免震改修工法

免震改修工法(メンシンカイシュウコウホウ)の意味・解説

免震改修工法とは、建物を免震構造にすることで、地震の力が直接、建物に伝わらないようにする工法。地震時の揺れを1/3~1/5にまで大幅に軽減する「免震構造」によって、住宅を地震に強い安全なシェルターとする改修工法である。
免震構造は、布基礎やベタ基礎の上に架台を組んで建物を浮かせ、建物が地震で動いた時も支え続ける「支承」と、動いた支承を元に戻す「復元」のセットで成立している。さらに建物に伝わる揺れを制御する「減衰材」や、強風対策として「風揺れ固定装置」を組み合わせることもある。高い免震性能を持ち、連続地震や余震、長周期地震にも対応し、縦揺れや暴風による建物の浮き上がりを防止してくれるタイプも登場している。
改修時の施工上のメリットとしては、建築物を使用しながら施工することができ、上部構造の補強がほとんど必要ない、などがある。一方、デメリットとしては、建築物全体を支えたまま免震装置の設置工事を行うため、工期が長くなり、コストも高くなる。
近年は、木造軸組工法や2×4工法だけでなく、鉄骨造や鉄筋コンクリート造に対応するものや、3階建て住宅用のものも開発されている。ただし軟弱地盤や液状化地帯では採用が難しく、免震構造を採用する場合には特別な検証と国土交通大臣の認定が必要となる。

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