このランキングは、マンション・一戸建ての両方を検討した購入者に、何が決め手となったかを尋ねたもの。それぞれの魅力が明らかになった。
インターネット調査 調査時期:2011年4月8日~4月13日 調査対象:全国でマンション・一戸建てを購入した726人
1位 セキュリティ面が安心
2位 利便性の高い地域で暮らせる
3位 管理・メンテナンスがラク
4位 最寄駅の近くに住める
5位 一戸建てより安い
6位 構造がしっかりしている
7位 日当たりが良い
8位 眺望が良い
9位 ゴミ出しなど生活がラク
10位 貸しやすい、住み替えしやすい
マンションは「便利」「楽」がキーワード!
ランキングからは、マンションを選んだ人が、「便利」「ラク」という言葉に象徴される利便性や合理性、効率の良さなど、実質的なメリットを決め手にしたことが伝わってくる。なお、関西エリアのみの集計では、「希望の間取りプランがある」「フラットなので階段の上り下りなどがなくてラク」もランクインした。
■ 購入物件の間取りの割合
●購入時の年齢:36歳
●同居人数:3.1人
●世帯主の通勤時間:37分
●購入価格:3332万円
●専有面積:84.12m2
1位 上下階の騒音に悩まされない
2位 自分の土地が所有できる
3位 駐車場代がかからない
4位 周りの家に気を遣わずに済む
5位 管理費や修繕積立金がかからない
6位 一戸建てのほうが資産価値が高いと思う
7位 好きなようにプランをつくれる(注文住宅の場合)
8位 自分の庭がある
9位 十分な広さがある
10位 日当たりが良い
一戸建ては「安心感」「自由度」が決め手に
ランキングからは、一戸建てを選んだ人が、土地を所有することで得られる安心感やステイタス、管理費や気兼ねなどに縛られずに済む自由さや開放感を決め手にしたことが伝わってくる。関西エリアのみの集計では、「静かな環境で暮らせる」もランクインし、便利な立地のマンションとの違いが際立つ結果に。
■ 購入物件の間取りの割合
●購入時の年齢:36歳
●同居人数:3.5人
●世帯主の通勤時間:45分
●購入価格:3886万円
●建物面積:143.21m2
●土地面積:182.24m2
マンション・一戸建ての住み心地や魅力が分かったら、次は出費の面で比較してみよう。ここでは、同じ価格のマンションと一戸建てを購入した場合、それぞれいくらの出費になるかを試算してみた。
購入時にかかるお金はマンションのほうが安く済む
まず、住宅を購入するときにかかる費用を試算して合計したのが下の表。一戸建てが約400万円なのに対して、マンションは40万円ほど安い。それは、マンションのほうが土地の持ち分が少ないため登録免許税が安くなることに加えて、構造の違いから特約火災保険料にも差が出るため。購入時の出費はマンションのほうが少なく済む傾向があるのだ。
下のグラフは、購入後、それぞれの建物価値の減り方を一定の条件で試算してみたもの。あくまでも理論値ではあるが、一戸建てのほうが速く建物価値が下がるものの、25年後あたりから土地価格水準程度で横ばいになること、マンションは一戸建てよりも長期にわたり、緩やかに建物価値の減る傾向が見てとれる。実際には、エリアや需要・物件自体の特性、土地・建物の価格割合などの要素にも左右されること、リフォームなどで建物価値が回復することもあり、一概にはいえないので、一般的な傾向として押さえておきたい。
マンションは、管理費などの固定費が大きな出費に
下表は、入居後、ローンを完済するまでの30年間にかかる費用。一戸建てのほうが1000万円近く安く済んでいるのは、マンションだと払い続けなければならない管理費と修繕積立金、駐車場代が、一戸建てでは不要なため。とはいえ、一戸建ては自分でメンテナンスを手配しなければならず、一般的にマンションより光熱費がかかることも忘れずに。
トータルでは一般的にマンションのほうが出費が多い
今回の設定では、総額で一戸建てのほうが1000万円近く安く済む結果となった。だが実際の出費額は、個々の物件の条件や暮らし方、メンテナンス費のかけ方にも左右されることを覚えておきたい。
この記事は、2022年3月17日現在の情報です