不動産売却の基礎知識や知っておきたいコツを分かりやすく解説します。売却の体験談もご紹介。

税金対策のため購入した投資用マンション。ローン残債を下回らない希望額でスムーズに売却できた/兵庫県神戸市中央区Mさん(50代)

兵庫県神戸市中央区Mさん(50代)/税金対策のため購入した投資用マンション。ローン残債を下回らない希望額でスムーズに売却できた

神戸市中央区に投資用マンションを所有していたMさん。家賃収入とローン返済額はほぼ同額で、税金対策が目的でした。ところが、年々税金還付が減り、節税効果が薄れてきたと感じたMさんは、売却を考え始めます。希望は、ローン残債以上の金額で売却すること。そんなとき、知らない不動産会社から電話がかかってきました。

不動産区分 マンション
所在地 兵庫県神戸市中央区
築年数 8年
間取り・面積 1K(約20m2
ローン残高 1350万円
査定価格 1200万円〜1380万円
売り出し価格 1380万円
成約価格 1380万円

神戸ベイエリアのマンションを投資用に所有。思ったほど節税にならず、売却を決意

Mさんが税金対策のため、投資用として所有していたのは、神戸のベイエリアに立つシングル向けマンションです。最寄り駅から徒歩4分、神戸駅からも徒歩圏内。商業エリアや観光スポットにも近い、利便性の高いロケーションです。2012年、新築時に1680万円で購入し、35年ローンを組んでいました。

立地のよさから、入居者は途切れることなく、家賃収入は7万円強。一方、ローン返済と管理費で月々7万円弱の支出だったそうです。

もともとローン完済まで所有するつもりはなかったというMさん。「思ったより節税にならないなと実感し、2020年にそろそろ売却しようかと考え始めました。実は以前にも大阪で投資用マンションを買った経験があり、2年前に売却したときは、ローン残高を50万円ほど下回ってしまったんです。その経験から、今回は残債よりも高く売れたらと考えていました」

知らない会社から営業の電話。会ってみて信頼関係を築き、売却を依頼することに

売却を依頼した不動産会社A社との出会いは、たまたまかかってきた「マンションを売りませんか?」という電話でした。「いや、怪しいと思いましたよ (笑)。どこから自分の電話番号を知ったんだろうと。東京の会社だったのですが、関西まで打ち合わせに来てくれ、コロナ禍になる直前で実際に会って話せたのがよかったです。会社のホームページをチェックしたり、宅地建物取引業の免許番号や東京都に登録があるかを調べたりもしましたよ。担当者はきっちりとした印象の方で、強引さはなかったですね」

不動産会社と信頼関係を築き売却を依頼することに

前後して、Mさんは電話で他の不動産会社2社に簡易査定を依頼。どちらも1200万円〜1300万円という結果でした。当時、ローン残債は1350万円。A社には、「1400万円なら売りたい」という希望を伝えたそうです。

買い手の見込みがあり、ほぼ希望額で売却成立。仲介手数料も抑えられた

「A社には『あの辺りのマンションを買いたい』という見込み客がいたようで、1380万円で売り出すことにしました。仲介手数料は26万円と最初から言われていたので、安心できました」とMさん。
ほどなくして買い手が見つかり、予定どおり1380万円で売却することに。購入希望者は法人で、決算の都合から半年後に契約が成立したといいます。

■仲介手数料とは

不動産の売却で不動産会社に仲介業務を依頼すると、仲介手数料がかかります。仲介手数料は成功報酬のため、売買契約が成立した際に支払います。上限額は宅地建物取引業法で決まっており、400万円超なら売買価格の3%+消費税。ほとんどの場合、上限額を支払うことが一般的です。ただし今回のケースのように、不動産会社によっては上限額よりも安い金額を設定している場合もあります。仲介手数料を安くおさめたい場合は、媒介契約を結ぶ前に交渉するのがベストなタイミング。媒介契約後の値引き交渉は不利に働くこともあるので注意が必要です。

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ローンはすっきり返済。スムーズな売却活動に概ね満足

結果、売却代金でローンを完済し仲介手数料と諸費用とを払ったら、差し引きマイナス1000円台だったという、Mさんのマンション売却。「ほぼトントンで、こんな感じで売却できるんだ、と思ったほどスムーズでした。賃借人もそのまま変わらず住み続けており、ただオーナーが代わっただけ。面倒なことはなにもなく、A社にすべておまかせできました」と振り返ります。
点数をつけるなら、90点と高評価。「もう少し上乗せしてもらえたら、とも思いましたが、売却益が出るとまた税金がかかるので、難しいところです」

2020年1月 ・マンションの売却を考え始める
2020年3月 ・ある不動産会社から営業の電話が来る
2020年3月 ・別の不動産会社2社に簡易査定を依頼。査定額は1200万円〜1300万円
2020年5月 ・営業の電話をくれた不動産会社と媒介契約を結ぶ
・売却価格はローン残高を下回らない1380万円に設定
・購入希望者を紹介される
2020年11月 ・売買契約を結ぶ

まとめ

  • 見込み客がいる不動産会社から営業の連絡が来ることも。まずは話を聞いてみよう
  • 信頼がおける会社かどうかの見極めは、担当者とのコミュニケーションが大切
  • 査定額を参考にしつつ、いくらで売りたいか自分の希望額を伝えてみよう

イラスト/いぢちひろゆき

●構成・取材・文/塚田真理子
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