フェンスの外構工事、費用はどれくらい? フェンス材別に紹介!費用を抑えるポイントも解説

最終更新日 2023年09月26日
フェンスの外構工事、費用はどれくらい? フェンス材別に紹介!

家の周りを囲うフェンスは、プライバシーを守れて家の装飾にもなる。ひと言でフェンスといってもいろいろ種類があるが、それぞれどんな特徴やメリットがあるのでしょう? リフォーム会社の東京ガスリノベーション リヴィングモア横浜湘南店の店長・山口隆司さんに教えてもらいました。

外構フェンスはどんな機能がある?

外構フェンスにはさまざまな機能があります。まず家の外観、つまり家の顔としての機能です。「和風の家をスクエアでモダンな家にリフォームした場合、外構が昔の和風のままだと違和感があります。そのため家をリフォームされる際に、門扉や外構フェンスなども家の外観に合わせてリフォームされる方が多いですね」と山口さん。また周囲からの目隠しとして備えたい、台風など自然災害で壊れたから、という理由で外構フェンスを新調する方も多いようです。

ただし「突然家をぐるりと取り囲むように外構フェンスを備えると、隣家との境界線はここだと意味することになりますから、隣家とのトラブルを防ぐためにあらかじめ工事をする旨を伝え、双方の合意の上で実施する必要があります」

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フェンス材の種類と費用、それぞれの特徴は?

最近の主流はアルミ材、ただしバリエーションは豊富

かつては生垣やブロック塀などが多かったのですが、最近の主流はアルミ材です。鉄と比べて錆びにくく、生垣や木製フェンスと違ってメンテナンスも不要と手軽なことがその理由。また「ひと言でアルミといっても、最近はさまざまな種類があり、色やカタチが多様です。かつての木製フェンスや鉄製の鋳造フェンスもアルミ材で再現されています」

もう一つ、最近人気になっているのは「木粉(もくふん)入り樹脂」製のフェンスです。木粉を入れた樹脂は、木の風合いもありながら、樹脂の特性をもっているため、木と違い雨で腐食せず、塗装が剥がれることもなく、メンテナンス性に優れています。ウッドデッキの代わりとしても人気が高い素材です。

では現在の外構フェンスはどんな種類があるのでしょうか。それぞれの特徴や費用を見てみましょう。

シンプルなデザインの「アルミ形材(かたざい)フェンス」

シンプルな形状のアルミ形材を組みあわせてつくられた、すっきりとしたデザインのフェンスです。横ラインや縦ライン、格子状、ルーバー状、さらに一本一本の太さや間隔がそれぞれ異なるなど豊富な種類があります。どれもシンプルなデザインのため、コーディネートしやすいフェンスです。また門扉とデザインを統一しやすいよう、多くの場合は同じデザインの門扉も用意されています。さらに印刷技術の進歩により、見た目はまるで木製フェンス、というようなタイプもあります。

価格の目安としては、高さ60cm×幅2m当たり換算で約2万円~約5万円(消費税・施工費などを除く)。形状や木目調などデザインによって価格幅があります。

シンプルなデザインで門扉とデザインを合わせやすい
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シンプルなデザインで幅広い住宅スタイルに合わせやすい(画像提供/YKK AP「シンプレオ フェンスシリーズ」)
木製フェンスのようなデザインもある
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木目調のアルミ形材フェンスの横バータイプで囲うと、和モダンのイメージが強調される(画像提供/東京ガスリノベーション)

重厚なデザインが特徴的な「アルミ鋳造フェンス」

アルミ形材フェンスと同じアルミ素材ですが、鋳造(熱して液状にした金属を型に流し込む)のため形材フェンスより複雑なデザインが可能なフェンスです。そのため尖った先端や曲線を使った重厚なデザインが多いのが特徴です。素材はアルミですが、鉄のような色や表面の加工が施されたタイプもあります。欧風住宅の外観に合わせやすいタイプが多いですが、現代のモダンな住宅に合わせやすいデザインもあります。

価格の目安としては、高さ60cm×幅2m当たり換算で約5万円~約8万円(消費税・施工費などを除く)。なお幅は1m以内のタイプがほとんどとなります。

欧風の外観や塀に合わせやすい
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エレガントな曲線や細やかなディテールが欧風住宅に似合う(画像提供/YKK AP「シャローネ フェンスシリーズ」)

木のような温かみのある「木粉(もくふん)入り樹脂フェンス」

木の風合いのある木粉入りの樹脂を使ったフェンスです。見た目は従来の木製フェンスとほとんど変わりません。そのため和風住宅にあう格子状や、和モダン住宅に合う横バーなど、従来の木製フェンスのようなデザインがそろっています。

価格の目安としては、高さ60cm×幅2m当たり換算で約4万5000円~約7万円(消費税・施工費などを除く)。形状やデザインによって価格幅があります。

植栽など自然の緑に合わせやすい
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天然木と比べ腐りにくく、傷が付きにくい。木のような温もりを活かして植栽などに合わせやすい(画像提供/YKK AP「リウッド フェンス」)

シンプルで価格もお手ごろな「スチールフェンス」

スチール製のフェンスで、多くは格子状のデザインです。細い格子のため存在を主張しすぎないので、さまざまなデザインの住宅に合わせやすいでしょう。格子の隙間が大きいため開放感があり、風通しもよいですが、その半面目隠しの用途には向きません。上記3つと比べてお手ごろな価格です。

価格の目安としては、高さ60cm×幅2m当たり換算で約1万円~約1万5000円(消費税・施工費などを除く)。

開放感があり風通しもいい
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シンプルなデザインのスチール製メッシュタイプ(画像提供/YKK AP「イーネット フェンスシリーズ」)

施工費用はどれくらいかかるの?

材料自体の価格の目安は上記で示したとおり。ざっくりと高い順に並べると「アルミ鋳造フェンス」>「木粉入りフェンス」>「アルミ形材フェンス」>「スチールフェンス」ですが、価格帯の重なるものもあります。

では実際に施工すると、それぞれどれくらいになるのでしょうか。材料費は施工するフェンスの長さにほぼ比例します(長ければ高くなり、短ければ安くなる)が、施工費には人件費なども含まれますので単純に100mなら200mの半分の費用になるわけではありません。

下記では「既存のブロック塀の下段2段のみ残して上部を撤去、上に高さ1mのフェンスを20m備えた場合」、メーカー希望小売価格(支柱の価格を除く)を参考に、編集部で簡単な試算をしてみました。なお、フェンスが変わっても施工費はあまり変わらないため、ここでは同一金額としました。

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・アルミ鋳造フェンスの例
材料費/6万5000円(幅2m)×10=65万円
既存撤去+廃材処分+施工費=57万5000円
消費税(8%) 9万8000円
合計 132万3000円

・木粉入りフェンスの例
材料費/5万7500円(幅2m)×10=57万5000円
既存撤去+廃材処分+施工費=57万5000円
消費税(8%) 9万2000円
合計 124万2000円

・アルミ形材フェンスの例
材料費/3万5000円(幅2m)×10=35万円
既存撤去+廃材処分+施工費=57万5000円
消費税(8%) 7万4000円
合計 99万9000円

・スチールフェンスの例
材料費/1万2500円(幅2m)×10=12万5000円
既存撤去+廃材処分+施工費=57万5000円
消費税(8%) 5万6000円
合計 75万6000円

このように、やはり安い順でいくとスチールフェンス、次いでアルミ形材フェンスとなります。ただし、アルミ形材フェンスもデザインで価格の幅がありますし、どのフェンスも施工会社によってはメーカー希望小売価格より安く請け負ってくれるところもありますので、見積もりで必ず比較するようにしましょう。

まとめ

外構フェンスには家の顔として、周囲からの目隠しとして備える、などの機能がある

最近の主流はアルミ材や、木粉(もくふん)入り樹脂製

材料自体の価格は、「アルミ鋳造フェンス」>「木粉入りフェンス」>「アルミ形材フェンス」>「スチールフェンス」の順に高額となる

 

2019年10月1日より、消費税率は10%に改定されました。消費税率引上げに伴う住宅取得に係る対応についてはこちら

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取材・文/籠島康弘 
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