顔を洗う、身だしなみを整えるなど、洗面化粧台にはさまざまな役割が求められる。収納などを充実させた洗面化粧台のほか、自分の好きな洗面ボウルや水栓などを組み合わせてつくることもできる。
洗面化粧台の基礎知識
単体で使うかキャビネットと組み合わせる
洗面化粧台は、ボウルを載せたキャビネットと、上部にミラー、照明を組み合わせたものが一般的。全体の高さは190cm、床からボウルまでの高さは80cmが標準だ。間口(幅)は60cm〜165cmがあり、人気のあるのが120cmタイプ。売れ筋は間口75cmタイプで12万円前後から。水栓金具や洗面ボウルなどに好みを取り入れて独自の洗面化粧台をつくることもできる。
【選び方のポイント1】収納量や使い方に合わせて快適な空間の演出を
洗面化粧台は収納力が選択ポイントの一つ。収納キャビネットは、高さがあるものを入れるとき便利な開き戸式と、奥のものも取り出しやすい引き出し式がある。二面鏡や三面鏡などミラー部は扉内部も小物収納になっていることが多い。
最近はおしゃれな洗面ボウルや水栓金具を組み合わせた、デザイン性の高いオリジナル洗面化粧台の人気も高い。洗面室の使い方やスペースの広さ、浴室との関連などを考慮して快適な空間を演出してみるのも楽しいだろう。
【選び方のポイント2】洗面ボウルの素材やデザイン、掃除のしやすさも確認
人の目に触れることも多い洗面室。洗面ボウルやカウンター、水栓金具などインテリアにこだわった洗面化粧台も増えている。選ぶときは、常にきれいさを保てるよう掃除のしやすさに配慮したい。
とくに汚れが目立ちがちなのが洗面ボウルだろう。陶器や人造大理石はその素材感が魅力。汚れにくく手入れのしやすい表面加工を施したものもある。成型しやすい樹脂製は、カウンターと一体仕上げにして水ハネに対応したものも。水栓金具を高い位置に取りつけたものは水アカやゴミがたまりにくく掃除しやすい特徴がある。
【選び方のポイント3】価格はミラー部やキャビネットで差がつく
洗面化粧台は、間口の寸法により価格が異なる。普及タイプの60cm間口は8万円台からあり、間口165cmでは30万円台から。また、キャビネットの面材やカウンターの素材などのグレードを上げると価格は高くなる。
スイングする三面鏡や手元鏡になる工夫、または収納キャビネットに上下移動できるタイプなどを採用しても価格はアップ。わが家には何が必要か、きちんと見極めることが大切だ。
住まいの設備を選ぶ本(2016年春 1月26日発行)掲載
文/香川喜久江、とがみ淳志