
子どもが独立し、1人で暮らすことになった札幌市在住のYさんは、築27年の一戸建て(4LDK)を売却することを決意。新築の賃貸マンションに住み替えるため、約3カ月でのスピード売却を目指しました。序盤で焦りを感じたものの、その後の展開は早かったといいます。
| 不動産区分 | 一戸建て |
|---|---|
| 所在地 | 北海道札幌市 |
| 築年数 | 27年 |
| 間取り・面積 | 4LDK(延床面積…約107m2、土地面積…約185m2) |
| ローン残高 | 約500万円 |
| 査定価格 | 1390万円 |
| 売り出し価格 | 1390万円 |
| 成約価格 | 1390万円 |
子どもの独立を機に住まいをサイズダウン
3人の子どものうち2人が独立し、長女と2人暮らしだったYさん。2018年春、長女が家を出ることになったことから、自宅の売却を考え始めたといいます。
「すでに妻を亡くしているので、長女が家を出ると、4LDKの家に私が1人で住むことになります。広すぎるし、家のメンテナンスや冬の雪かきも大変なので、もっと小さい家に住み替えようかと考えるようになりました。ちょうどそのころ、親戚が相続した家を売却し、思ったより高く売れたと聞いたんです。それで私も本気で売却を検討することにしました」

まだローンの残債が500万円ほどあったYさんは、住み替え先に賃貸住宅を選択。
「調べてみると、月々の住宅ローン返済額と同じぐらいの負担で、新築の賃貸マンションが借りられることがわかりました。その賃貸マンションの完成予定が2018年7月だったので、それまでに自宅を売却できれば理想的です。さっそく不動産仲介会社に相談することにしました」
Yさんの自宅は、土地面積約185m2、2階建ての4LDKです。最寄駅から徒歩15分ほど。すぐそばに大きな公園があり、スーパーやコンビニなども近くにそろう生活しやすい環境だったそうです。
「築27年と古いですが、少し前に外壁を塗り直したばかりで、親の介護のためにリフォームした部屋もあり、見た目はきれいでした。とはいえ、1000万円以上で売れることはないだろうと思っていたんですが……」
査定価格は予想以上。早く売るためには値下げも覚悟
2018年3月、Yさんは不動産仲介会社に自宅一戸建ての売却を依頼しました。
「先に売却を経験した親戚に不動産仲介会社を紹介してもらいました。何といっても親戚の物件を高く売った実績があるし、大手の不動産仲介会社であることも安心材料でした。現地を見てもらい担当者から提示された査定価格は1390万円。予想以上の価格でした」
2018年4月、Yさんは不動産仲介会社と専任媒介契約を結びました。ほぼ同じタイミングで、7月に完成予定の賃貸マンションへの入居申し込みも行ったといいます。
「予想より高く売れそうだとわかったので、こだわったのは時期です。7月までに売れないと、住宅ローンの返済と家賃をダブルで負担することになります。何としても7月までに売りたいと不動産仲介会社の担当者に伝えました」
Yさんは売り出し価格を査定価格と同じ1390万円に設定しました。
「不動産仲介会社の担当者によると、多くは購入希望者から価格交渉が入り、売り出し価格で売れることは少ないということでした。値下げをしたとしても1100万円以上で売ってみせますと言ってくれたのが心強かったですね。もし反響がなければ、すぐに価格を見直すつもりでした」
1日3組の内見予定が、1組目ですんなり売却決定
2018年4月、不動産仲介会社は売却活動をスタート。2週間ほどして、自社のホームページにYさんの物件を掲載したと連絡が入りました。
「媒介契約を結んでからホームページに物件情報が掲載されるまで意外と時間がかかり、この調子では7月までに売却するのは難しいかもしれないと心配になりました。ところが、ゴールデンウィークの直前にホームページに情報が載ると、すぐに反響があり、連休の初日に3組の内見予約が入ったんです」
慌てて部屋を片付けて内見の準備をしたというYさん。当日は午前、昼ごろ、午後と3組の内見が予定されていました。
「1組目は小さいお子さんがいる若いご夫婦で、家に入ると『これで本当に築27年ですか?』と驚いた様子でした。すでにリフォームプランがあったようで、内見にリフォーム業者さんを同伴し、あちこち確認しながら見ていました。そして見学後、その場で購入したいと意思表示がありました」
1組目の内見者が、売り出し価格の1390万円で購入を希望。そのため、その日予定されていた残り2組の内見はキャンセルしたそうです。
「価格交渉もなく、あっさり売却が決まって驚きました。実は、雑草だらけの庭が印象を悪くしないか心配でしたが、不動産仲介会社の担当者が大丈夫だというので、そのまま見てもらいました。2階の部屋は壁の汚れやカビが気になっていましたが、全面的にリフォームする予定の内見者には気にならなかったようです。ローン審査に少し時間がかかりましたが、その後は7月に売買契約、物件の引き渡しとスムーズでした」
■内見時の注意点
不動産を売る際に、購入検討者に実際に物件を見て確かめてもらうのが「内見」です。物件ポータルサイトやチラシの情報を見て興味をもった人が内見に訪れるので、印象が良ければ購入を決める後押しになります。居住中の内見は生活感が出やすいので注意を。特別なことをする必要はありませんが、外に出ているものは片付けてきれいに掃除をしておきましょう。清潔感が求められる水まわりの掃除は、いつもより入念に。また、部屋のニオイも印象を左右します。十分に換気を行い、気になるときはルームスプレーなどを活用しましょう。
1カ月弱のスピード売却は不動産仲介会社のサポートのおかげ
売却活動全体を振り返って、「とても満足しています」とYさん。
「時間の制約がある中、売り出して1カ月ほどで売却が決まってホッとしました。ある程度の値下げは覚悟していたので、売り出し価格で成約したのはうれしい誤算です。不動産仲介会社選びも正解だったと思います。心配なことはいろいろありましたが、担当者の的確なアドバイスで解消。バタバタと決まった内見やその後の段取りも、安心して任せることができました」
住宅ローンを完済し、今は賃貸マンションで暮らすYさん。4LDKの一戸建てから2LDKの住まいに引っ越す際は、荷物の処分が大変だったそうです。「マンション住まいになって良かったのは、重労働だった冬の雪かきから解放されたことですね」と笑顔で話してくれました。
| 2018年3月 | ・一戸建ての売却価格査定 |
|---|---|
| 2018年4月 | ・不動産仲介会社と専任媒介契約を結ぶ ・1390万円で売り出し ・1組目の内見で売却が決まる |
| 2018年7月 | ・売買契約を結ぶ |
まとめ
- 高く売りたいか、それとも早く売りたいか。不動産仲介会社に希望を明確に伝えることが大事
- 期限のある売却は、いくらまで値下げできるか考えておきたい
- 連休は家探しの好機。いつでも内見者を迎えられるように準備をしておこう
取材・文/小宮山悦子 イラスト/村林タカノブ


