住環境は、自身のライフステージと密接に結びつくことが多い。就職、親からの独立、転職??。特に女性は、それに加え、結婚、出産なども見据えた住環境選びをしなくてはいけない。
一方、女性の結婚適齢期は「クリスマスケーキ」と言われた時代は過ぎ、独身を謳歌する女性が増え、昔に比べ、その選択肢は増えてきたのも事実。働くシングル女性がマンションを買うということも「あり得る話」として受け入れられるようになった。
では、実際のところ、働くシングル女性はどのように暮らしているのか。今回は住環境を中心に働く女性約300名に調査を行った。
一人暮らしをしている女性の住居形態は、圧倒的に賃貸が多数で77.1%。家賃は、5~10万円未満が74.1%と大半を占めた。
賃貸に住んでいる女性の多くは、次回引越す際も賃貸を選択すると答え、マンション購入を検討している女性は12%。マンション購入を検討しない理由としては、「身軽でいたい」が最も多く31.1%、次いで「結婚するとき困りそう」が18.9%だった。
実際にマンションを購入している女性に関して、もう少し詳しく見ていこう。一人暮らしのシングル女性の約2割に上ったマンション購入層。興味深かったのは、その契約年齢だ。30歳を手前にした29歳にぐんと跳ね上がり、その後、少し落ち着くが、再び節目となる35歳を目の前にした34歳付近でもう一度盛り上がりを見せる。
購入のきっかけになったのは「家賃を支払うのがもったいないから」で22.9%、「分譲の方が、設備など物件として良いから」が22%。そのほか自由回答では「30歳の記念に」「これしかない、という条件の物件が目の前にあった」「なりゆき、勢い」など、「気分先行型投資」で購入したという女性もいた。購入価格は「2000万円台」が最も多く43.6%だった。
契約時の頭金と貯蓄は、それぞれ同じような分布になった。「1000万円以上」と回答した女性が最も多く、約3割という結果。自身の貯蓄に合わせて、頭金を用意する、という流れになるのだろう。
マンション購入をした女性は、世間的な「周りの目」に関してはあまり気にしていないようだった。「マンションを購入すると周りに白い目で見られるのでは……」といった心配より、「ローンを完済できるかどうか」「貯蓄が減ること」など、現実的な不安が大きかった。購入後は、満足度の向上がその自由回答からもうかがえた。
<調査概要>
実施期間:2010年4月22日~ 4月28日(インターネット上で実施)
調査対象:「日経ウーマンオンライン」メルマガ登録者の女性
有効回答数:320