使う人に合わせて進化! 日本のキッチンの歴史

日本初のステンレス深絞り流し台

【画像1】日本初のステンレス深絞り流し台 (画像提供:株式会社LIXIL)

 

祖母や母親が、最新のキッチンを見て「今の台所はスゴイのね!」と目を丸くする……なんて光景、見たことありませんか? 自分が子どもだったころを思い返してみても、最近のキッチンが便利に進化しているのに気づくはず。ここではそんなキッチンの歴史についてお伝えします。

 

「流し台・台所」から「キッチン」へ変化した60年

一般的な住宅に水道とガスが普及し、現在のスタイルに近いステンレス製流し台が登場してきたのは昭和31年のこと。以来「家族が集まる場所」は、ちゃぶ台を囲む「茶の間」からテーブル&椅子の「ダイニングキッチン」へ変わり始めたのです。ただし、この当時のキッチンは流し台もガス台も別々の商品を組み合わせる「セクショナルキッチン」が主流。

流し台からガスコンロ、収納まで一体に組み込まれた「システムキッチン」が登場するのは、昭和40年代後半のことになります。このころになると、食器洗浄機がビルトインされたモデルも見られるなど、だいぶ現在のスタイルに近くなってきます。

その後もシステムキッチンは徐々にシェアを伸ばし、平成10年以降は、新築のキッチンの半数強を占めるほどになっていきました。この間にもひねるタイプの水栓からレバー式の水栓が主流になり、キッチンのデッドスペースであった台輪(システムキッチンと床の間に設置する枠)を引き出し型収納とする開発が行われるなど、キッチンはあらゆる部分で進化していくのです。

 

引き出し型収納のシステムキッチン

【画像2】引き出し型収納のシステムキッチン(写真:PIXTA)

 

現在のキッチンは使う人に合わせてさまざまに進化!

キッチンの高さは使う人に合わせて選べるように

ちょうどいいキッチン(調理台)の高さは、使う人の身長によって変わってきます。適正な高さは[身長÷2+5cm]と言われています。

 

システムキッチンとは

【画像3】システムキッチンとは(画像提供:株式会社LIXIL)

 

例えば、国産のシステムキッチンが登場してきた昭和50年は、まだ日本人の平均身長も152cmと低くキッチンの高さといえば80cmが主流でした。平成25年の平均身長は158cmにまで伸びましたが、調理台も軒並み高くなったかという実はそうではないのです。確かに、高さ85cm以上のキッチンも目立つようになってきましたが、今は「自分に合った高さを選べる」キッチンが主流になっています。JIS規格でも高さ80cm、85cm、90cm、95cmの4種類が規定されていますし、シンクやコンロの下を空け、車椅子や座ったままでの炊事に対応する「バリアフリーキッチン」も登場しています。

 

コンロやシンク、収納もより扱いやすく

お掃除の楽なフラットトップのコンロ、底に傾斜をつけるなど、水流を考慮した構造で水はけがよいシンク、センサーで水を出したり止めたりできる水栓など、誰にとっても便利な機能が進化しています。

例えば調理器具や食器を入れる引き出しは昔のキッチンだとガタつきやすく、奥まで引き出すのに力が必要でしたが、今は子どもが手をはさまないよう、ゆっくり引き出しがしまるなど、軽い動作でしっかり出し入れが可能になっています。どこになにを配置すべきかの収納設計がされている引き出しもあり、収納効率もアップしています。

 

まとめ

家具や家電もそうですが、キッチンも「まだ使えるから」、「不具合がないから」といって古いものを大事に使ってしまいがち。でも、最新の技術と工夫が施されたキッチンなら、便利で効率的なのはもちろん、キッチンに立つ方の身体への負担も軽くできる可能性があります。「リフォームはしたいけどまだ先……」と思っている方も一度、ショールームで最新のキッチンを体験してみませんか?