外部建築家×自社大工中心の職人集団という専門領域に長けたチームでつくり上げる、丸正渡邊工務所の家づくり。モデルハウス「甲府の家」は35坪という標準的な延床面積に多様な設計手法が凝縮され、「本当の心地よさ」を体感できる。美しいまち並みに貢献する外観とガレージに導かれ、さっそく室内へ。自然素材に包まれたダイニングキッチンの上には吹抜けが広がり、奥にはダウンフロアのリビングが。高さの変化や大開口により視線が抜け、その開放感は想像以上だ。適材適所の造作収納で空間のムダを省くのも、広さを演出する仕掛け。○坪、○畳といった数字にとらわれず、設計で広がりを生む建築家視点に感服するはず。住まいの考え方が変わる「甲府の家」は、3か月に一度の「モデルハウス見学会」だけの限定公開。完全予約制、1組ごとの入れ替え制でじっくり見学できるので、タイミングを合わせてのぞいてみよう(設計/伊礼智設計室、撮影/砺波周平)。