自社大工を中心にした職人集団の技巧が光る、丸正渡邊工務所の家づくり。Aさんはモデルハウス「甲府の家」を設計した建築家・伊礼智氏の世界観にほれ込み、伊礼氏が考える「誰もが心地よいと思える住まい」を具現化した標準化住宅「i-works project」を選んだ。「i-works 1.0」は、名作住宅に多いと言われる四間角(7.272m×7.272m)のプラン。正方形のシンプルな間取りには、延床29坪という数字以上の開放感を生み出す設計手法が盛り込まれている。例… 続きを読む
自社大工を中心にした職人集団の技巧が光る、丸正渡邊工務所の家づくり。Aさんはモデルハウス「甲府の家」を設計した建築家・伊礼智氏の世界観にほれ込み、伊礼氏が考える「誰もが心地よいと思える住まい」を具現化した標準化住宅「i-works project」を選んだ。「i-works 1.0」は、名作住宅に多いと言われる四間角(7.272m×7.272m)のプラン。正方形のシンプルな間取りには、延床29坪という数字以上の開放感を生み出す設計手法が盛り込まれている。例えば、キッチンは壁付けにしてレイアウトの自由度を高める、廊下を極力なくして造作家具でゆるやかにゾーンを分ける、といった設計がその一例。基本の天井高は2100ミリまでぐっと下げ、吹抜けの高さを際立たせているのも面白い。こうした空間のメリハリが、視覚的な広がりや居心地のよさにつながっているのだという。Aさんは同プランをベースに、洗面台と脱衣室の分離といったカスタマイズを加え、名作住宅のエッセンスと自分らしさを両立した住まいを実現。過ごし方から発想する造作収納もオーダーし、同社自慢の美しい大工仕事にも大満足だそう(設計/伊礼智設計室、撮影/つづり舎)。
廊下を省いた無駄のない1階の間取り。LDKの中心に設けた造作収納で、玄関~キッチン、玄関~リビングへの動線をゆるやかに分けているのが秀逸。水回りにも直結し、家事動線がスムーズ
廊下を省いた無駄のない1階の間取り。LDKの中心に設けた造作収納で、玄関~キッチン、玄関~リビングへの動線をゆるやかに分けているのが秀逸。水回りにも直結し、家事動線がスムーズ
2階は3つの洋室を設けて、使い勝手のいい収納を随所に設置した。吹抜けに面した1室の引き戸を開け放てば、1階LDKと一体化でき、書斎やワークスペースとして役立つ
2階は3つの洋室を設けて、使い勝手のいい収納を随所に設置した。吹抜けに面した1室の引き戸を開け放てば、1階LDKと一体化でき、書斎やワークスペースとして役立つ
勾配屋根を活かした小屋裏には、夏用の家庭用エアコン1台を設置。天井のガラリから涼風を落とし、家全体をやさしく空調できる
勾配屋根を活かした小屋裏には、夏用の家庭用エアコン1台を設置。天井のガラリから涼風を落とし、家全体をやさしく空調できる
親族の住まいを継承し、建て替えかリノベーションで迷っていたというAさん。丸正渡邊工務所で建てた友人たちの住まいを気に入っていたことと、新築・リノベーションの両方に対応できる点から、同社へ相談に訪れた。高断熱高気密へのこだわりや今後の継承について社長と深く話し合い、新築を決意したという。いざ家づくりを始めるにあたり、とくに心を動かされたのが建築家・伊礼智氏が設計したモデルハウス「甲府の家」。伊礼氏による住宅設計は、外部とのつながり、動線、窓、自然素材…住宅を… 続きを読む
親族の住まいを継承し、建て替えかリノベーションで迷っていたというAさん。丸正渡邊工務所で建てた友人たちの住まいを気に入っていたことと、新築・リノベーションの両方に対応できる点から、同社へ相談に訪れた。高断熱高気密へのこだわりや今後の継承について社長と深く話し合い、新築を決意したという。いざ家づくりを始めるにあたり、とくに心を動かされたのが建築家・伊礼智氏が設計したモデルハウス「甲府の家」。伊礼氏による住宅設計は、外部とのつながり、動線、窓、自然素材…住宅を織りなす要素の一つひとつに意味があり、その居心地の良さに魅了されたそう。ちょうど同社が、伊礼氏の設計手法を標準化した「i-works project」を手がけるタイミングと重なり、神奈川県にあるi-worksのモデルハウスまで社長と一緒に見学に出かけたというから、想いの強さがよく分かる。Aさんは同プロジェクトの代表作ともいえる「i-works 1.0」プランをセレクト。望んでいた建築家の家づくりが2年越しで叶い、さっそく心地よさを味わっている。
省エネや住み心地に大きく影響する「高気密高断熱」の家づくりが主流になってきました。建築コストが上昇する今、自然素材などのデザイン性と高気密高断熱といった性能にこだわるほど総コストが上がるため、小さく建てて豊かに暮らす家づくりがひとつの選択肢になっています。今回は好きな建築家の設計と高気密高断熱を両立したいAさまのニーズに応え、断熱性はHEAT20 G2グレードをクリアするUA値0.44を確保しました。空調は暖房用床下エアコン1台と冷房用小屋裏エアコン1台を… 続きを読む
省エネや住み心地に大きく影響する「高気密高断熱」の家づくりが主流になってきました。建築コストが上昇する今、自然素材などのデザイン性と高気密高断熱といった性能にこだわるほど総コストが上がるため、小さく建てて豊かに暮らす家づくりがひとつの選択肢になっています。今回は好きな建築家の設計と高気密高断熱を両立したいAさまのニーズに応え、断熱性はHEAT20 G2グレードをクリアするUA値0.44を確保しました。空調は暖房用床下エアコン1台と冷房用小屋裏エアコン1台を採用し、家全体を空調できるように設計しています。酷暑が続く7月にお引渡しをして数週間が経ちましたが、「エアコンの効きがよく、涼しくて驚いている。エアコンを付けなくても蒸し暑さを感じない」と性能にご評価をいただきました。「i-works 1.0」の住まいは、シンプルで自然素材の表情が際立ち、どこを見ても絵になります。さすが名作だと実感しています(数値は同社調べ)。
商品名 | i-works 1.0 |
部材・設備 | - |
商品名 | i-works 1.0 |
部材・設備 | - |
延床面積 | 98.32m2 (29.7坪) |
敷地面積 | 179.64m2 (54.3坪) |
工法 | 木造軸組 |
本体価格 | - |
竣工年月 | 2023年7月 |
住所 | 山梨県甲府市青葉町10-13 |
問い合わせ | |
ホームページ | この会社のホームページへ |
※営業時間内の対応となります。
※お問い合わせの際は「SUUMO(スーモ)を見て」とお伝え下さい。
山梨県甲府市青葉町10-13
定休日:日曜・祝日
大屋根と深い軒が印象的な「i-works 1.0」の外観。外壁は、豊かな風合いを持ち、対候性・通気性に優れた自然素材のそとん壁で丁寧に仕上げた。低めの天井高によって外観の重心が下がり、バランスが美しい
リビングのサッシをフルオープンにでき、まるで絵画のような庭景色を楽しめる。LDKとウッドデッキをフラットに繋げて、室内外の境界線を曖昧に。深い軒が夏の直射日光を遮ってくれ、木陰のような爽やかさ
壁付けキッチンによりダイニング・リビングが広々と使え、家具レイアウトが自由自在に。コンパクトな空間は低い天井の方が広く感じられるため通常の天井高は2100ミリにして、吹抜けとのメリハリをつけた。これらは豊かに暮らす設計手法のひとつ
大開口のある「i-works 1.0」の家づくりには、ウッドデッキがよく似合う。母屋の日本庭園と新たに植えた里山のような植栽を眺めながら「ぼーっと過ごしたい」そうだ
LDKの中心に設けた造作収納を回遊できる動線で、廊下がなくてもゾーン分けができ、家事もラクラク。収納内にはロボット掃除機の基地を設えた。脱衣室と洗面台を分離するカスタマイズで、リビングから洗面台に直行できるのも便利
i-worksオリジナルのキッチン。シンク下はオープンにしてゴミ箱置き場にし、吊戸棚で収納力をアップした。ステンレス天板とシナベニヤの面材で造作したキッチンは、食洗機やレンジフードも同じ面材で目隠し。家具のように美しくなじむ
上品なカバの無垢床と水性塗料の壁で仕上げたLDKでは、自然素材のもつ表情を存分に味わえる。窓枠やスケルトン階段も木の温かみを活かしてデザインし、スイッチオフできる家になった
2階洋室の引き戸を開くとLDKと一体になり、ロフトのように使える。Aさんはここを書斎にする予定だそう。また高気密高断熱を活かし、2台の家庭用エアコンで空調するシステムを採用。小屋裏に夏用のエアコンを設置し、天井のガラリから家全体を空調
ゲートのように家族を出迎えてくれる、外部収納付きの玄関ポーチ。Aさんは2階バルコニーをなくし、シンプルな屋根にカスタマイズした。外部収納によってアウトドア用品などを室内に持ち込まずにすみ、玄関内をすっきり保てる
自然素材の外壁に調和する、i-worksオリジナル木製玄関引き戸。国産ヒノキを用いた美しい質感のドアと戸袋が、住まいの品格を高めている。開閉や荷物の出し入れがスムーズなのも、引き戸のメリット
日本家屋でよく見かける落下防止用の木製窓手すりを、美しくデザイン。窓辺のベンチにしたり、物を干したりと、アイデア次第で豊かに使えるスペースだ
キッチン横のデスクスペースを縮小して、ワインセラーがピタリと納まる空間にアレンジ。事前にしっかりと収納計画を相談してジャストサイズの収納を造作し、空間の無駄を省いている
キッチンから玄関へ向かう動線。ただ通り抜けるだけの廊下ではなく、収納を兼ねた動線になっている。正面に切り取られた窓がもたらす抜け感も、建築家の狙い通り
冬に床下から暖めるエアコンを造作家具に内蔵し、木製ルーバーで目隠し。気候に応じて使う補助用エアコンも上部収納内に設置し、扉の形状を工夫した。こうした細部のこだわりが、心地よさにつながっている
壁面収納とデスクコーナーは、Aさんの収納計画や大人・子どもの使いやすさを検討して設計し、同社の大工集団が現場でつくり上げた。窓の内側には戸袋にすっきり納まる造作障子を取り付けた
天井付けの光源を極力使わず、必要な場所にペンダントライトやブラケットライト、スタンド照明を足していく。このミニマルな照明計画も伊礼氏の建築スタイル。天井がすっきりと整い、陰影が寛ぎ感を高めてくれる
大きな窓から温かな光がこぼれる夜の外観にも見惚れてしまう。窓の数はやみくもに増やさず、壁の余白をしっかり残すことで、家具のレイアウトもしやすくなる