賃貸でもできる!キャットウォークの種類や壁などに設置する時の注意点を解説

最終更新日 2025年06月12日

賃貸でもできる!キャットウォークの種類や壁などに設置する時の注意点を解説

猫の運動不足やストレス解消のために、キャットウォークを設けるのが有効。しかし、賃貸の場合壁や床が傷つかないか心配…という人も多いのでは?そこで、突っ張り型や据え置き型など賃貸でも設置可能なキャットウォーク種類、壁などに設置する時の注意点について、猫との幸せな暮らしを提案するペットライフスタイルに聞きました。おしゃれなキャットウォークを設けて、猫との幸せな暮らしを楽しみましょう。

キャットウォークとは?

キャットウォークとは、猫が室内を退屈せず過ごす設備

キャットウォークとは、高いところにある猫の通路のこと。壁や窓サッシの上、欄間の近くなどに専用の棚を設けたり、角材や丸太を設置するなど、さまざまなものがあります。キャットウォークを移動するために壁に取り付けるキャットステップとセットで設けられることが多く、ステップやハンモックなど垂直方向に配したキャットタワーなども含めて猫が室内で退屈せずに過ごすための設備やスペースのことを総称してキャットウォークということもあります。

  • キャットウォーク…高いところに設けた猫用通路(横移動)
  • キャットステップ…猫が高いところを上り下りできるよう斜めに配したステップ(斜め移動)
  • キャットタワー…猫が高いところを上り下りできるようステップやハンモックなど垂直方向に配した設備(上下移動)

→猫が室内で退屈せずに過ごすための設備やスペースのことを総称してキャットウォークと呼ぶことも

また、床から天井に差し渡した突っ張り型のポールに猫の通路となる棚板や猫用のハンモックなどを付けたり、床に据え置きできるキャットタワーは、賃貸マンションなどでも手軽に取り入れることができます。

天井から梯子をつるしたキャットウォーク 
壁面に取り付けたキャットウォーク。家具と合わせた木の素材感でインテリア全体に統一感を演出(画像提供/AMILIE)

キャットウォークはなぜ必要なのか?

もともと猫は森の中で生息し、高所を好む習性のある動物です。戸建てやマンションなどの室内空間では上下移動できる場所が少ないため、猫が運動不足になりがちに。特に避妊・去勢をした猫は肥満になりやすく、病気にかかるリスクが高まります。
また、猫はストレスを溜め込むと爪研ぎや粗相などのイタズラをすることがあります。キャットウォークなどでストレスを発散することで、イタズラ防止にもつながります。多頭飼いの場合は、ストレスを溜め込まないよう猫同士の距離感を保てる居場所としても重宝します。

このように、室内環境が猫の健康状態に大きく影響することから、高い位置に猫が遊べるスペースを設けることが大切なのです。2階建て以上の戸建てや広々とした住まいに猫1匹を飼う場合は、キャットウォークがなくても問題はありませんが、ワンルームや多頭飼いの場合にはキャットウォークを設けましょう。

猫は生後半年頃から活発に動き回るようになります。猫の発達具合を見ながら、キャットウォークやキャットタワーを取り入れるとよいでしょう。7歳以降は運動能力の低下に伴い適応力が低くなり、猫がストレスを感じやすくなるので、室内環境を変えるのはなるべく避けるようにしましょう。

キャットウォークでひと休みする猫
キャットウォークは猫の心身の健康を保つために必要(画像/PIXTA)

賃貸でも設置できる?キャットウォークの種類

キャットウォークは、大きく分けて3つのタイプに分けられます。施工難易度が高いものやスペースの制限によって賃貸マンションなどでは取り付けられないものもあるので、自宅に合ったものを選びましょう。

壁付け型

壁に棚板やトンネルなどを取り付けるタイプ。壁のタイプによって取り付けられるものが異なるので、事前に壁の種類を確認しておきましょう。
壁付け型のキャットウォークは、ビスで壁に穴を開けて取り付ける場合が多く、画鋲程度の穴なら回復義務はありませんが、釘穴程度になると退去時に回復義務が発生する場合があるので注意が必要です。
ペット可物件であれば壁付け型のキャットウォークの設置OKの前例があるかもしれないので、大家さんや管理会社に確認しましょう。

マグネット脱着式のキャットウォーク
マグネット脱着式のキャットウォークは取り付け位置をアレンジできるため、猫の年齢や性格に合わせて自由に遊び回れる環境をつくれる(画像提供/LIXIL)
穴跡が目立たないタイプのキャットウォーク
金具を固定すれば、ステップの取付け、取外しがワンタッチで簡単にできるタイプ。穴跡は画鋲程度なので、ビスに比べてメンテナンスは軽微で済む(画像提供/アニマコレ)

突っ張り型

床から天井に差し渡した突っ張り型のポールに、猫の通路となる棚板や猫用のハンモックなどを取り付けるタイプ。キャットタワーと呼ばれることが多く、床と天井で固定するため安定感が抜群で、壁際に設置すれば生活の邪魔にならないのがメリット。賃貸マンションでも取り付けることができます。

スリムタイプの突っ張り型のキャットタワー
突っ張り型のキャットタワー。ハンモックやおもちゃを取り付けられるタイプもある(画像提供/PIXTA)

据え置き型

床に置くだけの据え置き型は、賃貸マンションなどキャットウォークを取り付けることが難しい住まいにも手軽に取り入れられるのがメリット。省スペースで猫の居場所をつくることができます。壁付け型や突っ張り型のように固定しないので、猫の気分に合わせて簡単に移動することが可能です。

据え置き型のキャットタワー
据え置き型のキャットタワー。部屋の中で移動がしやすい(画像提供/PIXTA)

キャットウォークを設置する時の注意点とは?

衝撃に耐えられる強度を確保する

キャットウォークを設置する際、第一に安全性を大事にしなければなりません。猫が乗っても安全な強度を確保しましょう。猫がステップに飛び乗るときには、猫自身の体重以上の荷重がかかります。さらに、飛び降りるときには体重の約4倍の衝撃があるといわれています。猫の体重を加味した上で、ステップの耐荷重は15~20kg程度確保しておくと安心です。

手が届く範囲の高さにする

猫の年齢や運動能力に合わせて、キャットウォークの高さを選びましょう。子猫やシニア猫はジャンプに失敗することがあるため、据え置きタイプの低いキャットウォークがおすすめです。成猫には1.5~2mくらいの高さを目安にするとよいでしょう。
飼い主の手が届かない高さにキャットウォークを設けてしまうと、動物病院に行く時や万が一の災害時にその場所に猫が逃げてしまっても救出することができないので注意が必要です。猫は高所が得意ではあるものの落下による骨折の可能性もあるため、手が届く範囲の高さにしましょう。

メンテナンスしやすく猫にとって快適な素材を選ぶ

猫は歩行時に爪を収納することができるため、犬に比べると滑る心配が少ないといわれています。しかし、勢いよく駆け回った時などは滑ってしまうこともあるので、ステップに滑り止めをつけるなど滑りにくい素材を選びましょう。メンテナンスがしやすい素材にすると衛生的です。床にはカーペットやマットなどを敷いておくと、落下の衝撃を和らげることができます。

また、猫は爪のメンテナンス・マーキング・リフレッシュを目的として爪研ぎを行います。「爪研ぎをしても良い場所」をあらかじめ用意すると住宅の損傷を予防することができます。爪研ぎが付いているキャットウォークにすれば、一石二鳥になります。

多頭飼いの場合は2匹がすれ違える幅にする

猫の性格や頭数に合わせて、キャットウォークの大きさを選びましょう。足場の幅は1匹の場合は200mm、多頭飼いの場合は、2匹がすれ違えるように250mm以上が目安です。猫は室内で飼いやすく途中から多頭飼いするケースも多いため、2匹がすれ違える幅を確保しておくと安心です。

キャットウォークの足場と足場の間に隙間をつくる場合は、ジャンプしやすいように水平間隔は250 mm以下に設定しましょう。キャットウォークまでの昇降で使用するステップの上下の間隔は、一般的な猫の場合、300mm以下にするのがよいでしょう。

スピードを出しすぎない距離にする

猫は直線通路があると、全力疾走してしまいがちです。スピードが出すぎて止まり切れず落下してしまう恐れもあるため、キャットウォークの足場の直線距離は、最大でも3m以下にしておくとよいでしょう。キャットウォークのあちこちにクランクやトンネルなどを設けることで、スピードの出しすぎを防止することができます。

出入口を2ヵ所以上つくる

猫は後進するのが苦手な動物であるため、キャットウォークで行き止まりになったり、他の猫と鉢合わせしてしまった際に、方向転換しようとして足を滑らせてしまうことも。キャットウォークの途中で方向転換して来た道を戻らなくても済むように、キャットウォークの出入口は2ヵ所以上設けて二方向避難ができるようにしましょう。

脱走防止対策をする

万が一猫が外に出てしまわないよう、脱走防止対策をしておくことも大切です。玄関ドアの手前にある廊下や階段付近など、脱走や転落の恐れのある場所には、脱走防止用扉を設置しておくと安心です。部屋の換気のために窓を開けることがある場合には、必ず網戸をして隙間をつくらないようにしましょう。また、玄関ドアを開けるときに室内ドアを閉めたり、飼い主の不在時などはなるべく移動できる場所を制限して、猫の安全を守りましょう。

猫用の脱走防止用扉
脱走防止用扉などで脱走の対策を(画像提供/PIXTA)

このように、突っ張りタイプや据え置きタイプのキャットウォークなど、工夫次第で賃貸マンションでもキャットウォークを取り入れることができます。キャットウォークは既製品だけでなくDIYすることもできますが、なかにはキャットウォークがついているペット共生型賃貸物件もあります。猫が快適に過ごせるキャットウォークを設けて、猫との暮らしを充実させましょう。

まとめ

キャットウォークとは、高いところにある猫の通路のこと。室内環境が猫の健康状態に大きく影響するため、高い位置に猫が遊べるスペースを設けることが大切

キャットウォークは、大きく分けて「壁付け型」「突っ張り型」「据え置き型」の3つのタイプに分けられる。壁付け型は賃貸マンションなどでは取り付けられないものも

キャットウォークを設置する際は、安全性に配慮した強度、高さ、幅、長さ、素材にする。複数の出入口や脱走防止対策など猫の特性に合わせて設置するとよい

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取材・文/金井さとこ
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