マンションのキッチンリフォームにかかる費用は? リフォームの成功事例や注意点も紹介!

マンションのキッチンをリフォームする場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?また、工事にかかる期間やマンションリフォームならではの注意点も気になるところです。
そこで今回は、年間約1000件のリフォームを手掛けるアクアラボの取締役・小林雅人さんに伺ったお話を交えつつ、マンションのキッチンリフォームを実現するために知っておきたいポイントをまとめてお届けします。
後半ではキッチンのリフォーム事例もご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

外から自然光が差し込む、明るく開放的な対面キッチン

明るく開放的な印象のキッチン(画像提供/アクアラボ)

記事の目次

マンションのキッチンの主なレイアウト・種類とリフォーム費用相場

キッチンをリフォームする場合、大きく分けて壁付けと対面、二つのレイアウトがあります。また、キッチン本体の種類(形)によっても利便性や空間の印象は大きく変わります。
ここでは、それぞれのレイアウト・種類の特徴に加え、リフォームにかかる費用相場を解説していきます。

リフォームプランを提案する担当者のイメージ

キッチンのリフォームといっても多彩なバリエーションがあります(写真/PIXTA)

壁付けキッチンと対面キッチンの特徴

キッチンのレイアウトの一つ目は、壁に向かって立つように設置されている壁付けキッチンです。
「対面キッチンのように通路幅を考える必要がなく、狭いスペースでもすっきりと収まるので、細長い部屋でもコンパクトに収まります。場所を移動せず、システムキッチンを入れ替えるだけであれば、比較的コストを抑えられます」(アクアラボ小林さん・以下同)

調理スペースの後ろはダイニングやリビングにつながっていますが、調理中は背中を向ける形になるので、料理に集中したいという人に人気のレイアウトです。反対に、「家族の様子を見ながら料理をしたい」「調理中に孤独感がある」という人には不向きなレイアウトといえるでしょう。

窓や壁に向かって設置されている壁付けキッチン

窓や壁に向かって設置されている壁付けキッチン(画像提供/アクアラボ)

二つ目は、リビングやダイニングに向かって立つように設置された対面キッチンです。料理をしながらでも空間を見渡せるので家族とコミュニケーションが取りやすく、複数人でも作業しやすいのが特徴です。
「数年前から、雑誌やテレビドラマといったメディアの影響で、対面キッチンを希望する方が増えました。目の前に空間が広がっているので、開放感を感じられるのが最大の魅力です。ただし、対面レイアウトにする場合には、背面側にも通路を確保しなくてはいけないので、ある程度の広さが必要になります。また、においや音、油はねなどがリビング・ダイニングに広がりやすい点も対面キッチンのデメリットです。家事としてだけでなく、料理の時間を楽しみたいという方に人気のレイアウトになっています」

対面キッチンからリビングにいる子どもに手を振るお母さん

調理をしながら子どもの様子を見守ることができる対面キッチン(写真/PIXTA)

元々、壁付けだったキッチンを対面にリフォームするためには、位置の移動が必要になります。位置を変えずにその場でシステムキッチンだけを交換するリフォームの費用相場は80万円〜120万円程度ですが、キッチンの位置を変える場合には、給排水管や換気ダクトの移設といった関連工事が発生するため、その分費用が上乗せされます。
「施工時に予期せぬトラブルや追加費用を発生させないためには、見積もり前の現地調査や検証が大切です。特にマンションは配管・配線など構造上の制約が多いので、キッチンを移動できない場合もあります。そのため、事前の調査でしっかりと確認をした上で、できるだけ希望を叶えられるプランを提案してもらいましょう。せっかくリフォームしても、排水の流れが悪くなったり、動線が不自由になったりしては意味がありません。デザイン性はもちろんですが、機能面にも配慮できる実績豊富なリフォーム会社に依頼しましょう」
また、キッチンを移動したあとは壁や床、天井といった内装工事をあわせて行うのが一般的です。
「クロスやフローリングなどの内装工事は、キッチンの周囲だけであれば5万円前後で対応しています。キッチンを対面に変更する場合はLDK全体のリフォームを行うことがほとんどで、その場合にはLDK全体の内装工事に40万円程度かかります。リフォーム費用はかかりますが、LDK全体の一体感が出て、空間を広く感じられますよ」

キッチンのタイプ:アイランドキッチン

続いて、キッチンの種類(形)を紹介していきます。 アイランドキッチンは、その名の通り、四方が壁から離れて島のように独立しているキッチンです。キッチンの周りを一周できるので、複数人で料理をする場合やホームパーティーを頻繁にしたりする場合に最適です。
「アイランドキッチンは、両サイドに通路を確保する必要があるので、対面キッチンの中でも広いスペースが必要です。また、各メーカーのラインアップの中でもアイランドに対応しているのは上位機種に限定されることが多く、他のタイプと比べると費用は高くなる傾向があります。ただ、空間の主役になるような存在感があるので、アイランドにしたいという方は強いこだわりがある場合がほとんどですね。ご夫婦や家族で料理を楽しみたいという方にはぴったりです」
小林さんによると、元々壁付けだったキッチンをアイランドキッチンに変更するリフォームの費用相場は120万円程度。内装工事をしたり収納を作ったりする場合には、その分の費用が上乗せされます。
アイランドキッチンのさらに詳しい情報は、「アイランドキッチンのリフォーム費用と実例。メリット・デメリットも解説!」でも紹介しています。こちらもあわせて参考にしてください。

回遊できる作業動線が特徴のアイランドキッチン

作業動線に優れ、複数人での作業に適したアイランドキッチン(画像提供/アクアラボ)

キッチンのタイプ:I型キッチン

I型キッチンは、コンロ・シンク・調理台が一直線上に並んだキッチンで、最も一般的なタイプです。壁付け・対面どちらも可能で、左右どちらかが壁に付いた対面レイアウトの場合にはペニンシュラキッチンと呼ばれます。
「対面レイアウトであっても片方を壁に付けることで、一方の通路を確保する必要がなくなるので、アイランドキッチンと比較すると少ないスペースで設置することができます。
マンションの場合は、空間上の制約からペニンシュラキッチンを採用することが多いですね。I型キッチンはポピュラーなタイプで種類も豊富なので、たくさんのラインアップの中から好みのキッチンを選ぶことができるのも魅力です。リフォームの費用相場は120万円前後ですが、種類が豊富な分、製品自体の価格帯も幅広くなっています」
I型キッチンのさらに詳しい情報は、「I型キッチン・台所の特徴と交換リフォーム費用、実例を紹介!」でも紹介しているので、あわせて参考にしてください。

コンロとシンクが一列に配置されたペニンシュラキッチン

限られた空間でも実現しやすいペニンシュラキッチン(画像提供/アクアラボ)

キッチンのタイプ:L型キッチン

L型キッチンは、文字通り「L」の形をしたキッチンで、壁付け・対面どちらのレイアウトも可能です。2辺に作業スペースができるため、間口がコンパクトなスペースでも、奥行き次第で、大きなキッチンを設置できるのが特徴です。コーナーを挟んで、一方にシンク、もう一方にコンロを配置した形が一般的で、作業スペースとなる天板が広くなる傾向があります。また、コンロとシンクがそれぞれ対角に位置するので、効率のよい作業動線を実現できるのも魅力でしょう。
小林さんによるとリフォーム費用の相場は100万円前後とのことですが、元のキッチンのレイアウトや移動の有無によって変動します。また、対面レイアウトにする場合は対面側に腰壁を造作する必要があるので、その費用も考慮しなくてはいけません。
L型キッチンのさらに詳しい情報は、「L型キッチン・台所の特徴と交換リフォーム費用、実例を紹介!」で解説しています。こちらもあわせてお役立てください。

2辺に作業スペースがあるL型キッチン

対面レイアウトのL型キッチン(画像提供/アクアラボ)

キッチンのタイプ:セパレート(Ⅱ型)キッチン

上記で紹介したI型、L型とは異なり、シンクとコンロが分かれたレイアウトをセパレートキッチンと呼びます。こちらはⅡ型キッチンとも呼ばれるもので、壁側と対面側合わせて二つのキッチン台があるのが特徴です。
セパレートキッチンが選ばれる理由の一つは、作業動線が短くなること。振り返るだけでシンクとコンロを使えるので、効率よく調理を進めることができます。また、作業台を二つ作ることもできるので、複数人で同時に調理ができるのも魅力。スペースが広いので、お互いの作業を妨げることもありません。
「セパレートキッチンの場合も、アイランド同様、広いスペースが必要なので間取りの制約が考えられます。I型と比較すると種類も多くないので、ある程度限られたラインアップの中から選ぶことになります。元々の間取りにもよりますが、リフォームの費用は100万円〜120万円程度。こちらに、内装工事などの費用が加算される形になります」

コンロとシンクが2つの作業台に分かれているセパレートキッチン

作業台が二つに分かれているセパレートキッチンに(画像提供/アクアラボ)※写真は一戸建てのリフォーム実例です

リフォームのプロに聞いたキッチンの選び方

それぞれの特徴や費用相場を伺ったところで、小林さんにキッチンの選び方のコツを聞いてみました。
「まずは、誰がキッチンを使うかをイメージすることですね。ご夫婦で使うのか、お子さんと一緒に料理を楽しみたいのか、一人だけなのか。それによって、配置や種類が変わってくると思います。あとは、単純にこんなキッチンにしたいという希望を聞かせてください。構造的な制約については、実際にプロが見なければわからないことがほとんどです。最初は、リフォームで叶えたい理想をぶつけていただいて、そこからはリフォームの専門家に任せていただくのが一番です」

リフォーム会社の担当者に案内されている夫婦

(写真/PIXTA)

マンションのキッチンリフォーム成功事例8選

ここからは、実際にマンションのキッチンをリフォームした実例をご紹介していきます。

アイランドキッチンで料理する夫婦

リフォームでは実現したい生活スタイルをイメージすることが大切です(写真/PIXTA)

スタイリッシュなアイランドキッチンを住まいの主役に

壁を取り払い、セミクローズで閉鎖的だったキッチンを開放感あふれるアイランドキッチンにリフォーム。間接照明を取り入れた下がり天井やタイルで装飾した柱など、元の空間を活かしつつ理想のキッチンを実現しました。
LDKには温かみのあるオークの突き板フローリングを採用。和室を撤去してリビングを拡張し、キッチンを中心としたゆとりのある空間に仕上げています。

対面キッチンで過ごす家族の様子

元の構造を見事に活かした空間づくりがポイント(画像提供/アクアラボ)

キッチンとリビングが一体となった空間

リビングを拡張し、一体感のあるLDKに(画像提供/アクアラボ)
【リフォーム前】

リフォーム前の間取り

【リフォーム後】

リフォーム後の間取り

【DATA】
リフォーム費用:970万円(概算)
リフォーム部位:キッチン、リビング・ダイニング、洋室、寝室、浴室・バス、トイレ、洗面室、収納、書斎、玄関、その他
設計・施工/アクアラボ

構造上の制約を活かし、キッチンをステージにリフォーム

配管経路の確保のため床を一段高くしたキッチンは、ステージのようなたたずまい。アイランドキッチンを採用し、キッチンが主役の空間に一新しました。
床と壁にタイルを取り入れ、上質な空間を演出。作業動線が考慮されていてゆとりがあるため、夫婦でキッチンに立つ機会が増えたそうです。

一段高くなった床に配置されたアイランドキッチン

見た目だけでなく、機能性にも配慮されています(画像提供/アクアラボ)

空間を活用したアイランドキッチン

配管をあえて隠さないことで天井の高さを出しています(画像提供/アクアラボ)
【リフォーム前】

リフォーム前の間取り

【リフォーム後】

リフォーム後の間取り

【DATA】
リフォーム費用:1190万円(概算)※キッチンは350万円(概算)
リフォーム部位:キッチン、リビング・ダイニング、洋室、寝室、浴室・バス、洗面室、トイレ、収納、玄関、その他
設計・施工/アクアラボ

日当たり抜群!まるでカフェのような造作キッチン

長い時間を過ごすLDKを日当たりのいい南側に配置。ナチュラルな雰囲気が魅力的なカントリー風キッチンを一から造作しています。温かみのある木質天板にはIHコンロ、陶器シンク、食器洗浄乾燥機を設置。見た目だけでなく、機能性にも優れたキッチンに仕上がっています。
わざわざ回り込まなくても料理の配膳や後片付けができるよう、ダイニングテーブルはキッチンの横並びにレイアウト。片側はベンチ感覚で座れるように高床になっています。インテリアデザイナーの遊び心が光るリフォーム事例です。

木のぬくもりあふれるカフェのようなLDK

腰壁とソファのグリーンが空間の一体感を演出しています(画像提供/リノベーションスタジオKULABO(クラボ))

木の質感を生かした造作キッチン

木の質感を活かしたこだわりの造作キッチン(画像提供/リノベーションスタジオKULABO(クラボ))
【リフォーム前】

リフォーム前の間取り

【リフォーム後】

リフォーム後の間取り

【DATA】
リフォーム費用:700万円(概算)※キッチンは150万円(概算)
リフォーム部位:キッチン、リビング・ダイニング、トイレ、洗面所、子ども部屋、その他
設計・施工/リノベーションスタジオKULABO(クラボ)

シンプルながらも個性を感じる造作が魅力

元々は独立していたキッチンを洋室があった場所に新設。正面に框のパネルをあしらったステンレストップのアイランドキッチンをはじめ、スクエアのタイルと木板を組み合わせた背面の壁や、キッチンのデザインに合わせてオーダーしたキャビネットなど、シンプルながらも随所に個性を感じる空間です。
通路幅は、ご夫婦でキッチンに立つことを想定して広めに確保。ぐるりと回遊できて、作業効率の良さも抜群です。

アイランドキッチンで会話する親子

白とグレーを基調とした洗練された空間(画像提供/SCHOOL BUS|スクールバス空間設計)

フルフラットですっきりとしたアイランドキッチン

フルフラットですっきりとしたアイランドキッチン(画像提供/SCHOOL BUS|スクールバス空間設計)
【リフォーム前】

リフォーム前の間取り

【リフォーム後】

リフォーム後の間取り

【DATA】
リフォーム費用:1080万円(概算)※キッチンは180万円(概算)
リフォーム部位:リビング・ダイニング、キッチン、浴室・バス、トイレ、洗面所、収納、寝室、玄関、子ども部屋
設計・施工/SCHOOL BUS|スクールバス空間設計

ヴィンテージ感あふれるスタイリッシュな空間にリフォーム

移動したキッチンは、配管のために20cm床面をアップ。システムキッチンとレンジフードはステンレス製で合わせ、統一感を出しています。奥にはたっぷり収納できるパントリーもあり、すっきりとした状態を保てるのも魅力です。
コンクリート剥き出しの壁と白いクロス張りの壁で無機質な雰囲気を演出。ヴィンテージ調の家具や小物と見事に調和したスタイリッシュな空間です。

ヴィンテージ感のある家具が似合うおしゃれなLDK

床は統一感の出るグレーのフロアタイル仕上げ(画像提供/ハコリノベ)

ステンレス製のスタイリッシュなキッチン

存在感はありながら空間になじむステンレス製のキッチン(画像提供/ハコリノベ)
【リフォーム前】

リフォーム前の間取り

【リフォーム後】

リフォーム後の間取り

【DATA】
リフォーム費用:900万円(概算)※キッチンは150万円(概算)
リフォーム部位:キッチン、リビング・ダイニング、洗面所、廊下、洋室、寝室
設計・施工/ハコリノベ

リフォームで家族が集う温もりのあるキッチンに

カウンターキッチンをリビング・ダイニングに取り込み、開放的な空間に。壁付けのキッチンは扉面材にオーク材を使用した造作キッチンを採用。吊り戸もオーク材で造作、右側にはオープンパントリーを設置しています。
広々としたカウンターはキッチンと合わせて使うことで、作業スペースをゆったりと確保。家族が自然に集まり、食事の用意に参加できる空間に仕上がっています。

大きな作業台があるキッチン

壁付けキッチンに広い作業台を合わせることで家事効率がアップ(画像提供/ハコリノベ)

キッチンの真後ろにあり、配膳・片付けがしやすいダイニング

振り向くだけで配膳・片付けができる動線もポイントです(画像提供/ハコリノベ)
【リフォーム前】

リフォーム前の間取り

【リフォーム後】

リフォーム後の間取り

【DATA】
リフォーム費用:1320万円(概算)※キッチンは200万円(概算)
リフォーム部位:キッチン、リビング・ダイニング、子ども部屋、収納、洋室、その他
設計・施工/ハコリノベ

無垢(むく)材の風合いに癒やされるナチュラルなキッチン

家族がのびのびと過ごせる住まいを目指したこちらのリフォーム。無垢材の風合いを活かしたキッチンは、収納スペースや動線にもこだわり、使いやすい空間に生まれ変わっています。
キッチンとダイニングテーブルは縦にレイアウト。さらに、キッチンと洗面室を一直線上に配置することで、無駄のない動線になり、家事効率がアップしました。

キッチンに立つ母と横並びのダイニングに座る父子

キッチンとダイニングテーブルを横並びで配置(画像提供/サンリフォーム ・ FUN HOME不動産)

キッチンから一直線状に続く洗面室

洗面室との境界に設けた下がり壁がデザインのアクセントに(画像提供/サンリフォーム ・ FUN HOME不動産)
【リフォーム前】

リフォーム前の間取り

【リフォーム後】

リフォーム後の間取り

【DATA】
リフォーム費用:945万円(概算)※キッチンは114万円(概算)
リフォーム部位:キッチン、リビング・ダイニング、洗面所、トイレ、浴室、収納、廊下、玄関
設計・施工/サンリフォーム ・ FUN HOME不動産

モルタル×古材で仕上げたコーヒースタンド風キッチン

コーヒースタンドをイメージした古材×モルタルのオリジナルキッチン。間取りを一から考えることで、キッチンを中心にした回遊性のある空間が完成しました。
天板はステンレスで、手元を隠せる立ち上がり部分には古材を使用。油はねを防ぐため、コンロの前にはガラス製のガードを設置しています。

モルタルで仕上げたコーヒースタンドのようなキッチン

会話が弾むコーヒースタンドのようなキッチン(画像提供/シンプルハウス)

手元を隠せるように立ち上がり部分を設けているキッチン

立ち上がり部分を設けることで手元を隠すことができます(画像提供/シンプルハウス)
【リフォーム前】

リフォーム前の間取り

【リフォーム後】

リフォーム後の間取り

【DATA】
リフォーム費用:970万円(概算)
リフォーム部位:LDK、子ども部屋、寝室、洗面所、玄関など
設計・施工/シンプルハウス

マンションのキッチンの部分リフォームの費用相場

キッチンやLDK全体のリフォームではなく、部分的なリフォームによって家事の負担を軽減させる方法もあります。ここでは、人気の高い部分リフォームとおすすめ製品をご紹介します。

毎日の家事を簡単に!ビルトイン食洗機の導入

ビルトイン食洗機は、キッチンのシンク下や収納部分に組み込むタイプの食洗機です。卓上タイプとは異なり、コンパクトに収まるので、洗浄音や振動もあまり気になりません。
「収納部分にビルトイン食洗機を導入するリフォームは人気が高いです。新しい食洗機には節水・節電機能もあり、使い勝手がいいですよ」
ビルトイン食洗機を新しく設置する場合の費用相場は、10万円〜25万円程度。コンセントの増設や配管工事が必要な場合は、その費用が別途かかります。

パナソニック 9シリーズ
50℃以上の高温・高圧水流で、洗浄と同時に除菌ができる食洗機。洗い・すすぎ工程における除菌試験の結果は99%以上を誇ります。さらに庫内のニオイを抑制・除菌するナノイーXが備わった9Plusシリーズもあります。

パナソニックのビルトイン食洗機「9シリーズ」

除菌機能に優れたパナソニックの9シリーズ(画像提供/パナソニック)

リンナイ RSW-F402C
食器や調理器具の出し入れがしやすい、国内唯一(2022年6月同社調べ)のフロントオープンタイプ。カゴ全体を見渡せる2段構造で、食器の隅々まで洗浄してくれます。66Lの大容量で食器はもちろん、フライパンなどの大きなサイズのアイテムもまとめて洗えるのもポイントです。

リンナイのフロントオープン型ビルドイン食洗機

日本のキッチン仕様に合わせた設計なので、短時間で取り替えが可能です(画像提供/リンナイ)

ガスコンロからIHクッキングヒーターへ

「天板がフラットで掃除が楽」「火が出ないから安心」という理由からガスコンロをIHクッキングヒーターへ交換するケースもあります。この場合、本体の費用と工事費用を合わせて20万円〜30万円程度かかるのが一般的です。
「IHクッキングヒーターへの交換は、ビルトイン食洗機に次いで人気です。注意したいのは、マンション全体の電気供給量が決まっているため、各住戸で使える電気量も定められている点。IHクッキングヒーターに交換したい場合は、電気容量に問題ないかをまずは確認しましょう。築年数が浅いマンションでは、ガスコンロが設置されていても、内部にIHクッキングヒーター用のコードが用意されているケースもあります」

パナソニック IHクッキングヒーター Aシリーズ
時短調理を叶える独自のサポート機能が満載のビルトインタイプのIHクッキングヒーターです。鍋底の温度を正確にキャッチする光火力センサーで、設定温度をキープ。優れた温度調節機能で、揚げ物もおいしく仕上がります。

パナソニックのIHクッキングヒーター

独自のサポート機能が満載のKZ-AN77S(画像提供/パナソニック)

三菱電機 RE-321SR
食材の内部までしっかりと温めるレンジ機能がついたレンジグリルを搭載。レンジグリル光センサー(赤外線センサー)が食品の温度をきめ細かく測定し、時間や火加減を自動調整してくれます。見やすい液晶表示、音声ガイドではじめて使う人でもわかりやすいのが特徴です。

三菱電機のIHクッキングヒーター

電子レンジ搭載で、時短料理に役立ちます(画像提供/三菱電機)

機能性の高い換気扇・レンジフードに変更

料理のにおいや煙が気になる場合には、機能性の高いレンジフードを導入することで改善できます。レンジフード本体を交換する費用は、10万円〜20万円程度。機種を選ぶ際は、既存のものと同じサイズのものから選びましょう。設置の方法もレイアウトによって異なります。

リクシル レンジフード CLSタイプ
油の侵入をブロックするオイルスマッシャー機構で、フード内部の面倒な掃除から解放してくれるこちら。簡単な拭き掃除や3カ月に1回のディスク洗浄のみで優れた吸収力を保てます。

リクシルのレンジフード

キッチンのレイアウトに合わせた多彩なタイプがあります(画像提供/リクシル)

リンナイ TAGシリーズ クリーンフード
国内外から支持されているリンナイのレンジフード。お湯を噴射してファンを自動洗浄する機能がついているので、レンジフード内部やファンの掃除の負担を大幅に削減することができます。2カ月に1回程度の手入れ時には、給湯トレイをセットして、洗浄ボタンを押すだけというシンプルな操作も魅力です。

リンナイの自動洗浄機能付きレンジフード

自動洗浄後は、排水トレイを洗うだけでOK(画像提供/リンナイ)

使いやすくておしゃれな水栓に!

最近では、新しい生活様式に合わせたタッチレスタイプの水栓が人気です。手が汚れていても、どこにも触れることなく水を出せるので、キッチンだけでなく、洗面台やトイレの水栓を交換する人も増えています。

リクシル ナビッシュハンズフリー
吐水口先端のセンサーに手をかざすだけで吐水・止水ができます。センサーの感知精度が高いため、従来は反応しにくかった透明なものや黒いものでも反応しやすくなっています。浄水器ビルトイン型で、水栓に触れずに原水と浄水を使い分けられるのも特徴です。

リクシルのタッチレスタイプの水栓

感知精度が高く、利便性に優れたセンサー(画像提供/リクシル)

パナソニック スリムセンサー水栓
こちらも触れずに操作できるタッチレス水栓。食器や手を近づけるだけで水の出し止めができる節水モードにすれば、通常モードよりもさらに節水することができます。水や汚れがたまりやすい根本もなめらかな形状で、掃除しやすいのが魅力です。

パナソニックのタッチレスタイプの水栓

水の無駄遣いを防げる節水モードを搭載(画像提供/パナソニック)

マンションキッチンリフォームの注意点

マンションのキッチンをリフォームする場合には、注意するべきポイントがあります。想定外の出費やトラブルを招いてしまわないよう、あらかじめ確認しておきましょう。

設備を確認しているリフォーム会社の担当者

リフォームのプロに実際の設備を確認してもらうことが大切です(写真/PIXTA)

マンションの管理規約の確認を忘れずに

マンションの場合、ベランダや通路といった共用部分を区分所有者が自由に改変することは認められません。また、専有部分についてもマンションの規約や構造上の制約で、制限が設けられているケースがあります。そのため、工事の範囲や内容が規約に違反していないか、管理組合がチェックするための事前申請が必要です。確認を怠った結果、原状回復を求められるケースもあるので、しっかりとルールを守って準備を進めましょう。
またリフォームの工期中には、施工業者が出入りしたり、騒音や振動が発生したりと、周囲の住人に影響が及ぶこともあります。工事が始まる前に近隣の住人にあいさつをしておくこと、そして、工事の時間帯をきちんと守ることでトラブルを避けることができます。

対面キッチンへの改修はリビング・ダイニングが狭くなることも

元々壁付けキッチンを対面キッチンにリフォームする場合、新たに通路を確保する必要があるため、間取り次第ではリビング・ダイニングが狭くなってしまう可能性があります。キッチンをリフォームする時は、LDK全体の配分を考えてプランを立てましょう。

キッチンを移動できないケースも

キッチンの位置を移動したいと考えていても、マンションの構造上、給排水管やダクト、電気の配線の位置を動かせないケースがあります。また給排水の配管は、水の流れをよくするために勾配をつけるのが一般的です。勾配をつけるために十分なスペースが床下にない場合も設置場所を大きく変えることが困難なケースとなります。
希望する位置にキッチンを移設できるかどうかは、リフォーム会社に現地調査してもらった際に確認しましょう。

配管のイメージ

(写真/PIXTA)

IHへの変更は電力使用量の上限に注意

先ほども触れましたが、ガスコンロをIHクッキングヒーターに交換すると、電気の使用量が大幅に増えます。特に古いマンションでは、各戸で使える電気容量の制限が厳しい場合が多いので、IH クッキングヒーターの導入が難しいこともあります。リフォームのプランを立てる際には、あらかじめ電気とガスの容量を管理組合に確認しておくのがよいでしょう。

配電盤を操作しているイメージ

電気の使用上限を確認して計画を立てましょう(写真/PIXTA)

工事期間中の食事を考えておきましょう

壁付けキッチンから対面キッチンにリフォームする場合は、配管や内装といった関連工事が多いため、1週間前後の工期を費やすことになります。
工事の間はキッチンを使用することができないので、期間中の食事をどうするか考えておきましょう。ホットプレートや電気ケトルを用意しておくと、ちょっとした食事に活用できて便利です。

リフォーム途中の施工イメージ

(写真/PIXTA)※写真はイメージです

まとめ

今回は、マンションのキッチンリフォームについて詳しくお届けしてきました。毎日使うキッチンをリフォームすれば、家族同士のコミュニケーションや家事効率が大きく変化します。上記で紹介したキッチンの種類や費用相場を参考に、自分の生活スタイルに合った理想のキッチンを叶えましょう。

取材協力/アクアラボ
構成・取材・文/梨本明世(ドコドア)