【2023年版】トイレメーカー3社の人気商品の特徴を徹底比較!リフォーム価格や使える補助金、施工事例も紹介!

トイレリフォームでは、どのような便器・便座に交換したらいいか、設備機器を選ぶ際に悩む人も多いのではないでしょうか。そこで、トイレメーカーの、TOTO・LIXIL・Panasonicに人気商品を教えてもらいました。設備選びの参考になる、各社商品の特徴も併せてご紹介します。また、トイレリフォームでは設備の交換に加え、内装リフォームなどを同時に行うことが少なくありません。今回は住まいの設備のスペシャリスト、岩間光佐子さんにトイレリフォームのポイントについても伺いました。

トイレリフォームのイメージ

(画像/PIXTA)

記事の目次

トイレのリフォーム費用を左右する設備選び

トイレ本体の便器・便座の価格が費用の大半を占める

トイレのリフォームには便器・便座などの設備代のほかに、既存便器の撤去費用、設備機器の取り付け費用、給排水工事費用などがかかります。2019年4月時点リフォーム実施者調査(SUUMO)によると、トイレのリフォーム費用の相場は20万~40万円が中心価格帯ですが、リフォーム費用の大半は設備機器の費用が占めるため、リフォーム費用はトイレの設備選びをどうするかに大きく左右されます。

設備選びについては、最近では温水洗浄便座付きのトイレが一般的ですが、便器や便座のグレードのほか、タンク式トイレ(タンク付きトイレ)、タンクレストイレなど、各メーカーではさまざま商品をそろえています。機能だけでなく、デザインも千差万別なので、予算に合わせた設備選びが必要になります。

■トイレ本体(便器・便座)のリフォーム費用の目安
古いトイレの撤去費用 約1万円~2万円
新しいトイレ(便器・便座)の取り付け費用等 約2万円~3万円
トイレ本体の設備機器代 約10万円~30万円
合計 約13万円~35万円

出典:リフォーム実施者調査(SUUMO)

トイレリフォームの人気商品と特徴

トイレリフォームの費用を左右する設備選びですが、費用だけでなく、どのトイレを選ぶかで、リフォーム後の生活や満足度にも関わります。今回は、TOTO(トートー)、LIXIL(リクシル)、Panasonic(パナソニック)の3社に各社の人気商品や特徴を教えてもらいました。

※製品の表示価格は希望小売価格で、設置費用等は含みません。実際のリフォーム費用とは異なります。

TOTO(トートー)のトイレの特徴と価格

TOTO(トートー)のトイレは環境にも優しい「きれい除菌水」でキレイを実現

陶器製の水洗トイレを最初に開発したことでも知られるTOTO。温水洗浄便座の代名詞、「ウォシュレット」はTOTOが販売する温水洗浄便座の商品名です。

そのTOTOのトイレの独自のポイントといえば、「きれい除菌水」です。きれい除菌水とは水に含まれる塩化物イオンを電気分解してつくられる除菌成分(次亜塩素酸)を含む水で、トイレの便器の黒ずみやノズルの汚れなど、菌による汚れを抑制する機能があります。中でも、「便座きれい」機能の搭載された機種では、見落としがちな便座裏の尿汚れを、使うたびにきれい除菌水によってしっかりと漂白・除菌してくれるので、きれいな状態をキープすることができます。

■きれい除菌水を用いたTOTOのトイレ機能
便器きれい
(搭載:NX・LS・AS・RS3)
使用前に、便器ボウル面にミスト(水)をふきかけ(プレミスト)、汚れを付きにくくし、使用後と8時間使用しない時には、「きれい除菌水」のミストを自動でふきかけ、見えない汚れを分解、菌を除菌する
ノズルきれい
(搭載: NX・LS・AS・RS)
「ウォシュレット」使用前後に水でノズルを洗浄する「セルフクリーニング」に加え、トイレ使用後に「きれい除菌水」が、ノズルの内側も外側も自動で洗浄・除菌。8時間使用していない待機中にも定期的にノズルを洗浄し、きれいな状態を長持ちさせる
においきれい
(搭載:NX・LS2・AS2)
トイレの1日の使用時間を学習し、よく使用する約1時間前から作動。使用時間中、トイレ空間の気になるにおいを取り込み、「においきれいカートリッジ」に捕集して脱臭。「きれい除菌水」で、カートリッジを洗浄・除菌する
便座きれい
(搭載:NX・LS2・AS2)
トイレ使用後に「きれい除菌水」を便座裏の先端部分までふきかけ、汚れを漂白・除菌。普段見えず、汚れに気付きにくい便座裏のきれいな状態を長持ちさせる
参照:TOTO HP

ネオレストLS

「ネオレストLS」はTOTOのウォシュレット一体形便器「ネオレスト」シリーズが2022年8月に大きくリニューアルされ、誕生した新機種です。製品名の「LS」は「Luxury Style」の頭文字をとったもので、全方向から見て美しいトイレを目指してつくられた優雅なウェーブラインや、高級感漂う金属調のアクセントなどが特徴です。便器全体を陶器で一体成型したことで、床まで段差や継ぎ目のない見た目を実現し、陶器らしい高級感があると共に、清潔感が感じられるデザインになっています。

さらに、ネオレストLSは従来のネオレストシリーズに搭載されている清掃性や衛生面に配慮した機能に加え、きれい除菌水が便座裏の尿汚れを漂白・除菌する「便座きれい」などの最新機能も搭載されています。

また、ネオレストシリーズは1回あたりの洗浄水量が大3.8L(床排水の場合。壁排水は4.8L)、小3.0L
(壁排水は3.4L)と、従来の一1回あたり13Lまたは8L必要だった便器と比べて、大幅に節水できるという節水性の高さも魅力です。

ネオレストLS

ネオレストLS(LS2 価格47万5200円(税込)~)(画像提供/TOTO)

レストパルF

壁掛け式で便器が浮いているように見える、フローティングデザインが特徴の「レストパルF」。キャビネット内の取付スタンドに便器を固定するため、便器が浮いていても安心の構造で、壁裏補強が必要ですが、木造住宅にも設置可能です。また、便器が浮いていることで床面のお掃除も簡単。床面と便器の隙間にたまる汚れに悩まされることもありません。

さらに、レストパルシリーズはトイレスペースに必要な器具がパッケージになっていて、便器の後ろや、手洗器の下のスペースを活用して、収納力があるキャビネットを付けられます。掃除道具や、トイレットペーパーなども片付けることができ、すっきりとした空間をつくることが可能です。

レストパルF

レストパルF(L型キャビネット/すっきり収納タイプ 価格帯63万円(税込)~) (画像提供/TOTO)

LIXIL(リクシル)のトイレの特徴と価格

LIXIL(リクシル)のトイレは空間トータルの価値を考えられるようなラインナップ

住宅設備総合メーカーであるLIXILのトイレは、インテリア性を意識したデザインやカラーバリエーションが豊富で、トイレ単体だけではなく、トイレ空間をひとつの部屋として、トータルの価値を考えられるような品ぞろえが特徴です。

また、同社のトイレは 「アクアセラミック」素材の衛生陶器で、水アカや汚物を落としやすく、キズが付きにくいという特性を持っていて、ISOに準拠した抗菌(銀イオン)パワーで細菌の繁殖も抑えます。そのほかにも、便座が真上に上がり、すき間汚れの掃除がラクになることでにおいの元もカットできる「お掃除リフトアップ」や、汚れが入りやすい便座の継ぎ目がない「キレイ便座」、おしり洗浄用ノズルとは別のビデ洗浄用「レディスノズル」など、簡単にきれいな状態をかなえられるような機能が標準搭載されています。

■LIXILの標準「カンタンキレイ」機能※
アクアセラミック 水アカの固着を化学的に防ぎ、便器洗浄やお掃除するたびに汚物を浮かせて洗い流すので、お掃除もラク。衛生陶器表面のキズを防ぎ、黒ズミの原因となる細菌の繁殖を抑制する抗菌仕様で、汚れや水アカ、においを軽減する
お掃除リフトアップ リモコンのボタンを押すだけで便座の本体が真上に約5cm上がり、便器との隙間汚れが楽に奥まで拭き取れて、気になるにおいの元もカットできる
キレイ便座 汚れが入りやすい便座の継ぎ目がなく、便座裏は防汚素材を採用。汚れてもサッとひと拭きでキレイにできる
女性専用『レディスノズル』 ノズルが2本でおしり洗浄用ノズルとは別に、ビデ洗浄用ノズルを搭載
参照:LIXIL HP
※上記の標準機能はすべての機種に搭載されているものではありません。搭載機種詳細はHP等でご確認ください

サティスGタイプ

LIXILのタンクレストイレ「サティスGタイプ」はインテリアに調和するデザインやゆったりとした座り心地が特徴のシリーズです。

先に紹介した「アクアセラミック」や「お掃除リフトアップ」のほか、強力な水流で、少ない水でもしっかり汚れを洗い流す「パワーストリーム洗浄」、水面に泡を張って、男性立ち小用時の飛沫汚れや着水音を抑える「泡クッション」などを搭載し、清潔性や清掃性を機能面でサポート。トイレ空間をより快適にしてくれます。

また、トイレ単体としてだけではなく、部屋としての居心地や過ごしやすさにもこだわっており、黒やグレーなどの特別なカラー「ノーブルレーベル」を用意。好みのイメージに合わせた空間づくりが可能です。

さらに、同じサティスシリーズでは奥行65cmのコンパクトなデザインの「サティスSタイプ」もあり、面積が限られたコンパクトなトイレ空間でも、足元が広くなることで空間を広々と感じられます。

サティスGタイプ

ノーブルグレーのサティスGタイプ(価格38万1700円(税込み)~)(画像提供/LIXIL)

フロート トイレ

便器が浮いているデザインが特徴の、住宅向け壁掛け便器「フロート トイレ」。便器が浮いていることで足元は開放感のある雰囲気になり、給水管や電源コード、タンクをパネルに隠すことで、トイレ空間全体の印象もすっきりします。

また、フロート トイレの床から浮いた形状はお掃除のしやすさもかなえてくれます。足元は床の奥のパネル部分までフロアモップなども届くので、簡単にお掃除ができ、清掃性もアップ。トイレの後ろ側もお手入れはパネルを拭くだけでOKです。

便器を使用する時にかかる荷重は床で支え、上部のボルトで金属フレームの倒れを防止する設計となっていて、強度や耐久性は通常のトイレと同じ。木造住宅でも安心の設計です。

フロート トイレ

フロート トイレ(価格 43万7800円(税込))(画像提供/LIXIL)

Panasonic(パナソニック)のトイレの特徴と価格

Panasonic(パナソニック)のトイレは有機ガラス系の樹脂「スゴピカ素材」を採用

Panasonicのトイレといえば、タンクレストイレの全自動おそうじトイレ「アラウーノ」シリーズ。便器の素材は陶器ではなく、有機ガラス系の樹脂「スゴピカ素材」で、水アカが固着しにくく、キズにも強いのが特徴です。

また、同社独自の機能の「激落ちバブル」は、たっぷりの細かい泡でしっかり洗い流し、汚れを除去。市販の台所用合成洗剤を使用しますが、使用量は3カ月で約250mLと少量です。さらに、用を足す際の飛び跳ね汚れを泡と便器の構造によって抑える「トリプル汚れガード」の機能によって、トイレの床や壁の汚れを防ぎ、お掃除の頻度も抑えることができます。

また、スマートフォンのアプリで、離れて暮らす家族のトイレの使用状況を知ることができる「みまもりモニタ」や健康を管理する「お通じモニタ」などの機能を使用すれば、トイレを活用して、暮らしをより快適に便利にできるというのも、うれしいポイントです。

■アラウーノシリーズ(便器便座一体型)の主な機能
スゴピカ素材
(有機ガラス系)
ぬめりや黒ずみの原因となる水アカが付きにくく、汚れがたまりにくい有機ガラス系素材を採用。水族館の水槽や航空機の窓などにも使用されており、細かいキズが付きにくく、ブラシ掃除も可能
激落ちバブル 市販の台所用合成洗剤(中性)を使用し、たっぷりの細かい泡が便器内をめぐってしっかりと洗い流す
トリプル汚れガード 泡のクッションで受け止める「ハネガード」、フチの立ち上がりで、外に垂れ出しにくい「タレガード」、便座と便器の巧みな合わせ技でせき止める「モレガード」の3つのガードで、飛び跳ね汚れを抑える
オート洗浄・クローズ洗浄モード 用を足し終えて立ち上がると、センサーが検知して自動で便ふたを閉じてから便器を洗浄。立ったまま用を足した場合は、洗浄ボタンを押すと便ふたが閉まって流れる。
トイレを流すと専用手洗いの水が自動で出て止まる「連動水栓」対応
参照:Panasonic HP
※搭載機種詳細はHP等でご確認ください

アラウーノL150シリーズ

Panasonicの最上位機種である「アラウーノL150」は、泡で洗うだけでなく、除菌・脱臭まで全自動で行うタンクレストイレです。

トイレを快適に使用できるよう、除菌効果のある「オゾンウォーター」を退出約3分後に散布。汚れの原因になる菌を抑制します。オゾン水は薬品を使わず水から生成しており、時間がたつと元の水に戻るので環境にも安心です。また、退出後に便器本体から「ナノイーX」を放出し、脱臭。汚れの原因にもなるカビ菌、ウイルスも抑制します。※

さらに、アラウーノL150シリーズの便ふたのカラーは、ホワイトに加えて10色用意されており、インテリアとのコーディネートも楽しむことができます。

※「オゾンウォーター」はタイプ0、1に、「ナノイーX」はタイプ0に搭載しています。ナノイーXはナノイーの10倍のOHラジカルを含む次世代健康イオンです。

アラウーノL150

アラウーノL150(タイプ0 44万7700円(税込)、タイプ1 40万9200円(税込)、タイプ2 37万6200円(税込))(画像提供/Panasonic)
※価格は床排水標準タイプの場合、2023年4月1日以降の価格

アラウーノS160シリーズ

「アラウーノS160」はお手入れをラクにするおそうじ機能の「激落ちバブル」や「トリプル汚れガード」などの機能に加え、「オート洗浄」や専用手洗いと連動する「連動水栓」機能も搭載。ベーシック機能が充実のシリーズです。アプリ対応機種(タイプ1)も用意されています。

アラウーノS160

アラウーノS160(タイプ1 32万7800円(税込)、タイプ2 28万4900円(税込)(画像提供/Panasonic)
※価格は床排水標準タイプの場合、2023年4月1日以降の価格

トイレのおすすめリフォームを専門家が解説

さまざまな選択肢がある中、便器・便座を選ぶ際はどのような点に注意して選べばいいのか、悩ましいものです。トイレリフォームの際に考えておいた方がいいポイントや、設備交換と一緒に行いたい内装リフォーム、将来を考えて備えておきたいバリアフリーリフォームなどについて、専門家に解説してもらいました。

便器・便座の選び方のポイント

リフォームの目的を明確にして、使う人に合わせて選ぶ

トイレのリフォームの場合、トイレ空間全体をリフォームするのか、便器・便座などの設備機器のみを交換するかによって、注意するべきポイントは変わってきます。

「まず、トイレの便器・便座のみを交換したいというリフォームの場合は、既存のトイレ機器のサイズのほかにも、床排水か壁排水かといった給排水方式など、現状のトイレがどのようなものかによっても選択できる機器が変わります。それぞれの給排水の条件に対応可能な商品もそろっているので、どのような製品が適するのか、担当者に相談することが大切です。

また、住まい全体のリフォームと併せて行うのではなく、トイレ空間のみの工事の場合、住みながらのリフォームになるケースも多いものです。トイレがひとつしかなければ、工事中は使用できず不便なこともあります。最近では、1日で取り換え可能など、短時間で施工が完了する商品などもあるので、条件に合わせて検討してもいいでしょう」(岩間光佐子さん、以下同)

一方、住まい全体のリフォームと合わせてトイレ空間も一新するようなリフォームの場合、選択肢は広がります。比較的自分の予算や好みに合ったものを自由に選びやすくなるので、リフォームの目的を明確にしておくのがポイントです。

「例えば、一戸建ての場合などは家の中にトイレがふたつあることも少なくありませんが、リフォームするトイレは誰が主に使用するのか、家族だけなのか、お客様も使用するのか、という点も考慮しておきたいものです。その上で、機能性、デザイン性、費用など優先順位を明確にして、プランニングするようにしましょう。

優先順位が明確になっていても、各メーカー、多様な商品をそろえているので、選ぶのが難しいと感じるかもしれません。具体的な商品を選ぶ際には、ショールームに足を運び、実物を確認するのがオススメです。商品展示だけでなく、トイレ空間をイメージできるようなスペースもあるので、実際に操作したり、座ってみるなどしてもいいでしょう。最近では、ホームセンターや家電量販店などでも商品を展示しているところも見られます。気軽に最新商品をチェックしてみてはいかがでしょうか」

タンクレストイレのメリット・デメリット

トイレを選ぶ時、従来のタンク式トイレ(タンク付きトイレ)か、タンクレストイレにするかで悩む人も多いでしょう。

まず、タンク式トイレとは便器の後ろにタンクが設置されている、一般的に昔からよく住宅などで見かけるタイプのトイレです。比較的タンクレスよりも抑えた予算で選びやすく、最近では従来よりもタンクがコンパクトなタイプや、手洗いの部分がより使いやすくなっている製品も出ています。

手洗いの付いているタイプのタンク式トイレ(ピュアレストEX/TOTO)

手洗いの付いているタイプのタンク式トイレ(ピュアレストEX/TOTO) (画像提供/TOTO)

タンクレストイレは、タンク式トイレよりも比較的値段が高くなる傾向がありますが、その分高い節水性能を備えているなど、機能面で魅力的な製品も豊富です。

また、すっきりとした形状で、トイレ空間を広く使えたり、インテリア性が高かったりとそのデザインにメリットを感じる人も少なくありません。

一方で、タンクレストイレを選ぶ際には気を付けておきたい点もあります。

「水をタンクにためておくタンク式とは違い、タンクレストイレは水道直結です。タンクに水をためる必要がないので、連続して流せるという点は魅力ですが、一戸建ての2階に設置する場合や高台の一戸建て、マンションなどの場合、水圧不足で設置できない場合もあります。タンクレストイレを取り入れたい場合は、水圧の確認が必要になるでしょう」

タンク式トイレには、タンク・便器・便座を組み合わせる「組み合わせ型」と、タンクと便座がつながった「一体型」があります。もし、水圧の問題などで、タンクレストイレを選べなくても、タンクレスのようなすっきりとしたデザインのトイレを選びたいという場合は、タンク式トイレの中でも、一体型で手洗いのないタイプのものや、背面のキャビネットの中にタンクが収納されていて一見タンクレスのようなデザインのものを視野に入れて選ぶのもいいでしょう。

手洗いの付いていないタイプのタンク一体形のトイレ(GG/TOTO)

手洗いの付いていないタイプのタンク一体形のトイレ(GG/TOTO)。一見タンクレストイレのようなすっきりしたデザインで、一般的なタンク式と同じ水圧条件で設置できる (画像提供/TOTO)

また、タンクレストイレは便器の背後にタンクがないので、従来のタンク式トイレのように手洗器を備えているものはありません。手洗い付きのタンク式からタンクレストイレにリフォームする場合は、手洗器を別に設置する必要があります。

「タンクレストイレの場合は手洗器を別に設置することになるため、新たに給排水工事が必要となるケースも多く見られます。商品によっては、トイレの給排水を利用して手洗器を設置することができるタイプなどもあるので、検討してみるのもいいでしょう」

トイレの給排水を利用して、手洗器も簡単に設置可能(サティスリトイレ手洗器付/LIXIL)

トイレの給排水を利用して、手洗器も簡単に設置できる製品なら、タンク式便器からでも、タンクレストイレへ簡単にリフォームが可能(サティスリトイレ手洗器付/LIXIL) (画像提供/LIXIL)

そのほか、タンクレストイレは便器と便座の一体型なので、温水洗浄便座などが故障しても、基本的に便座だけ交換することができません。気軽に便座交換などをしたい場合は、組み合わせ型のタンク式トイレという選択になるでしょう。

また、電力を使わないタイプのタンク式トイレの場合は、停電時にも平常通り使うことができますが、電力を使うタンクレストイレの場合は、停電時には通常のようには使えなくなります。停電時には手動レバーで流せるようなタイプのものもあるので、災害時のことが気になる人は、停電時の使用方法について事前に確認しておくと安心です。

■タンクレストイレのメリット・デメリット
メリット デメリット
  • デザイン性が高い
  • すっきりしていて空間を広く使える
  • 節水性能などの機能性が高い
  • 掃除がしやすい
  • 連続して流すことができる
  • 価格が比較的高い
  • 停電時に平常通り使用できない
  • 水圧が低いと設置できない
  • 部分的に交換ができない
  • 手洗器を別に設置する必要がある

内装リフォームのポイント

天井や壁、床の張り替えは設備交換時にするのが安心

便器や便座の故障などの理由で緊急にリフォームを行う場合は、機器交換のみとなることも多いかもしれません。しかし、機器の本体だけ交換すると既存の内装が古びて感じてしまうことがあるものです。条件にもよりますが、機器を交換する際は床や壁、天井の張り替えなどの内装リフォームも検討するのがオススメです。

「トイレ空間の内装は、基本的に清潔性を保つことができる、お手入れのしやすい素材を選んでおきたいものです。また、耐水性や消臭効果のある機能性壁紙などを取り入れるのもいいでしょう」

清潔性もポイントですが、トイレのクロスを一新することで空間の雰囲気をがらりと変えることができるので、リフォームを機に、デザイン性を重視して好みの色や柄のアクセントクロスを取り入れる人も少なくありません。トイレはプライベートな空間なので、リビングなどに取り入れるには尻込みしてしまうような色や柄のクロスも取り入れやすい空間です。自由に好きな色柄のクロスを取り入れることで、インテリアを楽しむことができます。

「リフォームの場合、床材はクッションフロアを採用するケースも多く見られます。最近では、木目調や石目調など、さまざまなデザインがそろうので、空間に合わせてコーディネートが可能でしょう。

また、クッションフロア以外でも、廊下などとのつながりを重視してフローリングを用いるケースもあり、耐水性や耐汚性などを高めた水まわり向けの商品もそろっています」

■便器・便座交換と内装を一新するトイレリフォームの費用相場
古い便器の撤去費用 約1万円~2万円
新しい便器・便座の取り付け費用等 約2万円~3万円
便器・便座設備機器代 約10万円~30万円
古いクッションフロア・巾木の撤去費用 約2000円~3000円
クッションフロア張り 約3000円~4500円
ビニール製巾木 約1500円~2000円
古いビニールクロスの撤去費用 約1200円
壁・天井のビニールクロス張り 約1万5600円~1万6800円
紙巻き器 約2000円~1万円
手洗器 約5万円~25万円
合計 約20万5300円~63万7500円

収納や手洗器などもトータルで考えておしゃれな空間に

便器や便座だけでなく、手洗器やカウンターなど、トータルにコーディネートできる商品も見られます。機器だけでなく、空間全体をリフォームすることで、使いやすく統一感があるトイレ空間が生まれます。

「限られたスペースの中で、トイレットペーパーや洗剤などの収納スペースも検討しておきたいもの。各メーカーからは、収納力の高いキャビネットなども豊富に取りそろえているので、空間に合わせて取り入れることで、使いやすくすっきりと収納しやすい空間となるでしょう。

また、ペーパーホルダーやタオル掛けなど、好みのトイレアクセサリーを自ら手配し設置するケースも見られます。取り付ける際には、壁の下地なども確認の上、正しく設置することが大切です」

水栓一体型のカウンター収納(アラウーノカウンター 一体型カウンタータイプ/Panasonic)

直線的でお掃除しやすい形状の水栓一体型のカウンター収納。トイレ空間のインテリアと合わせてコーディネートしやすく、必要なものをすっきり収納できる(アラウーノカウンター 一体型カウンタータイプ/Panasonic)(画像提供/Panasonic)

バリアフリーリフォームのポイント

手すりの設置などで、安心・安全なトイレに

現状介護が必要な人以外にも、将来に備えて、リフォームの際に、住まいをバリアフリー仕様にするケースも少なくありません。

トイレの場合、車椅子利用を想定したリフォームであれば、出入口の幅を広げたり、トイレのスペース自体を広げる方法も考えられますが、開き戸を引き戸に変えたり、手すりを取り付けたり、滑りにくい床材を選ぶだけでも、使いやすく安心な空間にすることができます。

「高齢になっても誰もが使いやすいように、将来を見据えてのリフォームとしては、L字型やI型の手すりを設置するようなケースも多く見られます。手すり付きのカウンターや、立ち座りがラクになるアームなども考えられるでしょう」

立ち座りをサポートできる棚手すり(後付棚手すり(左仕様)/LIXIL)

I型の手すり以外に棚の部分も手のひらやひじで支えることができ、立ち座りをサポートできる棚手すり(後付棚手すり(左仕様)/LIXIL) (画像提供/LIXIL)

後付け可能なアームレスト(L150シリーズ アームレスト(オプション)/Panasonic)

立ち座りがラクになる後付け可能なアームレスト。肘掛け椅子に座るようなリラックス感を演出できる(L150シリーズ アームレスト(オプション)/Panasonic) (画像提供/Panasonic)

トイレのバリアフリーリフォームで補助金が利用できることも

トイレのバリアフリーリフォームを行う場合、補助金などが利用できることがあります。介護保険については、要支援や要介護認定を受けている必要がありますが、各自治体などが用意している補助金制度等については、リフォームの内容によっては対象になることもあります。

また、バリアフリーリフォームに限らず、節水トイレへの変更などの省エネリフォームの場合も補助金がもらえる可能性があるので、トイレリフォームで、トイレのバリアフリー化や省エネ化などを考えているのであれば、早めにリフォーム業者と相談して進めるようにしましょう。

■補助金の対象となりえるトイレリフォームの例
  • 洋式便器への交換
  • 節水型便器の設置
  • 手すりの取り付け
  • 床の段差解消
  • 滑り防止や移動の円滑化を目的とした床材への変更
  • 引き戸等への扉の取り替え
※各自治体の補助制度については内容が異なるため、詳細については各自治体のHPなどをご確認ください

トイレリフォームの施工事例

ここからは、トイレを実際にリフォームした人の施工事例をご紹介!ぜひリフォームの参考にしてみてください。

※費用はリフォーム当時のトイレリフォーム概算費用。現在の価格とは異なります

【実例】タンクレストイレで清掃性アップ!手洗器は施主支給

2階の物置部屋をアイリッシュバーのようなイメージのゲストルームにリフォーム。トイレ空間には淡いブルーのクロスをアクセントとして取り入れ、シックで清潔感のある雰囲気にまとめました。手洗器は施主支給のものを設置し、トイレはタンクレストイレに変更。清掃面も良くなったそうです。

Panasonicのアラウーノを設置

Panasonicのアラウーノを設置。掃除もしやすくなった(画像提供/ナサホーム)

【DATA】
トイレリフォーム概算費用:40万円
新しくした設備:アラウーノ/Panasonic(トイレ)

【実例】便器の向きを変えて広さを確保し、バリアフリー仕様に

大規模リフォームで、身体への負担が少ない間取りに変更。その際、トイレも便器の向きを変えて、スムーズに出入りできる広さを確保しました。トイレの扉は上づり式の2連引き戸に変更し、段差をなくしたバリアフリー設計にしています。ニッチも新設し、収納も確保しました。

トイレはTOTO組み合わせ便器ピュアレストQR

トイレはTOTO組み合わせ便器ピュアレストQR 。段差もなく、動きやすい広さを確保(画像提供/JS Reform)

【DATA】
トイレリフォーム概算費用:30万円
新しくした設備:ピュアレストQR / TOTO (トイレ)、独立手洗い、手すりの設置

【実例】ボタニカル模様のアクセントクロスで、かわいらしい空間に

3階建ての住まいには1階と3階の2カ所にトイレがあり、それぞれのトイレには異なるアクセントクロスを採用。フロアによってテイストは違っても統一感は出るよう、1階のトイレにはアジアンテイストの大柄ボタニカル模様を、3階のトイレにはかわいらしいデザインのボタニカル模様のアクセントクロスを選びました。タンクレストイレにしたことで、足元もスッキリしています。

トイレはLIXILのタンクレストイレ「サティスS」

トイレはLIXILのタンクレストイレ「サティスS」を採用(画像提供/東京ガスリノベーション)

【DATA】
トイレリフォーム概算費用:35万円
新しくした設備:サティスS/LIXIL(トイレ)

トイレのリフォームは設備選びが一番のポイントですが、せっかくリフォームするのであれば、使う人に合わせて、空間丸ごと使いやすく快適なトイレにしたいものですよね。トイレリフォームの際はぜひショールームなどに足を運んで、それぞれの機器の特徴を理解して、自分達の住まいにぴったりのトイレを選んでみてください。

【まとめ】トイレリフォーム費用を左右する設備は、目的や使う人に合わせて機能やデザインを選ぶのが◎

2019年4月時点リフォーム実施者調査(SUUMO)では、トイレのリフォーム費用の相場は20万~40万円が中心価格帯ですが、トイレリフォーム費用の大部分は設備費用が占めます。どのような設備を選ぶかがリフォーム費用を左右するポイントになるため、リフォームの目的に合わせて、使う人も考慮しながら、機能性、デザイン性など、重視するポイントに合わせて選ぶようにしましょう。各メーカーがさまざまな商品をそろえているので、リフォームの際はショールームなどに足を運んで、実物を確認するのがオススメです。また、リフォームで設備交換だけを行うと既存の内装が古びて感じてしまうことがあるので、同時に天井や壁、床の張り替えなどの内装リフォームも検討すると安心です。同じタイミングでリフォームすることで、統一感があり、使いやすいトイレ空間をつくりやすくなります。

●取材協力
TOTO
LIXIL
Panasonic

岩間光佐子さん
インテリアコーディネーター、二級建築士の資格も持つ住宅設備のスペシャリスト

●画像協力
JS Reform
東京ガスリノベーション
ナサホーム

構成・取材・文/島田美那子