不動産売却の基礎知識や知っておきたいコツを分かりやすく解説します。売却の体験談もご紹介。

空き家になっていた元自宅の一戸建て。無事売却できたが、後悔も残る/兵庫県宝塚市Aさん(50代)

兵庫県宝塚市Aさん(50代)/空き家のままだった元自宅の一戸建てを売却。値引き交渉

家族で住んだ兵庫県宝塚市の一戸建てが、住み替え後、空き家になっていたAさん。賃貸か売却か悩みましたが、2社の不動産仲介会社との一般媒介契約で、幅広く購入希望者を探し、2150万円で売却できました。

不動産区分 一戸建て
所在地 愛知県宝塚市
築年数 約20年
間取り・面積 4LDK+S(延床面積…約120m2 敷地面積…約200m2
ローン残高 なし
査定価格 1800万~2500万円
売り出し価格 2280万円
成約価格 2150万円

住み替えた後空き家のままだった一戸建て。賃貸か売却を検討しはじめる

兵庫県宝塚市の一戸建てに家族と暮らしていたAさん。2007年ごろから漠然といい土地が見つかったら注文住宅を建てたいと考えていました。2016年11月に気に入った土地を購入し、一戸建てを建築した後、2017年10月に引っ越しました。

「空き家になった一戸建てを賃貸するか売却するか迷っていましたが、仕事が忙しくてすぐには動けませんでした。当初賃貸にしようと入居者を探しましたが、契約寸前に、先方都合でだめになったんです。賃貸は入居退去時の手続きが面倒だなと感じ、2017年11月ごろ、売却に向けて動き出しました」

 

約200m2の土地に立つ一戸建て(120m2・4LDK+S)で、新築で購入してから約20年がたっていました。住宅街にあり、駅からは徒歩12分、公園は近いですが、スーパーは少し遠く、買い物に便利とはいえませんでした。4380万円で購入し、3000万円の住宅ローンを借りましたが、売却検討時には完済していました。

地元の不動産仲介会社と実績のある大手不動産仲介会社の2社と一般媒介契約を結ぶ

不動産仲介会社は、インターネットで検索したとき、上位に表示されたうち、地元の会社を1社と、全国展開する大手不動産仲介会社1社を選び、自分から連絡して、簡易査定を依頼しました。地元の不動産仲介会社は2500万円の査定価格を出し、大手不動産仲介会社の査定価格は、1800万円でした。

「担当者とやりとりした結果、地元の不動産仲介会社を断り、実績のある大手を選びました。訪問査定を依頼すると2280万円の査定価格を提示され、その価格で売り出してみることにしました」

Aさんが選んだ契約の種類は、数社に仲介を任せることのできる一般媒介契約です。「幅広く探せる」ことにメリットを感じました。

その後、地元のほかの不動産仲介会社からアプローチがあり、査定価格は同等でしたが、対応がよかったので一般媒介契約を結び、同額で販売することにしました。

不動産売却で一般媒介を選ぶべき人とは?専任媒介・専属専任媒介との比較や注意点と不動産会社選びを解説 - 【SUUMO】住まいの売却ガイド

値下げと値引き交渉の結果2150万円で売却

販売活動については、近所に売り出し中であることや販売価格を知られたくなかったため、のぼりを立てたり、チラシ配布をしないでほしいとお願いしました。

不動産仲介会社は不動産情報サイトに掲載し、2017年11月から販売活動をしました。大手不動産仲介会社は、建物の状況調査や住宅診断をするインスペクションをして、その結果を購入検討者に伝えていました。地元の不動産仲介会社からの内見はありませんでしたが、大手不動産仲介会社はひと月に1組の内見依頼がありました。

内見者はいたものの、売却が決まらないうちに年を越してしまい、「このまま売れないのでは」と不安になったAさんは、2018年春ごろに2280万円から2180万円に値下げしました。すると2カ月後、購入希望者が現れ、さらに、値引き交渉を受け入れ、2150万円での売却が決まりました。

■インスペクションとは

不動産にかかわるインスペクションは、ホームインスペクションと呼ばれ、既存の建物の状況調査を行うサービスのことです。住宅の専門知識をもつプロが、第三者的な立場で住宅の現況調査を行います。建物の傾きや雨漏りの形跡など劣化の状況や欠陥の有無を調べます。中古住宅の売買の際、購入物件の申し込み後から契約前までの間に買主側がインスペクションを行うのが一般的でした。2018年4月にホームインスペクションが義務化されてから、不動産仲介会社が買主や売主に対してホームインスペクションを説明することやホームインスペクション業者を紹介・斡旋(あっせん)できることの告知が義務化され、不動産仲介会社斡旋・紹介によるインスペクションが増えています。

不動産仲介会社と信頼関係ができ、売却後両親の住み替え先も相談

Aさんは、売却活動で後悔していることに、「太陽光発電設備搭載のアピール不足」を挙げました。

「せっかくリフォームして太陽光発電のパネルを取り付けたのに、担当者が購入者に伝えていなかったんです。契約のときに知った購入者が、すごく喜んでいたので、最初から言っておけば、値引きなしで売れたのではと残念でした」

売却活動を振り返っての後悔ポイント

売却活動を振り返り、一般媒介契約にしてよかったというAさん。

「メールや電話で1回やりとりしただけで不動産仲介会社を決めるのは難しいです。数回担当者と話せば、実力や相性が何となくわかるものです。売却を決めたのは、大手不動産仲介会社の方でした。販売活動を通じて営業力が高いと感じました。今後、売却することがあればぜひお願いしたいです」

複数社とやりとりする一般媒介での販売活動を通じ、今後も頼りになる不動産仲介会社を見つけることができました。

2007年1月 ・住み替えを意識し始める
2016年11月 ・住み替え先が決定する
2016年12月 ・住み替え先の売買契約を結ぶ
・注文住宅の建築が始まる
2017年10月 ・住み替え先に引っ越す
2017年11月 ・売却活動を開始する
・簡易査定・訪問査定で2500万円の査定額が出る
・2社の不動産仲介会社と一般媒介契約を結ぶ
・2280万円で販売活動を開始
2018年3月 ・2180万円に値下げする
2018年5月 ・購入者が現れる
2018年6月 ・2150万円で売買契約を結ぶ
2018年7月 ・引き渡しをする

まとめ

  • 不動産仲介会社を選ぶときは担当者と複数回話して、人柄ややる気を見る
  • 一般媒介契約なら複数社の不動産仲介会社に販売を依頼できる
  • 太陽光発電など人気の設備は、あらかじめ購入希望者にアピールする

取材・文/内田優子 イラスト/沼田光太郎

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