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トイレの壁紙を変えて、快適な空間にするにはどうすればいい? 最近はおしゃれな壁紙もたくさんあるようだけれど、消臭などの機能もついているの? トイレの壁紙の最新情報やおしゃれにするコツをリフォーム会社の東京ガスリノベーション リヴィングモア浦和店・松本店長に教えてもらいました。
「最近はお部屋のアクセントとなる色の壁紙を壁一面だけに施すインテリア(アクセントクロス)が人気です。そのため、国産メーカーも壁紙のバリエーションを積極的に増やしています」と松本さん。トイレ「専用」の壁紙というのはありませんが、リビングや寝室などと同じ壁紙をトイレにも使えます。
色だけで言っても、例えば淡い黄色から濃い黄色まで、たいていのメーカーで色あいの異なる黄色を数色ラインナップしています。また柄もドットやストライプといった定番の柄以外にも波目や木目、さらにはイラスト柄までたくさんあります。材質感も同様で布地風や塗り壁風、レンガやブロック、ヘリンボーン柄の木目等々。
これだけあると、選ぶほうが大変になるくらい壁紙の種類が増えているのです。「この数年で印刷技術が飛躍的に進化したことも、バリエーションが増えている一因のようです」
リビングと違い、トイレに長居する人は少ないはず。それにリビングと比べて壁の面積も小さいため、材料費や施工費用も抑えやすくなります。ですから大胆な色や柄にトライしやすいのではないでしょうか。実際、松本さんによればリフォームで大胆な色や柄のトイレにチャレンジする人も多いそうです。


「リビングのリフォームと比べて、トイレはそれより短い10年~15年単位でリフォームされる方が多いと思います。ですからリフォームの度に、気分を変えるように壁紙を変えようという方もたくさんいらっしゃいます」
このように比較的冒険のしやすいトイレの壁紙。思い切った色や柄にぜひ挑戦!といきたいところですが、ではどうすれば希望のトイレ空間になるのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。
先述したように、色や柄、材質感が豊富。その中から選ぶのは楽しくもありますが、大変でもあります。「まずは好きな色(テーマカラー)を決めるといいでしょう」。その色を壁一面にするか、ドアを除く3面すべてにするか……。家具等のあるリビングと違い、大胆な柄も選びやすくなります。
どんなコーディネートにするかは、やはりたくさんの実例写真を見て「いいな!」と思ったものをスマートフォンに残すなどしてピックアップ。それを整理していくと自分の好みが絞られていくと思います。それも難しい場合は、施工会社の担当者に好きな色や好みのスタイルを、写真で見せて提案してもらうといいでしょう。
この際のポイントは、言葉ではなく、写真で伝えることです。例えば先述したように黄色といっても今ではたくさんの黄色が選べます。入る柄によっても印象が変わります。
一方、避けた方がいいのは、柄×柄、淡色×淡色、といった組みあわせ。「どちらも主張がはっきりせず、ぼんやりとしてしまいます」。逆に好きな色を引き立てるようにすると上手くコーディネートしやすいでしょう。「洋服と同じですね。柄を使うなら隣は無地にする、濃い色を引き立てるように周りは淡い色にするという感じです」
そう、壁紙選びはファッションと同じ。選ぶ壁紙の色味もはっきりした色みか、淡い色か、コントラストを強くするか、優しくするかは本人の好み次第。難しいかもしれませんが、楽しい作業だと感じる人も多いので、ぜひ楽しみながら自分だけのオンリーワンのトイレを実現してみてください。

色だけでなく、照明や手洗い器、床の柄や色、窓やドアなどの建具にもこだわると、さらにトイレ空間を素敵にできます。「ペーパーホルダーやタオルホルダーも、トイレ空間の写真を探す際に注意してお気に入りを見つけてみましょう。最近はインターネット通販で手に入りやすいですし、写真を見せれば同じようなモノを探してくれる施工会社もあります」
こうした照明やペーパーホルダーは、いわばバッグやネックレスといった、ファッション小物といったところでしょうか。



色だけでなく、壁紙は機能も豊富です。例えば撥水性、キズに強い、酵素パワーで消臭するもの、抗アレルギー機能、調湿……。中でもトイレに向いているのが「水汚れを弾く撥水性のあるタイプや、拭き掃除しても剥がれにくく、キズのつきにくい壁紙です。また匂いを気にされるのであれば消臭効果のある壁紙もあります」
さらに撥水性+消臭など、複数の機能を備えている壁紙もあります。ただし機能にこだわると、選べる色や柄が少なくなりがちです。また、より高い機能を求める場合、壁紙ではなく別の素材を使用したほうがいいでしょう。例えば消臭でいえば、厚さ数ミリの壁紙よりもエコカラットや珪藻土のほうが高い効果を望めます。
先述したように機能もたくさんあるトイレの壁紙。その中からどんな機能を選べばいいのでしょう。消臭、汚れに強い、調湿……。「まず現在のトイレの悩みを整理することから始めてみましょう。汚れが気になっているなら汚れにくい機能、という具合です」
例えば男性や子どもが多い場合、床だけでなく横の壁も汚れがち。逆に女性の一人暮らしなら汚れ防止機能に特にこだわる必要はないでしょう。またタンク付きトイレでタンクの上に洗面器がついているタイプの場合、その背面の壁紙が汚れやすいので、その部分だけ汚れ防止機能や、拭き掃除しやすいようキズに強い壁紙にするなど方法があります。

とはいえ厚さ数ミリの壁紙の中に万全の機能を求めるのは難しい話。先述の通り、より高機能を求めるなら別の素材を使用したほうがいいでしょう。「例えば男性や子どもが多くて壁紙の汚れが気になる場合、腰下部分をホーローやメラミン化粧板など水や汚れに強いパネル材を使う方法もあります」
このように思いのまま、自在に彩れるトイレ空間。大胆なチャレンジがしやすい空間です。まずはお気に入りのトイレ空間の写真を探すことから始めてみましょう。