“家を買おう”または”売ろう”と考えたとき「近くの物件が実際にいくらで売れているか」気になるはず。そんなとき役に立つのが、国土交通省が「土地総合情報システム」で提供する不動産の「取引価格情報」。
意中のエリアで取り引きされた物件の「取引価格情報」が簡単に分かる。ここでは、「土地総合情報システム」でどんなことが調べられるか、また、その使い方を紹介。家の売買をスムーズに進めるツールのひとつとして活用しよう。
「取引価格」とは住宅や土地の契約価格、つまり「実際に売買された価格」のこと。買い主も売り主も、取引価格情報が分かれば実状に合った「希望価格」を決められる。また、売買も安心してスムーズに進められる。こういった考えのもと、数多くの取引価格情報を蓄積し、誰もが見られるよう公開するのが、国による土地総合情報システムだ※。
■予算内でどんな家が買えそうか調べる
取引価格のほか、駅からの距離、広さ、建築年など細かい条件まで分かるので、「予算で買えそうな家の条件」を調べられる。また、希望条件に合う物件の取引価格もチェックが可能。
■自分の家や土地がいくらで売れそうか参考にする
家を売りたい人は、駅からの距離、広さ、建築年などの条件が、自分の家と似ている物件の取引価格情報を調べてみよう。売出価格を決める上での参考になる。
■地図を表示して物件が多いエリアを探す
希望エリア周辺の地図を表示して、地区ごとの取引価格情報を見たり、取引件数が多いエリアを探すことができる。売りたい人も、家の近所の情報が見られて便利。
1 土地総合情報システムのトップページを開く
「不動産取引価格情報検索」を選んで検索画面を開きます
2 「検索画面」に条件を入力、情報ページを開く
(1)物件の種類を選ぶ
一戸建ては「土地と建物」を選択する。
(2)地域を選ぶ
「県・市区町村・地区」と書かれたプルダウンリストから希望エリアを指定する。
※住所のほか、沿線・駅名でも検索できる
(3)指定したエリアの情報ページを開く
※建物の用途を「住宅」に指定できる
(1)希望エリアの「情報ページ」を開く
(2)取引価格帯が予算と同じ物件のスペックを確認する
取引価格帯が予算と同じ物件の条件をチェックすると、「予算内でどんな家が買えそうか」読み取れる。希望条件を決める際の参考にもなる。
(3)希望条件に合う物件の取引価格を調べる
自分が探している物件の希望と大体同じ条件の取引価格情報から、「希望条件に合う物件は、いくらなら買えそうか」読み取ることができる。
(1) 売りたい家の最寄り駅の「情報ページ」を開く
(2) 売りたい家と条件が似ている物件の取引価格をチェック
建築年や駅からの距離、広さなどの条件が、売りたい家と似ている物件の取引価格が分かる。調べた情報は、家の売り出し価格を決める際の参考にもなる。
「建築年」の順に情報を並べ替えると、売りたい家と似た条件の物件を探しやすくなる。例えば図のエリアの場合、売りたい家が「昭和62年建築、駅からの距離10分、専有面積67平米」の場合、条件が似ているのは上から1つ目2つ目の物件。そこから取引価格は大体2300~2800万円だと見当がつく。大都市圏の場合は、築年数の次に価格影響の大きい駅徒歩分数が近い物件を選ぶ。面積がズバリのものがない場合は、築年数や駅からの距離などの条件が似ている物件を選択し、「取引価格÷専有面積×売る家の面積」で計算すると、家の面積に合った価格が読み取れる。
(1) 検索画面で「物件の種類」と「希望エリア」を入力
(2)地図を見て、近所の取引件数や取引価格情報をチェック
買いたい人は、希望エリア周辺の地図を表示して、地区ごとの取引価格情報を見たり、取引件数が多いエリアを探すことができる。売りたい人にとっても、家の近所の情報が見られて便利。
マップの縮尺を「大字」「丁目」「詳細」のいずれかとして、●▲■のマークをクリックすると、地価公示や都道府県地価調査の詳細が表示される。過去数年のデータが見られるほか、変動率のグラフ表示もできる。
※取引価格情報は不動産の買い主を対象としたアンケート調査の結果をもとにしたものです。不動産の取引価格は、面積や形状、前面道路の状況などの個別の要因によって変化することはもちろん、同一の不動産であっても、取引の行われた事情などにより価格が異なることがあります。本情報をご覧になる際には、これらの点に十分ご注意ください。