床リフォームの工法と費用相場。無垢材・複合フローリング・カーペット・タイル・畳を張り替え

床の張り替えなど床リフォームの費用はいくらかかる? フローリング・カーペット・タイル・畳など床材が違うとリフォーム費用はどうなる? 床リフォームは工法によっても費用が異なるの? 一級建築士の柏崎文昭さんにアドバイスをいただきながら、床リフォームの材料、工法、費用相場の全てを紹介します。

挽き板フローリング「ライブナチュラルプレミアム STANDARD」の写真

重厚感のある厚さ2㎜の挽き板を表面に使用したフローリング「ライブナチュラルプレミアム STANDARD」(写真提供/朝日ウッドテック)

記事の目次

床・フローリングリフォームの費用

住宅の床材として多く使われているのがフローリングですが、ほかにも部位によってはクッションフロアやフロアタイルが使われます。また、カーペットや畳の需要も根強いです。
それぞれの床材の特徴や費用相場を見ていきましょう。

床のリフォーム費用は床材・面積・工法で決まる

床リフォームの費用が決まる要素は次の4つです。

  • 床材の種類
  • 工事面積
  • 工事方法
  • 既存の床材

順番に説明していきましょう。

床材の種類

フローリングは無垢材と複合フローリングに大きく分かれますが、無垢材の場合は樹種で価格が変わり、複合フローリングの場合は機能性などで価格が左右されます。

塩ビシート系の床材ではクッションフロアやフロアタイルなどがあります。フローリングと比べると価格は安くなり、クッションフロアは水まわりなどで多く用いられていますが、フロアタイルはリビングなど居室でも用いられます。

カーペットは普及品から高級品までありますが、普及品だと塩ビ系の床材と同程度の価格のものからあります。タフテッドカーペットのように毛足の長いものはやや高くなり、施工方法も違います。

畳は、伝統的なわら床や最近多く使われている和紙畳など建材系の畳に大きく分かれます。価格は床材の中では高いほうで、無垢材のフローリングレベルと考えてよいでしょう。

突き板フローリング「ライブナチュラル MSX」の写真

おだやかな木目のバーチの突き板フローリング「ライブナチュラル MSX」(写真提供/朝日ウッドテック)

犬が滑りにくい突き板フローリング「Live Natural for Dog」

犬に優しい滑りにくさを実現した天然木突き板フローリング「Live Natural for Dog」(写真提供/朝日ウッドテック)

工事面積

床材の種類に加えて費用を左右するのが工事面積。
材料費は1m2当たりなどの単価に使用量をかけて計算しますので、工事面積が広くなるほど費用が増えていきます。

工事方法

工事方法も費用の増減に影響します。
フローリングの場合は既存のフローリングをそのままにして、新しいフローリングを上張り(重ね張り・カバー工法)する方法と、既存の床を解体して張り替える方法があります。 そのほかの床材は概ね張り替えとなりますが、畳は畳替え以外に裏返しや表替えもできます。

既存の床材

床の張り替えは既存の床材の解体撤去が必要で、既存の床材がフローリングか、カーペットあるいは畳かなどによっても撤去費用などが変わり、リフォーム費用に影響します。

床材別リフォーム費用一覧(6畳の場合)

ここで床材・工法別にリフォーム費用の相場を見ておきましょう。
張り替えの場合、床の木組みや合板が傷んでいると、そのやり直し工事が必要になります。下記フローリングの張り替えの費用は、下地をやり直した場合となっています。

●床材別のリフォーム費用相場一覧(6畳の場合)
床材の種類 工法
張り替え※1 上張り(重ね張り)
無垢材のフローリング 約33万円~45万円 約11万円~26万円
複合フローリング ※2 約25万円~36万円 約9万円~11万円
挽き板フローリング 約28万円~40万円 約14万円~20万円
防音フローリング 約27万円~37万円 約12万円~22万円
カーペット 約6万円~7万円
クッションフロア 約4万円~5万円
フロアタイル 約5万円~6万円
(畳替え)約15万円~25万円
※1フローリング張り替えは床下地工事を含む
※2複合フローリングは化粧シート張りと突き板張りを含む

一級建築士 柏崎文昭さんからのアドバイス

住宅で体が触れるのは床です。見た目ばかりではなく、足の裏が感じるものを大事にしましょう。寝室などは寝る前ですから、素足です。だから、優しくて温かいものがいいですね。例えば絨毯などいかがでしょう。リビングやダイニングは欧米では靴なので、丈夫で堅いものが使われていました。日本では靴を脱ぐので、柔らかく温かい木材が使われたようです。松、檜、杉など、針葉樹です。ソファや椅子、テーブルなど重い家具を置くところには、堅い広葉樹なら、傷になりにくいです。場所と使い勝手に合わせて選択しましょう。

床・フローリングリフォームの工法とメリット・デメリット

床リフォームの工法は大きく分けると張り替えと上張り(重ね張り)があります。それぞれの工法とメリット・デメリットを知っておきましょう。

床の張り替えと上張り(重ね張り)の違い

張り替え

床の張り替えは、既存の床を解体撤去して、下地から新たに施工し直します。
フローリングの場合、解体撤去にかかる手間がカーペットなどほかの床材よりもかかり、解体撤去費も高くなります。

また、既存の床の解体撤去をどこまでやるのかでも手間や費用に違いが出ます。
仕上げの床材を張っている合板などをそのままにする場合は、手間も費用も最も少なく済みます。しかし、腐食などの問題があって、床組工事からやりなおすとなるとかなりの手間と費用がかかることになります。

床を解体してフローリングを張り替えるイラスト

既存の床を解体して新たに床組みを行い、フローリングを張り替えます

上張り(重ね張り)

一方、上張り(重ね張りともいいます)は、既存のフローリングをそのまま下地として活かして、その上に新しいフローリングを張る方法です。

上張り(重ね張り)では、新たに張ったフローリングの分だけ、床が高くなりますが、通常より薄い3~6mm程度の重ね張り専用のフローリングを使う場合もあります。通常のフローリングは厚さ12mm程度なので、専用のフローリングだとかなり高さが抑えられます。

傷んだフローリングの上に新しいフローリングを張るイラスト

表面が傷んだフローリングの上に新しいフローリングを張る

床の張り替えのメリット・デメリット

床張り替えのメリット

床張り替えのメリットは、下地から新しくなるので床鳴りや床のへこみ、傾きなどが解消されることです。

床鳴りは、下地の合板を固定する釘が緩んでいるから。傾いているのは、さらにその下の根太、大引き、床束などで、腐食やシロアリ被害の可能性があります。張り替えはそんな場合にオススメの方法です。

また、床の張り替え時に床暖房を入れることもできます。その際には床断熱工事も併せて行うのがよいでしょう。

床張り替えのデメリット

床の状態によっては工事が大掛かりになり、上張り(重ね張り)より工期も長くなります。
リフォーム費用も上張り(重ね張り)より高くなります。

床の上張り(重ね張り)のメリット・デメリット

床の上張り(重ね張り)のメリット

上張り(重ね張り)のメリットは、既存の床を解体撤去する必要がないので、その分、工事の手間も費用もかからず安くなることです。工期も短く済み、70m2程度のマンションなら1週間程度ですべての部屋の床をリフォームできます。

床の上張り(重ね張り)のデメリット

床の上張り(重ね張り)は既存の床をいじらないので、仮に既存の床組などに不具合があってもそのままになってしまいます。
したがって、工法を選択する際には床の劣化具合をよくチェックしてもらうことが大切です。一戸建ての場合は、床下からの湿気やシロアリの被害を受けている可能性があります。
そういう場合は、新しいフローリングを重ねて張っても、傾きや床鳴りの問題は解消しません。
床の状態をリフォーム会社によく調べてもらって、下地が傷んでいたら重ね張りは避けましょう。
また、床断熱を行うことができないのもデメリットです。もともと床断熱が十分な場合はいいのですが、無断熱などの場合は、床の上張り(重ね張り)では寒さが解消しません。

一級建築士 柏崎文昭さんからのアドバイス

床のリフォームをするときは床の下地の状態をチェックすることが最も大切です。必要な場合は床材を剥がして下地の状態を確認します。その上で適切な処置を行います。これはプロなら当然のことです。高いか安いかで工法を選ぶのではなく、下地の状態に合った適切な方法を選んでもらいましょう。

複合フローリング、無垢材の違いとメリット・デメリット

複合フローリングと無垢材のフローリングの違いや、それぞれのメリット・デメリットをまとめます。

無垢フローリングと複合フローリングの違い

フローリングは本来無垢材でできたもので、1枚の混じり気のない板を一定の細長い形にカットします。厚さは12㎜~19㎜程度、幅は75㎜程度で、凹部と凸部を組み合わせて床に固定していきます。

表面は木肌を活かすために自然塗料で仕上げることが多いです。

無垢フローリング

無垢材のフローリングの図

無垢材のフローリングは天然木の一枚板

複合フローリングは、合板を基材にその表面に木目をプリントした化粧シートや薄くスライスした突き板を張ったものです。
外観は無垢材のフローリングを模しており、表面に溝が加工されているので、1枚1枚を組み合わせているように見えますが、実際は長さ180cm、幅30cmぐらいの規格の板を組み合わせています。厚さは12㎜が標準です。
表面は樹脂系の塗料で仕上げています。

複合フローリングの中でも挽き板フローリングは突き板よりも厚い板を合板に張っています。

複合フローリングの種類

複合フローリングは以下の3種類です。

化粧シート張り
化粧シート張りのフローリングは木目などを印刷したシートを合板の表面に張ったものです。

化粧シート張りフローリングの図

色・柄が印刷されたビニール素材の化粧シートを表面に張ったフローリング

突き板張り
突き板張りのフローリングは、木を0.3㎜ほどにスライスして合板の表面に張ったものです。

突き板フローリングの図

天然木を薄くスライスした板を表面に張ったフローリング

挽き板張り
挽板(ひきいた)張りのフローリングは、厚さ2㎜~4㎜くらいにスライスして合板に張ったもの。天然木の味わいがあることから、ほかの複合フローリングより価格は高めで、無垢材と同等になります。

挽き板フローリングの図

突き板より厚い挽き板を表面に張ったフローリング

複合フローリングのメリット

化粧シート張りや突き板張りの複合フローリングは1m2当たり約5000円~6000円(工事費除く材料費)と、無垢材のフローリングと比べて安い費用で導入できるのが一般的なメリットです。ただし、防音性能をもたせたものの価格は高くなります。

また、無垢材は温度や湿度の変化によって影響を受けやすいですが、複合フローリングは反りやくるいが生じにくいのが特徴。基材の合板が熱や乾燥による影響を受けにくいためです。床暖房にも対応できるのもメリットの一つです。

表面の塗装などによって、表面に傷がつきにくい、車椅子にも対応しやすい、滑りにくいなどの機能性をもたせることができます。

「サステナブルフロアーS ダブルコート」

傷に強い表面加工を行った化粧シート張りのフローリング「サステナブルフロアーS ダブルコート」(写真提供/パナソニック)

複合フローリングのデメリット

化粧シートや突き板張りの複合フローリングは、表面材が薄く、厚い塗膜で覆われています。そのため吸放湿性が弱く、足触りも無垢材のような感触は得られません。直射日光が当たるところは傷みやすい場合があります。経年変化で塗膜が劣化するのもデメリット。表面の突き板などがひび割れてしまうこともあります。

一方、表面の木の厚みが突き板よりもある挽き板張りのフローリングは、感触や見た目も無垢材に近いものがあります。

無垢材のフローリングのメリット

無垢材は一枚の板ですから、見た目にも自然の風合いがあり、触れた感じもいいです。また、木が呼吸しているため吸放湿性があり、夏涼しく、冬は暖かく感じられます。
さらに、表面が傷んでもそれがかえって風合いを増すことにもなり、傷を気にしなければ長く使える素材です。

無垢材のフローリングのデメリット

複合フローリングと比べると1m2当たり約7000円~2万円(工事費除く材料費)と価格が高いのがデメリット。樹種によっては、化粧シートや突き板張りのフローリングに比べて、倍以上の価格になるものもあります。

また、自然のものだけに温度や湿気、乾燥の影響を受けやすく、反りや狂いが生じやすいので、フローリングの隙間が開いてくるといった現象が生じることもあります。床暖房の熱によっても影響を受けるので床暖房を入れるときは一般的に無垢のフローリングを避ける必要がありますが、一部床暖房対応の無垢フローリングもあります。また、穏やかな長時間低温式の床暖房なら無垢材でも対応できます。

無垢材は表面に樹脂塗装をしてしまうとせっかくの自然のよさが損なわれるので、自然のオイル塗装などを行うケースが多いのですが、傷や汚れが目立ちやすく、それが気になる人には向いていません。

無垢材フローリング「ピノアース」

ニュージーパイン無垢材のフローリング「ピノアース」(写真提供/ウッドワン)

一級建築士 柏崎文昭さんからのアドバイス

建築とは、生活スタイルを映すスクリーンみたいなもの。床材も同じことですね。床が自己主張しすぎないほうがいいかもしれません。家具や小物、照明、絵画、カーテンなどの装飾、何よりも住む人のファッションがよく映えるような、控えめな色合いのほうがよろしいのではないでしょうか。生活スタイルが洋の人、和の人、仕事の関係、人生観、幸福感など、とにかく人はさまざま、また時とともに移ろい変わっていきます。固定的で変化できない建築は、生活を映すキャンバスとして、背景であり引き立て役なんですね。

フローリング(複合フローリング・無垢材)のリフォーム費用

複合フローリングと無垢材フローリング、それぞれのリフォーム費用の相場を見ていきましょう。

複合フローリングの費用相場

複合フローリングは化粧シート張り、突き板張り、挽き板(ひきいた)張りのフローリングがあります。
複合フローリングは表面の塗装に工夫し、傷に強くしたり、滑りにくくしたりしているのが特徴で、性能に応じて価格も変わります。

●複合フローリングの価格相場(材料費)
種類 1m2当たり 6畳(約10m2 10畳(約16.5 m2
化粧シート張り 約5000円~6000円 約5万円~6万円 約8万円~10万円
突き板張り 約5000円~6000円 約5万円~6万円 約8万円~10万円
挽き板張り 約1万円~1万5000円 約10万円~15万円 約17万円~25万円
※工事費等を除く材料費のみ

防音フローリングの費用相場

マンションなどで下階への騒音対策としてよく用いられているのが、クッション材を裏打ちした防音フローリングです。一戸建てでも2階に子ども部屋があるときは防音フローリングにして騒音対策をするケースもあります。

防音フローリングの材料費の相場は一般的な複合フローリングより高く、1m2当たり約8000~1万円です。
6畳の部屋に張ると材料費は約8万~10万円です。

●防音フローリングの価格相場(材料費)
種類 1m2当たり 6畳約(10m2 10畳(約16.5m2
防音フローリング 約8000円~1万円 約8万円~10万円 約13万円~17万円
※工事費等を除く材料費のみ

無垢材フローリングの費用相場

無垢材のフローリングは、天然の一枚板をフローリングのサイズに切り出したものです。
フローリングに用いる無垢材にはさまざまな樹種があり、樹種によって価格が異なるのが特徴です。従って、どの樹種を用いるかで、リフォーム費用が異なります。

例えば、パイン材の無垢材フローリングは、1m2当たり約6000円からありますが、オーク材では約8000円から、ウォールナット材だと約1万5000円と価格が変わってきます。
フローリングは広い面積に用いる建材ですから、1m2当たりの単価の違いが全体では大きな材料費の差となってきます。
パイン材を100m2に用いると材料費は約60万円~、オーク材だと約80万円~、ウォールナット材だと約150万円~になります。
樹種によって機能的には大きな違いはなく、見た目の違いや質感の違いで選びます。
無垢材のフローリングを選ぶときは単価の違いをよく確認して樹種を選びましょう。

●無垢材のフローリングの価格相場(材料費)
樹種 1m2当たり 6畳(10m2 10畳(約16.5m2
パイン材 約7000円~1万円 約7万円~10万円 約12万円~17万円
オーク材 約9000円~1万1000円 約9万円~11万円 約15万円~18万円
チーク材 約1万2000円~1万5000円 約12万円~15万円 約20万円~25万円
ウォールナット材 約1万5000円~2万円 約15万円~20万円 約25万円~33万円
※工事費等を除く材料費のみ

一級建築士 柏崎文昭さんからのアドバイス

あちこちの城下町に残る武家屋敷などで杉などの無垢材の床を見かけますが、無垢材には、腐るとか虫に食われるとかしなければ、寿命はないのかもしれません。ただ樹種によっても特徴が異なり、樹種の選び方で価格差が大きいのも特徴です。それぞれ見た目や肌触りの違いがあり、選ぶときには実際にサンプルを手にとって比べてみましょう。

フローリングからフローリングへのリフォーム費用相場

床のリフォームは、材料費は当然ながら工法の違いによっても費用が大きく変わってきます。フローリングリフォームの場合は張り替えか重ね張りかです。工法の違いによる費用の違いを見ていきましょう。

既存のフローリングを張り替える費用相場

既存のフローリングが劣化している場合は、既存のフローリングの解体撤去工事を行い新しいフローリングに張り替えます。
床下地に腐食などの問題がない6畳(約10m2)の部屋の場合、既存のフローリングを解体撤去して下地調整をしてフローリングを張る工事費に約8万円~10万円がかかります。

上記の費用は既存の下地の二重床や床組を活かす場合です。 もし床下地に問題があり、新規に床組からやるとすれば、プラス約10万円~20万円かかります。その場合の工事費はトータルで約18万円~30万円となります。
材料費を含めると6畳の場合、複合フローリングへの張り替えは、新規床組工事がなければ約13万円~16万円、新規床組工事費を含めると約23万円~36万円になります。

無垢材の場合は、工事費はそれほど変わりませんが、樹種によって価格が大きく違うので、全体の費用も樹種の選び方で大きく変わります。比較的価格が安いパイン材で、新規床組工事が不要な場合、張り替え費用は約17万円~20万円、新規床組工事を行うとして約25万円~40万円となります。無垢材は樹種が変われば費用が変動します。

以上は6畳(約10m2)での計算ですから、m2単価を出してから自分が行うリフォームの面積ではいくらになるかをざっと計算できます。

フローリング張り替えの費用相場(6畳/約10m2の場合)

新たに張るフローリングの種類 既存下地利用 新規床組工事あり
複合フローリング※1 約13万円~16万円 約23万円~36万円
無垢のパイン材 約15万円~20万円 約25万円~40万円
※新規床組工事の費用は床組から解体してつくりなおす場合のものです。床の状態によって工事費は変わります
※1 挽き板フローリングを除く

フローリングの床でのびのび遊ぶ子どものイメージ

肌触りのよいフローリングの床でのびのび遊ぶ子ども

既存のフローリングにフローリングを上張り(重ね張り)する費用相場

既存の床の上に新しいフローリングを重ね張りする場合、解体撤去費用が不要な分、安くできますが、一般的な厚さ(12㎜くらい)のフローリングを使う場合は、ドアの下端をカットしなければいけない場合もあります。
厚さ1.5㎜程度の上張り専用の薄いフローリング(化粧シート)を採用することもでき、その場合は床の高さが上がることによる問題は生じません。

6畳(約10m2)に施工する場合、既存のフローリングに上張りする費用は、解体撤去費用がかからないので張り手間代の約4万円~5万円で済みます。
材料費と合わせると複合フローリングの上張り費用は約9万円~11万円、無垢材(パイン材)の場合は、約11万円~15万円となります。無垢材は樹種によって価格が変わります。

フローリング上張り(重ね張り)費用(6畳/約10m2の場合)

新たに張るフローリングの種類 上張り(重ね張り)費用
複合フローリング 約9万円~11万円
無垢のパイン材 約11万円~15万円
※既存床を解体撤去しないで上張りする費用です

畳の部屋をフローリング張りの床にするリフォーム費用相場

畳を撤去しフローリングに張り替える費用

和室を洋室に変えるケースは多いですが、その場合も床に関してはフローリングからフローリングへのリフォームと工事費はほぼ変わりません。
6畳(約10m2)をフローリングに張り替えるには、畳の撤去費用、床の高さ調整、フローリングの張り手間代等を加えて約8万円~10万円の工事費がかかります。
新規に床組が必要な場合は約18万円~30万円の工事費となります。
上記の工事費に材料費を加えたものがリフォーム費用となります。

畳からフローリングへのリフォーム費用(6畳/約10m2の場合)

新たに張るフローリングの種類 既存下地利用 新規床組工事あり
複合フローリング 約13万円~16万円 約23万円~36万円
無垢のパイン材 約17万円~20万円 約25万円~40万円
※新規床組は床組から解体してつくりなおす費用です。床の状態によって工事費は変わります

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カーペット、クッションフロア、フロアタイルからフローリング張りの床にするリフォーム費用相場

カーペット、クッションフロア、フロアタイルの撤去とフローリング張り費用

既存がカーペットやクッションフロア、フロアタイルの場合、既存の仕上げ材の解体撤去費がフローリングや畳より比較的安く済み、結果的にリフォーム費用は割安となります。
6畳(約10m2)だと、既存の撤去費用とフローリングを張る工事費を合わせて、工事費は約5万円~7万円になります。

上記の工事費に材料費を加えたものがカーペットなどからフローリング張りの床にリフォームする費用になります。

カーペット、クッションフロア、フロアタイルからフローリングに張り替える費用(6畳/約10m2の場合)

新たに張るフローリングの種類 既存下地利用 新規床組工事あり
複合フローリング 約10万円~13万円 約18万円~33万円
無垢のパイン材 約12万円~17万円 約20万円~37万円

カーペット、クッションフロア、フロアタイルの張り替え費用

カーペット、クッションフロア、フロアタイルは割安な材料

カーペット、クッションフロア、フロアタイルを同じ種類の材料で張り替える場合の費用を見てみましょう。
フローリングと比べるとカーペット、クッションフロア、フロアタイルは材料費・工事費ともに安いのが特徴です。

カーペットは種類によって幅があり、材料費と工事費を合わせて約1m2あたり約4000円~6000円、塩化ビニール系素材であるクッションフロアは約4000円~5000円、同じ塩化ビニール系素材のフロアタイルは約5000円~6000円です。

上記に既存の材料を剥がして下地調整する費用が約2000円/m2を合わせると、張り替え費用になります。

カーペット、クッションフロア、フロアタイルの張り替え費用相場(6畳/約10m2の場合)

新たに張る床材の種類 既存下地利用 新規床組工事あり
カーペット 約6万円~8万円 約17万円~33万円
クッションフロア 約6万円~7万円 約17万円~32万円
フロアタイル 約7万円~8万円 約18万円~33万円

カーペット、クッションフロア、フロアタイルの上にフローリング(床)を重ね張りできる?

既存の床がカーペットやクッションフロアの場合、工事費を抑えるためにも上張り(重ね張り)ができないでしょうか?
無理をすれば、毛足の短いカーペットなどの上から材料を重ねて張ることはできます。クッションフロアやフロアタイルもビニール素材なので、その上にフローリングを重ねて張ることはできます。

しかし、剥がすのは簡単で費用もそれほどかからないので、剥がして下地の状態を確かめてから張り替えるのが、住まいの維持にとってよい方法です。

ホームセンターなどで売っているウッドカーペットは上に置くだけでフローリングの床に変わるというものなので、DIYで簡単にフローリングの部屋ができます。畳の上に敷くことも可能です。しかし湿気など下地への影響を考慮して、あくまで賃貸などの場合など短期間使用する場合にとどめるのがよいでしょう。

カーペットへのフローリング上張りは湿気が問題

カーペットや畳の上に床材を重ねて張った場合、通気性が悪くなり、下地のカーペットや畳に湿気がこもったり、ダニを発生させたりするおそれがあります。
衛生面からは長期間使用するのは、あまりオススメできません。
また、クッション性のある材料の上にフローリングを重ねると、足元がふわふわするのが気になる人もいるでしょう。
ウッドカーペットを敷くとしても短期間の使用にとどめるのが無難でしょう。
例えば、子どもが小さいうちは床に傷をつけがちなので、その間をDIYでしのぎ、その後に本格的なリフォームを行うというのがいいかもしれません。

一級建築士 柏崎文昭さんからのアドバイス

水まわりというところは、なかなかやっかいですが、キッチンなどは、通常の居室と同じ床材でもいいのではないかと思います。汚したらすぐ拭き掃除をすれば、大きな問題はないと思います。トイレはどうか。多くの家で塩ビシート(クッションフロア)を張っています。浴室前の脱衣室、洗濯機置き場も同じ。しかし、接着剤で下地の合板に張っているので水をこぼすと、接着剤もさらにその下地の合板も駄目になるおそれがあります。表面のシートだけは意外と綺麗なままなので、放置すると、合板とその下の床根太も長い間の湿気で腐ったりシロアリにやられたりします。水をこぼしたらすぐに拭いて乾かす習慣をつけましょう。

床の張り替えリフォームの実例

チークの無垢フローリングとウッドパネルを合わせたモダンなリビング

チークの無垢フローリングにウッドパネルの壁を合わせて本棚やベンチを木で造作、LDKをミッドセンチュリーな雰囲気に仕上げています。

チークの無垢フローリングを採用したリビング

チークの無垢フローリングなどで、ウッディなぬくもりのあるリビングを演出

【DATA】
種別:マンション
築年数:25年
リフォーム内容:間取り変更・スケルトン
設計・施工:SCHOOL BUS|スクールバス空間設計

床暖房対応の無垢材のフローリングを採用

間仕切りを撤去しワンルーム感覚の広いLDK。素足にやさしい無垢材のフローリングながら床暖房対応タイプを採用し、ナチュラルな感じに仕上げています。

間取り変更した広いLDK

大胆に間取り変更し、広々した空間をつくりだし、外せない柱はインテリアに取り込んでいます

【DATA】
種別:一戸建て
築年数:33年
リフォーム内容:間取り変更・耐震補強・断熱など
設計・施工:DOのリフォーム(ハウスドゥ)

ペットのため傷に強いフローリングに張り替え

ペットとの同居のため傷に強いフローリングを採用。2階は一部増築し、ペットスペースには造作のケージも設けています。

傷に強い白いフローリングを採用したLDK

傷に強い白いフローリングで清潔感のあるLDKに。壁も白いクロスでコーディネート

傷に強いフローリングを採用した2階のペットスペース

2階に設けたペットスペースまわりも傷に強いフローリングを採用

【DATA】
種別:一戸建て
築年数:15年
リフォーム内容:間取り変更・ペット対応など
設計・施工:Life Line (ライフライン)

まとめ

床の張り替えなど床リフォームは、フローリング、クッションフロア、フロアタイル、畳など床材の種類、工法によってリフォーム費用が変わります。フローリングにも無垢材と複合フローリングがあり、特徴も価格も異なります。
工法には床の張り替えと上張り(重ね張り)があり、現在の床の状態によってどちらの工法が合っているのか、リフォーム会社にチェックしてもらう必要があります。
家の状態、ライフスタイルに合わせてふさわしい床材と工法を選んでリフォームしましょう。

柏崎文昭さん

●取材協力
一級建築士 柏崎文昭さん

甚五郎設計企画代表
早稲田大学建築学科出身、殖産住宅相互を経て独立。現在までに約300棟の住宅設計に携わり、リフォームにも造詣が深い。NPO法人住まいの寺子屋にてセミナーを行い、広報誌「瓦版」、YouTubeなどの活動を通じて価値ある家づくりの普及に努めている。

構成・取材・文/林直樹
イラスト/ふじや