「推しを日々堪能したい」「来客や家族の目があるので、普段グッズは隠したい」など、人によって推し活グッズの収納はさまざまです。この記事では、見せる収納のポイントやグッズ別見せる収納例、隠す収納で気を付けたい点などを推し活収納OSHITERU(オシテル)が人気の家具・インテリアブランドLOWYA(ロウヤ)・OSHITERU開発チームの皆さん(関さん、城石さん、内藤さん、田島さん)に聞いてみました。最後におしゃれな部屋の実例も紹介するので参考にしてみてください。
まず最初に、OSHITERU開発チームの皆さんも推し活をしているため、一人暮らしの物件選びで大切にしているポイントを聞いてみました。
推し活は写真集やCD、グッズなどを買い込みがちなのに加え、ライブチケットや遠征の飛行機や宿泊費、ファンイベントの参加費など出費がかさみます。一人暮らしなら、家賃はできるだけおさえて費用を捻出したいものです。
家賃をおさえるには、次のような方法があります。
また、12~3月上旬くらいまでは4月からの新生活に合わせて引っ越しを検討する人が多く、家賃相場は高くなる傾向にあります。繁忙期を避けることで家賃が下がることもあるので、引っ越し時期を変更できる場合には検討してみましょう。妥協できる部分とできない部分は人によって基準が違うので、自分は何なら妥協できるか考えながら物件選びをしてみてください。
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「『アニメ専門店が近い』『全国遠征するため空港に近い』『ライブ会場が近い』など現場(ライブやイベントなどが行われる会場)へのアクセスがいいと、移動に時間を取られない以外に交通費が節約できると思います」(内藤さん、城石さん)
ライブなどで夜遅くに帰宅することが多いなら、治安のいいエリアを選ぶことも重要です。また、駅からあまり遠くない場所や、駅から物件までの道が開けている場所なら住んでいてより安堵できるかもしれません。
推し活を続けていると、どうしてもグッズは増えていくものです。「狭くても2部屋あると、1部屋は居住空間に、もう1部屋はグッズ収納に使えるので便利です。オタク友達が来たときには2部屋を全開にすればいいですし、親戚など推し活グッズを見せたくない場合には扉を閉めればOKなので、おしゃれな部屋も作りやすいですよ」(城石さん)
推し活をする上で、グッズの収納場所の確保は重要です。プラス1部屋が難しいなら、クローゼットや作り付けの収納が広い物件を選ぶと、グッズ収納にも人が来たときにも便利です。
また、「日当たりがいい部屋にグッズを置く場合、推し活グッズを日焼けから守るために日が当たる場所は避け、遮光カーテンなどを使って対策をします。日当たりがよくない部屋は、湿気でグッズが傷んでしまうこともあるので、換気や湿気対策を万全にすることをおすすめします」(内藤さん)
宅配ボックスつきの物件なら、円盤(CDやDVD)や書籍、ゲームなどをフラゲ(※)日に確実にゲットできるメリットがあります。荷物が届いた際に不在だと荷物の再配達を依頼する必要があり、入手したい日にできません。また、ライブに参戦するときに持っていきたいグッズや紙チケットなど、期日に受け取りたいものは宅配ボックスがあると便利です。
「宅配ボックスがない場合、荷物の受け取り場所に指定できるコンビニが近くにあるといいかもしれません」(内藤さん)
※フラゲ:「フライングゲット」の略。CDやDVD、書籍、ゲーム、グッズなどを発売前に入手すること
気軽に部屋に置いて愛でることができるぬいぐるみ、うちわ、アクスタ、フィギュアなどは見せるグッズとして選びやすいようです。「Tシャツやポーチなど身に着けるものは、飾るのが難しい上に部屋がごちゃごちゃして見えるので、目に見える場所に置かないほうがスッキリすると思います」(内藤さん)
また「見せるグッズは、持っているグッズの2~3割程度を厳選しています。フィギュアやアクスタ、ぬいぐるみなど立体ものは見える場所に飾り、ポストカードやコースターなど小さいものはサイズに合ったボックスに汚れないよう保管しています。最近は推し活専用の商品も増えているので利用すると便利です。グッズは定期的にアップデートして、常に新しい推しを愛でています」(城石さん)とのこと。多くあるグッズのなかから常に厳選したものを、目に見える場所に置いて楽しむのがおすすめです。
「『OSHITERU』の商品は、推しのグッズや色が映えるように白と黒で展開しています。推し活グッズはメンバーカラーに沿ったイエローやブルー、レッドなどカラフルな色も多いので、家具は白や黒、ベージュなどベーシックな色で雰囲気を統一すると、部屋全体がおしゃれになる上にグッズが引き立つ効果があります」(関さん)
「推しカラー(メンバーカラーなど)を部屋に使いたい場合は、差し色(ポイントカラー)を小物で取り入れると部屋がうまくまとまります。クッションや小物のほか、推しカラーの花を1輪飾るのも効果的です。色がそろうならメンバーカラーの花をそろえても楽しめますよ」(田島さん)
「「推しグッズを飾る場所はここ」と、場所を決めると部屋にメリハリが出てごちゃごちゃした印象になりません。テレビ台の上にアクスタを置いたり、飾り棚にフィギュアなどを収納すれば、いつでも推しを愛でることが可能ですし、ベッド横なら推しに囲まれながら眠ることができます」(関さん)
「重要なのは、グッズが日焼けや劣化をしない場所に置くことです。ぬいぐるみなどほこりが付くと取りにくいものは外に置かないなど、選別の際に気を付けましょう。ぬいぐるみには静電気スプレーなどを使用するとほこりがたまりにくくなります」(関さん)フィギュアは透明ケースをかぶせると掃除が楽になるのでおすすめです。
最近は推し活専用家具がさまざま出ているので、上手に使うのもおしゃれな推し部屋を作る方法の一つです。
専用家具はうちわやペンライトなどサイズがぴったりなので、ごちゃつきがちなグッズをまとめて収納できます。「『OSHITERU』は市販のファイルボックスなどがきちんと収まるよう設計しています」(関さん)
専用家具が一つあれば、グッズ収納でのストレスは軽減されるかもしれません。
日々推しを愛でることができるのはもちろん、「家族に見られたくない」「推し仲間以外の友達が遊びに来たときは隠したい」際も対応できる家具が多いので、うまく活用してみてください。
「フィギュアを棚に飾ったり、透明ケースに入れて愛でる人は多いですが、間接照明でライトアップするとぐっとおしゃれになります。間接照明がなければ棚の奥にペンライトを置けば、推しの色でライトアップされて気分が上がるのでおすすめです」(関さん)
ほか、「奥行がある棚に飾る場合は奥の壁にポスターを貼り、手前にフィギュア、その手前にぬいぐるみやアクスタを置き、見た時に推しの顔がかぶらないよう一番いい配置を考えて飾るのもおすすめです」(城石さん)
「ポスターやポストカードは、壁に飾りたいけれど画鋲を刺したくないし、傷つけたくないと思います。そんなときは推し色のフレームに入れて飾るとおしゃれにまとまります」(城石さん)
「サイズがバラバラでもフレームの色を統一するとすっきりまとまりますし、推し色のほか黒や白などに統一してもおしゃれです。複数枚を飾る場合には大きな四角を意識して配置したり、上下どちらかのラインをそろえるときれいに見えます。フレームに入れた大きめのポスターは、チェスト横や廊下、玄関先など空いたスペースの床に立てかけてもおしゃれです」(城石さん)
賃貸の部屋では、推しに使えるスペースが限られてしまうことも。そこで利用したいのが壁です。部屋の壁を傷つけることなく取り付けられるウォールシェルフもたくさん販売されていますし、ワイヤーネットやウォールポケット、コルクボード、デザインボードなどが壁面収納に便利です。
ウォールシェルフにはぬいぐるみやアクスタ、カード、缶バッジを、ワイヤーネットにはフックを付けてキーホルダーなどを飾ることができます。デザインボードならS字フックや専用棚を付けて、いくつかの種類のグッズを飾ることが可能です。
最近の100均には、アクスタを台座と本体に分けて収納できるバインダーやライブパンフレットのカバーなど、推し活グッズ収納を念頭に置いて設計されたアイテムも多いので、うまく活用するといいでしょう。
専用の使い方以外にも、ミニ色紙にはスライスチーズケースのサイズがぴったりですし、浅いファイルボックスやカトラリーケースに缶バッジを入れて収納する人もいます。推し活専用でない場合は、グッズが動いて擦れなど起こらないよう固定をして収納するようにしましょう。
ぬいぐるみ、アクスタなど同じアイテムをまとめて収納する以外にも、アニメなら作品ごと、アイドルならライブごとに収納する方法もあります。愛でる際にテンションの上がる収納方法を選択するといいでしょう。
大切なのは、「出したらここにしまう」という収納場所を決めておくこと。また、推し活に持っていくグッズはすぐ取り出せる場所に収納する(または飾っておく)と、出かける際にスムーズです。
ライブなどの後、グッズをすぐに飾ったり収納すればいいのですが、「今日はもう無理!」という日もありますよね。そんなとき「とりあえずしまうボックス(引き出し)」を作っておくと、「今日は疲れたから眠りたい」「試験前だから片付けは後でやろう」というときに便利です。ボックスや引き出しがいっぱいになる前に所定の場所に片づければ、部屋は散らかりません。
最後におしゃれな推し部屋の実例を紹介します。ぜひ推し部屋作りの参考にしてみてください。
@momoru.lvさんの部屋は白い壁にナチュラルな家具を置き、全体が優しい印象にまとまっています。部屋の角にあるカフェコーナーにはさりげなく推しを飾り、特別感を出しています。目の高さに飾っているので、コーヒーを入れるたびに推しを見て癒やされそう。日常生活の中にさりげなく推しを紛れ込ませるテクニックはすぐにまねできそうです。
休みの日は一日ハンドメイドに没頭することも多い@momoru.lvさん。推しのキャラクターの服も作成しています。こちらも白い収納家具で統一し、壁に棚を後付けして作成した服を着た推しのぬいぐるみを飾っています。部屋の中で過ごす時間が多いエリアに推しを飾ると作業の合間に推しを愛でることができ、疲れも軽減するかもしれません。
本棚(右手前)の上は祭壇にして、見せたくないグッズは棚の扉のある段に収納しています。木でできたカゴも重ねて収納として使用して、ナチュラル感を出しています。
祭壇には白いスチールラックを使用しているので、グッズをたくさん置いても抜け感があり重く見えません。また、真ん中に白いキャンドルやガラスの器を置くことで、色が濃くカラフルなグッズがごちゃごちゃ見えず、まとまりができています。@johs_0018さんのようにキャンドルやガラスの器、木の入れ物などで色を中和させてあげるとおしゃれな祭壇になります。
こちらもガラスの器やリボンなどを上手に活用して、アニメの世界観を出しつつ、すっきりおしゃれな祭壇にまとめています。ポスターを額に入れて飾る方法やウォールシェルフの使い方、雑誌の切り抜きの飾り方などはすぐに参考にできそうです。
部屋を借りる際には、推し活にまわせるよう賃料は安く、現場にアクセスしやすい立地を選び、宅配ボックスが付いていると便利
おしゃれな推し活部屋を作るには、家具は色や素材を統一し、グッズを飾る場所を決めること。推し活専用家具をうまく利用するのもおすすめ
グッズ収納は同じアイテム同士、作品やライブごとなど好みに合わせて。とりあえずしまうボックスや引き出しがあると収納ストレスが軽減する