、焦げ臭いニオイがするなどの不具合が生じることがあります。このような状態で使用を続けると、モーターから発火する恐れがあります。異常を感じたら、すぐにメーカーの相談窓口や販売店に修理や交換の連絡を入れてください」

長く安全に使うためには、定期的なお手入れを!

換気扇の商品寿命の目安は約10~15年(機種によって異なる)だが、もっと早い時期に故障が生じることもある。「家族構成やライフスタイル、使用時間の長さや頻度、キッチンの場合は油を使う調理が多いか・少ないかなどによりますが、掃除を怠ると故障時期が早まることはあります。長く安全に使い続けるためにも、定期的にお手入れを行いましょう」

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油、ホコリ、水滴etc.付着する汚れに合わせたお手入れで、換気扇を長く安全に使いたい※写真はイメージ

快適な室内環境をキープするために欠かせない、住まいの換気扇。定期的な掃除を心がけ、故障かも…と感じた場合は、すぐにメーカーの相談窓口や販売店に相談したい。

また、キッチン、ユニットバスを新しくリフォームする際や、注文住宅を建てる際には、どんな換気扇にしたらよいか?という点にも注目して検討してみよう。

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取材・文/山南アオ 写真/PIXTA
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