土地の売却を考え始めたら、まずはその土地がいくらで売れるかを調べてみましょう。土地相場の調べ方や売り時の見極め方、土地売却の流れについて解説します。
※本記事の内容は2022年1月26日執筆時点の情報となります。
土地の売却価格を調べるにあたって、まずは相場を決める要素について知っておくことが必要です。どんな要素で相場が決まるかを知っておくことで、相場情報への理解が深まるからです。
売却価格は、主に以下の7つの要素を総合的に判断して算出されます。
■立地
土地の売却相場は、大きく立地条件に左右されます。
どのエリアにある土地なのか、最寄駅がどこなのかなどです。
また、同じエリア・駅でも駅からの距離で価格は大きく異なります。駅距離は最も重要な要素の一つで、通常、駅から近い場所にある土地ほど売却相場は高くなります。
■広さ
通常、売却相場は土地の面積が広いほど高くなります。
ただし、広ければ広いほど高く売れるというわけではなく、エリアのニーズが重要です。
例えばマンションのニーズが高いエリアであればマンションを建てるのに適した広さの土地が、一戸建てエリアであれば一戸建てに適した広さの土地が、高く売却できる傾向があります。
■向き(方位)
土地の向きは前面道路と接する方位によって判断されます。
一般的に、南側が道路に面している土地が最も売却相場が高く、東、西、北の順で低くなっていきます。
■形状
土地の形状によっても売却相場は変わります。
最も高く売却できるのは正方形や長方形などの整形地です。三角形や旗竿地のように変形した土地は、土地利用がしにくいため売却相場が低めとなります。
■建ぺい率・容積率
同じ面積の土地でも、建ぺい率や容積率が高いほど売却相場が高めになります。
建ぺい率・容積率は、その土地がどの用途地域にあるかによって異なりますが、建ぺい率・容積率が高ければそれだけ床面積の大きな建物を建てられるからです。
■再開発
再開発によって土地の利便性や人気が向上すると、売却相場は高くなります。再開発の構想や計画が発表された段階で先行ニーズが高まるため、その時点から売却相場が高くなる場合もあります。
■周辺の取引事例
土地の売却相場は、周辺の取引事例による影響も受けます。
周辺に高値で取引された事例があればエリア全体の売却相場が高まることがあり、逆に安値の取引事例があればそれに引っ張られて売却相場が低くなる可能性があります。
SUUMOの土地売却価格相場のページでは、全国の都道府県別、市区町村別の売却相場がわかります。
まず都道府県を選択し、さらに次のページで市区町村を絞り込みます。

例えば、東京を選択すると、さらに市区単位を選択される画面が表示されます。
そのまま下にスクロールすると、東京都全体の一戸建て売却価格相場のデータも閲覧できます。
ここでは、東京都千代田区を選んだ場合の例をお見せします。

例えば東京都千代田区の場合、土地売却価格相場は1億4,500万円、平米単価相場は251.3万円、土地面積は48㎡です(2022年1月時点)。
また同じページに土地の最新売却実績も一覧で表示され、売却事例ごとに沿線・駅や売却価格、土地面積などが閲覧できます。
さらにページをスクロールすると、土地の掲載実績件数を、土地面積と価格別、駅徒歩と価格別に確認できます。

土地を高く売るには、売り時を見極めることも大切です。
売り時かどうか判断するには、相場価格の動きが大きな要因になります。
価格動向を確認するには、SUUMOで価格の推移データをチェックするのが有効です。

不動産の売却には季節性があり、移動シーズンである春と秋に売買が活発になる傾向があります。
とはいえマンションや一戸建てと異なり、土地の場合はシーズンによるニーズの差は大きくないため、売却する月はさほど気にしなくてもよいでしょう。
最後に土地売却の流れについて順を追って確認しましょう。
土地売却の段取りはおおむね7つのステップに分けることができます。
STEP1:土地の売却相場を調べる
STEP2:土地の売却査定を依頼
STEP3:不動産会社と媒介契約を締結
STEP4:売り出し価格を決定
STEP5:売却活動を始める
STEP6:売買契約を交わして引き渡す
STEP7:確定申告して税金を納める
最初にすべきことは、前述のように土地の売却相場を調べることです。
SUUMOの土地売却価格相場ページで調べて、だいたいの周辺の土地相場を把握しておきましょう。
土地の売却相場が把握できたら、不動産会社に売却査定を依頼します。
査定は自分の土地がいくらで売れるのかを見積もるとともに、売却を依頼する不動産会社を選ぶための大切なプロセスです。
売却査定には、「机上査定(簡易査定)」と「訪問査定(詳細査定)」の2段階があります。
まずは机上査定を依頼し、そこから絞り込んで訪問査定を依頼するのが一般的ですが、比較検討のために机上査定、訪問査定ともに複数の会社に依頼するのが望ましいでしょう。
机上査定とは、不動産会社にメールや電話などで土地の情報(所在地、広さ、土地の形状など)を伝え、査定価格を提示してもらう方法です。複数の不動産会社について調べたり、個々の会社に連絡したりする手間を省きたい場合は、ネットの一括査定がオススメです。
土地の所在地や面積などの情報を伝えれば、通常は2~3営業日程度で査定価格が提示されます。
これに対し、訪問査定とは、不動産会社が売却する土地を訪れ、詳細に調査する査定方法です。土地の高低差や前面道路の幅、隣地との境界などを確認します。
必要に応じて役所で図面なども調査するため、査定価格の提示までは1週間から10日前後かかります。
売却査定は仲介を依頼する不動産会社を選ぶためのプロセスでもあります。メールや電話でのやりとりを通じて、営業担当者が信頼できるかどうかをチェックしましょう。査定価格に対して根拠がしっかり説明されるかどうかもポイントです。
不動産会社から訪問査定の結果が提示されたら、そのなかから特に対応に信頼感を持てた不動産会社を選んで媒介契約を結びます。
媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があり、それぞれルールが異なります。
契約種類によるルールの違いは、まず同時に契約できる不動産会社の数です。
〇複数の不動産会社と契約を結べる ……一般媒介契約
〇一社の不動産会社と契約を結ぶ ……専任媒介契約、専属専任媒介契約
さらに、売主が自分で見つけた買主に不動産会社を仲介せずに売却できるかどうかも異なります。
一般媒介契約と専任媒介契約ではこうした「自己発見取引」が可能ですが、専属専任媒介契約では禁じられています。
また、売却活動中の売主への業務報告の義務も契約によって異なります。
一般媒介契約では、報告義務はなく報告は任意となっています。これに対し、専任媒介契約では2週間に1回以上、専属専任媒介契約では1週間に1回以上、業務報告をしなければなりません。
■媒介契約のタイプによる違い

どの契約にもメリット・デメリットがあるので、自分が望む売却活動やスケジュールをよく検討して契約を結びましょう。
不動産会社といずれかの媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動のスタートです。
売主としての最初の仕事は、売り出し価格を決めることです。
売却査定の段階で不動産会社から出された査定価格は、あくまで不動産会社が考える「売れる価格」なので、必ずしもその価格が売り出し価格となるわけではありません。
また、査定価格と売り出し価格がイコールではないように、売り出し価格と成約価格もまた異なります。
売主としては少しでも高い価格で売りたいところですが、一方で買主としては少しでも安く買いたいところなので、交渉の際に価格の引き下げを打診してくるケースが少なくありません。
そのため、売り出し価格は査定価格より少し高めに設定するのが通常のようです。
とはいえ、売り出し価格を周辺相場より大幅に高くしてしまうと、なかなか購入希望者が現れず、あとで大幅な値下げが必要になることも考えられます。
売り出し価格をいくらに設定するかは、不動産会社の担当者と相談しながら慎重に決めるようにしましょう。
土地の売却活動は、購入希望者が現れるまでは不動産会社にほぼお任せすることになります。
土地を売却する場合は、自宅の売却と異なり、現地見学への立ち会いもほとんど必要ありません。
ただし、購入希望者が見学しやすいように現地を整えておく必要はあります。
具体的には雑草などを抜いておく、廃棄物などがあれば処分しておくといったことです。
購入希望者が現れたら、売主として交渉にあたります。
交渉そのものは不動産会社が窓口になりますが、売るかどうか、いくらで売るかの結論は売主が決めることになります。
特に価格交渉は重要なプロセスです。
購入希望者の要望にどこまで歩み寄るのか、引き渡し時期などとの関係も考慮し、不動産会社と相談しながら慎重に交渉を進めましょう。
買主との価格交渉がまとまったら、契約日と引き渡し日を決めて売買契約を交わします。
売買契約時には、以下の書類が必要になります。
〇不動産会社が用意する書類
・重要事項説明書
・契約書
〇売主側で用意する書類
土地の売買契約に必要な書類・資料
◆本人確認資料
運転免許証やパスポートなど
◆実印
売買契約時に必要。共有の場合は共有者全員分
◆印鑑証明書
発行から3カ月以内のもの。共有者全員分
◆住民票の写し
発行から3カ月以内のもの。土地の住所と売主の現住所が異なる場合に必要
◆登記済権利証または登記識別情報通知書
土地の内容確認や登記の際に必要
◆固定資産税納税通知書や固定資産評価証明書
固定資産税・都市計画税の税額確認に必要
◆その他
地積測量図・境界確認書、地盤調査報告書
売買契約を結び土地を買主に引き渡せば売却活動は終了ですが、不動産売却は税金の手続きまでがセットです。売却によって得た売却益は譲渡所得として、所得税や住民税の課税対象となるのです。
譲渡所得は、土地の売却代金(収入金額)から取得費(土地を購入したときの費用)と譲渡費用(売却にかかった費用)を差し引いて計算します。
譲渡所得=収入金額−取得費−譲渡費用
取得費には、土地の購入代金のほか登録免許税や仲介手数料なども含みます。
譲渡費用には、仲介手数料や印紙税、建物の解体費用などがあたります。
譲渡所得税の税率は土地を所有していた期間によって異なります。
〇所有期間5年以下の短期譲渡所得……39.63%(所得税30%+住民税9%+復興特別所得税0.63%)
〇5年超の長期譲渡所得は20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)
また、その土地に自宅として住んでいたなど一定の要件を満たす場合、税率の軽減や一定額の特別控除などの特例を受けられます。
もし土地を売却して損失が出た場合は、その他の所得と最長4年間相殺できる繰越控除の特例も利用可能です。
税金や特例の申告は、土地を売却した翌年の確定申告の時期に行います。
土地の売却後に申告する税金と主な特例
◆譲渡所得税 ……土地の売却で利益が出た場合に納める所得税と住民税
短期譲渡所得(所有期間5年以下)の税率:譲渡所得×39.63%
長期譲渡所得(所有期間5年超)の税率:譲渡所得×20.315%
◆所有期間10年超の自宅を売却したときの軽減税率
譲渡所得6000万円以下の部分について、税率を14.21%に軽減
◆居住用財産の3000万円特別控除
自宅として住んでいた土地・建物を売却して利益が出た場合、譲渡所得から3000万円までを控除
◆平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡したときの1000万円特別控除
2009年に取得した国内の土地を2015年以降に売却した場合、または2010年に取得した土地を2016年以降に売却した場合には、譲渡所得から1000万円まで控除
◆譲渡損失の損益通算・繰越控除
自宅として住んでいた土地・建物を売却して譲渡損失が発生した場合、売却した年の他の所得と相殺できる。相殺しきれなかった損失は、翌年から最長3年間の繰越控除が可能
<まとめ>
・土地売却で最初にすべきなのは、土地の価格相場を把握すること
・土地を高く売るためには売り時の把握も大切
・高く・早く売るためには複数社に査定を依頼し、信頼できる不動産会社を探そう
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