岐阜県は大きく美濃地方と飛騨地方に分けられます。県庁所在地の岐阜市や隣接する関市、県内人口2位の大垣市などがある美濃地方は、隣接する愛知県の通勤圏にもなっているため、生活圏、経済圏ともに愛知県に重なっています。県の北部にあり高山市や飛騨市のある飛騨地方は、飛驒山脈をはじめとする山岳地帯で、富山県との交流が深いエリアです。
岐阜県に注文住宅の施工会社は多くありますが、家を建てた人は、どのような会社で建てているのでしょうか。2012年度の着工棟数のトップ10社を紹介します。(住宅産業研究所調べ)
岐阜県内で注文住宅が多く建てられるのは県南部の美濃地方です。どの施工会社が選ばれているかを県全体のトップ10社で見てみると、10社中9社が全国展開のハウスメーカーが並びます。
県全体のトップ10社にランクインしている施工会社の中で、唯一の地元企業は愛岐木材住建。県南東部の土岐市に本社がある会社です。県庁所在地の岐阜市など大きな市での棟数は少ないのですが、多治見市、中津川市などで施工実績を伸ばし、ランクインしています。
岐阜県全体のトップ10社に入っている施工会社は、11社中10社が営業エリアを全国に展開するハウスメーカーです。岐阜県では、ハウスメーカーで建てる人が多く32.7%。ハウスメーカーのうち、一条工務店、住友林業、タマホームのように木造軸組工法を採用している在来系は全体の13.3%。旭化成ホームズ、積水化学工業、積水ハウス、大和ハウス工業、パナホーム、ミサワホームのように、工場で生産した部材を現場で組み立てるプレハブ系は全体の19.3%です。トップ10社にランクインしている、岐阜県が地元の愛岐木材住建のように、地元密着型でも年間棟数が20棟以上で展開している会社は、一般的にビルダーと呼ばれます。岐阜県でビルダーを選んでいるのは20.3%。工務店で建てている人は47.1%と、半数近い方が選んでいます。工務店のシェアは、他県に比べて高く、地元の施工会社の活躍がうかがえます。
大手ハウスメーカーで建てる人が多い岐阜県ですが、小規模な会社の中にも、自分の理想の家を実現してくれるところがないか、依頼先探しは幅広く行うのがオススメです。
【調査概要】
○調査会社:住宅産業研究所
○調査年度:2012年度(2012/4/1~2013/3/31着工)
掲載日:2014年6月4日