現地見学やモデルルーム見学の後、不動産会社や仲介会社のスタッフに「いかがでしょうか」と聞かれたら、どう答えればいい? 物件が「気に入らなかった」、「迷っている」、「気に入った」場合の上手な答え方をケース別にアドバイス。
必ず伝えたいのは見学した物件が「気に入らない理由」。これは裏を返せば「やっぱり日当たりって大事」など、見学して分かった優先順位の高い条件だからだ。とはいえ、予算の範囲内ですべての条件がかなう物件を見つけるのは難しい。そこで考えたいのは「日当たりが良くて広ければ、駅から多少遠くても……」といった、妥協できるポイントだ。この両方を伝えればスタッフも次に紹介する物件を探しやすくなる。
「物件は気に入ったけど、もう少し街を歩いて周りの環境を見て決めたい」、「物件について気になる点を解消してから決めたい」など、前向きだけど即答できない場合、その理由といつまでに返事ができるかを伝えよう。ただしこの間、物件の仮押さえが必ずできるわけではない。売主から、「確実に買ってくれる人を少しでも早く見つけたいから」と断られることもあれば、「翌日までなら待ちましょう」ということも。いずれにしても、できるだけ早く問題点を解消し、返事をすることが大切だ。
買いたい物件が見つかったら、仲介会社を通して売主に「買付証明書」を渡すのが一般的。買付証明書は、買主が希望する「購入価格」や「引き渡し時期」などの購入条件を売主に伝える書面のこと。売主はこの条件を検討し、交渉を行う場合は仲介会社を通して売主側の条件を回答する。このようにしてお互いが合意したら売買契約に進むことになる。一方、条件の合意ができず、どちらかが交渉の継続を断ることもある。このため、買付証明書に記入する条件は、仲介会社とよく相談して決めることが大切だ。
→「物件購入の申し込み」もチェック
新築マンションの販売開始日前にモデルルーム見学する場合、たとえ気に入ったとしても販売開始日までは申し込み(購入予約)できない。しかし、住宅ローンの事前審査など事前にできることもあるので、スタッフに相談して準備しておこう。一方、販売開始日が過ぎた物件は「先着順」で申し込みを受け付けるため、決断のスピードが大切だ。見学した物件が気に入らない場合は、「この価格でもっと広い物件はありませんか」などと具体的に希望をつたえれば、条件に合う他の物件を紹介してもらえることもある。