国土交通省が発表している不動産価格指数を見ると、マンション価格は2013年頃からほぼ一環して上昇が続いており、上昇率も戸建住宅や住宅地より高くなっています。

マンション売却を考え始めた方向けに、まずはいくらで売れるかを調べてみましょう。マンションの売却相場の調べ方、売り時の見極め方、売却の流れを解説します。
※本記事の内容は2024年12月15日執筆時点での情報となります。
売却を考えはじめたとき、まず最初にすべきなのは、マンションの売却相場を調べることです。
マンションの売却価格を決めるのは、主に「立地」・「築年数」・「広さ」・「市況」の4つの要素。
自分のマンションに似た立地や築年数・広さの物件が最近いくらで売却されているのかを知ることで、今の相場を知ることができます。
マンションの売却相場は、まず立地条件に左右されます。
大きくはどの市区やエリアに所在するかですが、同じエリア内では駅からの距離が最も重要な要素です。駅から近いほど通勤や通学に便利なため、駅からの徒歩分数と売却相場は比例するのが一般的です。
マンションの建物は古くなればなるほど、売却相場は下がるのが普通です。
しかし、これには一部例外もあります。マンションの売却価格相場は、土地部分の価格と建物部分の価格を合計して見積もられます。土地部分の価格は築年数の影響を受けないため、人気が高かったり、再開発されたりしてエリアの土地価格が上がった場合は、築年数がたってもそれほど売却相場が下がらないこともあるためです。
専有面積が広いほど、売却相場は高くなります。
しかし、広ければそれだけで高く売れるというわけではなく、エリアのニーズに合っているかが重要です。例えば単身者のニーズが多いエリアで、ファミリー向けの広い物件を売り出してもなかなか買い手が見つからないといったことが考えられます。
マンションの売却相場は、景気状況や周辺の取引事例に大きな影響を受けます。
景気をマクロの要素とすると、周辺の取引事例はミクロの要素です。周辺に高値で取引された事例があればその影響を受けて売却相場は高くなり、逆に安値の取引があれば売却相場が下がることもあります。
SUUMOのマンション売却価格相場ページでは、都道府県別・市区町村別の売却相場がわかります。
まず都道府県を選択し、さらに次のページで市区町村を絞り込みます。

次のページで、自分の調べたい市区町村を選択します。
例えば千代田区を選択すると、マンション売却価格相場は9,980万円、専有面積の中央値は56m²、築年数の中央値は21年ということがわかります(2025年1月時点)。

また千代田区のマンション最新売却実績も一覧で表示されます。
自分が売りたいマンションと似たような条件の物件がないか探してみましょう。
さらにページを下にスクロールすると、マンションの取引件数を取引価格と専有面積などで細かく区分したデータがあります。
「専有面積×価格」「間取り×価格」「築年数×価格」「駅徒歩×価格」のデータを確認できるので、自分と近い条件のマンションの価格分布を把握することができます。

マンションをより高く売るには、売り時を見極めることも大切です。
売り時かどうかを判断するには、周辺地域のマンション価格相場の推移を観察するとよいでしょう。
SUUMOの売却価格ページでは、マンション売却価格相場の推移を確認することもできます。
例えば、下は千代田区のマンション売却価格相場の推移です。
最新月の前年比と前月比の数値も表示されるので、価格相場の動きを視覚的に捉えることが可能です。

マンションの売却を思い立ってから、実際に売却して後処理を終えるまでのダンドリを確認しておきましょう。
マンション売却の流れは、以下の8ステップに分けられます。
自分のマンションの周辺で、同じぐらいの広さや間取り、築年数や駅徒歩分数の物件がいくらで売却されているのかを確認します。SUUMOをはじめとする不動産情報サイトや公的な価格情報など、複数の情報を参考にするとよいでしょう。
周辺のマンション売却相場がわかったら、不動産会社に売却査定を依頼しましょう。
売却査定には机上査定(簡易査定)と訪問査定(詳細査定)の2つがあり、まず机上査定を受けてから訪問査定に進むケースが一般的です。
机上査定は、適正な価格範囲を知るために、複数の不動産会社に申し込むとよいでしょう。不動産会社の連絡先を調べたり、複数の会社に連絡したりする手間を省きたい場合は、一括査定サイトがオススメです。マンションの住所・専有面積・築年数・間取りなどをサイトに登録すると、数日で査定価格が届きます。
机上査定の結果が出そろったら、不動産会社に実際にマンションへ足を運んで査定してもらう訪問査定に移りましょう。査定価格を比較するため、訪問査定も複数の会社に依頼するのがオススメです。
訪問査定では、周辺環境や眺望、内装や設備の傷み具合、共用部分の管理状態など、概要データだけではわからない部分まで不動産会社が詳細に調べます。
周辺で最近売却された物件や、現在売り出し中の物件とも比較して価格を算出するため、査定価格が提示されるまでには1週間前後かかるのが通常です。
訪問査定の結果が出そろったら、その中から対応に信頼感のある会社を選び。媒介契約を結びます。
媒介契約とは不動産会社に正式に売却活動を依頼する契約のことです。
媒介契約を複数の会社と結ぶ場合は一般媒介契約、一社にしぼって結ぶ場合は専任媒介契約・専属専任媒介となります。

一般媒介契約では不動産会社に売却活動の報告などが義務付けられていませんが、不動産会社に競争意識が働くので早く買い手が見つかる効果が期待できます。
一方、専任媒介契約と専属専任媒介契約は一つの会社とじっくりと相談しながら納得のいく価格で売却できるメリットがあります。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、売却スケジュールの希望や不動産会社との相性をよく検討して、どれかを選びましょう。
不動産会社と媒介契約を結んだら、マンションを売り出します。
売り出しの際には売り出し価格を決めなければなりませんが、売り出し価格は査定価格のとおりとは限りません。
買い手から価格交渉を持ちかけられることを念頭に、査定価格よりも少し高めの価格で売りに出すケースも多いようです。ただし、周辺相場よりも大幅に高ければ、購入検討者から敬遠されて、なかなか買い手が見つからないことも考えられます。
売り出し価格は、周辺相場の動向や物件の状況などを検討して、不動産会社と相談しながら決めるのがよいでしょう。
マンションを売り出したら、売却活動を行います。売却活動とは、物件情報サイトへの掲載やチラシの配布、購入検討者がマンションを見学する内覧への対応、購入希望者との価格交渉など、さまざまです。
売却活動は基本的には不動産会社に任せておけばいいのですが、売主としてかかわりが必要な場面もあります。例えば内覧のときには見学しやすいよう室内を片付けたり、内覧に立ち会って見学者の質問に答える必要があるでしょう。
また、売り出し後になかなか反響がなかったり購入検討者から価格交渉が入ったりした場合には、不動産会社と相談して価格を再考する必要があります。最終的にいくらで売るのかを決断するのは売主なので、ここは納得のいくまで考えましょう。
購入希望者との価格交渉が成立したら、売買契約を交わします。
契約の際に必要な契約書や重要事項説明書は不動産会社が用意しますが、売主も必要な書類や資料をそろえる必要があります。
売買契約に必要な書類・資料
本人確認資料……運転免許証やマイナンバーカードなど
実印……共有の場合は共有者全員分
印鑑証明書……発行から3カ月以内のもの。共有の場合は共有者全員分
登記済権利証または登記識別情報通知書……自宅の内容確認や登記の際に必要
固定資産税納税通知書や固定資産評価証明書……固定資産税・都市計画税の税額確認に必要
その他…購入時のパンフレット、契約書・重要事項説明書、管理規約・使用細則など
登記済権利証や登記識別情報通知書は物件を取得した際に受け取っているはずなので、確認してください。
また、購入時のパンフレットや契約書、管理規約などの書類も用意して、買主に引き渡します。
買主と売買契約を交わしたら、マンションを引き渡します。
引き渡しの時期は売主と買主の双方の事情を考慮して決定します。
引き渡しの当日は、所有権の移転登記と買主による住宅ローンの借り入れ、売主への残代金の支払いを同時に決済します。そのため、売主と買主、それぞれの媒介を担当した不動産会社や司法書士が銀行に集まって手続きをします。
引き渡しが無事に済んだら、不動産会社に仲介手数料を支払います。
仲介手数料は売買契約時と引き渡し時に半額ずつ支払うのが一般的です。
マンションの売却で売却益が出た場合は、売却した翌年に確定申告をする必要があります。マンションを売却したときにかかる税金は通常以下のとおりです。
・売却によって得た所得に対して所得税と住民税がかかる。
・所得に一定の税率をかけて税額が計算される
・所得税と住民税の合計の税率は所有期間5年以下の短期譲渡所得が39.63%、5年超の長期譲渡所得が20.315%
譲渡所得については、各種の特例もあるため、よく調べてから手続きを行いましょう。
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