低炭素住宅と長期優良住宅の違いとは?

最終更新日 2026年03月30日
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低炭素住宅と長期優良住宅の違いとは?

2025年4月から建築基準法の省エネ基準が引き上げられ、「省エネ住宅(省エネ基準適合住宅)」が一般的な住宅になる。その5年後の2030年には、省エネ基準のさらなる引き上げが計画されている。そこで注目したいのが、高いレベルの省エネ性能を持つ「低炭素住宅」だ。

光熱費を削減できるだけでなく、住宅ローン控除の優遇や【フラット35】Sの金利Aプランの適用などを受けられる低炭素住宅。そうなると「同じように優遇措置や【フラット35】Sの金利Aプランを使える長期優良住宅と何が違うのか」と思われる人もいるだろう。

長期優良住宅とは、長期にわたって良好な状態を保てるよう講じられた優良住宅のこと。2006年6月に施行された住生活基本法を背景に、2011年6月に施行された制度だ。低炭素住宅の認定制度とは登場した背景が異なるが、下記表のように税制面での優遇ではほぼ同じだ。

■低炭素住宅と長期優良住宅の優遇制度
(認定を受けた新築一戸建て住宅の場合)
制度内容 一般住宅 低炭素住宅 長期優良住宅
住宅ローン控除の最大控除額※1 273万円 455万円
建物の所有権保存登記の軽減税率※2 0.15% 0.10%
不動産取得税の建物価格の控除※3 1200万円 1300万円
固定資産税の軽減期間※4 3年 5年
※1 控除期間13年間の控除上限額の合計(子育て世帯等が、取得した住宅に2026年~2027年までに入居する場合)
※2 住宅用家屋が対象の登録免許税の軽減措置。2027年3月31日まで
※3 建物の固定資産税評価額から表の金額を控除した額が課税標準になる。認定長期優良住宅の控除額引き上げ措置は2031年3月31日まで
※4 建物部分の固定資産税を2分の1に減額する軽減制度。2031年3月31日まで
(表作成:SUUMO編集部/2026(令和8)年度税制改正案の成立を前提に作成)
住宅ローン減税(認定低炭素住宅・認定長期優良住宅の場合)

新築住宅・買取再販:控除期間13年間、控除率0.7%(最大控除額455万円)
既存住宅:控除期間13年間、控除率0.7%(最大控除額409.5万円)
※子育て世帯・若者夫婦世帯の場合

認定住宅等新築等の所得税額の特別控除

新築または建築後使用されたことのないものを取得して、居住の用に供した場合、標準的な性能強化費用相当額(床面積に45300円を乗じて得た金額)の10%相当額(上限650万円)を、その年分の所得税額から控除できる。ただし、住宅ローン減税との併用は不可。

長期優良住宅は省エネ基準のほかに、耐震性や劣化対策などほかにもクリアすべき基準があるため、どうしても建築コストがそれなりに必要となる。しかし「低炭素住宅は省エネ基準だけでいいわけですから、会社によって違うでしょうが、長期優良住宅よりも建築コストは下がると思われます」と言うのは、低炭素住宅の認定機関であるハウスプラス住宅保証の池田さんだ。

実際、そういったユーザーが増えることを見込んでだろう「大手ハウスメーカーだけでなく、中小の工務店からの問い合わせが増えています」と池田さんはいう。「耐震構造や劣化対策などはユーザーが見てもそれがいいのか理解しづらいと思いますが、低炭素住宅の認定には、例えば太陽光発電やHEMS、断熱性の高いガラスなど見て分かりやすい省エネ機器を使いますから、建てる側からするとほかの住宅との差別化につなげやすいのではないでしょうか」

このように、建てる側としてはユーザーに省エネ性や価格面で訴求しやすいため、長期優良住宅に比べて低炭素住宅のほうがより普及しやすいと考えられる。一方ユーザー側から見れば、長期優良住宅よりは手の届きやすい価格で、長期優良住宅と同じような税制面等の優遇を受けられるということになる。

「あとはユーザーの考え方次第です。長く住みたいとなればやはり長期優良住宅のほうが有利ですが、そこまでの性能は必要ないと思われる人にとっては、税制面での優遇や光熱費の削減というメリットのある低炭素住宅は大きな魅力だと思います(池田さん)」。自分の暮らしに合った家は、どちらなのか。住宅購入や建て替えなどを検討している人は、一度考えてみてはどうだろうか。

SUUMOコンテンツスタッフ

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取材・文/籠島 康弘 ハウスプラス住宅保証/池田さん
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