頭金いくら・どうやって貯めた?マイホームを買った300人のデータ大公開

公開日 2011年01月19日
頭金いくら・どうやって貯めた?マイホームを買った300人のデータ大公開

アドバイスをしてくれたのは…
100ten.school 溝渕 麻理さん(ファイナンシャルプランナー/キャリアカウンセラー)
大学卒業後、信託銀行を経て、人材派遣会社のカウンセラー、人事総務部のマネージャーを経験。現在はファイナンシャルプランナーとしてマネーの学校「100ten.school」に所属。
http://www.100ten.co.jp/

Q1.頭金はいくら貯めた?

1000万円以上貯めた人が3割。
3000万円未満の物件を購入した人の6割が頭金500万円未満。

全体の頭金額

1000万円以上貯めた人が全体の約3割。100万円以上500万円未満の人が最多で、100万円未満の人も1割以上いる。住宅ローンが低金利の現在、頭金が少なくても購入する人が多いよう。

住宅種別の頭金額 マンション

100万円以上500万円未満が最多で、続いて1500万円以上となっている。一戸建てに比べると、1000万円以上の人はやや少なく、500万円以上1000万円未満の人が目立つ結果に。

住宅種別の頭金額 一戸建て

1500万円以上が最多で、次いで100万円以上500万円未満が多い。1000万円以上の人は全体の約4割という結果で、マンション購入者よりも頭金額は多い傾向がうかがえる。

購入エリア別の頭金額

東京23区内は、100万円未満が他エリア購入者より少なく、1500万円以上が多い。一方、神奈川・千葉・埼玉は、100万円未満が多く、1500万円以上が少ないという結果に。23区内は住宅の価格が平均的に高く、23区外、神奈川・千葉・埼玉という順で安くなるため、購入金額に応じて、頭金額が高くなる傾向にあるよう。

ライフスタイル別の頭金額

100万円未満が最も少ないのは未婚の人。最も多いのは、共働きではない夫婦という結果に。一方、1500万円以上が最も多いのは、小学校入学後の子どもを持つファミリー。最も少ないのは一番上の子どもが小学校入学前のファミリーということが分かった。一番上の子どもが小学生以上の家庭は、頭金をコツコツと貯めることができているよう。

購入価格別の頭金額

購入金額3000万円未満では、頭金は100万円以上500万円未満が最多。100万円未満という人も23.3%いる。購入金額3000万円以上5000万円未満では、頭金は100万円以上500万円未満が最多で、次いで500万円以上1000万円未満に。1500万円以上の人も2割以上。購入金額5000万円以上になると、1500万円以上が61.0%と半数以上に。さらに100万円未満の人はゼロ。購入金額に比例して、頭金額も大きくなっている。

購入者 VOICE

  • 頭金は100万円で約4000万円の物件を購入。現在、金利も安いため、手持ちのお金を出すよりも借入した方が住宅ローン減税等も受けられ、お得だと思った(39歳・会社員・男性)
  • 頭金は750万円で3200万円の物件を購入。月々の返済額を10万円以下にしたかった(34歳・会社員・男性)
  • 頭金は1000万円。物件価格は5680万円。ローンで借り入れる金額を少しでも少なくしたかった(42歳・専業主婦・女性)
ファイナンシャルプランナーから一言

頭金が少ない人と多い人で、二極化しているようですね。住宅ローンが低金利で、住宅ローン減税も受けられるため、資金がなくても「今が買い時!」と考える人も多いのでしょう。ただし、住宅ローンの金利は将来上がる可能性があるので、頭金が少ない人は、返済金額が一気にアップすることも。10年後、20年後の返済金額も見据えて、ムリなく購入できる物件を選んでください。

Q2.どうやって貯めた?

半数以上の人が「自然と貯まった」と回答。
計画的に定額預金をしていた人は2割以下で、親からの援助は約3割。

図

「自然と貯まった」という回答が半数以上。フリーコメントでは、無駄遣いをしない、節約生活を心がけている人が多かったので、支出を控えた結果、お金を貯めることができた人が多いよう。住宅購入のために定期預金をするという計画的な人は、意外と少ないことも判明。親から援助を受けた人も目立ちます。

購入者 VOICE

  • 財形貯蓄というかたちにして、最初から給料から天引きするようにしていた。(38歳・会社員・女性)
  • 住宅金融公庫のつみたてくんで毎月2万円積み立てた。(39歳・会社員・男性)
  • 節約した。余分なものを買わないようにした。(31歳・専業主婦・女性)
  • ボーナスを貯金にまわした。(40歳・会社員・男性)
  • 実家暮らしで質素な生活だったので、自然と貯まった。(33歳・会社員・男性)
ファイナンシャルプランナーから一言

住宅という大きな買い物をする場合は、計画的にお金を貯めて頭金をつくるのが理想。毎月、決まった額を給与天引きで貯金し、お金が貯まる仕組みを生活に取り入れることをおすすめします。銀行にお金を預けても、金利は期待できない時代ですが、頭金のために、株などの投資で利益を上げようとするのはNG。投資は元本を失う可能性もあることを忘れないでください。

Q3.何年でいくら貯めた?

5年以上貯金した人の半数が頭金1500万円以上を用意。
2年未満の人は、頭金100万円未満が3割以上に。

貯めた貯金額

2年未満の人は、頭金100万円未満が3割以上。さらに頭金500万円未満が7割という結果に。2年以上5年未満の人は、頭金100万以上500万円未満が最多。5年以上貯金した人の半数が頭金1500万円以上を用意しているのは立派!1000万円以上も合わせると7割に。時間をかければ、しっかり頭金を貯めることができるよう。

ファイナンシャルプランナーから一言

時間をかけて頭金を貯めて、欲しい家をじっくり選ぶ人と、計画を立てずに、少ない頭金で買う人に分かれていますね。例えば、25歳から35歳の10年間で夫婦がそれぞれ毎月2万円ずつ貯金すれば、約500万円は貯まります。若いときから、コツコツとお金を貯める習慣をつけておけば、頭金を多く入れられ、選べる家の選択肢が増えるでしょう。

Q4.親からの援助はあった?

半数以上が親からの援助なし。
借りた人よりも贈与された人が多く、100万円以上500万円未満が最多。

親からの援助の有無

「借りてないし、贈与もない」という回答が最多で半数以上。ついで「贈与された」という回答が約2割という結果に。借りた人は約1割で借りた人よりも贈与された人が多い。

親からの援助の金額

借りた人も贈与された人も100万円以上500万円未満が最多。特に借りた人は、半数以上が100万円以上500万円未満という結果に。1000万円以上贈与された人も25.1%いる。

購入者 VOICE

  • 頭金が足りなかったので助かったが、返す当てが無く、どうしようかと思っている。(38歳・会社員・女性)
  • 援助がなければ家が建たなかったが、将来の面倒を見る事の約束をさせられた。(34歳・会社員・男性)
  • 親からなら無利子で借りられるが、贈与税の非課税の申告が面倒。(30歳・専業主婦・女性)
  • ローン額が大幅に減ったが、お金を出す代わりに口もけっこう出された。(40歳・専業主婦・女性)
ファイナンシャルプランナーから一言

平成22年度は父母や祖父母から贈与にかかる税金が1500万円まで非課税(これ以外にも従来制度の控除枠があります)。親からの援助を受ける人も多いのではないかと思います。借りる場合は、ローンと違って金利もかからないというメリットもあります。ただし、親から援助を受けることで、物件について口出しされたり、将来、親の面倒を見ることが暗黙の了解になることも。家族とはいえトラブルにならないよう気をつけてください。

Q5.頭金の支払額の満足度は?

満足度の平均は71.5点で、100点と言う回答が最多。
一方、「もっと頭金を貯めておくべきだった」という意見も多数。

図

頭金の支払額の満足度は、平均71.5点。比較的満足している人が多いよう。さらに100点と答えた人が32.7%で最多という結果に。一方、フリーコメントでは「もっと頭金を貯めておくべきだった」という意見が目立つ。頭金が少ないことで選択肢が狭まったことや、ローン期間の長さを気にしている人も。

購入者 VOICE

  • 頭金を払った瞬間、銀行残高がなくなり、ヒヤヒヤした。(39歳・会社員・男性)
  • 頭金を頑張ったので、月々の支払いがラク。(35歳・その他・女性)
  • 予定より少ない金額しか払えなかった。もっと計画的に貯金をして、多く払えれば良かったと後悔している。(42歳・会社員・男性)
  • もう100万あると、物件選びの選択肢が増えた、と不動産会社に言われた。(32歳・女性・専業主婦)
ファイナンシャルプランナーから一言

借り入れ額を少なくするために、頭金はできるだけ多く入れるべき。でも、貯金がなくなって、日々の生活が不安になると、せっかく家を買っても、楽しくないですよね。病気などの万が一のときのための貯金を残し、さらに将来のために、子どもの教育資金や老後資金を貯めることも必要。住宅を購入をすることは、将来のマネープランを考え、家計をしっかり見直すきっかけにもなるので、ムリのない返済計画を立ててください。

ファイナンシャルプランナーに聞きました!頭金はいくら入れるのがベスト?

今は国が住宅の購入を奨励していて、住宅ローンは低金利、住宅ローン減税のほか贈与税の非課税枠は1500万円に拡大、住宅エコポイントの実施など、さまざまな優遇策があります。頭金が少なくてもローンが借りやすく、「買い時」と考える人も多いですが、住宅ローンは借金なので、頭金は多く入れて、借金は少なくするに越したことはありません。
また、変動金利の住宅ローンの場合は、将来金利が上がることを想定して、返済金額を算出するようにしてください。

毎月の返済金額と頭金の決め方
住宅購入の際にまず必要なのは、毎月の支出額を把握し、返済できる金額を割り出すこと。必要な「支出」、するべき「貯蓄額」から「返済額」を決めて、頭金と買える物件価格を決めるのが大切です。(参考資料:100ten.school
まとめ

頭金をじっくり貯めてから購入するか、住宅ローン金利が低い今、頭金が少なくても、ローンを長く組んで購入するかは人それぞれ。300人のデータを参考にして、自分の家計とライフスタイルに合った頭金額と返済額を考えてみてください。

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