シニアの住み替えポイント10

公開日 2011年09月28日
シニアの住み替えポイント10

住み替えたのはどんな家?

シニア世代の先輩たちに、住み替えることにしたきっかけや、どんな家を選んだかを質問。結果からは、これからの理想的な暮らしが実現できるヒントが見えてくる。

1) 住み替えのきっかけ、1位は子どもの独立

持ち家で暮らしているのに、新たに家を購入して住み替えようと決めたきっかけは何だったのだろう。27.2%と多かったのが「子どもの独立」。ほかに、「家の老朽化」「バリアフリーなど老後の安全性を考えて」「生活の利便性」など。これから年齢を重ねるごとに変化していくライフスタイルや体の状態に合わせて、より快適な暮らしを実現しようという気持ちが、アンケートの結果から伝わってくる。

■住み替えを決めたきっかけは?(上位10回答/複数回答)
住み替えを決めたきっかけは?
ココがポイント!

今の住まいで将来、快適に暮らせるかどうかをイメージしてみよう。すると、自分たちに住み替えが必要かどうかが見えてくる。

2) 前の家に20年以上住んだ人が約半数

前の家にはどのくらい住んでいた?

■前の家にはどのくらい住んでいた?
住み替えを決めたきっかけの第2位は(1)にあるように「家の老朽化」。では、住み替え前の家にはどれくらいの年数住んでいた人が多いのだろう。アンケートの結果では、以前の家を買ってから住み替えるまでの期間が20年以上という人が半数以上。このくらいたつと、たとえ新築で買った家でも設備や建物そのものが古くなっている。リフォームという選択もあるが、暮らすエリアなども含めて理想の暮らしを考えるなら住み替えを視野に入れるのもいいということだ。

ココがポイント!

今の家を購入したときは「子育て環境」や「通勤」のことを考えてエリアを決めた人が多いのでは? これから買う家は、夫婦の今後のライフスタイルを中心に考えてみるといい。

3) 住み替えで重視したのは「価格」と「日当たり」

老後の生活も考えると、やはり重視するのはお金のことのよう。6割近い人が価格を重視して住み替え先を選んでいる。退職後に収入が減るケースが一般的なので、住宅ローンを借りて住み替え先を購入する場合は、頭金を多めにしたり、借入額を少なめにしたりして、返済期間を短くしておくと安心度がアップする。もうひとつ重視しているのが「日当たり」。日中、家にいる時間が長くなるのだから、住環境はこれまで以上に大切だ。駅への近さや駐車場の有無を重視した人も多い。

■住み替えた住居の購入で重視したことは?(複数回答)
住み替えた住居の購入で重視したことは?
ココがポイント!

家探しの前には、自分が重視するポイントをリストアップしよう。ただし、すべてを叶えようとすると物件を見つけにくくなるので希望に優先順位をつけよう

4) 住み替え先はマンションが6割以上

イラスト

老後を過ごすことになる住み替え先。マンションを選ぶか一戸建てを選ぶか迷うところ。住み替えた先輩たちのアンケート結果を見てみると、住み替え先にマンションを選ぶケースが多い。住み替え前は一戸建てで暮らしていた人が約6割を占めているので、一戸建てからマンションへ移った人も多いことが想像できる。マンションには「セキュリティに優れている」「ワンフロアで掃除がラク」、一戸建てには「庭づくりの楽しみがある」など、それぞれにメリットがある。自分が望む暮らしを叶えるのはどちらなのかを考えてみよう。

■住み替える以前/住み替えた後の住宅は何ですか?
住み替える以前/住み替えた後の住宅は何ですか?
ココがポイント!

最近のマンション、一戸建ては床がフラットでバリアフリー仕様になっているものが多く将来を考えると安心。一戸建ての場合、家の中だけでなく、エントランスなどもバリアフリーになっているか、またはバリアフリーに変更できるかをチェックしよう

5) 住み替えで部屋数の少ない間取りへ

住み替えた後の部屋数は減った人が47.6%で半数近く。一方、増えた人は26.2%と少なかった。広さはマンションを選ぶ人は狭くなり、一戸建てを選ぶ人は広くなる傾向がある。子どもが独立して夫婦二人の生活になれば、細かく仕切られた間取りは必要ないと考える人が多いのだろう。広さよりも、使いやすく快適な間取りへのこだわりを感じることができる。

■部屋数、広さは住み替え前と比べてどう変わった?
部屋数、広さは住み替え前と比べてどう変わった?
ココがポイント!

希望の間取りや部屋数の物件がない場合、中古を買ってリフォームするか、新築マンションや建売り一戸建ての間取り変更を上手に使うのもオススメ。ただし、間取りのバリエーションを用意している新築マンション・建売りでも、無料で変更するためには期限内に申し込む必要があるので早めに動きたい。

住み替えの不安、実際はどうだった?

年齢を重ねてからのマイホーム購入には、はじめての購入のときとは違った不安がありそうだ。実際はどうだったのだろう。

6) しいていえば、持ち家の対処が不安

住み替えにあたって不安だったことは?

■住み替えにあたって不安だったことは?(上位5回答/複数回答)
実は、住み替えにあたって不安だったことは? という質問に43.7%の先輩が「特になし」という心強い回答を寄せてくれた。今、住み替えを考えていて漠然とした不安がある人も、実際に行動すれば不安は解消されるのかもしれない。しいて挙げるとすれば「手放す家の対処について」不安だったと答えた人は21.4%だ。今の住まいを貸すのか、売却してできたお金を購入にあてるのかによっても、住み替え計画は変わってくる。計画通りに貸したり売ったりできそうかは素人には判断しにくいもの。具体的な資金計画を立てる前に不動産会社に相談するのがオススメだ

ココがポイント!

不安解消の味方になるのは、住み替えをサポートしてくれる不動産会社。家探しだけでなく、売却のことや周辺環境のことも相談してみよう。

7) 住み替え前の家は売却した人が6割以上

住み替え前の家は売却しましたか?

■住み替え前の家は売却しましたか?
住み替え前の不安のタネのひとつに挙げられていた「住み替え前の住宅の対処」。住み替え経験者の先輩たちは結局どうしたのだろうか?

売却する、賃貸に出す、贈与するなどさまざまな選択肢があるなかで、圧倒的に多かったのが売却したケース(64.1%)
売却して得たお金を購入資金にあてられれば、ローンの借入額を減らしたり、現金で購入する場合にもワンランク上の物件を視野に入れたりできる。もちろん、老後にそなえて貯蓄にまわすのも安心。

ココがポイント!

ちなみに「査定額が予想より低かった」という人が6割以上いた。売却をあてにしすぎないよう、売却&購入を考えている人は、早めに、いくらくらいで売れそうなのか査定をしてもらって現実的な資金計画を立てたい

8) 前の家のローンは完済していた人が7割以上

住み替える前の家を売却した際、ローンの残債はあった?

■住み替える前の家を売却した際、ローンの残債はあった?
売却のときネックになるのが住宅ローンの残債だ。アンケートでは、前の家を売却した際にローンの残債があった人は24.2%、なかった人は75.8%。
多くの人が、残債のことを気にせずに売却するようだ。でも、もしも残債があれば残債を上回る金額で売れなければ自己資金で残債をなくすなどの対応が必要になる
アンケートでも12.5%の人がローン残債の精算をするのに売却からの資金よりも貯金から多く出していた。

ココがポイント!

住み替えがまだ先の人は、繰り上げ返済をして少しでも残債を減らしておくと、将来の売却がしやすくなる。

「繰り上げ返済」とは、ローンの残債の一部または全部を、普段の返済とは別に前倒しで返済すること。残債にかかるはずだった利息もなくなるので、残債が減るだけでなく、総返済額を減らせるというメリットがあるんですよ。

9) 頭金は貯金からいちばん多く出した人が約半数

頭金の調達先でいちばん多かったのは?

■頭金の調達先でいちばん多かったのは?
住み替えへの不安がなくても注意したいのは住宅ローンを借りる場合のこと。
特にシニアの場合、現役時代よりも年収が減っていたり、退職までの年数があまりなかったりで、負担の大きなローンを組むと老後の生活のゆとりに影響してしまう。
そこで大切なのが「頭金」だ。頭金を多くすることで返済額を減らしたり、返済期間を短くすることができる。先輩たちは頭金を貯金から工面している人が多い。

ココがポイント!

購入する物件は、頭金と毎月返済できる金額、あと何年返済できるかを考えてから物件価格を決めて探そう。下のシミュレーションも上手に使おう。

10) 9割以上が住み替えで不満を解消

シニア世代の住み替え満足度はどれくらいだろう。「住み替え前の不満は解消されましたか?」という問いに、なんと92.2%の人が「はい」と回答。ちなみに「前向きな検討として、もう一度住み替えをしたいと思いますか?」という問いには70.9%の人が「いいえ」と答えている。今、または将来的に住み替えを考えている人にとって、先輩たちの住み替え満足度の高さは、大きな励ましになる。

ココがポイント!

満足度の高い住み替えにはタイミングも大切。「もう一度住み替えをしたいですか?」に「いいえ」と答えた人のなかには、「住み替えは体力的に大変だった…」という人もいるかも。早めのほうが元気に動けるし、新しい環境への順応力も高い。住み替えを思い立ったらまず、自分の家がいくらで売れそうか査定を取ったり、住宅ローンの残債を確認するなど動いてみるのがオススメだ。

変わっていくライフスタイルに合わせてベストな家探しを
そろそろ子どもたちが独立、という年代になると、家にいる時間の長さや家での過ごし方も若いころとは違ってくる。家や周辺環境に求めることが変化していくのも当然だ。これからの人生をまだまだ楽しむためにも、変化していくライフスタイルに対応できる住空間の確保は大切。どんな暮らしをしたいのか、それを実現するためにはどうすればいいのかをじっくり考えて、住み替えを成功させよう。
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文/田方みき イラスト/フクイヒロシ
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