不動産売却の基礎知識や知っておきたいコツを分かりやすく解説します。売却の体験談もご紹介。

大阪府大阪市淀川区Aさん(60代)/相続した土地は親族・隣人との5人の共有名義!まとめ役になり2400万円で売却

大阪府大阪市淀川区Aさん(60代)/相続した土地は親族・隣人との5人の共有名義!まとめ役になり2400万円で売却

母から大阪市の古家付き土地を相続したAさん。元々、祖父と隣人の共有名義だったため、売却し、1/2を隣人、残りをAさんと叔母、甥2人で分けることに。全員の希望をまとめ、2400万円での売却に成功しました。

不動産区分 古家付き土地
所在地 大阪府大阪市淀川区
築年数 約48年
間取り・面積 2LDK(延床面積…30m2、土地面積…40m2
ローン残高 なし
査定価格 1700万~2000万円
売り出し価格 2000万円
成約価格 2400万円

相続した大阪市の家と土地。売却のため共有者のまとめ役に

Aさんは、2018年に母が亡くなり、祖父から母が相続した家と土地が、大阪府大阪市にあると知りました。40m2の敷地に築48年の30m2・2LDKの一戸建てが立っています。元々、祖父が購入し、隣人と半分ずつ共有で持っていた土地でした。

そもそも、祖父が亡くなった際、土地は祖母、Aさんの母、伯父、叔母が4人で相続していました。が、祖母は亡くなり、伯父は相続の手続きを終えずに他界していました。そこで、Aさんは、伯父の2人の子どもに連絡を取り、相続の手続きをしてもらいました。その結果、隣人、Aさんのほか、叔母、伯父の息子2人の計5人の共有名義になりました。

「その後、親族の共有者4人で話し合い、お金にして分配するため売却をすると決めました。親族で意見をまとめてから、隣人に連絡を取り、相談したところ、隣人も売却したいと要望していました。そこで、私が5人のまとめ役になり、売却活動をすることになったのです」

共同所有者の隣人から売却を快諾される

■相続範囲と順位

常に相続人である配偶者をのぞき、第1順位は子、第2順位は父母、第3順位は兄弟・姉妹です。第1順位から第3順位の相続人が被相続人よりも先に死亡している場合、第1順位は孫・ひ孫、第2順位は祖父母、第3順位は甥・姪が相続人になります。それぞれ相続する割合(法定相続分)は、配偶者のみの場合は配偶者100%、配偶者と子の場合は配偶者2分の1、子(全員で)2分の1、配偶者と父母の場合は配偶者3分の2、父母(全員で)3分の1、配偶者と兄弟姉妹の場合は配偶者4分の3、兄弟姉妹(全員で)4分の1 と定められています。

共有者を集め、各不動産会社に査定価格をプレゼンしてもらう

建物は古かったため建物分の評価はゼロでしたが、人気のあるエリアだったため、地元の不動産会社から営業の電話がたくさんありました。Aさんは地元の2社に大手4社を加えた6社に連絡を取り、相談することにしました。

「売却と買取がどう違うのか、査定価格はいくらかなど、同じ質問をして、各社を比較したいと考えました。全員が納得できるように会議室に集め、6社に30分ずつプレゼンテーションをしてもらうことにしたんです」

不動産会社は、現地を見に行き、それぞれ査定価格を提示。1700万円~2000万円の開きがありました。
その中で、Aさんたちが選んだのは、査定価格が高い不動産仲介会社でした。

「査定価格だけでなく、売却と買取のメリット・デメリットを丁寧に説明してくれ、物件の良い所だけでなく悪い所もすべて正直に話してくれるので好感をもちました」

2000万円で売り出すと大反響。金額を比較して2400万円で売却

所有者全員で決めた売り出し価格は、2000万円以上。古家の取り壊しや測量は、購入者に負担してもらう条件にしました。担当者からの提案で、まずは、一般の人ではなく、不動産会社や建設会社などの事業者向けに営業することになりました。

売り出し後の反響は大きく、40件もの内見希望業者がありました。そして、最終的に数社の希望事業者へ購入希望価格を提示してもらうことに。2000万円以上の値付けをしたのは3社でした。そのうち最も高値の2400万円を提示した事業者と2019年8月に売買契約を結びました。

「プレゼンテーションで集まった後は、共有者全員とメールでやりとりをしていました。成約価格を伝えると皆大喜びでしたよ。契約は銀行の会議室を借りて全ての手続きと振込みを一日で済ませました」

査定価格を400万円上回る売却価格。共有者全員大満足

期間は予想通りの半年以内で、価格は希望していた2000万円を400万円上回りました。共有者が多くても誰とももめずスピーディに結果を出すことができ、Aさんも満足しています。

「不動産仲介会社にプレゼンテーションの手間をかけてしまいましたが、全員が納得するには必要だったと思っています。こちらも、不動産会社に協力していただくという気持ちで接するのが大切だと思いました。納得できる価格で売却でき、担当者には感謝しています」

売却して得たお金を皆で分け、相続と売却活動のまとめ役を終えたAさん。「千葉から大阪まで行くのは大変でしたが、皆に喜んでもらい、やったかいがありました」とうれしそうに話してくれました。

2018年11月 ・売却を意識しはじめる
2019年3月 ・簡易査定・訪問査定を行う
・1700万~2000万円の査定価格が出る
・不動産会社と専属専任媒介契約を結ぶ
2019年8月 ・2400万円で売買契約を結ぶ
・引き渡し

まとめ

  • 複数の不動産会社に査定を依頼し、同じ質問をすると比較検討しやすい
  • 共同名義の不動産の売却では、もめないように、共有者全員で情報を共有するのが大事
  • 不動産会社とは正直に話し合い、信頼関係をつくる
売却査定する

取材・文/内田優子 イラスト/杉崎アチャ

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