物価が上昇すると、預金が減るってホント?

最終更新日 2023年07月20日
ヒッシーのマネー騎士(ナイト)
物価が上昇すると、預金が減るってホント?

唐突ですが、あなたは、預金が安全だと思い込んではいませんか?

預金は、銀行が破綻しても
・一定額(1金融機関につき1人あたり元本1000万円とその利息)までは守られます。
・原則として元本保証 ですので、見た目の金額が減ることはありません。
しかし、「お金の価値の変化」を考えると、一概に預金が安全だとは言えないのです。

例えば、物価上昇が起きたとすると、その分だけお金の価値は減少します。今から50年ほど前の1968年、大学初任給は約3万円でしたが、現在では20万円程度。
単純に割り算すると、昔なら1万円札1枚で約10日間過ごせたのが、現在では1日半しか生活できなくなっている計算になります。それだけ1万円札の価値が大きく下がっているのです。

「物価上昇率 > 預金金利」では、頭金用の貯金も価値がダウン!?

今後も物価が上昇すると、反比例してお金の価値は下がります。預金の利息が物価上昇を上回っているならいいですが、「物価上昇率 > 預金金利」の状態が続くと、実質的には預金は目減りしていることになります。

実際に、2018年度の消費者物価指数(私たち消費者が買い物しているモノの値段の変化を見たもの)は前年度比0.7%の上昇を記録しました。1年満期の定期預金の金利が0.01%程度であることから考えると、0.01%-0.7%=-0.69% となり、2018年度は実質的に0.7%近く預金が目減りしたとも考えられるのです。

さらに、2018年度の状況はというと、2018年10月の消費者物価指数(総合指数)は前年同月比で1.4%の上昇を記録しています。この数値は、2013年1月に日本銀行が設定した年2%のインフレターゲット(物価上昇目標)に近づきつつあります。今後も安定して年2%前後の物価上昇率が続くとすると、預金金利が同水準に上がらない限り、預金の実質的な目減りが続くことになります。

住宅取得のために「頭金」をコツコツ貯めている人も、預金が目減りしてしまうのは困るでしょう。将来的に、何年も物価が上昇し続ける状態になっていった場合は、おそらく住宅の価格も上昇が続いているでしょうから、そんなときは頭金が貯まるのを待つのではなく、早く住宅ローンを組んででも買ってしまったほうが有利になる可能性が高いといえます。

円安が続くのも、お金(円)の価値のダウンになる

ちなみに、為替相場における円安も、諸外国の通貨に対して、円の価値が下落していることを意味するので、それだけでも円建ての預金は相対的に目減りしていると考えることもできます。もっと簡単にいえば、円安になると輸入品の値上げや海外旅行のパックツアーなどの値上げが行われ、お金(円)の価値が下がったと考えられるのです。

日々の為替レートの変動によって、円建ての預金の価値も、日々変動します。円高は円の価値の増加、円安は円の価値の減少を意味します。円安が続いてしまうのは、私たちにとってはあまり好ましくないですよね。

やはり、このような物価上昇や円安に備えるためにも、個々人がしっかりと資産運用を考える必要があるわけです。預金は、あくまでも”見た目には安全”というだけであって、実質的には安全とは言いきれないのです。

イラスト/杉崎アチャ

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