DXTEEN・谷口太一が語る奈良の魅力「深い歴史と豊かな自然、鹿だって他県に負けません」

構成: 生湯葉シホ 編集: 小沢あや(ピース株式会社) 撮影: 武石早代

グローバルボーイズグループ「DXTEEN」のリーダー・谷口太一さんは、奈良県出身。子どもの頃から奈良公園に足繁く通っていた生粋の奈良っ子ですが、地元の魅力をより深く感じるようになったのは、意外にも大人になってからだといいます。アーティストとしてのデビューを目指し、韓国で練習生として過ごした期間も長い谷口さん。地元で過ごした幼少期の記憶から、いまだから感じる奈良の味わい深さ、そして今後かなえたい夢について語っていただきました。

奈良公園で遊んで、柿の葉寿司とそうめんを食べて帰るのが定番ルート

―― 谷口さんは奈良県のご出身です。子ども時代を振り返ると、お気に入りだったスポットやよく遊んでいた場所はどこですか?

谷口太一さん(以下、谷口):やっぱり、家族や友達と遊びに行くスポットとしては奈良公園が定番でした。自然豊かだしすごく穏やかな場所なんですけど、公園の中とかその周辺にはたくさんの飲食店や、博物館や大きい池(荒池)もあるんです。

子どもの頃から大好きで、よく家族に連れて行ってもらってました。休みの日、お父さんの車でふらっと出かけることが多かったんですけど、目的地が奈良公園だとちょっと特別な感じがしてうれしくて。園内がすごく広いので、1日中いても飽きないんですよ。鹿に餌をあげるのも楽しかったし、とにかくそこら辺を走り回ってた記憶があります。

―― では、幼少期は活発な性格でしたか?

谷口:外で遊ぶのは好きでしたね。性格としてはわりと人見知りだったんですけど、慣れてしまえば年上・年下問わず友達になれるタイプでした。

姉がいるんですけど、僕が小学生のときに姉たちの間でシール集めが流行ったんですよ。その影響で、自然とシール集めをするようになって、僕の学年では男子の間でもシール交換がブームになった時期があって。人気のキャラクターのかっこいいシールを集めて、レアなのが2枚出たら交換する、みたいなことをしてましたね。

―― 流行をつくり出す、社交的なタイプだったんですね。他にも、地元の思い出の場所や好きだったお店はどこですか?

谷口:飲食店でいうと、中学生の頃は「彩華ラーメン」が好きでよく食べに行ってました。奈良県内にたくさん店舗があるので、たぶん奈良の方にとってはメジャーなラーメン屋さんじゃないかな、と思います。白菜がどっさり載ったピリ辛の醤油ラーメンなんですけど、部活終わりに「とりあえず彩華ラーメン行く?」みたいな感じでしょっちゅう食べに行ってました。見た目はボリュームがありそうなのに、意外とサクッと食べられるんです。

あとは、東大寺のほうにある和食屋さん「ゐざさ」。柿の葉寿司と三輪そうめんのセットが大好きなんです。柿の葉寿司はもちろん、セットのそうめんもすごくおいしい。家族と奈良公園に行った日は、必ずゐざさで柿の葉寿司を食べてから帰ってました。

―― 奈良公園で自然を満喫してから柿の葉寿司と三輪そうめんを堪能するルート、すてきですね。観光にも良さそうです。

谷口:あまりにも奈良っぽすぎますよね(笑)。でも、自分の中では本当にそのコースが定番でした。

地元を散歩しながら、中学時代を思い返す時間が大切

―― 谷口さんは古着屋さん巡りが趣味とのことですが、学生時代は地元のアパレルショップなどにもよく行かれていましたか?

谷口:そうですね。そもそも、僕が洋服を好きになったのも、地元に住んでいた叔父さんの影響なんです。僕、子どもの頃はあんまり洋服にこだわりがないタイプだったんですけど、中学生くらいのときに、ファッション好きだった叔父さんがお下がりをくれたことがあって。もらった洋服を着てみたら、初めて自分にしっくりきて。そこでファッションに目覚めたんです。

それからは、叔父さんと一緒に大阪まで出てセレクトショップを巡ったりしてました。いまはもしかしたら閉店してしまったかもしれないんですけど、奈良公園の周辺にも何店舗かいい雰囲気の古着屋さんがあったので、学生時代はよく覗いてました。

―― ショッピングやイベントの際は、大阪に出かけることも多かったですか?

谷口:買い物もそうでしたし、それこそアーティストのライブを観に行くとなると、やっぱり大阪が多かったです。僕は中学生のときにBIGBANGさんのライブを観たのがきっかけで「アーティストになりたい」と思うようになったんですけど、K-POPアーティストのライブは、お母さんと一緒によく大阪まで観に行っていました。
―― その後、韓国の事務所にスカウトされて、高校時代は練習生として活動されていましたよね。地元・奈良に帰る機会は少なかったですか?

谷口:そうですね。コロナ禍で一時的に実家に帰ることもあったんですけど、基本的には韓国にいたので、高校時代は韓国での思い出のほうが多いかもしれないです。アーティストになる夢を家族も友達も応援してくれていたので、「とにかく頑張って目の前のことをこなさないと」という気持ちでした。

―― では、奈良を思い出してホームシックになることはなかったですか?

谷口:はい。……ただ、実家にはワンちゃんがいるので、「会いたいなあ」とは毎日思ってましたね。家族と電話するときも、ビデオ通話でワンちゃんを映してもらって、その姿に癒やされてまた1日頑張るというのがルーティンでした。久しぶりに日本に帰ってきたとき、ワンちゃんをわしゃわしゃしたり一緒に散歩したりしながら「幸せだなあ」と実感したのを覚えてます。

―― 谷口さんは、どんな風景を見ると「奈良に帰ってきたな」と感じますか?

谷口:通っていた中学校の周りを歩いてると「あ、帰ってきたな」って思いますね。僕、いまお話ししたように高校時代は韓国にいたから、青春の思い出は全部、中学時代のことなんです。サッカー部の朝練の記憶とか、放課後、家に荷物を置いて友達とイオンモールに遊びに行ったときのこととか……。そういう思い出が、ひとりでブラッと歩いていると蘇ってくるんです。

だからいまでも実家に帰ることがあると、家族に「ちょっと歩いてくる」と伝えて、当時好きだった曲を聴きながら、中学校の近所を一周したりします。大人になってからは、そういう時間が自分にとってすごく大事だなと感じることが増えました。

大人になったいま、奈良をいちばん楽しんでいるかもしれない

―― DXTEENとしてデビューしてからは東京を拠点にされていますが、地元・奈良と比べてギャップを感じることはありますか?

谷口:やっぱり初めて東京に来たときは、奈良とは比べものにならないくらいたくさんの人が歩いていることにも、高い建物が多いことにもびっくりしました。……これだけ言うと田舎者すぎますかね(笑)。

でもファッション好きからすると、洋服屋さんも多いし、街中を歩いてるだけで「あの人、あれ着てる!」みたいな発見もあって、すごくいい刺激をもらってるなと思います。地元も大好きなんですけど、東京にはメンバーもいるし、毎日楽しく過ごせてるなあと。

―― 地元を愛しつつ、新しい環境をエンジョイするのも得意なんですね。

谷口:そうかもしれないです。韓国での練習生時代もそうだったみたいに、新しい環境に直面すると、気持ちを切り替えて集中して頑張ろうと思えるタイプかもしれないなって。奈良の自然が恋しくなることもあるんですけどね。

―― 奈良の自然が恋しくなったときは、どんなスポットに行くんですか?

谷口:奈良って山に囲まれた土地なので、やっぱり山ですね。若草山なら京都から奈良まで見渡せるし、生駒山なら大阪のほうまで眺められるので、リフレッシュしたいときには家族や友達と車で山に行ったりします。

ついこの前も、大阪でイベントがあったついでに実家に帰って、車で若草山に登ってきました。若草山は頂上に鶯塚古墳があったりして、歴史を感じられる奈良らしいスポット。夜景もすごくきれいで大好きなんです。

―― たしかに、奈良といえば古墳のイメージも強いです。

谷口:歴史好きの人には、奈良はもってこいだと思いますね。ぜひ旅行に来てほしいです。僕も、子どもの頃はあまりにも神社仏閣が身近にあるのでわざわざ行こうと思わなかったんですけど、大人になったいま、改めてちゃんと足を運びたいなと思って。

今年、東大寺の大仏を見に行ってみたんですけど、やっぱり迫力がありますね。お寺らしい神聖な空気も感じられて、目だけじゃなく肌でもよさを味わえたというか。この年になって、いまいちばん奈良を楽しんでるかもしれないです。

―― そんな谷口さんがいま実感している、「ここは他の県に負けない」という奈良の魅力はどんなところでしょう?

谷口:やっぱり、自然の豊かさと歴史の深さですかね。リフレッシュするためにひとりでふらっと行くのもいいし、友達と一緒に行って夜景を楽しんだりするのもおすすめです。あとは、他の県に負けないポイントで言うと……(少し考えて)鹿ですかね。初めて来た方は、奈良公園の鹿を見たら本当にびっくりすると思いますよ。しかもかなり自由にその辺を歩き回ってますから(笑)。

いつか、ファンのみなさんにも自分が育った街を見てほしい

―― DXTEENとしては、奈良でのライブはまだ経験されていませんよね。やはり地元でライブをしてみたいという思いはありますか?

谷口:そうですね。僕以外のメンバーの地元では、凱旋(がいせん)ライブやリリースイベントが開催されていたりするんですけど、奈良だけはまだなくて……。さっきお話しした通り、会場があまり多くなかったり、エリアによってはアクセスがよくないという点もあるとは思うんですけど、やっぱりお仕事で奈良に帰れることがあったらすごくうれしいです。

ファンのみなさんにも僕の育った街を見ていただきたいし、イベントに合わせて聖地巡礼とかもぜひしてもらいたいので、いつかは奈良公演、実現させたいです。

―― 他にも地元でかなえたい夢や、「こんなことがしてみたい」という目標はありますか?

谷口:そうだな……僕、奈良テレビに出たいんです。小さい頃、家族と一緒におばあちゃんの家に行くことが多かったんですけど、みんながリビングに集まると、決まって奈良テレビのニュースやワイドショーを見ながら「あ、ここ近所やん」とか話してた記憶があって。家族も喜んでくれると思うので、いつか奈良テレビで地元のスポットを巡るロケがしたいですね。

―― ちなみに、谷口さんおすすめの地元の名産品や、メンバーに必ず買っていくお土産といえば?

谷口:味が濃いので好きな方と苦手な方が分かれるかもしれないんですけど、個人的には奈良漬けが大好きで、よく買って帰ります。少ししょっぱめで、漬物の中で一番白ごはんに合うんじゃないかなって思いますね。

あとは「せんとくん」グッズ。見てもらうとわかるんですけど、せんとくん、ご当地キャラの中でもかなり人間味のある面白い顔をしてるんですよ。ファンの方も奈良に行った際はぜひ、奈良漬けとせんとくんのキーホルダーをセットで買って帰っていただければと思います(笑)。

お話を伺った人:谷口太一さん

2002年7月11日生まれ、奈良県出身。2023年、6人組グローバルボーイズグループ「DXTEEN」のリーダーとしてデビュー。9月24日(水)に6枚目のシングル『両片想い』をリリース。

編集:ピース株式会社