共用施設で出会った暮らしの新たな楽しみ
大規模マンションにはさまざまなメリットがある。割安な管理費で充実したサービスを受けられる、タワーマンションなら眺望が良い住戸の選択肢が得られる、複数の住宅棟がある場合は、住宅棟の間や中庭に自然を活かしたランドスケープデザインが導入されて子育てに最適…など実に多彩であり、それゆえに人気は根強い。なかでも魅力的なのが「共用施設」である。
JR埼京線武蔵浦和駅から徒歩3分の場所に立つ総戸数776戸のマンション、武蔵浦和 SKY&GARDENも魅力的な共用施設を備えている。その数、なんと20以上。A~Eまで5つある住宅棟とは別棟の独立した共用施設棟「コミュニティハウス」に集約されており、アクセスの良さと住人のプライバシー確保に配慮されている。
主な施設をご紹介していこう。1階には管理員、警備員などが常駐する防災センター、2階にコンシェルジュデスクとラウンジ。ラウンジは天井高が約5mもある大空間で、中庭を見下ろす大開口の窓に囲まれている。大きめのソファがゆったり配置され、待ち合わせや来客に会うなどの用事に最適だ。
2階にはほかにキッチンスタジオ、キッズルーム、パーティースペース、ライブラリーなども。キッチンスタジオはシステムキッチンが3つも付いている上、隣接する2つのパーティールームとの間にあるパーテーションを開けば、さらに大きく使うことができる。ホームパーティー、バースディパーティー、ハロウィンなどで頻繁に予約が入るほか、管理組合と契約を結んでいるコミュニティ形成支援会社が、キッチンスタジオを使ってワインの試飲会等のイベントを催すこともあるそう。
ライブラリーは図鑑や写真集、絵本、ビジネス書、小説など多ジャンルがカフェ風にレイアウトされた落ち着いた空間。窓際には大型のデスクもあり、勉強やテレワークで使う人もいるそうだ。館内用のWi-Fi環境が用意されているのも便利である。
3階はミーティングルーム、和室、スタディルーム、クラフトルームなど。スタディルームは個別のデスクも設置されており、より集中して勉強、仕事に取り組めそうだ。
続いて4階へ。ここで驚くのが、マンションの共用施設ではなかなかお目にかかれない体育館(アリーナ)だ。バスケットボールコート半面超の広さがあり、バスケットボールやバドミントン、バレーボール、フットサルなど多彩なスポーツが楽しめるほか、イベントにも使われている。管理組合理事・コミュニティ委員会委員長の柴崎さんは、ここで新たな“出会い”を得たそうだ。
「出会ったのは『卓球』です。以前、ここでオリンピアンによる卓球教室というイベントが開催され、学生時代に卓球部だった妻に誘われてなんとなく参加したのがきっかけで、すっかりハマってしまいました。そのときイベントに参加していた人たちと卓球サークルを結成して週1ペースで練習をしているほか、平日夜、ちょっと時間が空いたときにもサークル仲間とLINEで連絡を取り合って練習することも。ここで暮らし始めるまで卓球とは無縁でまったく興味がなかったのですが、続けられる環境があるからこそ、ここまで熱中できていると思います。いまでは2人の子どもたちも一緒に卓球をするようになって、柴崎家のファミリースポーツになっているんですよ」
“親子の時間を楽しくする眺め”とは?
コミュニティハウス最上階の5階には音楽系の施設が2つ。まずはカラオケ、ドラム、ピアノ、アンプを備えるマルチスタジオ。大型のモニターとゆったりしたソファもあり、DVD、ブルーレイを持ち込んでシアタールームとして使うこともできる。管理組合理事長の松本さんは、
「以前はギターを持ち込んでよく練習していました。アンプも結構良いものを置いていて、気兼ねなく演奏できるので理想的な環境でしたね。もしここに住んでいる学生でバンドをやっている子がいたら、仲間を呼んで思いっきり練習できるんじゃないかな」
もうひとつはピアノスタジオ。マルチスタジオと同じアップライトピアノが用意され、チェア、デスクも完備している。一人で練習するのはもちろん、友人や家族を招いてミニコンサートを開くのも良さそうだ。
さらに、同じフロアには2面が鏡張りで、大型アンプなど音響施設も整ったダンススタジオも。約20m四方の広さで、10人ほど入っても余裕のサイズ感だ。
これらの充実した環境は、住人同士のコミュニティや新たな体験を生み出す場としての役割も果たしている。現在、武蔵浦和 SKY&GARDENには、管理組合公認のサークルが複数あり、そのうちピアノ教室がピアノスタジオ、ヨガとフラダンスサークルがダンススタジオ、手芸がミーティングルーム、懇親会サークルはキッチンスタジオ、そして前述した卓球サークルがアリーナを使用しているという。柴崎さんのように新たな趣味に出会って仲間を得たり、ピアノの腕にさらに磨きをかけて発表会に挑んだり。マンションの施設が暮らしを豊かにする好例だろう。
管理組合理事の遠藤さんは、このマンションならではのロケ―ションが、親子で過ごす時間を楽しいものにしてくれたと話す。
「このマンションはJRの埼京線と、東北・上越・北陸の各新幹線が走る高架のすぐ横に建っています。わが家は高架に面した住宅棟の高層階にあって、眼下にJRの各鉄道を眺められるんですね。子どもが小さいころからよく一緒に新幹線を眺めていて『はやぶさだー』『かがやきが来たよ』と盛り上がっています。JR東日本のサイトをチェックして、大宮駅の出発時間から逆算してお目当ての車両を見逃さない“技”も駆使して楽しんでいますね」
ちなみに遮音性の高いガラスが使われているので、閉めてしまえば音が気になることはないという。武蔵浦和 SKY&GARDENでは、鉄道好きの子どもが多く育ちそうだ。
「もうひとつ、マンション前に高架があることの恩恵が、武蔵浦和駅の改札まで傘をあまり使わずに行き来できること。マンションと高架の間に広がっている中庭・オアシスガーデンを抜ければ、高架下を活用してつくられているショッピングモール『MARe(マーレ)』を通り、改札に直通できるんです。ちなみに武蔵浦和は埼京線と武蔵野線の2路線が連絡しているので、仮に埼京線が遅れたり、運休したりしたときは武蔵野線で移動して京浜東北線の南浦和か、東武東上線の朝霞台で乗り換えてオフィスに向かうオプションもあります」(遠藤さん)
マンションのロケーションについては、松本さんも魅力を補足してくれた。
「駅近のほかのマンションにも共通するのですが、いまも成長中の街・武蔵浦和アドレスであることの強みですね。大規模マンションが着実に増え、現在も駅前でタワーマンションが建設中です。人口の増加に伴って商業施設や飲食店が増加していますし、各種の習い事や学習塾など、教育関連施設も充実してきました。武蔵浦和 SKY&GARDENの中心世代は30~40代のファミリーなので、マンション内では子どもの姿をたくさん見かけます。毎朝、集団登校のため中庭に小学生たちが集まっている風景は、これからの街の発展を感じさせてくれますね」
シニア棟と初の合同開催「空庭文化祭」に期待!
加えて、武蔵浦和 SKY&GARDENの特徴として挙げられるのが、首都圏初の「多世代共生型の街づくり」をコンセプトにして開発されたマンションということだ。A~Dの4棟はファミリーなどの一般世帯向けで、E棟は「グランコスモ武蔵浦和」と名付けられたシニア対象の物件。これら計5棟が中庭を囲むようにしてレイアウトされている。前述したコミュニティハウス内の共用施設は、一部を除いてA~E棟の全住人が使える決まりだ。
そして2022年の10月中旬には、2日間にわたって多世代共生をさらに進めるイベントを実施する(SUUMO編集部注:取材日は2022年9月25日)。
「10月15日・16日に『空庭文化祭』と銘打ったお祭りを開催します。かつてE棟は『文化祭』、われわれは物件名にちなんで『空庭祭』をそれぞれ開催していたのですが、コロナ禍で休止を余儀なくされていました。私がコミュニティ委員長になってE棟に挨拶に行ったとき、コロナ禍が下火になることに期待も込めて合同で何かイベントを開催しましょう、という話が出て、実現することになったんです」(柴崎さん)
催し物はバリエーション豊富で、コンサートや前述したフラダンスサークルの発表会、住人の絵画や模型などの展示、マジックショー、綿菓子、射的などの子ども縁日、ビンゴ大会などを予定している。
「ただ、空庭祭は3年のブランクがあり、コミュニティ委員のメンバーも変わっています。いわばほぼ白紙からのスタートであり、手探りで準備を進めている状態です。それでも、自治会経由で地元のNPO法人から申し出があったフリーマーケットの同時開催も決まって、徐々にカタチを成してきました。フリマは子どもと大人のブースに分かれて、子どもブースは保護者と一緒に売買を実体験する社会勉強の場にもなります。場所はオアシスガーデンで、およそ80ブースが出店予定です。ともあれ、2日間盛り上がって、来年以降も続ける足がかりになればと思っています」(柴崎さん)
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そして、10月15日と16日の2日間、予定どおり空庭文化祭が行われた。次の写真にあるようにプログラムは非常に多彩で、多くのマンション住人や近隣住民が訪れた。
というわけで大盛況に終わった「空庭文化祭」。住人からは大好評で、2023年以降も続いていくことに期待できそうだ。空庭文化祭のほかにも、感染対策に留意しつつ、中庭のオアシスコートに巨大なクリスマスツリーが登場するクリスマスイベント、防災・避難訓練、防災関連セミナーなどが開かれる予定とのこと。
充実した共用施設とそれらを活用した交流促進の取り組みで、ソフト・ハードの両面から住人の快適な暮らしを維持する。成長する街と同様に、武蔵浦和 SKY&GARDENの進化も続いていきそうだ。