賃貸の「フリーレント」物件のメリットとは? どんな人におすすめ?注意点は?

賃貸物件の家賃が一定期間、無料になる「フリーレント」。お部屋を探しているとき、不動産広告などで目にしたことがある人も多いことでしょう。でも、家賃が無料とは、いったいどのような仕組みなのでしょうか。注意点などはないのか、不動産会社に取材しました。

そもそもフリーレントってどんな物件? 無料になる期間はどのくらい?

フリーレントとは、一定期間、家賃が無料になる契約のことです。ただ、一定期間といっても特に決まりがあるわけではなく、入居までの日割り家賃分や2週間程度のこともあれば、1~3カ月間も家賃が無料になることも。部屋を借りるときには何かと出費が続くので、家賃が無料というのはうれしいですが、「なにかワケがあるの?」と心配になる人もいることでしょう。

「フリーレントになるといっても、家賃が相場より高いということもありませんし、お部屋そのものに事情があることはありません。地域差もあると思いますが、当社で扱う物件のうち2~3割がフリーレント契約付きです。家賃が無料になる期間としては、0.5カ月から~1.5カ月分ということが多いですね」と話すのは、アエラス船橋店で不動産賃貸物件を扱う望月 裕貴さん。

どうして家賃が無料になるの? その仕組みは?

こうした「フリーレント」物件は3~4年ほど前から登場し、徐々に増えているといいます。では、どのような仕組みで家賃が「タダ」になるのでしょうか。

「ひと言でいえば、競争力をつけて借りてもらいやすくするためです。今は、家賃や広さ、駅からの徒歩分数などで探すと同じような条件のお部屋がたくさんあるんです。そこで、『フリーレント付き』にして、選んでもらいやすくしているのです」と事情を教えてくれました。

お部屋を貸す大家側・不動産管理会社側も、フリーレント期間は家賃収入がなくとも、その後は家賃収入の見通しがたてられるため、安心して契約できるというのが背景にあるそうです。

ただ、フリーレントの物件数は増えているといっても、お部屋を探す際の「マスト条件」にしてしまうとぐっと数が減ってしまい、探しにくいのだとか。あくまでも自分の考える条件を優先して探し、「フリーレントだったらラッキー!」と考えるのがよいようです。

フリーレント期間のメリットとは? 探しやすい時期はあるの?

では、フリーレント期間があると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

「フリーレントの最大のメリットは、二重家賃が発生しにくいことです。現在入居している部屋を退去するときは、1カ月前に退去通知をするのが一般的。例えば、契約更新に合わせて新居を探し始めてすぐに物件が見つかった場合、新居の契約をすると家賃が発生するため、前の住まいと現在の住まいの両方の家賃が二重に発生することがネックでした。フリーレント期間があると、二重家賃は発生せず、引越しの準備も落ち着いてできます」といいます。

また、ファミリーやカップルは、近所に新居を借り、フリーレント期間中に自分たちでゆっくりと荷物を運びこむことも多いよう。日程にもゆとりがあるため、引越し業者も手配しやすくなるのもよいようです。

では、フリーレント物件を探しやすい時期はあるのでしょうか。

「このところ増えているのが、12月にフリーレント契約をするケースです。賃貸物件は、進学や進級、転勤などで借りたい人・お部屋を探す人が増える、1~3月が繁忙期です。この時期の物件探しは慌ただしく、お部屋を選べないことも。この、人が殺到する時期を避け、12月中に契約を決めてもらい、翌年1~3月はフリーレント契約とするんです。借り手側は引越しも余裕をもってできますし、大家側、不動産管理会社側も、借り手を早く見つけられて安心。みんなにとっていいことづくめなのでこれからも増えていくと思います」と分析します。

ただし注意したいのが、家賃発生は3月以降でも、契約日は12月または1月になる点です。2年後、ないしは4年後に「えっ! 12月に更新だったっけ? 春から引越す予定なのに!」とならないよう、忘れずに計画をたてておきたいところです。

フリーレント物件を見つけたら、ここをチェックしよう!

では、フリーレント物件を見つけたら、確認したい点や注意したい点などはあるのでしょうか。

「まずは、フリーレント期間がどのくらいになるのか、聞いてみましょう。先ほども申し上げたとおり、フリーレント期間は物件によって異なるので、無料期間の長さを確認しておくといいでしょう。あわせて、フリーレント契約でも、前家賃が必要になることがあります。トータルでみれば初期費用が安くなるのですが、ゼロにはなりません。前家賃分も含めて、総額でいくらになるのか聞いてください」(望月さん)

また、多くの物件ではフリーレント契約にともなって、「短期違約金」を設定しているそうです。この短期違約金とは、半年や1年など短期間で解約し、転居しようとすると、違約金の支払いを求められるというもの。違約金の設定金額としては、部屋で生活した期間が半年間と短いと賃料2カ月分、1年未満だと賃料1カ月分程度だといいます。

「短期違約金を支払うと、無料だったはずの家賃と同じ金額、例えば家賃1カ月分を違約金として支払うことになるので、結果としておトクになりません。また、社会人だと、転勤費用は会社が負担してくれますが、こうした退去時の違約金やクリーニング代は、個人で負担しなくてはいけません。そのため、社会人で勤務地が変わる可能性がある人、すぐに引越す予定がある人は、フリーレント契約をあえてはずす人もいます」と解説してくれました。

フリーレントをつけてもらう交渉はできる? 

インターネットで不動産情報が見られるようになった現在は、家を借りる側と大家・不動産管理会社側とが対等になっているため、さまざまな交渉がしやすいのだとか。では、フリーレントがついていない物件で、「フリーレント契約をつけてもらう」交渉などはできるのでしょうか。

「家賃をさげる交渉、敷金礼金の減額交渉は難しいですが、フリーレントはおこないやすいですね。『ココだ!』というお部屋が見つかったら、まずは『フリーレント、1カ月分だけでも付けられませんか?』と聞いてみる価値はあると思います。ただ、人気のあるお部屋だと交渉しないほうがいい物件も存在しますので、やみくもに言うのはオススメしません。それでも、一度、相談してみる価値はあると思います」と望月さん。

また、最近ではフリーレント以外にも、さまざまな「お得なキャンペーン」をしていることが多いといいます。

「例えば、『家賃2カ月間半額キャンペーン!』などとうたう物件がありますが、冷静によく考えると、フリーレント1カ月分の契約と同じ金額を支払っています。また、フリーレント付きでも礼金1カ月付きだったり、フリーレント契約ナシ、礼金ナシだったり。名目は違いますが、総支払額は同じこともあるんです。まずは、総額でいくらになるか、きちんと確認するといいでしょう」

気をつけたい点もあるとはいえ、やはり借りる側や大家、不動産管理会社にとってもメリットの多い「フリーレント」物件。現在、引越しを検討している人はぜひ、「フリーレント」契約に注目しながら、探してみてはいかがでしょうか。

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取材・文/嘉屋恭子 イラスト/イチカワエリ 取材協力/株式会社アエラス
公開日 2018年08月09日
最終更新日 2018年08月28日
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